第61回「鯛焼屋の行列」《並》⑥

評価について
本選句欄は、以下のような評価をとっています。
「天」「地」「人」…将来、句集に載せる一句としてキープ。
「並選」…推敲することで「人」以上になる可能性がある句。
「ハシ坊」…ハシ坊くんと一緒に学ぶ。
「並選」…推敲することで「人」以上になる可能性がある句。
「ハシ坊」…ハシ坊くんと一緒に学ぶ。
特に「ハシ坊」の欄では、一句一句にアドバイスを付けております。それらのアドバイスは、初心者から中級者以上まで様々なレベルにわたります。自分の句の評価のみに一喜一憂せず、「ハシ坊」に取り上げられた他者の句の中にこそ、様々な学びがあることを心に留めてください。ここを丁寧に読むことで、学びが十倍になります。
「並選」については、ご自身の力で最後の推敲をしてください。どこかに「人」にランクアップできない理由があります。それを自分の力で見つけ出し、どうすればよいかを考える。それが最も重要な学びです。
安易に添削を求めるだけでは、地力は身につきません。己の頭で考える習慣をつけること。そのためにも「ハシ坊」に掲載される句を我が事として、真摯に読んでいただければと願います。
※結果発表欄では添削した形で句を掲載する場合がありますが、「マイ句帳」に収録される句は投稿した段階の句がそのまま保存され、投稿以降の修正や削除は不可となっております。予めご注意願います。
【第61回 写真de俳句】《並⑥》
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谷根千のデート手始め鯛焼屋早霧ふう
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秋めきて御座候の面さらりうく
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模試帰り横目に列なす鯛焼屋うく
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プロ用か家庭用かとたいやき器心寧 侑也(ここね ゆうや)
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たいやきの腹に納まるカレーかな心寧 侑也(ここね ゆうや)
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秋の夜を彩るるドローンあまたゆきえ
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後飾り父の贔屓の鯛焼よ二城ひかる
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病む母へ秋刀魚の目見て選ぶ父二城ひかる
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秋彼岸つぶこしどっち祖父のこしぽんころん
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春のプレバト展ローチケ入場最後尾深草くう
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冬の新京極自動焼き饅頭機ガチャン深草 空
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鯛焼屋まずは並ぼう観光地夏の町子
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三歳児裸足で泳げたいやき君りっこう
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冬近し看板娘あんを練るかきくけ子
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鯛焼きを包む袋のインクの香ちえ湖
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待ちわびた鯛焼き背鰭からガブリちえ湖
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骸を食うハイエナ群れて野分立つ芝歩愛美
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臓物の透けし鯛焼き望の月福間薄緑
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鯛焼きの腑透けてゐる上座そよかぜシュレディンガー
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秋月の餡はほくほくした銀河そよかぜシュレディンガー
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貧しくて見ているだけのたい焼きよ普久井ひと眠
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秋雨や吾は浪花家の最後尾星の砂
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看板は奈良を縦書柿を食むヒロヒ
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おのぼりや「元祖」たい焼き行列にあま門
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鯛焼きを求めお店に長い列律
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焼藷の売り声きくや昼下がり碁練者(ごれんじゃー)
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冬の夜にたこ焼き旨し塾帰り碁練者(ごれんじゃー)
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初氷グッズの列の最後尾はっしん
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店主のごつい手鉄板の鯛焼はっしん
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たこ焼きを食めばヒールの旧友(とも)よ春琥幹
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金魚鉢のソーダ名物といふ長屋カフェ琥幹
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鯛焼き行列横目に呆れたるみほ
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並んで食べたい鯛焼き苦でもなくみほ
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たい焼きの袋の温み刈田道木漏
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行列の娘の項汗つたう木漏
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たい焼きを一気に頬張る採血後文心美
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孫に手を引かれ鯛焼屋の暖簾若林くくな
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鯛焼を食いて廊下に立たされて若林くくな
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鯛焼きもかしらあげるね長男に安久愛 海
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日向ぼこ出土の木の根次はどこ笑道心文
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お彼岸や鴨居の遺影曽祖父似笑道心文
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南風の夢洲「十時は左、九時は右♪」西瓜頭
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秋暑し向かいより行列眺む或曲
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秋夕焼たい焼きは尾を残すのみ或曲
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熱々を待つのも楽し鯛焼き屋ねこぱんだ
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たい焼きを待つ間の日なか今は無しねこぱんだ
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匂い立つ向かいの行列鯛焼きやもっさん
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並ぶ我鯛焼きほおばる初出店もっさん
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『鼻福』あり鯛焼屋の最後尾レオノーレ・オオヤブ
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鯛焼にキスして君のえくぼあり白スニ
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雲水の唱ふる偈喜捨は鯛焼きひな野そばの芽
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冬ぬくし頬張る笑顔こころかなのんびりくまたん
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生ジュース二列並びて天高しさよ彦
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たい焼きはたこ焼きならず馬肥ゆるさよ彦
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秋澄むやすぐ怒鳴る人捨ててカフェ夜汽車
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鯛焼のみみカリッとして夕星夜汽車
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三人で鯛焼分ける帰り道水鳥川詩乃
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甘味屋の行列ばらす焼藷屋常然
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たい焼きの小豆の焦げた尾を齧る常然
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ガラス越しに並ぶ鯛焼き頭右内田ゆの
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鯛焼きに経木のかけら不治の母内田ゆの
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ホーロー看板の「初恋の味」夏惜しむ翠花
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誘惑か老舗の麻暖簾ふわり翠花
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鯛焼屋天然物の矜持かな霜川このみ
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去年今年ハシモノで継ぐ百余年沖庭乃剛也
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名代の暖簾の誘ふ冬隣沖庭乃剛也
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日曜日蟻の行列往く日向小川全代(全代改)
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正統な塩焼き秋刀魚左向き小川全代(全代改)
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列並びめくる速単木枯来ボイス&フィンガー
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夜鳴蕎麦来チャーシューは抽斗の中田中 百子
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行列食み出す屋台の古葦簀田中 百子
