写真de俳句の結果発表

【第7回 写真de俳句】《ハシ坊と学ぼう!①》

評価について

本選句欄は、以下のような評価をとっています。

「天」「地」「人」…将来、句集に載せる一句としてキープ。
「並選」…推敲することで「人」以上になる可能性がある句。
「ハシ坊」…ハシ坊くんと一緒に学ぶ。

特に「ハシ坊」の欄では、一句一句にアドバイスを付けております。それらのアドバイスは、初心者から中級者以上まで様々なレベルにわたります。自分の句の評価のみに一喜一憂せず、「ハシ坊」に取り上げられた他者の句の中にこそ、様々な学びがあることを心に留めてください。ここを丁寧に読むことで、学びが十倍になります。

「並選」については、ご自身の力で最後の推敲をしてください。どこかに「人」にランクアップできない理由があります。それを自分の力で見つけ出し、どうすればよいかを考えるそれが最も重要な学びです。

安易に添削を求めるだけでは、地力は身につきません己の頭で考える習慣をつけること。そのためにも「ハシ坊」に掲載される句を我が事として、真摯に読んでいただければと願います。

 

編み込んだ 手からも香る ラベンダー

牛野 しっぽ

夏井いつき先生より
五七五の間を空けず、一行に縦書きするのが正しい表記です。まずはここから覚えて下さい。
“ポイント”

癒されし 富士の裾野の ラベンダー

扇百合子

夏井いつき先生より
五七五の間を空けないのが、俳句の正しい表記です。「富士の裾野のラベンダー」で情景は分かりますね。上五「癒やされし」は説明。映像を書きましょう。上五に季語ではない五音を入れてみましょう。

添削例
○○○○○富士の裾野のラベンダー
“良き”

ラベンダー香る気もするオンラインツアー

風呂猫

ラベンダー嗅いだ気になり悪くナシ

風呂猫

リモートで画面一杯ラベンダー

風呂猫

昼の居間画面一杯ラベンダー

風呂猫

夏井いつき先生より
【一句目】「下五の字余りがよろしくない? うーん……」
【二句目】「これではオンラインツアーだと判らないでしょうか?」
【三句目】「オンラインの句は類想句が沢山ありそうと思い、推敲しましたが、代わり映えしないような……」
【四句目】「画面とあればリモート、と言うこともないかと。このご時世ならば、昼間に画面で見ているといえば、オンラインツアーだと想像してもらえるでしょうか?」と悩む作者。

《風呂猫》さん、頑張って考えてるのがビンビン伝わってきて微笑ましい限りです。
俳句はたった十七音しかありません。小さな器です。「ラベンダー」「オンラインツアー」二つの言葉を入れると、もうそれで器が一杯になってしまいます。
写真de俳句の作り方の解説にも書いてありますが、写真や画像を使って俳句を作る時は、画面の中に自分が入って、そこにあるものを見たり、風を感じたり、音に耳を傾けたりして、写真内吟行をするのがコツです。
今回の奮闘は奮闘として、是非画面の中に入る練習をしてみて下さい。
“とてもいい

ラベンダーあのハミングが天を舞う

まちゃみ

ラベンダーよ儚き恋灯受け止めて

まちゃみ

駆け抜ける純と蛍へラベンダー

やま猪口

ラベンダー田中邦衛へありがとう

つんちゃん

ラベンダー条件反射さだまさし

つんちゃん

ラベンダー畑さだまさしのあ~あ~♪

つんちゃん

ラベンダー田中邦衛の供花とせり

素人(そじん)

ラベンダー湯気「北の国から」便り

佐藤 啓蟄

邦衛さんああ五郎さんラベンダー

俳句笑会

夏井いつき先生より
俳優の田中邦衛さんの追悼句は、他にもたくさんの投句がありました。さだまさしさんのテーマ曲を何回聴いたやら。とはいえ、寄せられた追悼句で、作品として成立しているものは、ほんの一握りでした。今後発表される「並選」「人選」などから、追悼句を探してみて下さい。勉強になるはずです。
“激励”

ラベンダーその名はタイムトラベラー

橋本千浪

「1972年にNHKで放送された『タイム・トラベラー』というテレビドラマは、ラベンダーの香りをきっかけにタイムトラベルするというストーリーで、すごく記憶に残っています。放送から50年近く経つのに、ラベンダーと聞くと、この番組の映像まで飛んでいってしまいます。このお題、まずここから出発していろいろ考えたいと思います」と作者のコメント。

ケンソゴル時をかけたりラベンダー

信壽

「ケン・ソゴルという未来人がやってきて、未来に帰るための薬を作るという、NHKのSFドラマ『タイム・トラベラー』(原作『時をかける少女』)がありました。その薬がラベンダーの香りがするという設定だったことを思い出しました」と作者のコメント。

ラベンダー見て思い出す時をかける少女

かのママ

「同じ世代のいつき組長も、テレビドラマや映画で見ていた作品かもしれません。登場人物の深町くんとか懐かしいです」と作者のコメント。

時をかける映画で知りし夏の花

珪化木

「中学生だった頃、原田知世さん主演の映画『時をかける少女』を観て、ラベンダーを知りました。今はすっかり市民権を得たハーブですが、当時は謎の花でした」と作者のコメント。

ラベンダー理科室の君陽炎に

杜まお実

理科室の時の遣いやラベンダー

かおりんご

フラスコの割れたのラベンダーのせい

ひでやん

時駆ける少女はわたしラベンダー

清雅

ラベンダータイムトラベルしてみたい

玉井令子

ラベンダー時空を超えて十代に

オリゼ

ラベンダータイムトラベラーケンソゴル

中町寛美

薄暗い実験室のラベンダー

沢拓庵

原田知世はラベンダーの香で時を翔ぶ

つんちゃん

夏井いつき先生より
こんだけ同世代がおるんやなあ~と笑えました。ケン・ソゴル、深町くん、うわー懐かしい~! とはいえ、類想もこれだけあるということです。
“ポイント”

行き先は2019ラベンダー

さくら悠日

香り満ち時空歪めるラベンダー

広泉

春一面のラベンダー一瞬に時を駆け

樽女

ラベンダーこの香が時をかけるのか

王朋亡

夏井いつき先生より
「ありきたりですが、自分の中ではラベンダー=筒井康隆さんの小説『時をかける少女』です。初めてラベンダーの香りをかいだ時に、この香りがタイムリープするときの香りなんだな、と感動したことを思い出しました」と四句目の作者《王朋亡》さんのコメント。

小説で読みました、という人たちも。とはいえ、結果は同じやね。小説一冊分を十七音にしようとしているのが、問題なのです。
“参った”

時をかける東風や花の香に少女

雅端午敦

夏井いつき先生より
「ラベンダーでぱっと思いついたのが、筒井康隆さんの小説『時をかける少女』でした。タイムリープするような俳句を作りたいと思い、『や』で場面が切り替わりますが、下の句から上の句へ戻れるような一句にしてみました」と作者のコメント。

「ラベンダー」と書かずに、なんとかしたい。その考え方はあってよいのですが、成功したとは言い難い。俳句で「花」というと桜を意味しますので、どうしても意識はそちらにいってしまいます。
“難しい”