写真de俳句の結果発表

【第4回 写真de俳句】《天》

評価について

本選句欄は、以下のような評価をとっています。

「天」「地」「人」…将来、句集に載せる一句としてキープ。
「並選」…推敲することで「人」以上になる可能性がある句。
「ハシ坊」…ハシ坊くんと一緒に学ぶ。

特に「ハシ坊」の欄では、一句一句にアドバイスを付けております。それらのアドバイスは、初心者から中級者以上まで様々なレベルにわたります。自分の句の評価のみに一喜一憂せず、「ハシ坊」に取り上げられた他者の句の中にこそ、様々な学びがあることを心に留めてください。ここを丁寧に読むことで、学びが十倍になります。

「並選」については、ご自身の力で最後の推敲をしてください。どこかに「人」にランクアップできない理由があります。それを自分の力で見つけ出し、どうすればよいかを考えるそれが最も重要な学びです。

安易に添削を求めるだけでは、地力は身につきません己の頭で考える習慣をつけること。そのためにも「ハシ坊」に掲載される句を我が事として、真摯に読んでいただければと願います。

第四回写真de俳句 天
シモバシラ謳うタニカワシュンタロウ 吉野川

今回の兼題写真は観れば観るほど、知れば知るほど興味深いものでした。枯れた植物の根に近いあたりに、霜柱なのか雪なのか氷なのか、その類いのものがふっくらとくっついているのです。しかも聞いてみると、この枯れた茎は「シモバシラ」という名の植物だというのです。むしろ、知らなければよかった……と、思った人もいたのではないでしょうか(苦笑)。情報は欲しいけれど、情報が入りすぎると翻弄される。そんな難しい兼題写真を、こんな形で活かす発想があったとは!
 
片仮名表記の「シモバシラ」は、季語なのか植物なのか、わざと曖昧にしているのですね。一句の前半だけみれば、ややあざとくもあるのですが、後半のひねり技に思わず拍手したくなるのが「タニカワシュンタロウ」という固有名詞。もちろん詩人「谷川俊太郎」です。谷川さんの絵本『ことばあそびうた』のように、シモバシラたちが霜柱の立つ朝を、共に声をあげて謳いだしそうな世界が飛び出してきそう。兼題写真を存分に楽しみつつ、こんな発想もあるよと楽しませてくれた作品。いやはや、面白かった!

“夏井いつき”