第70回「ベランダの桔梗」《人》③

評価について
本選句欄は、以下のような評価をとっています。
「天」「地」「人」…将来、句集に載せる一句としてキープ。
「並選」…推敲することで「人」以上になる可能性がある句。
「ハシ坊」…ハシ坊くんと一緒に学ぶ。
「並選」…推敲することで「人」以上になる可能性がある句。
「ハシ坊」…ハシ坊くんと一緒に学ぶ。
特に「ハシ坊」の欄では、一句一句にアドバイスを付けております。それらのアドバイスは、初心者から中級者以上まで様々なレベルにわたります。自分の句の評価のみに一喜一憂せず、「ハシ坊」に取り上げられた他者の句の中にこそ、様々な学びがあることを心に留めてください。ここを丁寧に読むことで、学びが十倍になります。
「並選」については、ご自身の力で最後の推敲をしてください。どこかに「人」にランクアップできない理由があります。それを自分の力で見つけ出し、どうすればよいかを考える。それが最も重要な学びです。
安易に添削を求めるだけでは、地力は身につきません。己の頭で考える習慣をつけること。そのためにも「ハシ坊」に掲載される句を我が事として、真摯に読んでいただければと願います。
※結果発表欄では添削した形で句を掲載する場合がありますが、「マイ句帳」に収録される句は投稿した段階の句がそのまま保存され、投稿以降の修正や削除は不可となっております。予めご注意願います。
【第70回 写真de俳句】《人③》
引っ越しの庭の桔梗の几帳面
宇佐
お化けの子ゐて空つぽの螢籠
ま猿
昼の蟹逃げてバケツに夜満ちる
ま猿
風の色未だ変はらず野に桔梗
釜眞手打ち蕎麦
桔梗の蕾や楚々の成長点
とぜん
お隣の桔梗の覗く新居かな
扇百合子
彼岸へと往くとき桔梗抱いてゆく
夏椿咲く
挫けては桔梗の蕾ぷすと割る
夏椿咲く
山寺の午後の扇風機は微風
豆くじら
桔梗や水面しずか円月橋
しまちゃん
飲み込んだ言葉の色の桔梗かな
典典
長考に入りて床の間の桔梗
典典
一鉢の桔梗咲くとき余白生まる
とも
ベランダや猫背んーんと伸ばす猫
摂州黒うさぎ
「桔梗を棺に入れて」母の云う
ビバリベルテ
可惜夜の秋七草や共白髪
沙魚 とと
十年日記のその頃を桔梗咲く
ほうちゃん
ベランダの苦瓜花を十もつけ
仲間英与
自転車で巡る古刹の桔梗かな
仲間英与
店長二日目レジの桔梗ゆるる
かねすえ
iPhoneの通知あまたや桔梗みる
かねすえ
四年めの友の形見の白桔梗
実相院爽花
ベランダや涙落とせば浮く汚れ
帝菜
木偏てふ骨格硬し白桔梗
帝菜
アイロンをかけたワイシャツ桔梗咲く
夢佐礼亭 甘蕉
休暇果つポトスへ水とただいまを
武井保一
うらなりのゴーヤー灯り夕陽色
武井保一
桔梗の群れ咲く角を折れなさい
湯屋ゆうや
桔梗や繃帯を巻くそっと巻く
湯屋ゆうや
また余震一鉢だけにゼラニウム
道小春
真っ青の紫陽花一朶まじないに
道小春
行水の盥へ雨の落ちはじむ
藍創千悠子
背きつつ寄りつつ桔梗ぽむと咲く
藍創千悠子
廬山寺の桔梗光る君の庭
中指富士夫
白桔梗折り目正しき友逝きて
嬉々
桔梗や明治生まれの祖母の背な
藤原朱夏
桔梗や一人で生きていけるもの
藤原朱夏
朝風は透明なまま桔梗咲く
無弦奏
雨脚のなるほど強き桔梗かな
源五郎
開き初む桔梗を今朝の玄関に
源五郎
桔梗咲くむくみし脛に指の跡
杏樹萌香
せせらぎの宿の露台や檜風呂
一石渓流
あの記事の新聞紙の包む桔梗
若山 夏巳
重き夜を湛えて明くる野の桔梗
若山 夏巳
夜干しする月夜の庭の山桔梗
さえこ
