ドリルde俳句の結果発表

【第12回 ドリルde俳句】②

ドリルde俳句結果発表!

始めに

皆さんこんにちは。ドリルde俳句のお時間です。

出題の空白に入る言葉を考えるドリルde俳句。出題の空白を埋めてどんな一句が仕上がったのか、【第12回 結果発表①】に引き続き、皆さんの回答を紹介していきます。
“良き”

第12回の出題

第12回の出題「○○○○○なんと○○○○日和かな」

カブールのなんと身に入む日和かな

海峯企鵝

「カブール」はアフガニスタンの首都。現在の世界情勢に対する危惧も含んだ時事の句でもありましょう。

名詞+日和」の形が多い中、「身に入む」はやや特殊。「動詞+日和」の形のようでもありますが、「身に入む」は動詞の形をとっている季語なのです。一塊の季語であると考えると、名詞のような味わいもあり。
“良き”
沙魚釣つてなんと海街日和かな

大花野なんと気違い日和かな

佐々木のはら

放送用語的に大丈夫なのか? 的な心配はさておき。「大」の一字がもたらす解放感! いぇーい‼︎
“とてもいい”

狐啼くなんと気違ひ日和かな

岩本夏柿

まさかこのお日和が再び登場しようとは。

「狐啼く」と取り合わせることで、より虚の世界の印象を強くします。日本昔ばなしで狐が人を騙すお話のような。
“良き”

黍嵐なんときちがい日和かな

立田鯊夢

なんでこんなに「気違い日和」が登場するのだろう、そういう熟語が存在するのか? と、辞書をめくってみたところ、まさかもまさか!

辞書に解説されています「気違い日和」!「晴雨の定まらない、きわめて不順な天気」とのこと。天候定まらない様子だとわかると、黍嵐は違和感なく受け入れられますなあ。いやー驚きです。
“ポイント”
大花野なんと気違い日和かな

秋日傘なんと一石日和かな

おかだよしお

「一石日和(いちこくびより)」という熟語があるのだそうです。定まらない天候を指す言葉。

先に出てきた「気違い日和」と発想の根は同じなのですね。秋日傘は晴雨両用であれかし。
“良き”

松茸やなんとソロキャン日和かな

渥美こぶこ

最近話題のソロキャンプ。松茸発見してテンション上がってる様子が「や」から察せられる。でも勝手に採ったらマズイんじゃないかしら。切れ字の重複もある。
“難しい”
松茸やなんとソロキャン日和かな

新雪のなんとタックル日和かな

高橋寅次

「新雪」の清らかさに対して意外すぎる強烈さ。「タックル日和」なんて言葉が登場するのはラガーマンか、新雪を楽しむ瞬間かくらいなものでしょうとも。
“良き”

ゆでたまごなんともおでん日和かな

ツユマメ

おでんの具として煮込まれたあとのものは「たまご」って呼ぶと思う。となると上五はまだ煮込む前の、素材としての「ゆでたまご」か。

つるんと剥けたゆでたまごに味が染みていくであろう期待感が「おでん日和」。
“ポイント”

蜩やなんとポケGO日和かな

風早 杏

「ポケモンGO」が話題になって随分たちましたね。プレイしてないけど名前だけは聞き及んでおります。蜩の鳴いてる場所でなにか良いポケモン発見した?
“良き”

出払ってなんとも炬燵日和かな

谷山みつこ

誰もいないお家で炬燵を独占する至福!「出払って」の「ふう、やれやれ」感に共感しきり。
“ポイント”
蜩やなんとポケGO日和かな

雁渡しなんと実験日和かな

打楽器

「実験」って妙に心躍る言葉。理科の授業かなにかかしら。取り合わせた季語が渋い、学びの秋。
“良き”

鰯雲なんとも日和かな

抹茶子

「鰯」だから「肴」? やや駄洒落好きの危険な香りが……(笑)。
“参った”

日傘さすなんとミラーボール日和かな

美翠

少し音数が多いけど、独特な「○○日和」。

ミラーボールのような陽射しの乱反射ってことだろうか。まさかミラーボール吊ってるような屋内で日傘ささないだろうし……?
“難しい”

運動会なんとババ馬鹿日和かな

遙香

ここぞとばかりの運動会。コロナ禍の現在ではいっそう感慨深いものですね。運動会実施できました?
“良き”
運動会なんとババ馬鹿日和かな

再会のなんとひまわり日和かな

衷子

再会の明るさに呼応するような「ひまわり」の色彩が溢れる。再会の喜びと、ひまわりの見事さ。どちらの感動も「日和かな」の詠嘆がしっかり受け止めてくれる良いチョイス。
“とてもいい”
再会のなんとひまわり日和かな

流れ星なんと吊り革日和かな

妃可

現代詠として面白い。

退勤して電車に乗って帰る人物を想像した。疲れた眼差しで吊り革に捕まっていると、車窓の向こうでさっと星が流れるのを目撃する。「あっ」と心が不意に光る瞬間。
“ポイント”

栗ようかんなんとお抹茶日和かな

古都 鈴

単純に美味しそう。「栗」ならともかく「栗ようかん」を季語として扱っていいものか困りはするけれど。
“良き”

蕎麦の花なんと婚礼日和かな

うに子

「婚礼日和」は同じ発想が多くありましたが、取り合わせた「蕎麦の花」の地味さが良い。婚礼を迎える人物たちの年齢や人柄を想像させる際のとっかかりになる。
“ポイント”

蕎麦の花なんと行楽日和かな

代志惠華

先ほど「蕎麦の花」との取り合わせで「婚礼日和」もありましたが、こちらは「行楽日和」。野へと出掛けるイメージがある「行楽」の方が、やや季語との距離が近い。
“良き”
栗ようかんなんとお抹茶日和かな

風青しなんと白T日和かな

みずきの

白Tの略し方も軽やかな初夏の空気感!「白シャツ」だと季語になるけど、この言い方ならグレーゾーン。
“良き”

天高しなんとアイドル日和かな

みづちみわ

個人的にはアイドルの類いにまったく思い入れがないのだけど、アイドル礼賛にふさわしい「日和」ってどんな日なのだろう。「天高し」は待ちに待った! みたいな心地だろうか。
“ポイント”

京盆地なんと日和かな

迫久鯨

京の雅と鶯の雅。王城の地として栄えた「京盆地」を上五に据えることではるかな時間の懐の深さを思わせる。長い長い歴史と、今を心地良く鳴く鶯と。
“良き”
京盆地なんと鶯日和かな
〈③へ続く〉