第63回「十数年ぶりの大阪」《人》①

評価について
本選句欄は、以下のような評価をとっています。
「天」「地」「人」…将来、句集に載せる一句としてキープ。
「並選」…推敲することで「人」以上になる可能性がある句。
「ハシ坊」…ハシ坊くんと一緒に学ぶ。
「並選」…推敲することで「人」以上になる可能性がある句。
「ハシ坊」…ハシ坊くんと一緒に学ぶ。
特に「ハシ坊」の欄では、一句一句にアドバイスを付けております。それらのアドバイスは、初心者から中級者以上まで様々なレベルにわたります。自分の句の評価のみに一喜一憂せず、「ハシ坊」に取り上げられた他者の句の中にこそ、様々な学びがあることを心に留めてください。ここを丁寧に読むことで、学びが十倍になります。
「並選」については、ご自身の力で最後の推敲をしてください。どこかに「人」にランクアップできない理由があります。それを自分の力で見つけ出し、どうすればよいかを考える。それが最も重要な学びです。
安易に添削を求めるだけでは、地力は身につきません。己の頭で考える習慣をつけること。そのためにも「ハシ坊」に掲載される句を我が事として、真摯に読んでいただければと願います。
※結果発表欄では添削した形で句を掲載する場合がありますが、「マイ句帳」に収録される句は投稿した段階の句がそのまま保存され、投稿以降の修正や削除は不可となっております。予めご注意願います。
【第63回 写真de俳句】《人①》
熱燗や刑事に質す逮捕の日
深山ほぼ犬
鋤焼を煮詰め固まる人事案
深山ほぼ犬
原色の街の余白よ夜鳴饂飩
林 廉子
鍵に錆壁の落書き寒烏
令子
肌寒やキャベツ無料の立ち飲み屋
はしま
鼻の利く妻と道頓堀の冬
苔間きい
掛け合いのサンタ道頓堀聖夜
立士
マフラーの奥の奥までソース臭
のなめ
餅米洗ふもうこどもにはもどれない
扶羽
山盛りの肉屋のコロッケ冬夕焼け
扶羽
甘味屋を曲がりて涼し法善寺
サマッケニコ
パレードカーの戦士の振る手秋澄めり
パンダスミレ
熱燗にオッチャン笑う歯は二本
東九おやぢ
朝霧や淀を切り裂くポンポン船
枝葉
止まり木の燗酒道頓堀は昼
みそちゃん
チェスターコート夜の底へと北新地
鹿達熊夜
夏期講習終わる冷やし飴グビリ
三歩
冬うらら今も一坪粉もん屋
中島 紺
吾を待つや海市の如きおほさかは
丸山美樹
チエちゃんが焼くホルモンと熱燗と
老杉
伊勢丹を抜けて二度目の酉の市
暮待あつんこ
傾きぬ夏の名残の氷旗
暮待あつんこ
立ち飲みのドヤ街育ち着ぶくれて
星屑今日子
人混みをひょひょいと避ける寒鴉
林雪
劇場は七階靴は雪まみれ
高尾一叶
長女待つ母校余寒の二次試験
高尾一叶
大提灯の腹は空っぽ新走り
佐々木棗
こってりと知らず真夏のかすうどん
檸檬一実
秋麗をグーパー薄絹のミトン
藻玖珠
ふるさとの町冷まじや墓じまい
清泉
パビリオンだった欠片へ冬の蜂
紫帆
立ち呑みは満席冬の午前九時
駆大
串カツの番付冬うららの二人
太田 陽翠
かすうどん啜り喪服の初時雨
リコリス
カメラにはキメ薔薇園のフリーレン
ふじっこ
ペンギンの巣立ちよ嘴は天に
狐狸乃
綿虫や飛田新地の軒の奥
きざお
新世界へ行く冬蜂が先にゐる
きざお
懐かしのけつねうどんや西鶴忌
chizumi
冬の日や大阪平野我が手中
宮古綟摺
環状線むくげ咲く駅次も次も
たんぽぽ
二度漬けの春やソースを焦がす街
山内三四郎
大阪に冬に就職氷河期に
絵美
セーターの子に挟まれし御堂筋
佐柳 里咲
風花や抑揚違う口喧嘩
佐柳 里咲
小春日の臙脂の車輛御堂筋
木村弩凡
大阪に拘るなつて初夢は
明日ぱらこ
