第42回「降車ボタン」《並》③
評価について
本選句欄は、以下のような評価をとっています。
「天」「地」「人」…将来、句集に載せる一句としてキープ。
「並選」…推敲することで「人」以上になる可能性がある句。
「ハシ坊」…ハシ坊くんと一緒に学ぶ。
「並選」…推敲することで「人」以上になる可能性がある句。
「ハシ坊」…ハシ坊くんと一緒に学ぶ。
特に「ハシ坊」の欄では、一句一句にアドバイスを付けております。それらのアドバイスは、初心者から中級者以上まで様々なレベルにわたります。自分の句の評価のみに一喜一憂せず、「ハシ坊」に取り上げられた他者の句の中にこそ、様々な学びがあることを心に留めてください。ここを丁寧に読むことで、学びが十倍になります。
「並選」については、ご自身の力で最後の推敲をしてください。どこかに「人」にランクアップできない理由があります。それを自分の力で見つけ出し、どうすればよいかを考える。それが最も重要な学びです。
安易に添削を求めるだけでは、地力は身につきません。己の頭で考える習慣をつけること。そのためにも「ハシ坊」に掲載される句を我が事として、真摯に読んでいただければと願います。
※結果発表欄では添削した形で句を掲載する場合がありますが、「マイ句帳」に収録される句は投稿した段階の句がそのまま保存され、投稿以降の修正や削除は不可となっております。予めご注意願います。
【第42回 写真de俳句】《並③》
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このバスは「げんげ田前」にとまります西村ゑな女
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卒業や降車ボタンへあと二つ鶴子
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あと三駅肩越し見ゆる桃の花鶴子
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終点にブザー響くや目借時桜上比呂
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バス待つや白靴逆さにトントン桜上比呂
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お土産は冷凍餃子春の宵べびぽん
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遠き春焦がれし車掌の黒鞄平松久美子
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田畑抜けバスと電車の新社員平松久美子
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右肘で六階ボタン今紫陽花星 秋名子
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大和路やバス停からの花会式まんげつ
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吾一人鳴門橋越え春遍路まんげつ
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降車ボタン帰りは次女ねバスうらら野の花
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一日に一本のバス青田風里春
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降車ボタン押さず終点老桜飛燕
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遠足や降車ボタンを競う子ら鈴聖湖
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古武術の看板芽木は空を蹴るすみっこ忘牛
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降車ボタンにスッと小さき手春の朝木守柿とど
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春日傘次のバス停君や乗らむ琳青
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春光や未来のボタン己が手にピタ子
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早春のバス停君を待つベンチ双樹
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停車中両替済まし大試験丸山歩
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入り彼岸降車ボタンを左手で丸山歩
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「次押して」母が子に笑む春のバス青翠
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バス待つ老女「癌じゃなかった」と春帽子西城 典子
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花過ぎのあの人乗らぬ停留所西城 典子
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降車ボタン先に押されし藍浴衣紙威楓
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春風に乗り降車ボタン押す期待紙威楓
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「サクラサカズ」蒼い空から春の雪水木合歓
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さよならの後も笑顔よ春隣水木合歓
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朝ぼらけ長距離バスの途中下車詠野孔球
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山笑う一人降り立つ峠駅詠野孔球
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春風よ降りるかボタンわれ押さん海神瑠珂
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下車準備いざ街へ出よ佐保姫よ海神瑠珂
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入学の朝に決意の降車ボタンあさのとびら
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紫陽花の黒があつたと途中下車あさのとびら
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春眠を波打つ車内アナウンス広瀬 康
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受験子や乗客送るエールの目夕佳莉
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卒業やバスに小声でありがとう夕佳莉
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春隣りお役御免の定期券あゆママ
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大欠伸傘で隠して春の雨あゆママ
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花追つて北へローカルバスの旅白祐
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「僕が押す」男児は五才春のバスメグ
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田舎バス新入生の押すボタンメグ
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入社式降車ボタンをしかと押し竹葉子
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降車ボタンの早押し競う一年生竹葉子
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バス乗り損ね駅にたたずむ一年生牡丹
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ワイナリー巡るミニバス秋高し三月兎
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惣菜を両手に降車春の雨菜活
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女子部員つめつめのバス山笑う菜活
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婆婆の下車ひざまずくバス蓮華草せいか
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公害史閉づる河畔の冬ダイヤ石田将仁
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終バスの窓にゆらめく後の月ひーじい
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乗り過ごし泣いて疲れて春の夕姉萌子
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梅の香や握る硬貨と整理券はなもも
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梅の香と降車ボタンの温かさはなもも
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春の昼「次止まります」に目が覚める木綿子
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降車ボタン今か今かと小さき指木綿子
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降車ボタン押させぬ春や海辺へとスマイリィ
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うららかや津軽路をゆくバスの旅トコトコ
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寝過ごして下車駅前の走り蕎麦くぅ
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子の押すを待つ降車ベル春の昼くぅ
