ドリルde俳句の結果発表

【第12回 ドリルde俳句】⑤

ドリルde俳句結果発表!

始めに

皆さんこんにちは。ドリルde俳句のお時間です。

出題の空白に入る言葉を考えるドリルde俳句。出題の空白を埋めてどんな一句が仕上がったのか、【第12回 結果発表④】に引き続き、皆さんからの回答を紹介していきます。
“良き”

第12回の出題

第12回の出題「○○○○○なんと○○○○日和かな」

初雪やなんと手紙日和かな

ちょきさん

初雪の冷たさと手紙の静けさは句材として似合う。字足らずと切れ字の重複問題を解消すれば良い句に化ける予感。
“とてもいい”

川風のなんとコスモス日和かな

鈴花

「川風」の言葉の経済効率が優秀。コスモスと組み合わされることによって、周囲の風景が過不足なく見えてくる。
“良き”

荒波のなんとサーフィン日和かな

山葵こみち

「サーフィン日和」に対して「荒波」がストレートすぎるくらいどストレート。
“ポイント”

蛇穴になんと説教日和かな

爽々

説教する側か、説教される側か。自分ならどっちで読むか想像してみるのが楽しいタイプの句。
“良き”
荒波のなんとサーフィン日和かな

天高しなんと打楽器日和かな

風子

打楽器も様々、音色も様々。太鼓のような腹にずんと響く音もあれば、鉄琴のようにころころ転がるような音もある。

個人的には木琴くらいの柔らかな音が「天高し」には合うかなあ、と。それぞれの音と季語との組み合わせをシミュレーションするのが楽しい。
“良き”
天高しなんと打楽器日和かな

無月なるなんと泥棒日和かな

重来

おやめなさい!……ちなみに脱獄に良い日和は嵐の夜なのだそうですよ。(『ゴールデンカムイ』知識)
“激励”

秋うららなんとウクレレ日和かな

史山

秋うららとウクレレ。音の繰り返しが愉快な言葉同士を取り合わせました。こういう音の組み合わせでリズムを生み出すのもテクニックの一つ。
“ポイント”

お腹なるなんと新蕎麦日和かな

メグ

食べ物に対して「お腹なる」はありきたりではあるけれど、それだけ見事な新蕎麦のお日和であるよ、という喜びは伝わる。
“良き”

走り蕎麦なんと独身日和かな

ひこ老人

「走り蕎麦」は特に、まだ十分熟さない少し青い蕎麦を粉にして打ったもの。わざわざ走り蕎麦なんて粋なものを楽しめる独身身分への賛歌。
“ポイント”
秋うららなんとウクレレ日和かな

法被ヨシ!なんと楽車日和かな

彩翠

「楽車」と書いて「だんじり」と読みます。楽車祭が季語になっているのですね。「法被ヨシ!」が指さし確認してるようで愉快やらほのかに不安を覚えるやら。(某猫のせいで)
“良き”
法被ヨシ!なんと楽車日和かな

団栗のなんと背高日和かな

苺もみじ

造語として「背高日和」が面白い。「団栗の背比べ」というように、団栗なんてそう極端に背の高い低いがあるわけではないのですが、そんな団栗たちのささやかな背の高さを褒め称えているようで愉快。
“ポイント”

秋澄めりなんと筋トレ日和かな

濃厚エッグタルト

筋トレに向かない日和なんてありませんね! 365日筋トレ日和! みんな知ってるね!
“とてもいい”
秋澄めりなんと筋トレ日和かな

油照りなんとおうちDE日和かな

どこにでもいる田中

へへ、ヨイショありがとうございやす(揉み手)。暑いもんね、油照り。
“ポイント”

曼珠沙華なんと追想日和かな

玲花

「曼珠沙華」に対して、何かを思い出す、という発想自体はなくはない。しかし「追想日和」が魅力的な造語。物思いのなかでも「追想」は明確な意識の方向性がある。その特徴が曼珠沙華の真っ直ぐに立つ姿と噛み合う。
“良き”

夕月夜なんとスキップ日和かな

出羽泉まっくす

「スキップ日和」がかわいい。暮れていく夕月夜をスキップのシルエットがぴょこんぴょこんとどこまでも。
“ポイント”
夕月夜なんとスキップ日和かな

梅雨果ててなんと御木曳日和かな

夏の舟

また不思議な単語が登場。「御木曳(おきひき)」は伊勢神宮の大衆参加行事、国の選択無形民俗文化財に登録されているのだそうです。梅雨が終わりようやく実施できる安堵。
“良き”

秋の月なんとウチヨガ日和かな

小雪

ええい、今度はなんだ⁉︎ と検索すると、「自宅でできるヨガ」とのこと。案外単純だった。語感からてっきりアフリカあたりの料理かなにかかと……。
“参った”

台風予報なんとドラクエ日和かな

梅嶋徒歩

昨今はお出かけが必要なドラクエウォークなんかもありますが、「台風予報」との取り合わせを思えば、従来のハードで遊ぶドラクエでしょうかね。なおわたくしはFF派です。
“激励”

冬瓜でなんとコンフィ煮日和かな

曽根朋朗

淡泊な味わいの冬瓜に対してコンフィ煮が意外な調理方法。美味しいの?

「コンフィ煮」の油のとっぷりとした量感が「日和」と合体すると美しい言葉になりますね。長い時間をかける料理だからこそ「日和」との親和性を発揮します。
“良き”
秋の月なんとウチヨガ日和かな

秋麗なんと内見日和かな

瀬央ありさ

賃貸や物件の購入をする前にお家の下見をする「内見」。期待や喜びとともに、しっかり目を光らせて隅々までチェックするのが「内見日和」の実感でしょう。「秋麗」との取り合わせによって前向きな明るさが強化されます。
“ポイント”

涼新たなんとコンソメ日和かな

富永三紀

食べ物ではなく食材、しかも「調味料+日和」は独特なチョイス。具体的な料理の正体はわからないけど、コンソメの美味そうな香りが最も似合う「日和」なんて、詩の言葉として綺麗ではありませんか。秋の新涼の中にいて、煮炊きの熱も不快ではなく。他にもいろんな「調味料・ハーブ系+日和」を試してみたくなりますね。良い知見を得られました。

多数の回答を紹介してきました。「○○日和」の見本市、いかがでしたでしょうか。造語って楽しいぞ、ドリルde俳句。みなさんの明日の句作のお役に立てれば幸いです。ごきげんよう!
“とてもいい”