第61回「鯛焼屋の行列」《並》②

評価について
本選句欄は、以下のような評価をとっています。
「天」「地」「人」…将来、句集に載せる一句としてキープ。
「並選」…推敲することで「人」以上になる可能性がある句。
「ハシ坊」…ハシ坊くんと一緒に学ぶ。
「並選」…推敲することで「人」以上になる可能性がある句。
「ハシ坊」…ハシ坊くんと一緒に学ぶ。
特に「ハシ坊」の欄では、一句一句にアドバイスを付けております。それらのアドバイスは、初心者から中級者以上まで様々なレベルにわたります。自分の句の評価のみに一喜一憂せず、「ハシ坊」に取り上げられた他者の句の中にこそ、様々な学びがあることを心に留めてください。ここを丁寧に読むことで、学びが十倍になります。
「並選」については、ご自身の力で最後の推敲をしてください。どこかに「人」にランクアップできない理由があります。それを自分の力で見つけ出し、どうすればよいかを考える。それが最も重要な学びです。
安易に添削を求めるだけでは、地力は身につきません。己の頭で考える習慣をつけること。そのためにも「ハシ坊」に掲載される句を我が事として、真摯に読んでいただければと願います。
※結果発表欄では添削した形で句を掲載する場合がありますが、「マイ句帳」に収録される句は投稿した段階の句がそのまま保存され、投稿以降の修正や削除は不可となっております。予めご注意願います。
【第61回 写真de俳句】《並②》
-
鯛焼きやかわいいあんこあっつ熱無才句
-
鯛焼きに負けて立ち待ち弾む声無才句
-
食むたびにめでたい甘味秋日和りこぴん
-
秋深しおかえりただいま甘い焦げたまきはる
-
秋祭り抹茶かチョコか思案の行列たまきはる
-
たい焼きの元祖調べる大学生アルルくん
-
秋麗匂いに誘われ並ぶ列文月詩架
-
蜩や鯛焼きの鋳型冷める時ハルノ花柊
-
行列の先は幸せ鯛焼や信壽
-
あんこかな中は何やら鯛焼や信壽
-
餡選び焼き目を選び鯛焼屋葉山さくら
-
たい焼の半分こだよ開きだよ原 水仙
-
運動会のたい焼きを口にゴール奈良の真
-
鯛焼は頭からよと笑う君信茶
-
最後尾香の鼻先へ鯛焼屋信茶
-
餡炊きも香食として夜半の秋京あられ
-
秋彼岸おはぎ二つの食べ比べやまだ童子
-
一丁焼きの箸の躍動鯛焼き店つづきののんき
-
鯛焼屋あるじのアロハシャツは鯛海羽美食
-
門叩く流行風邪軍先頭が青に桃々
-
行列の店主の火傷冬に入る青に桃々
-
小豆納品すいませんすいません吉野川
-
鯛焼きやラッキー自販機まだアイス吉野川
-
鯛焼屋列の最後に猫のゐて比良山
-
横道の賑わいの先鯛焼屋しみずこころ
-
初顔に頬が緩むや小豆炊くおぐら徳
-
たいやきを半分にせよと言はれけり高橋寅次
-
長さんの唇めいたたい焼きね⑦パパ
-
最終の改札鯛焼き抱え持つ灯り丸
-
鯛焼の尾は風を止め人を止め森野みつき
-
鯛焼きを食めば胎児の頬ふふむ鈴木秋紫
-
幾年の夕日に老いし簾かな(幾年=いくとせ)稲垣加代子
-
お忍びで列に加わる鯛焼屋西村小市
-
人まうけ鯛焼五匹従へて江藤すをん
-
星空を鯛焼抱へ急く家路山川腎茶
-
鯛焼の腹幸せの溢れけり山川腎茶
-
甘い香の先は行列秋遍路びんごおもて
-
年末や「億の細道」大行列小倉あんこ
-
今川焼のルーツは此処と神田っ子小倉あんこ
-
鯛焼きや一丁焼きの熱気あり沢田千賀子
-
年月に灼けた看板たい焼き屋まあぶる
-
鯛焼の温もり抱き帰路急ぐ紙風船
-
鯛焼まで凍らせちまった冷凍庫もぐ
-
玩具箱に硬い鯛焼き二匹半門司区ビリケン
-
鯛焼きやロックンロール落ちる前小川晴よ
-
カタカナの名を記す満席豊の秋さ乙女龍チヨ
-
鯛焼きのたらこくちびる天仰ぐ広島 しずか80歳
-
箸置に箸を揃えて初秋刀魚キッカワテツヤ
-
