写真de俳句の結果発表

【第5回 写真de俳句】《人》②

第五回写真de俳句 人

評価について

本選句欄は、以下のような評価をとっています。

「天」「地」「人」…将来、句集に載せる一句としてキープ。
「並選」…推敲することで「人」以上になる可能性がある句。
「ハシ坊」…ハシ坊くんと一緒に学ぶ。

特に「ハシ坊」の欄では、一句一句にアドバイスを付けております。それらのアドバイスは、初心者から中級者以上まで様々なレベルにわたります。自分の句の評価のみに一喜一憂せず、「ハシ坊」に取り上げられた他者の句の中にこそ、様々な学びがあることを心に留めてください。ここを丁寧に読むことで、学びが十倍になります。

「並選」については、ご自身の力で最後の推敲をしてください。どこかに「人」にランクアップできない理由があります。それを自分の力で見つけ出し、どうすればよいかを考えるそれが最も重要な学びです。

安易に添削を求めるだけでは、地力は身につきません己の頭で考える習慣をつけること。そのためにも「ハシ坊」に掲載される句を我が事として、真摯に読んでいただければと願います。

ちりめんの桃の実縫ふや春炬燵  蒼求/じいちゃんのおむすびでかい四月馬鹿  お天気娘/革靴の泥の白きやクローバー  お天気娘/戸締りを任されし夜の猫の恋  る・こんと/吊るし雛四人姉妹の風となる  加賀くちこ/雛納1の箱から取りかかる  早乙女龍千代/老い猫の今日の居場所の雛の箱  迫久鯨/春雨や時計の音と湯気の音  柊まち/のどけしや新聞越しの父の声  佳山/妹をせがまれてをり春燈下  佳山/いもうとの包帯解く雛の夜  みずな/雛の間の夜が騒々しくあかい  小野睦/雛の客果てて定まる御所車  小野睦/吊り雛お手玉三個特訓中  シュロバッタ/築年不詳通気良好雛の宿  七瀬ゆきこ/木と紙と硝子の呼吸雛の家  七瀬ゆきこ/うしなへるものあつた日の雛飾  七瀬ゆきこ/吊り雛のひとつに母の絹モスリン  七瀬ゆきこ/春暁の木に戻りたく紙人形  七瀬ゆきこ

椿ともまた海星とも吊し雛  にゃん/嘴に小さきほつれや吊し雛  にゃん/玻璃戸より淡きひかりや雛祭  にゃん/桃の日を古き湯宿の客となる  にゃん/樟脳のしづかな匂ひ雛の箱  にゃん/百歳の手に移しけり雛あられ  にゃん/雛あられ沓脱ぎ石へ雀たち  にゃん/雛の夜や貝のすましのうすにごり  にゃん/雛の夜の座敷明りを細く受く  亀山酔田/角に曲がる廊下の春日かな  亀山酔田/臥せる子へ日は虚ろにて暖かし  亀山酔田/雛壇の裏や鼠のセバスチャン  鈴木由里子/玻璃越しの日の斑の揺るる雛の壇  彩汀/酸葉噛む逆子を直すおまじない  藤 雪陽/花種蒔くドーベルマンの墓の傍  藤 雪陽/仏間まで落とさぬやうに紙風船  藤 雪陽/姉さまの形見の手まり吊るし雛  谷口詠美/百年の畳廊下や吊し雛  遊子/口髭の父のハモニカ雛の日  ちかひか

みな登校させて菜種梅雨の無音  ちかひか/金縷梅や友とは違う中学へ  ちかひか/吊り雛や雲の切れ間を飛行船  泉楽人/吊り雛の矢庭に廻りだす雨夜  泉楽人/雛飾る仏間に養命酒の匂ひ  めぐみの樹/レゴひとつ廊下の隅に春惜しむ  不二自然/留守番や姉の雛にはふれぬよう  瀬尾白果/さるぼぼの手足にちからつるし雛  瀬尾白果/臨月の妻や吊り雛ひいふうみい  はぐれ杤餅/吊り雛の玻瑠打つ雨を眺めをり  風花まゆみ/吊り雛の影それぞれに揺れてをり  風花まゆみ/どの色も忘れてしやぼん玉ぽつん  大和田美信/吊り雛をくぐりて廊下小走りに  毒林檎/雛覗く沓脱石につま立ちて  毒林檎/長持の姑の雛開けられず  玉響雷子/吊るし雛繕う針に紅の糸  玉響雷子/豆雛の目鼻狙いを外したる  玉響雷子/雛あられ夫は為替と株のこと  玉響雷子/厠行く真夜の軋みへ吊るし雛  ノアノア