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春日和ひとつ手前で降りるバス人生の空から
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「梅園は終点です」とアナウンス人生の空から
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君の匂い追って来た街冬茜かよいみち
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春節や異人さん降りた後またかよいみち
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降車ボタン背伸び届かぬ入園児山陽道芸樹
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祖母待つや停留所脇に犬ふぐり川口祐子
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啓蟄やバス買物であふれおり瀬戸一歩
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降車ボタン押す子の指やチューリップ成実
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立ち話のテーマは老後春コートひこ老人
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次の駅やボタン押す子と鬼祭希子
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春宵や車窓の月を目で追うてゆきまま
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春愁やバスに運ばれゆく虚ろゆきまま
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あの人が帰って来る日みつばの香実日子
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春きざす降車ボタンを探しけり角田 球
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バス停や見上げ季を知る桑苺オニチョロ
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バスは去る空中散布の夏来たるオニチョロ
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風船を置き忘れ我途中下車滝澤 朱夏
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新社員、あなたはここで降りるのよ滝澤 朱夏
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手カバンのバスに忘れて春一番こりえのかた
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終バスやお喋り尽きぬ卒業期こりえのかた
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吾子の手の降車ボタン押す春の駅(バス停)池上 胤臣
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暮の夏降車ブザーの赤ランプ池上 胤臣
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復学の吾子を見送る春電停猫日和
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高校前ボタンを押さぬ新入生猫日和
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がらがらのバスにわんさと花見客竹いとべ
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遠ざかる街よ季節よいく雁よ竹いとべ
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卒業やバス通学も明日まで姫椿
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春雷やうたた寝の午後バス降りる姫椿
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とまりますバス中灯す春の夜松雪柳
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桜雨バスを一本遅らせる石澤双
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乗り越してめくるページの春の午後あけのそら
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止まります喉から出かけ冬のラン駿酔
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バスの席エンジンの上春を待つ駿酔
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風光るキミを見付けて降車ボタン輝虎
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初任給バス停前の百貨店みのわっこ
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春風や心の動き降車ボタンみのわっこ
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降車ボタン押す吾子の手にさくら餅紺太
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限界の途中降車や沈丁花靫草子
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春がすみ降車ボタンの字も薄れ嫌夏
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「発車します」アルト車内に春の風空はる
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春眠や慌てて探す降車ブザー銀幕なり
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降車ブザー押し間違いに春寒し銀幕なり
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今日からはこのバスで行く春の朝おやすみかづき
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朧雲降車ボタンのないバスよ全速
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降り立てるバス停ぽつり三月尽深幽
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降車ボタン早く押したし春帽子深幽
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春霖や降車ボタンに艶ネイル法月 玄
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『飴あげよ』袖触る縁に春の旅法月 玄
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子守歌てふゆらぎてバスは春野行くさおきち
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小さき手のやっとボタンへ春のバスリコピン
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降車時にボタンを押せて入学す如月頭花
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うららかや眠気を覚ます押しボタン如月頭花
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降車急かす声背に我は入社式あいいろ小紋
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小さき指降車ボタンや春近し米美
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朧月まどろみ覚ます轍越え110072
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卒業や虚ろに降車ボタン押す110072
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花見ツアーノンステップバスと杖とせんのめぐみ
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「とまります」押す手の皺や春の昼せんのめぐみ
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催花雨や知らない街に降りてみるきのこオムレツ
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佐保姫の後を追うようバスを降りすかーてぃっしゅ
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バス停の風に柔声春の磯葦屋蛙城
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遠足の声は弾けてバス曲がる風かをる
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風光る降車ボタンは僕が押す風かをる
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膝の子の軽き春泥白っぽく笠井あさと
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路線バス引っ掻き回す養花天笠井あさと
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花盛優先席のチャイム押すどこにでもいる田中
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レッスンへひとり乗るバス泡立草巻野きゃりこ
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乗り合ひて春夕立を進むバス巻野きゃりこ
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バス降りてここに住もうか花並樹土取
