写真de俳句の結果発表

第62回「バッテリースタンド」《天》

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評価について

本選句欄は、以下のような評価をとっています。

「天」「地」「人」…将来、句集に載せる一句としてキープ。
「並選」…推敲することで「人」以上になる可能性がある句。
「ハシ坊」…ハシ坊くんと一緒に学ぶ。

特に「ハシ坊」の欄では、一句一句にアドバイスを付けております。それらのアドバイスは、初心者から中級者以上まで様々なレベルにわたります。自分の句の評価のみに一喜一憂せず、「ハシ坊」に取り上げられた他者の句の中にこそ、様々な学びがあることを心に留めてください。ここを丁寧に読むことで、学びが十倍になります。

「並選」については、ご自身の力で最後の推敲をしてください。どこかに「人」にランクアップできない理由があります。それを自分の力で見つけ出し、どうすればよいかを考えるそれが最も重要な学びです。

安易に添削を求めるだけでは、地力は身につきません己の頭で考える習慣をつけること。そのためにも「ハシ坊」に掲載される句を我が事として、真摯に読んでいただければと願います。

第62回「バッテリースタンド」

62

 

ダリアダリア暴露炎上1000イイネ

江口朔太郎

 

「ダリアダリア」は、かの花の豪華な存在感を賛美しているのかと思いきや、中七「暴露炎上」で一気に空気が変わります。昨今の「暴露」だの「炎上」だの、ネット上で多用される言葉に感覚が麻痺しているような心持ちはありましたが、俳句に持ち込まれてくると改めて不快な言葉だと再認識します。しかも、それは「1000イイネ」という免罪符をもらって、さらに容赦なく対象となる人物を袋叩きにし、それらの主張はあたかも正義であるかのように勢いを増していくのです。

「最近の、何かをやらかした人をつぶれるまで叩こうとする風潮が気持ち悪すぎて嫌いです」投句に添えられていた作者のコメントにも強く共感します。

そもそも「ダリア」は、好き嫌いの分かれる花です。あの色を、あの花びらの豪奢な重なりをなんと美しいと称賛する人もいれば、重なった花弁や強い色を毒々しく感じる人もいます。

改めて「ダリアダリア」と声に出してみると、この季語が悪意をもった生物として動き出すのではないか。そんな妄想に囚われてしまいました。

この句もまた好き嫌いのはっきりと分かれるタイプですが、私たちは読者としての謙虚さをもって、ありとあらゆる作品の佳さを味わえる者たちでありたいと、これもまた改めて強く思いました。今年も、作句×鑑賞ともに切磋琢磨してまいりましょう。

“夏井いつき”