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言い過ぎてごめん鯛焼と珈琲森ともよ
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たいやきの餡をよけよけ食らう吾子鶴喰 照
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カスタード餡の鯛焼塾帰り紫木蓮
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鯛焼のくちびる触るる観覧車山本とりこ
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たここうえん妹待つ星とたい焼きと空から豆本
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花芙蓉扁額褪せし古刹かな金魚
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鯛焼きやポニーテールの後に付く金魚
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下町を包む温もり鯛焼き屋道草散歩
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薄暑光翁のかざす硝子鉢悠美子
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幟(はた)ありて健在知るやたい焼き甘し悠美子
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高らかに読経の響く夏座敷芝香
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秋寒し店じまいの暖簾おもし芝香
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雪うさぎ跳び出だすかな白き世に清水ぽっぽ
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内陣の簾にこぼる慈光かな清水ぽっぽ
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鯛焼きを割けばへの字に微笑みぬ野野あのん
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鯛焼きの熱き包みを開く秋直感勝負
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行列で夕焼け眺め妻娘待つ直感勝負
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鰯雲パビリオンへと列をなす喜悦
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秋日和「およげたいやき」口ずさむ喜悦
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着ぶくれの並ぶ背中に夕明かりミワコ
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たひやきや少女は黒髪しやぶりをり乃咲カヌレ
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のれん割る眉間に触るる狭霧かな乃咲カヌレ
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田舎寺糸に捕まる赤蜻蛉那烏夜雲
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行列の終わる頃には秋の暮那烏夜雲
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鯛焼屋日焼けの看板秋夕焼有川句楽
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秋簾老舗の鯛焼人溢る有川句楽
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鯛焼きと恨めし顔の愛猫と河豚蛇燕 花子
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秋日傘お土産屋には長き列河豚蛇燕 花子
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昼の月みたらしのタレ頬に付き藤康
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炎暑の行列浪花家の名は強かりし奥ノ碧心
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鯛焼屋年末ジャンボ当たったと石田ひつじ雲
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鯛焼の系図の端にイタリアン白沢ポピー
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名物の店は繁盛秋日和渡邉花
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最後尾たい焼きまでの数へ歌ズッキーニン
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鯛焼の尾に毒かくし夫へ委ねズッキーニン
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秋の夕豚まん抱き足早にゆいか
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部活生リュック片手の鯛焼き屋ゆいか
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残雪や旧友と競る鯛みくじうただねこ科(うただねこ改め)
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鯛焼きの尻尾まで血の通いたるうただねこ科(うただねこ改め)
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鯛焼の天然ものや列並ぶみーあ
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秋空や暖簾に染むる鯛焼の香かみん
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文化の日たこ焼き三舟おくれんか有村自懐
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鯛焼きの2ミリのずれや味忘れ八一九
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鯛焼きの焦げ香や風のプロポーズ生石子
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鯛焼きの羽根を崩してウェブ会議生石子
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鯛焼をパクリそろそろ夕まずめつーじい
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たい焼き二つ鼻唄の帰り道つーじい
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一匹はレンジの中の鯛焼や太刀盗人
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不揃いの尾の羽根に焦げ鯛焼や太刀盗人
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秋の声老舗の味に立ち並ぶ小澤翔明
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泣きながら食べる鯛焼き甘しょっぱコミマル
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小豆炊く湯気濃くなりてあと二人慈庵風
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秋巡り街は変われど老舗の香静岩
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冬どなり店先の旗鯛焼きに静岩
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町おこしの子持ち鯛焼試食会桃圓
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甘味屋も閉店せし町秋の風大久保一水
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松茸飯香りに釣られ列に付く大久保一水
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たい焼きや尾までアンコで満々月ともちゃ
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「赤あんを3つ」と決めた御座候ともちゃ
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鯛焼の列にかすかに君の声今 結月
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鯛焼を割って「はいよ」とでっかい手今 結月
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鯛焼のやうな雲逃ぐ秋渇きつのりゅう
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鯛焼きや古きのれんの行列よ石津 さくら
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鯛焼きに一、二、十人と並びけり石津 さくら
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虎落笛行列チラ見し餡を足す桃華
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塾帰り鯛焼き君と半分こ片山ひな子
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鯛焼や検査結果は異常なし片山ひな子
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紅さして行列して買うたい焼き屋小川 茜園
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孫ねだるくりいむたい焼きスポーツの日小川 茜園
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鯛焼きを一つ求むる餡子好き紀子
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鯛焼き屋粒餡好きの最後尾紀子
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仏壇におはぎを供えて冬隣三日余子
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久しぶり歩き疲れてたい焼きや蛙手
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昼下がり川面も綻ぶたい焼き手蛙手
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鯛焼き屋の手捌き軽く風さやかキッチンハイカー
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鯛焼屋開業日知る餡子好き小泉れもん
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ガス抜きを憶えた高一鯛焼屋小泉れもん
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魚型の鉄板休まず八手花永順
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鯛焼きの温みを抱きてジャンケンポン田上南郷
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木の根道抜けて澄む空秋茜織乃