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「あの娘だけ」押すは今日なり春の雷ただ地蔵
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受験子の閉じては開くスマホ地図寺田 美登里
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ひと駅を歩く日永のダイエット寺田 美登里
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春の夢降車の先は無重力池田淳子
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押しボタンを押す霞目月おぼろ池田淳子
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立ちし吾に立つなの諫め寒椿加賀屋斗的
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春隣「り」の突端の残りけり加賀屋斗的
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「とまります」のかすれた電車春の月秋熊
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路面電車にひそひそ話風光る秋熊
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降車ボタン袖をおさへて花衣野々山ふう
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降車ボタンのぽつとバスの春夕べ野々山ふう
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春光や降りる友待つ停留所数哩
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背すじ伸び降車口立つ新社員数哩
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花見客降車ボタンをキョロキョロと音舞台
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バス二循環どこに隠れし春日傘南風
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春風や五感で降りるランドセル南風
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父とバス手と手残声春隣丸山和泉
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三年間ありがとそうか卒業か浅海あさり
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お花見へ今日は押さない降車ボタン花星壱和
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ブザー押す子の手よ春のバスとまる西 山歩
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まどろみて過ぎしバス停戻る春風音
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花吹雪一つ手前の駅で降り風音
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火葬場の点火ボタンのかろき春喜多丘一路
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降りますの指先迷う猫の恋ちづ姫
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春昼や降車ボタンの軽やかさちづ姫
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田舎バス降りてポツリと冬桜啓太郎
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麗らかや降車ボタン押す退職日啓太郎
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押してみる生まれ変わると決めた春長月晴日
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ここで押すリュック下ろさぬ夏休み長月晴日
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行く先は人差し指に託す春村瀬ふみや
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夏休み小銭と縒れし整理券村瀬ふみや
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春の昼抱っこされ押す降車ボタンすいかの種
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駅弁とジャスミンティーと春の虹すいかの種
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咲き急ぐ花気候時計の残はけら
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春光の吾子に目配せ降車ボタン玲花
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降り立ちて大きく一歩初出社玲花
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長閑なり降車ボタンを押す勇気むい美縁
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春眠や次停まりますここはどこ?出羽泉まっくす
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ボクが押す!伸ばした指引く春のバス出羽泉まっくす
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降車ボタン我先に押す一年生彼理
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朋友をバス停で待つ春の月ルージュ
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バス発進競う早押し春休み四季
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春昼や早押し競うバスの子ら四季
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降車ボタンなく乗り越して春の月陽光樹
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定年の日の降車ボタンや春深し世子
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降車ボタン二度押してみる春の夕桂月
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旅立ちの車窓に名残雪霏霏と原島ちび助
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この背逞しき旅立ちの春の背原島ちび助
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吾子が押す降車ボタンや卒業式木村あずま
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春泥の見合い剃り残された髭木村あずま
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春待つや早押しクイズ待つごとくつるぎ
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途中下車気ままな旅の花見かなつるぎ
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桜餅重く降車のボタン押す海泡
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春の旅指の重なるバスボタン海泡
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春泥の轍次は病院前居酒屋親父
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乗り降りの細き足首春来る滝川橋
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また花咲きて錆びゆくバス停の閑風輝
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春雨や杖も吾の足シャトルバス団塊のユキコ
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終バスの降車ボタンや暮れの春来冬 邦子
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降車ボタン押したがる子や風光る来冬 邦子
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終点で折り返すバス春の昼みなし栗
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インバウンドの功罪スキーヤー降りられず永華
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見せかけの愛から降りてそして春永華
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ピンポンポーン子供は春のバスが好きミンコフスキー
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帰りの会背負う最後のランドセルまりも
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降車ボタン押せなくて泣く山笑うまりも
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笹団子ほどく春曙の夜行バス駒村タクト
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バス降りてるるぶ携え春コート田畑 整
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おぼろ月バス停一つ戻る吾はね花
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朝桜夫を見送る定年日林としまる