源氏名を知らないまちへ春霙
明日ぱらこ
小春日のグリコの下の捨て犬よ
山内啓上
菜の色のきれいな夫の雑煮かな
三上もなか
弟の声ある魚屋年の暮
三上もなか
タイガース優勝秋の水飛沫
風奏 祥音
消印に新世界初便り来る
百夏
エアサスに傾ぐ梅田の冬燈
潮湖島
迫り来る北斗車窓の冬の波
音 リズム
たこやきを舟と数へて四温かな
千葉水路
伊丹寒し若き日の単身赴任
いつアナmasa
めでたきは赤が多しや歳の市
石田なるみ
お揚げさん箸に重たき風邪の床
大和出ユウスケ
関東煮禿げた主人の眉黒し
大和出ユウスケ
棒銀さす指の曲がりや冬ざるる
山河美登里
名も知らぬ新生ビルを驟雨かな
群多亡羊
秋風やたこ焼き未だ二百円
群多亡羊
冬空や極彩色の串かつ屋
塩田奈七子
年の市光に溶ける人の影
天音閑
宣伝のうずの中なる紙風船
藤本敏隆
大阪の敬語やはらか小六月
只野文
月遠し必ず並ぶ551
音織
勘亭流ひしめく町の御慶かな
春那ぬくみ
おかんより「へそくり遣るわ」帰省の夜
春那ぬくみ
冬天を通天閣はどんと突く
やどかり
おっちゃんの歯の洞寒し新天地
やどかり
熱燗を「総理来てん」と云ふ客と
瓦 森羅(もりら)
空風やお持ち帰りのつくね嗅ぐ
まゆ
づぼらやの河豚三冬を剽軽に
ひでやん
てっちりや道頓堀の道狭し
留辺蘂子
看板は偽りだらけ狸汁
留辺蘂子
太陽の塔が見たいと雪眼して
佐藤儒艮
てっちりや四方の卓また呵呵大笑
佐藤儒艮
夜の高速大阪ナンバーの師走
ハルノ花柊
突き出しのキャベツに掬ふ夏の果
黒子
歳晩の浪花しゅっと過ぐ人影
信壽
ビリケンさんのつま先撫でる冬うらら
ゆすらご
串カツの軽き衣や着ぶくれて
ゆすらご
冬晴をバルーンの河豚の浮き沈む
内藤羊皐
街騒の真中小さな聖夜ミサ
東京堕天使
外野からノリ突っ込みの野次ビール
原 水仙
関西弁多め炬燵のたこ焼き会
梵庸子
再会はブラックウォッチのマフラー
梵庸子
冬晴や家出小僧の十年後
奈良の真
ビリケンと見下ろすネオン日短
信茶
粕汁をポットに落語納めかな
空木花風
串カツはまずは椎茸〆もまた
京あられ
寄せ鍋や魚武跡の駐車場
やまだ童子
遠雷や香港の値切った土産
やまだ童子
足つりぬビリケン撫でし日の霜夜
つづきののんき
ほんものの「おおきに」きけたおでんうまっ
背番号7
憧れは一旦保留して帰省
一生のふさく
「おおきに」とパークのキャスト冬ぬくし
風蘭智子
捨てられてきうとふくれて針千本
冬島 直
風花や北斎の波暴れ出す
冬島 直
元旦も張りぼての河豚浮く横丁
海羽美食
大丸の美容部員や十二月
青に桃々
駅員のネクタイ虎の縞小春
青に桃々
大阪で暮らす二年や冬菫
吉野川
煤逃のポケット馬券ありにけり
巴里乃嬬
十年や河豚引く君のこころざし
巴里乃嬬
霙るるや当てずっぽうに大阪へ
藤井天晴
喧騒の梅田ダンジョン抜けて初夏
城ヶ崎文椛
どんつきの通天閣は冬構
あすか風
道尋ねアメちゃんもらう夏休み
おぐら徳
冬麗ボンタンアメへコルク弾
渥美こぶこ
手袋やこの雑踏のどこかに父
高橋寅次
ぶつからずに人は歩くや文化の日
高橋寅次
寒鴉また通天閣に止まりけり
円堂実花
ビリケンの蹠の凹み冬ぬくし
円堂実花
袴着や大阪城の帯曲輪
風早 杏
てつちりや息巻き荒く若社長
風早 杏
煤逃げてビリケンさんの足撫でて
谷山みつこ
年忘れ果てていつもの串かつ屋
谷山みつこ
息白し笑い納めの道頓堀
沙那夏
てつちりの出汁は大阪弁で出す
⑦パパ
丹頂の鶴のお皿に河豚を引く
⑦パパ
飴ちゃん貰ふ派手なコートのおばちゃんに
ピアニシモ
粕汁にめし一杯の年忘れ