駅中の鯛焼を手に二人連れ里山まさを
-
行列を興味本位の鯛焼屋丸山 晴耕
-
鯛焼の餡子の味に並びけり丸山 晴耕
-
行列のぎゅっと固まる冬日向こもれび
-
鯛焼や餡の残りは十個分赤味噌代
-
たい焼きの鉄板くるっとバイト女子新井ハニワ
-
たい焼きの歴史読みつつ列の中新井ハニワ
-
鯛焼屋の列に紛るる異星人ごまお
-
鯛焼やタコ公園の四方の径小山美珠
-
薬膳の列抜け出づる鯛焼屋小山美珠
-
鯛焼や母乳出にくい家系たいトウ甘藻
-
鯛焼や尾からいくのは果報者不二自然
-
鯛焼の次も鯛焼缶コーヒー不二自然
-
鯛焼の熱に鼓舞され戸を叩く伊藤 柚良
-
鯛焼の五つ子のみな引き受けり伊藤 柚良
-
小さきのれん歯医者の前のたい焼き屋玉響雷子
-
行列に吾秋爽のベンチの君へノアノア
-
「腹黒ね鯛焼きみたい」秋の蝶ノアノア
-
天然のたい焼きよ頭からいく高橋侘助
-
今川焼き屋号の印に歴史あり高橋侘助
-
親指を刺す鯛焼の心臓へ山羊座の千賀子
-
シュシュの子ら並ぶ放課後の鯛焼屋ルーミイ
-
栗鼠棲まう神社に輪になって鯛焼ルーミイ
-
糖質を憎む女の鯛焼屋ひつじ
-
鯛焼を握りショパコン見る夜更ひつじ
-
採血の子に鯛焼きの香を嗅がせ新田崚真
-
野の色や古民家カフェのパフェ高し新田崚真
-
鯛焼を猫に嗅がせてやをら食ふ東風 径
-
鯛焼は何個人生終えるまで間 静春
-
鯛焼を頭か尾かと尽きぬ夜間 静春
-
女子高生と同じ服着て夏の列清白真冬
-
鯛焼きをミキサー食にして母へ土井あくび
-
町おこしの映画館もぎりのたい焼き石橋 いろり
-
ジンクスだろうと鯛焼きの尻尾から石橋 いろり
-
秋の灯や婆ちゃん作る太鼓焼平井伸明
-
子持かと鯛焼の腹撫づる夫鈴白菜実
-
芋餡の鯛焼の尾の放りさうな鈴白菜実
-
待ってねと鯛焼き熱し古紙の中幸香
-
たい焼きや母のメモ「おそくなる」を読む幸香
-
鯛焼屋すつぴんがまたしんがりに陶瑶
-
すつぴんのくぐるのれんのレースかな陶瑶
-
鯛焼きの餡に舌焼く塾帰り国東町子
-
鯛焼のしっぽパリリが好きだって国東町子
-
牛乳よ鯛焼きにはとお師匠さん飛来 英
-
鯛焼や部活帰りの女子高生横浜月子
-
鯛焼屋の長き行列女子ばかり横浜月子
-
小春日や制服のエプロンにジャム喜祝音
-
さつまいもクロッカン黒胡麻片寄れり笑田まき
-
鯛焼屋並ぶだけでもハイになり宙海(そおら)
-
鯛焼屋新参者に成り下がり宙海(そおら)
-
たい焼は精進盆の御霊供膳逢來応來
-
鯛焼の黒く濡れたる鱗かな東山すいか
-
鯛焼のこちら尻尾ではございません里山子
-
鯛焼きは「天然」行列に爽籟あまぐり
-
行列のさき擬人化されし刀冴ゆあまぐり
-
女子ばかり並ぶ老舗のたいやき屋喜多輝女
-
十粒のダイヤのリング鯛焼とこのみ杏仁
-
好奇心尽きねど明日も夢見月佐藤 啓蟄
-
蝉時雨人は居並び業を成す佐藤 啓蟄
-
鯛焼や鉄の狭間に羽根生まる河上摩子
-
鯛焼は天然ものや八手揺るもりたきみ
-
鯛焼をしかと捕らふる小さき手雪音
-
秋更くるのれんの「や」から吹かれをり日進のミトコンドリア
-
あずきかカスタードかケラケラけんか鰯雲うすい木蓮
-
鯛やきや亡き夫の顔孫の顔おケイちゃん
-
「食べたいよ」と母の手を引く秋彼岸幸水
-
似てるねと鯛焼き雲へ重ねをり香亜沙
-
せんべろの鯛焼土産どこへやら伊達紫檀
-
たいやきの列に昭和の流行歌やっちゃん日記
-
鯛焼きとぬくぬくの手と笑顔来る浜 けい
-
あの店にお好み鯛焼きなる新規浜 けい
-
鯛焼きを手土産にして妻実家英曙
-
二人して並ぶ鯛焼き仲直り英曙
-
君がパクパク焦げた鯛焼サクサク宇野翔月
-
湯円が卓に出された時の月宇野翔月
-
鯛焼の蘊蓄漏れ聞ゆでも違うつんちゃん
-
鯛焼の列愛の深さを競い合うつんちゃん