貝殻にカナと名付けて雛まつり  ギル/紙雛の挟まれている回覧板  ギル/吊るし雛今日は半音あがる笛  ギル/十年は無人の空き地桃の花  ギル/桃の花骨董市の匂ひかな  ギル/雛飾りしいんと大人だけの家  板柿せっか/淋しさの春へ投げ出す手足かな  板柿せっか/子の年の朧となりてひとりの灯  板柿せっか/のどかさや長き廊下の端に坐し  板柿せっか/春の日の縁にぷらぷら乾く足  板柿せっか/春雨や伐つてしまひしさくらの木  板柿せっか/吊り雛を揺らして兄はパチンコへ  板柿せっか/うぐひすや帽子をかけるための釘  板柿せっか/結納やひとつほぐれぬ桜漬  板柿せっか/留守番の雛の間あくび毛づくろい  さとけん/眼鏡買い替えたし雛市に寄るか  さとけん/しゃぼん玉左折 雑巾掛け加速	さとけん/朧夜や次は絶対女の子  小笹いのり/雛の間に今朝もひとりの卵焼き  小笹いのり

むせかえる四千の雛伊勢二見  山羊座の千賀子/四尺の広縁清む雛納め  山羊座の千賀子/ナフタレン買うや明日は雛納め  山羊座の千賀子/文鳥も今朝は静かや雛祭  山羊座の千賀子/春夕焼祖母の針山低き歌  ひつじ/鯉の口の深きを睨む春休み  ひつじ/寝室は闇荒東風に鳴る雨戸  りょうまる/練り切りの餡付く楊枝藤の昼  りょうまる/さるぼぼをにらむあかんぼ山笑う  りょうまる/折り紙の雛を事務所の窓に貼る  月萩つなぎ/風光るちょうちょ結びを教える手  安/桃の日や初めて通す刺繍糸  安/一つ減った点滴桃の日の朝  安/(二〇二一年)半襟に刺繍二十歳の雛祭  安/くけ台の針山の紅絹春深し  径/家壊しの跡や裏手の桃の花  径/団子焼く香りや吊るし雛の町  ちいすけ/さるぼぼの守りし家や桃の村  ちいすけ/女医殿の五十回目の内裏雛  陶瑶

雛の間や廃業近き老舗宿  岸来夢/吾を生みし夜の雪かたる電話口  梓弓/のどぐろが届きし夜の思案かな  梓/柳川や下る小舟の吊り雛  国東町子/どぜう屋の長き廊下や春満月  百瀬はな/雪しんし畳廊下の竹あかり  百瀬はな/春めいて開け閉めこつのいる雨戸  飛来 英/一階に口喧嘩ある夜長哉  草露/薔薇の芽や猫はぐぐぐとのびにけり  郡山の白圭/立子忌の風に鉛筆ころがれり  郡山の白圭/はらわたに綿ふくふくと吊るし雛  郡山の白圭/おだやかな夜の潮騒吊し雛  でんでん琴女/雛飾る父や防虫剤の香  三千里ねおじむ/愛猫の命日の夜雪催  三千里ねおじむ/雛の間の晩を仄かに酢飯の香  三千里ねおじむ/吊るし雛寄付と書かれし車椅子  岡本かも女/己が身を鎖す冬蝶のためらはず  ツカビッチ/酒粕の京より来たる山葵漬  にたいも/ささめくは吊り雛駅の待合室  にたいも