城跡に探検バックぞろぞろ桔梗
万里の森
佐々成政退屈さうな子を桔梗
万里の森
桔梗にこそあらめ菩薩の紫金色
中岡秀次
帯にさす月に桔梗の京うちわ
中岡秀次
後ろ手に軋む格子戸萩桔梗
カムヤ イワヒコ
蘆山寺や桔梗聞き入る筆の音
カムヤ イワヒコ
名も忘れし人の記憶の桔梗かな
友鹿
被災地の瓦礫の隙間桔梗咲く
友鹿
桔梗咲く万年筆の試し書き
出船
窓硝子越し蟷螂の腹柔し
出船
老猫の浅き眠りや桔梗咲く
芳野まさこ
秋の日の広告で知る恩師の死
泉晶子
開かぬ桔梗まだ星になれぬから
泉晶子
「気分上々↑↑」歌う秋麗の窓拭き
リアス式747
洗濯のたなびく影や花桔梗
徳佐津麻似合
発熱の子と手花火の二つ三つ
ぐわ
禁止事項の羅列よ父の日のカード
ぐわ
黄付箋の今更なるを叱る梅雨
桜上比呂
介護度は3役割りは百合の世話
べびぽん
認知症の記憶くすぐる合歓の花
べびぽん
束縛の母の手払うソーダ水
髙橋みりぃ
おみくじは凶桔梗咲く今日は晴れ
髙橋みりぃ
桔梗透け空にも海にも似ない青
平松久美子
あえかなる澄んだ空気よ朝顔よ
星 秋名子
コンテナのトマト鈴なり空青し
鈴聖湖
にじり口桔梗一輪なほ青し
青翠
きちかうの蕾の中に棲む木霊
三尺 玉子
ひんやりと全方位全開の桔梗
三尺 玉子
豆苗は光の方へ朝の始まり
秋佳月
ベランダに木の椅子家族てふ矛盾
広瀬康
拒まれて桔梗に触るるのみの夜も
広瀬康
戦火止まず五鉢のとうがらし発火
竹葉子
白紫陽花サティのピアノ曲流る
竹葉子
七夕や晴明様の桔梗守
さかたちえこ
花入れに桔梗濃茶のまはり来て
三月兎
濡れ髪を風にあづけて月涼し
三月兎
調律師見送る土間の桔梗かな
石田将仁
餃子包む夜の片隅桔梗咲く
つきか
傘を持ち吾子を待つ母茄子の花
トコトコ
母の手にくすり七粒返り梅雨
ビオラ
訪ね来し寺に一叢白ききょう
人生の空から
朝顔の鉢干からびて転がって
人生の空から
マンションの窓は賽子グラジオラス
かよいみち
今朝も五本窓辺のきゅうり風に揺る
川口祐子
先ず今日の良きこと一つ桔梗咲き
成実
キッパリと折り山のばし桔梗咲く
成実
ベランダのシーツ別れ話し終ふ
ひこ老人
咲きさうな桔梗は情緒不安定
ひこ老人
桔梗の切る音澄んで我ひとり
実日子
裾風に楚々と揺れたる桔梗かな
角田 球
たおやかに夕風かはす桔梗かな
角田 球
夕暮の桔梗裏切り誘う色
安田伝助
空瓶に桔梗を寮の古畳
安田伝助
朝風や桔梗の色は母の色
山姥和
日当たりの良き仏壇へ白桔梗
山姥和
竜胆や妻と分け合ふ朝の窓
オニチョロ
咲初むる竜胆青しアルプスへ
オニチョロ
星ひとつ絶え桔梗のあお深む
苫野とまや
群青の空へ哀しみ溶く桔梗
苫野とまや
桑の実の紫褪せぬ幼き日
滝澤 朱夏
朝顔やどんどん近くサイレン音
こりえのかた
朝顔や行方わからぬ子のニュース
こりえのかた
ドアノブや桔梗片手の鍵の音
池上 胤臣
吾子の指秋の七草五つまで
池上 胤臣
折り紙は五角に折れぬ花桔梗
竹いと江
出迎えは壺の千屈菜湯布の宿
姫椿
静謐を切り取り立ちぬ白桔梗
松 雪柳
うふふふふ桔梗の蕾ふくらみぬ
松 雪柳
鳴き声の太き鴉や夏の庭
石澤双
秋の庭祖父が死んだと誰か言う
石澤双
苔静か天徳院の桔梗かな
輝虎
祈りなほひと際蒼き桔梗かな
みのわっこ
バッハ流れ桔梗の蒼を深うせり
みのわっこ
桔梗やぱんと干したる蚊帳ふきん
靫草子
植栽の刈られ一本ねぢればな
靫草子
きちこうに蕾や眠さ詰め込んで
さおきち
庭先のふふむ蕾よ今朝の秋
リコピン
紫を数輪散らし盆支度