-
黒光る老舗看板秋の屋根原 唯之介
-
たい焼き屋あきちゃん抹茶あんぎゅうと染野まさこ
-
(整理券配布)共に並び互いに友となる夏よ黒猫
-
新蕎麦の老舗暖簾をくぐり入るきべし
-
鯛焼きや匂い余熱も子の土産おっとっと
-
鯛焼きも傘寿過ぎれば刺身二枚おっとっと
-
鯛焼きの餡と皮の比語る君央泉
-
添えのメモ残業の腹へ鯛焼き央泉
-
反転し鯛焼き粒餡出づる尾むらのたんぽぽ
-
「木枯らしはお断りです」鯛焼き屋秋白ネリネ
-
病室で食べる鯛焼き外の香よ丸山隆子
-
焼き芋の歌のほうへとかける坂ぴーとぺー
-
鯛焼よ頼むこの娘ともう少しぴーとぺー
-
ふはふはと「天然の鯛焼き」のひれ藤井かすみそう
-
「あと5ミリ奥へ」サマーフェスタのアナウンス藤井かすみそう
-
高校生みたいなおじさんの鯛焼春待みおつくし
-
夫留守の夜はたこ焼き切干と風の母
-
ポケットに鯛焼きふたつペダル漕ぐ猫おっと
-
明石市の据わり鯛焼く魚市場桔梗郁子
-
リフォームの畳寝転び秋夕焼け桔梗郁子
-
鯛焼の餡の種類も妻が決め丹波らる
-
タルトまで日傘を深く五十分うっとりめいちゃん
-
九月の空よイタリア館で七時間うっとりめいちゃん
-
お土産の硬直とけし鯛焼きよ山女
-
新喜劇笑ってたこ焼き秋高ししなやか
-
鯛焼の金型くるり待ちどおししなやか
-
実は好き粒あんが好き鯛焼きはぱんだ社長
-
なりゆきで並ぶ鯛焼きちょっといいかもぱんだ社長
-
路地奥に昔ながらの鯛焼屋小林 昇
-
二十人待ちの鯛焼きこれよこれ時乃 優雅
-
鯛焼きの背から尾からに頭から菩華
-
鯛焼きの餡差しの手の巧みかな菩華
-
たいやきのやわらかあたたかあのコの手まこと七夕
-
茶柱が立ってたい焼きもうひとつまこと七夕
-
鯛焼きや部活帰りの女子高生摩耶
-
小豆の重みスンッ片手お手玉旅路
-
御座候待つデパ地下の虎口かおりんご
-
旅の夜のスイーツタイム鯛焼きよチェルシー
-
熱々の鯛焼き二匹空広しチェルシー
-
うまさゆえ寒さ堪えて列並ぶごとう真樹
-
いらっしゃい鯛焼き親父声弾むごとう真樹
-
茶の音と菊の練り切り秋涼しひろ笑い
-
新蕎麦や常連並ぶ老舗継ぐ藤瑪瑙
-
鯛焼を放せばそつと星空へ渋谷晶
-
婆ちゃんの鯛焼きずしり縦に立つまさと澄海
-
順の来てたい焼きもらふ子の背伸び青井 花
-
鯛焼きよ十五人目の吾子の默無何有
-
鯛焼きや一口食みて母思ひしがみや
-
たい焼きはいつも十個と買いし父へばらぎ
-
たい焼きの店前通る帰り道へばらぎ
-
鯛焼きの焦げを嫌がる青二才みのん
-
鯛焼の持ち重りしてもう美味いとり
-
爽やかやNHKの出演は若宮 鈴音
-
鯛焼きを食んで潮風さえやわし夏椿咲く
-
キャッシュレスできぬ老舗の鯛焼屋渡辺 あつし
-
天然とうたう小さな鯛焼屋渡辺 あつし
-
行列の陰陽のあり秋惜しむしまちゃん
-
たい焼きの少し湿りて紙袋しまちゃん
-
子らに引かれ屋台の列に秋祭清波
-
秋立つや粒あんよりもカスタード典典
-
銀紙のチョコはいらぬと蟻の列摂州黒うさぎ
-
並び待つ鯛焼きの尾のカリカリを矢口知
-
鯛焼を潰しても心臓はないのに無花果邪無
-
順番を数ふるがごと赤とんぼ実相院爽花
-
鯛焼の食べる顔見りゃみな無邪気前世ニャン子
-
句会出て友と立ち寄る鯛焼屋前世ニャン子
-
黄昏に鯛焼の湯気赤き頬夢佐礼亭 甘蕉
-
二時間待ちてなほ楽し冬休み夢佐礼亭 甘蕉
-
やっと会えたね彼岸花の行列鈴花
-
おもたせの松茸飯やほっぺおつ縦縞の烏瓜
-
たい焼きの餡はクリーム!じゃ珈琲詠華
-
うそ寒に二時間並ぶこんなもんか高橋玄彩
-
初孫の知らせにふらり鯛焼き屋冬三
-
ライダーの秘密基地らし鯛焼屋藤原朱夏
-
ながながと店へ列なる穴惑ひ無弦奏
