第62回「バッテリースタンド」《ハシ坊と学ぼう!③》
評価について
本選句欄は、以下のような評価をとっています。
「天」「地」「人」…将来、句集に載せる一句としてキープ。
「並選」…推敲することで「人」以上になる可能性がある句。
「ハシ坊」…ハシ坊くんと一緒に学ぶ。
「並選」…推敲することで「人」以上になる可能性がある句。
「ハシ坊」…ハシ坊くんと一緒に学ぶ。
特に「ハシ坊」の欄では、一句一句にアドバイスを付けております。それらのアドバイスは、初心者から中級者以上まで様々なレベルにわたります。自分の句の評価のみに一喜一憂せず、「ハシ坊」に取り上げられた他者の句の中にこそ、様々な学びがあることを心に留めてください。ここを丁寧に読むことで、学びが十倍になります。
「並選」については、ご自身の力で最後の推敲をしてください。どこかに「人」にランクアップできない理由があります。それを自分の力で見つけ出し、どうすればよいかを考える。それが最も重要な学びです。
安易に添削を求めるだけでは、地力は身につきません。己の頭で考える習慣をつけること。そのためにも「ハシ坊」に掲載される句を我が事として、真摯に読んでいただければと願います。
お転婆の靴跡高し百日紅
ガジュマル新山
夏井いつき先生より
「第56回『百日紅の名所』並選〈お転婆な姉の靴跡?百日紅〉を推敲しました。『姉』と『?』は説明を求められたら答えたらいいのかなと思いました。木にしがみついている写真がありましたので姉に確認すると、『上まで登った』と言っていましたので、このように作句しました。お転婆ぶりが表現できていたらいいのですが……」と作者のコメント。
「百日紅」の幹に「靴跡」があることが分かる様に書いてみましょう。それが、描写力のトレーニングになります。
「第56回『百日紅の名所』並選〈お転婆な姉の靴跡?百日紅〉を推敲しました。『姉』と『?』は説明を求められたら答えたらいいのかなと思いました。木にしがみついている写真がありましたので姉に確認すると、『上まで登った』と言っていましたので、このように作句しました。お転婆ぶりが表現できていたらいいのですが……」と作者のコメント。
「百日紅」の幹に「靴跡」があることが分かる様に書いてみましょう。それが、描写力のトレーニングになります。


いにしえの遍し夏や百日紅
狐狸乃
夏井いつき先生より
「第56回『百日紅の名所』並選〈いにしえの夏よ遍し百日紅〉の推敲です」と作者のコメント。
「~遍し」の終止形、「夏や」の切れ字で切れているので、三段切れになります。また、何度も繰りかえされてきた「いにしえの遍し夏」であるとはいえ、「夏」と「百日紅」の季語二つをどこまで許容するのか。このあたりを考えてみましょう。
「第56回『百日紅の名所』並選〈いにしえの夏よ遍し百日紅〉の推敲です」と作者のコメント。
「~遍し」の終止形、「夏や」の切れ字で切れているので、三段切れになります。また、何度も繰りかえされてきた「いにしえの遍し夏」であるとはいえ、「夏」と「百日紅」の季語二つをどこまで許容するのか。このあたりを考えてみましょう。


改札に今年も林檎売り来居る
シフクノオト
夏井いつき先生より
「林檎売り」は名詞ですか? それとも、「林檎」を売りに来るという意味に繋がっていくのか? その場合「来居る」の「居る」は補助動詞? そのあたりが、解読しにくく……。


ネッ友は百人超えて時雨傘
白羊
夏井いつき先生より
「『ネッ友(SNSの友達)』という俗語は、俳句で使ってもいいのでしょうか?」と作者のコメント。
俳句で使ってはいけない言葉はありません。ただ、それが詩の言葉になっていて欲しいのです。この句の場合でしたら、「時雨傘」の「傘」が必要なのか。そのあたりから考えてみて下さい。
「『ネッ友(SNSの友達)』という俗語は、俳句で使ってもいいのでしょうか?」と作者のコメント。
俳句で使ってはいけない言葉はありません。ただ、それが詩の言葉になっていて欲しいのです。この句の場合でしたら、「時雨傘」の「傘」が必要なのか。そのあたりから考えてみて下さい。


しぐるるやバッテリースタンド知らず
雛あられ
夏井いつき先生より
「充電が切れさう街にやがて雪」と作者のコメント。
二句目がコメント欄に記入されていました。おウチde俳句くらぶは二句しか投句できませんから、送信ボタンを押す時に、再度確認して下さいね。
二句目がコメント欄に記入されていました。おウチde俳句くらぶは二句しか投句できませんから、送信ボタンを押す時に、再度確認して下さいね。


「遅れます」の連絡不能そぞろ寒
愛庵
夏井いつき先生より
同じ句が投句されていました。おウチde俳句くらぶは二句しか投句できないので、送信ボタンを押す時に、確認してくださいね。


あわあわと月に照らされりんごが浮かぶ
茉恋 (まれん)
夏井いつき先生より
「『りんごが浮かぶ』は、アップルのマークのことです」と作者のコメント。
「りんご」を「アップルのマーク」とは、なかなか読んでもらえないかと。「月」とあれば、「照らされ」はなくても伝わりますので、この「りんご」が季語ではなく、マークなのだと分かるように書いてみましょう。
「りんご」を「アップルのマーク」とは、なかなか読んでもらえないかと。「月」とあれば、「照らされ」はなくても伝わりますので、この「りんご」が季語ではなく、マークなのだと分かるように書いてみましょう。


うららかやLiは本望なのか
マサラチャイ
夏井いつき先生より
リチウムの元素記号の「Li」でしょうか。スマホに使われているリチウムイオン電池のイメージかとも思いましたが、となると、「本望なのか」の句意が読み取りがたく。
リチウムの元素記号の「Li」でしょうか。スマホに使われているリチウムイオン電池のイメージかとも思いましたが、となると、「本望なのか」の句意が読み取りがたく。


長き夜や既読スルーの五つかな
山河美登里
夏井いつき先生より
「や」「かな」と切れ字が重なるのは、感動の焦点がブレるということで嫌われます。
「や」「かな」と切れ字が重なるのは、感動の焦点がブレるということで嫌われます。



