ドリルde俳句の結果発表

【第12回 ドリルde俳句】③

ドリルde俳句結果発表!

始めに

皆さんこんにちは。ドリルde俳句のお時間です。

出題の空白に入る言葉を考えるドリルde俳句。出題の空白を埋めてどんな一句が仕上がったのか、【第12回 結果発表②】に引き続き、皆さんの回答をみていきましょう。
“良き”

第12回の出題

第12回の出題「○○○○○なんと○○○○日和かな」

冬鯊のなんと天麩羅日和かな

亀山酔田

なんといっても美味しそう‼︎

冬になってよく肥えた鯊は食べ応えのあることでありましょうなあ。さくっと衣を噛む音も聞こえてきそうな「天麩羅日和」、いい言葉ですね!
“とてもいい”

秋の色なんとおにぎり日和かな

赤味噌代

「天麩羅日和」しかり、「○○日和」に食べ物の名前が入ると美味しそうになりますね。「秋の色」は秋の景色や風の色を表す、天文の季語。お出かけ先のおにぎりでしょうかねえ。
“ポイント”
冬鯊のなんと天麩羅日和かな

雪催なんとラーメン日和かな

里山子

再びでました、「食べ物+日和」シリーズ。ラーメンとはなんと罪深くて美味しい食べ物なのでございましょう。雪の降りそうな日だと余計に温かな湯気が恋しい……。
“とてもいい”
雪催なんとラーメン日和かな

凍晴のなんと托鉢日和かな

彩汀

自分で体験したことはないけれど、托鉢のご苦労はいったいどれほどのものでありましょうか……。凍晴の冷たさ、厳しさと、それに反する明るい空の色とが静かに現実感を作る。
“良き”

ひとりじめなんとどんぐり日和かな

かいぐりかいぐり

童心の楽しさ。つやつやのどんぐりをこれでもかと拾い集める。ひらがなの多い表記も内容に似合った味わい。
“良き”

秋うららなんと柴犬日和かな

遊子

柴犬かわいい。彼らの素朴な可愛さはどの季節に似合うか? と考えると、秋でありつつ温かな「秋うらら」はけっこう効いてる。
“ポイント”

縁側へなんとも小春日和かな

小山美珠

ストレートに「小春日和」を採用した人ももちろんおります。「縁側へ」がやや予定調和ではありますが、この言葉を選びたくなる気持ちはわかる。気持ち良いよね……。
“良き”

虫の声なんと耳かき日和かな

トウ甘藻

この耳かきは誰か別の人にしてもらってる状況でしょうか。なんとも優雅な秋の夜。
“ポイント”
虫の声なんと耳かき日和かな

長雨やなんと仏滅日和かな

花屋英利

仏滅は何事をするにも良くない日とされています。そんな仏滅に最適な日和……とはいったい……??
“良き”
長雨やなんと仏滅日和かな

鳩吹いてなんとサバゲー日和かな

泉楽人

「サバゲー」とはサバイバルゲーム。興味がなくもないのですが、装備にお金がかかりそうだしそもそも身のまわりに縁もゆかりもないのがなんともかんとも。

サバゲーの最中でも鳩の真似して鳴いて合図送ったりするのか⁇ 近代戦らしからぬアナログな季語がややウケ。
“ポイント”

九月尽なんと断捨離日和かな

風花美絵

「九月尽」などの季語は扱いが難しい。「○月が終わるので~」のような因果関係を孕んでしまいがちなのです。暑さもやわらぎ、断捨離してすっきりさっぱりさせたい時期ではありますが。
“難しい”

秋寒のなんとタバスコ日和かな

ギル

辛いのあんまり得意じゃない人間としては、「タバスコ日和」なんて、ないよ。たとえ秋寒であろうと、ないよ。
“参った”

在宅でなんと残業日和かな

藪椿

在宅なのに残業とはこれいかに? 予定時間を過ぎても仕事が終わらないってことでしょうか。ぐさっ。
“参った”

空高くなんと洗濯日和かな

紅梅

見事に晴れた日は洗濯が干したくなりますね。朝干して午後にはもう乾いてたりすると大変幸せな気持ちになります。空高い秋の一日。
“ポイント”
空高くなんと洗濯日和かな

牛馬行くなんと春耕日和かな

糸圭しけ

かつては農耕の欠かせぬパートナーであった「牛馬」。自らが春耕という行いの一端を担っているにしては「行く」がやや他人めいた目線なのが気になる。
“良き”
牛馬行くなんと春耕日和かな

手打ちしてなんと青北風日和かな

季凛

青北風は群馬で使われる言葉。雁が渡っていく初秋に吹く北風のことをいいます。

「手打ち」はなにかの契約や和解の成立でしょうか。「青北風」の物寂しさを考えると、あまり幸せな手打ちではなさそうなのが切ない。
“良き”

刃の濡れてなんと日和かな

葵新吾

上五中七が上手い。鮞は塩漬けにされた状態のものだから、肴のメインとして鮞を用意しつつ、別のものも拵えてる最中でしょうか。料理の一幕の些細な場面を映像化して見事。
“とてもいい”

山粧ふなんとドローン日和かな

小川さゆみ

昨今はドローンで空撮した映像を見かけることがありますね。色づいた山の光景を上空から見下ろす「ドローン日和」。
“ポイント”
手打ちしてなんと青北風日和かな

えすかるごなんと酸き菊日和かな

いかちゃん

「えすかるご」って実は食べたことないかも。酸っぱいの?

「酸き菊日和」と言葉が繋がっているようでもありますが、ここは「酸き」で半拍ほどの切れがあると読んだ方が句の魅力が増します。なんと酸きことよ、と味を噛みしめた後、意識と映像のカットが「菊日和」の明るさへと切り替わります。
“良き”

雨あがりなんと遠足日和かな

喜多輝女

夜のうちに雨が降っていて、明日の遠足は大丈夫だろうか……と心配しながら眠りにつく。そんな状況、ありますよね。翌朝一番、晴れた「遠足日和」を喜ぶわけです。

「雨あがり」はやや因果関係が見えるフレーズですが、共感性は強い。
“ポイント”
雨あがりなんと遠足日和かな

うそ寒やなんと手繋ぎ日和かな

あなぐまはる

寒いから手を繋ぐ、と理屈めいて見えてしまうのが難点。たぶん秋のうちからこうやって手を繋げるような人たちは、寒さを理由に担ぎ出さなくても手繋げちゃうと思う。(充実した青春に対する偏見)
“難しい”
〈④へ続く〉