灯り丸
眼が歩き貌が棲む町小晦日
古瀬まさあき
いぢわるな人だマフラー尖らせて
古瀬まさあき
ネオン街のはみ出るチラシ冬の雨
森野みつき
きらきらと売り子の声や十二月
森野みつき
モダン焼なるけったいや百合鴎
ぷるうと
春あさき運河や宇宙服のネコ
ぷるうと
狐火の紛れて道頓堀しづか
ペトロア
客引きの踵師走の道頓堀
ペトロア
大阪の原色の町社会鍋
西村小市
猥雑な街を急く小脇に聖菓
江藤すをん
ぎつしりの看板寒鴉の狭き空
江藤すをん
三吉の意気や小春の王将碑
山川腎茶
同窓会果てて南のオリオン座
山川腎茶
代償のグランド五周夏の果
びんごおもて
APEC警備秋思の金城下
びんごおもて
久闊を叙しててっちり同期会
小倉あんこ
永陽や浪華十詠辿る旅
小倉あんこ
新世界なりてっちりを喰らうなり
けーい〇
元旦から逃げて来よった新世界
けーい〇
ビリケンさんの光る足裏春を待つ
天陽ゆう
着ぶくれて繰り出す雨の御堂筋
天陽ゆう
串かつ十本立冬の出帳
白石 美月
冬晴や通天閣の展望台
白石 美月
づぼらやの提灯に鰭クリスマス
千夏乃ありあり
冬天へ吊り上がる眉ビリケン像
千夏乃ありあり
百歩目で入ると決めて鴨鍋屋
もぐ
埋められし石垣寒き浪速かな
はれまふよう
電池切れハチ公前を冬夕焼け
あすかきょうか
ポインセチア伝言板の白き文字
あすかきょうか
冬の虹立つ大阪は青と黒
あみま
息白しせやのにドリルすんのかい
あみま
職安や冷めたししゃもの焦げ摘まむ
渡邉 俊
大阪なんか見るとこ無いわ鯨食む
渡邉 俊
くれよんぐいぐい冬晴の新世界
古都 鈴
荒星や路上ライブのギター吼え
坂野ひでこ
てつちりや去年と同じ惚気聞く
坂野ひでこ
受験終へ新世界めく新世界
胡麻栞
西へ行く浅葱の切符冬の晴
星埜黴円
寒空よ遺族と共にせし嘘よ
星埜黴円
迷惑はかけてなんぼや日向ぼこ
うに子
数え日をずぼらな街に紛れ込む
うに子
寄つてきなはれ狸汁かて出しまつせ
青木りんどう
冷やかしの客そはそはと懐手
青木りんどう
水鳥の波紋中之島は静か
橋本千浪
ビリケンさんの蹠テカテカ秋日射
井納蒼求
看板の赤蛸でかし天高し
井納蒼求
昼呑みの酔いの早さよ春の空
門司区ビリケン
冬の雲パンク自転車どごどごと
小川晴よ
白菜スープこないだ聞いたけど聞くよ
小川晴よ
小春日の財布へビリケンの小判
Q&A
蛸石より見やる天守や冬ぬくし
Q&A
淡雪や二つに割りしモダン焼き
る・こんと
たこ焼きのおばちゃんピンクの毛糸帽
加賀くちこ
あめこうて駄々こねる子へ木枯らし来
加賀くちこ
福飴やひとつもろうていこか、ほな
みづちみわ
残り福あっこで女給さんやってん
みづちみわ
ジパングや粉もんはしごする小春
さ乙女龍チヨ
久方の「キタ」でたこ焼き日脚伸ぶ
広島 しずか80歳
寄席帰り通天閣と青星と
広島 しずか80歳
ぐちやぐちやに黒ネクタイを夜鳴蕎麦
飯村祐知子
無造作にネクタイゆるめ玉子酒
飯村祐知子
ディスコマハラジャ男がつまむセロリかな
小野睦
こんまい頃ここ住んでてんカイロ貼る
小野睦
初晴を放射してなほ通天閣
七瀬ゆきこ
河豚喰うて底なし沼の関西弁
七瀬ゆきこ
友を待つ梅田白息はづませて
にゃん
没いちの我ら鰭酒にて献杯
にゃん
大阪のおばちゃん元気十二月
蓼科 嘉
年の暮通天閣の空低し
蓼科 嘉
すまじきは二度付け大阪は日永
加納ざくろ
オチのない話じやアカンふぐと汁
竹田むべ
通天閣凍つせんべろのハンチング
竹田むべ
てつちりや大阪の灯の揺れやすき
彩汀
脚のなき女の木偶や近松忌
彩汀
寄鍋や目尻の皺も同い年
赤味噌代