吊し雛七つ下がりの雨垂るる  魚返みりん/曲がりても吊し雛なほ曲がりても  仁和田 永/墨痕のごと太々と臥竜梅  仁和田 永/文机のペンのかすれて春の鳥  仁和田 永/基礎練は廊下花冷えのフルート  いかちゃん/霜ばしら一絃琴のうれひかな  もんてん茶の花/スカートははかないひなあられ三いろ  深山紫/殿を犬の形代流れけり  深山紫/口暗き鎧兜の余寒かな  たまつり糸雨/縮緬の金魚ほころぶ吊るし雛  あまぐり/沓脱石に吠ゆる小犬や吊し雛  あまぐり/からくりのこゑ咲きみつる夜の梅  ぐ/甘やかな煮付けの匂ひつるし雛  ぐ/春の夜や鯉つややかに水を打つ  ぐ/叫びは朽ちぬ凍星の収容所  ぐ/千の雛千の客百貨店に燃ゆ  ぐ/ももいろに咲ふ姉妹よ雛の間  ぐ/さるぼぼも毬も扇も吊るし雛	  喜多輝女/今ごろは試験終わらむ吊り飾り  潮

退屈を一枚脱いで春の貌  潮/三度目の置きてがみ春の夕焼け  潮/吊り雛やでんでんだいこに鈴二つ	  幸の実/廊下の吊るし雛鈴ひとつちりん  木ぼこやしき/かすてらのざらめかりりと春霙  まこ/雛祭存在しない姉がいる  三浦にゃじろう/夕に子は雛の家へと売られゆく  三浦にゃじろう/水草生う女中とパフェの話など  三浦にゃじろう/姉をぶち妹をぶち雛あられ  三浦にゃじろう/つまんない読み書き算術鳥の恋  三浦にゃじろう/鉄格子の窓へ初蝶訪れる  三浦にゃじろう/どろぼうにあげるひなあられとあたし  三浦にゃじろう/首抜いてブリキの缶へ雛納  池内ときこ/古雛の心音奥の間の擬音  池内ときこ/寺の床拭けば軋むや雛納め  山本先生/ひなつるすもうふみ台はいりません  藤岡美波/雨音の中や雛と熱の子と  ちゃうりん/春暁の玻璃うす紫の波紋  茶木美奈子/さげもんの色に零るる沈丁花  西川由野

祈るやうにささやくやうに雛飾る  西原みどり/へその緒は仏壇のなか吊るし雛  豊年茶/離れに臥す父へ菜飯と文庫本  オレンジペコ/蜜吸つて発つたか紅き梅揺れる  オレンジペコ/木目込みの端布を箱へ梅ふふむ  平本魚水/祖母の部屋東南のまま桃の花  平本魚水/酔客に軋む廊下や桃の宿  平本魚水/五枚目のうす焼たまご雛の家  平本魚水/少年は庭見てばかり雛(ひいな)の間  岩井月光/レコードのキンダーポルカ初蝶来  岩井月光/春泥や夕べに乾く伽藍石  岩井月光/日にとける伽羅の匂ひや吊し雛  岩井月光/春の日の縁側ヨガの木のポーズ  すずさん/放課後の廊下柊挿していく  すずさん/鞄より胎児の写真ひなの家  すずさん/ぜんざい注文す玻璃越しに雛  央泉/町医者の戸のさるぼぼに春立ちぬ	  斉藤立夏/本堂の春日向へとルンバ二機  斉藤立夏/おぼろ夜をしぼりて白きくくり花  斉藤立夏

春風やソムリエのごと猫の鼻  鶴つる小なみ/うららかやビートにふるふ硝子窓  鶴つる小なみ/ぢいさんの雛を折る指太き指  丸山隆子/釣釜や来週パリへ赴任する  丸山隆子/雛の家いとこは男ばかりなり  丸山隆子/一万年生きるつもりで春炬燵  ほのほ/桃の日の子規庵八重と律の声  片野瑞木/桃の日を母の針目の美しく  片野瑞木/吊り雛ありぶら下がり健康器あり  丹波らる/土匂ふおばあちゃんのにおいの家  清由紀/うそ泣きの妹無敵吊るし雛  テツコ/夫の亡き女系三代雛の朝	雨子