写真de俳句の結果発表

第69回「日本最古のビアホール」《ハシ坊と学ぼう!⑪》

ハシ坊 NEW

第69回「日本最古のビアホール」

評価について

本選句欄は、以下のような評価をとっています。

「天」「地」「人」…将来、句集に載せる一句としてキープ。
「並選」…推敲することで「人」以上になる可能性がある句。
「ハシ坊」…ハシ坊くんと一緒に学ぶ。

特に「ハシ坊」の欄では、一句一句にアドバイスを付けております。それらのアドバイスは、初心者から中級者以上まで様々なレベルにわたります。自分の句の評価のみに一喜一憂せず、「ハシ坊」に取り上げられた他者の句の中にこそ、様々な学びがあることを心に留めてください。ここを丁寧に読むことで、学びが十倍になります。

「並選」については、ご自身の力で最後の推敲をしてください。どこかに「人」にランクアップできない理由があります。それを自分の力で見つけ出し、どうすればよいかを考えるそれが最も重要な学びです。

安易に添削を求めるだけでは、地力は身につきません己の頭で考える習慣をつけること。そのためにも「ハシ坊」に掲載される句を我が事として、真摯に読んでいただければと願います。

ビヤホールピッチャー飲み干すうわばみか

朝夕人

夏井いつき先生より
「大ジョッキーより、大きなピッチャーを何バイも飲み干してしまう先輩がいました」と作者のコメント。

下五「うわばみか」は作者の感想です。俳句は描写。その時の、先輩の飲み干す様子を描写すれば、読者は「まるでうわばみだな」と思ってくれるはずです。
“ポイント”

ビア粕育ち贄の鶏喰う秋祭り

オアズマン

夏井いつき先生より
「私が小さい頃、家では鶏を飼っていました。父はビール会社に勤めており、時折、麦芽粕を持ち帰って鶏のエサに混ぜていました。鶏は見事に育ち、秋祭りに献上され、そのお下がりを家族で祝いながら、豪快においしくいただきました」と作者のコメント。

上五中七の内容だけで、俳句になる材料は十二分にあります。季語「秋祭り」を外して、まとめてみましょう。勿論、別の季語を取り合わせる必要はありますが。
“ポイント”

泡盛やあの子ライトへ打ったって

山城道霞

夏井いつき先生より
中七下五のフレーズを良しとした時、季語が動くのではないかと。
“ポイント”

酒星や最古の獅子座七丁目

ヒロヒ

夏井いつき先生より
句材は面白いのですが、これが完成形なのかどうか。再考の余地がありそうです。
“ポイント”

幾年の夏閉じ込めて琥珀蟻

髙田 純佳

夏井いつき先生より
「『蟻』も季語になりますが、琥珀に閉じ込められた『琥珀蟻』とすると、季語として弱いかな(?)と考え、『夏』を季語に持ってきました」と作者のコメント。

季語の問題よりも、「琥珀蟻」が寸詰まりな書き方になっています。琥珀の中の蟻……だと分かれば、「幾年~閉じ込めて」は不要な説明になりますし。
“ポイント”

愛の日のはがれてこぼるクロワッサン

よはく

夏井いつき先生より
中七を「はがれこぼるる」とすれば、人選です。
“ポイント”

ながら食いの枝豆たまにペチャンコ

馬風木瓜子

夏井いつき先生より  
「枝豆たまにペチャンコ」は、真実味のある表現です。上五「ながら食いの」と状況を説明するよりは、例えば「○○○○や」と季語ではない名詞をもってくると、一句はかなり化けてくれます。色々やってみましょう。
“ポイント”

乾杯の後の沈黙、茄子漬

若林くくな

夏井いつき先生より
俳句において、句読点を使うこともありますが、少なくともこの句の「、」が効果的に使われているとは言い難い。再考の余地があります。
“ポイント”

ミュンヘン母娘旅ビアジョッキ重し

朝宮馨

夏井いつき先生より
「30年以上前の初めての二人旅。重かったのはビアジョッキだったのか、母の圧だったのか」と作者のコメント。

「ミュンヘン」「母と」と書けば、「娘」も「旅」も不要な言葉になります。再考してみましょう。
“ポイント”

将来の答え出ぬままビール飲み

奥山水珠

夏井いつき先生より
下五を「飲むビール」とすれば、人選です。
“ポイント”