すかーてぃっしゅ
きちかうの湖のにほひをはなつあを
葦屋蛙城
桔梗や嗚咽ふくらみゆくつぼみ
葦屋蛙城
秋暑し花殻へばり付く手摺り
笠井あさと
雨止みて室外機からすだく虫
笠井あさと
ベランダにまじめに育つ茄子胡瓜
さら紗
間引き菜の白根長しや夏の朝
土取
姑の寸言桔梗は鋭角
浅海あさり
ミューオンの降る桔梗の芯無音
浅海あさり
桔梗や折り目正しき紺袴
喜多丘一路
片引きの窓へもたるる桔梗かな
長良くわと
日盛りのバジル摘む指バジルの香
すいかの種
青虫のごと青虫つまむ吾子の指
玲花
床の間に祖母の無季句とりんどうと
玲花
缶つまとひとりアペロや夏の月
むい美縁
白菊の花祭壇や紫衣の僧
ルージュ
湯上がりの夜風流星群ピーク
ルージュ
きちかうのステンドグラスめく花脈
陽光樹
桔梗挿す遺影の父にひとり言
日吉とみ菜
桔梗やガラシャの墓の水鏡
つるぎ
残鶯やランチプレート木の卓へ
海泡
朝の雨止む音桔梗ひらく音
滝川橋
太陽のむらさきを濾過して桔梗
滝川橋
桔梗や朝の演説見る子ども
みなし栗
はかなげに見せているだけ白桔梗
永華
骨壺の楷書は癖字桔梗咲く
アツヒコ
青空や桔梗は防空壕の跡
アツヒコ
悪びれず老いを迎うる桔梗かな
紫月歪丸
桔梗の蕾や煙草休憩所
田畑 整
桔梗や角度を探る研師の手
田畑 整
朝星の消えて桔梗は開きけり
青井晴空
朝顔やこれから育つ雲の群
青井晴空
ききょうききょう鬼女のかなしみ聞こゆるか
春海 凌
同棲はやめて桔梗を飼い慣らす
牧野冴
誕生日の町をベランダで浮いている
牧野冴
月のもの去り白桔梗風を受く
はね花
泥酔の朝の桔梗の青の底
望月美和
ひとだまのとどめおかれず白桔梗
望月美和
「かあさん」とつぶやく母よ桔梗咲く
林としまる
藤棚の下に真っ直ぐ立つ不安
千暁
夕星や桔梗は花を折りたたみ
夏の舟
誰も来ぬ庭に朝涼息づけり
山内彩月
きちかうや鼓の血筋守る家
山内彩月
流れ星父ならきっと笑ってる
ヒマラヤで平謝り
桔梗の鉢植えベランダにバール
頓狂
設計図どおりに五裂して桔梗
ふたば葵
新涼や歌詞を法話に説く僧侶
和み
母の忌や鉢は織部の白桔梗
和み
タワマンの光と風を得て桔梗
高山佳風
桔梗咲く星は匂いをふりそそぐ
高山佳風
星果てて生まれ変わりとして桔梗
十月小萩
むらさきの桔梗にむらさきの花脈
十月小萩
凜々と自己チャート図を描き桔梗
龍酪
蜂雀や児の朝は疾く靴鳴らす
龍酪
白桔梗父の目線の遠きまま
辻 さつき
残響のシンフェニエッタ桔梗濃し
辻 さつき
初産の兆し西日の洗濯機
智幸子
赤子抱き吐息ひとつや夜の秋
智幸子
盆栽の町の暮らしや空高し
瀬央ありさ
盆栽の並ぶ校舎や秋澄めり
瀬央ありさ
白桔梗しづかに抱く殺意また
あおい結月
桔梗へ売り時を聞く実家かな
あおい結月
呼ばぬ名を胸にひらきて桔梗かな
竹乃 空気男
誰がため咲くとも言はず花涼し
竹乃 空気男
一庵の茶筅の音や白桔梗
水無月
縮緬の包みの客や白桔梗
水無月
朝顔の水遣り咎む留守八日
唯野音景楽
脳外棟の詰め所に桔梗父目覚む
唯野音景楽
白桔梗点滴のぽわんぽったん
くるすてぃーぬ
うす紫の桔梗開花す今日退院
西 メグル
エコー写真の胎児のあくび胡蝶蘭
植木彩由
十二畳分の荷づくり半夏生
植木彩由
一輪の桔梗と共に読む古典
中村あつこ
ベランダの水槽見入る尻ふたつ
蕃茄
風抜けるベランダのシャツ五枚抜き
蕃茄
桔梗や還暦の吾を切り戻す
理恵にゃん
パンゲアや桔梗五つに裂け開く
一寸雄町
夕されば桔梗しづかにまろみ閉づ
一寸雄町
