写真de俳句の結果発表

第20回「散歩中の紫陽花」《ハシ坊と学ぼう!①》

ハシ坊

第20回のお題「散歩中の紫陽花」

評価について

本選句欄は、以下のような評価をとっています。

「天」「地」「人」…将来、句集に載せる一句としてキープ。
「並選」…推敲することで「人」以上になる可能性がある句。
「ハシ坊」…ハシ坊くんと一緒に学ぶ。

特に「ハシ坊」の欄では、一句一句にアドバイスを付けております。それらのアドバイスは、初心者から中級者以上まで様々なレベルにわたります。自分の句の評価のみに一喜一憂せず、「ハシ坊」に取り上げられた他者の句の中にこそ、様々な学びがあることを心に留めてください。ここを丁寧に読むことで、学びが十倍になります。

「並選」については、ご自身の力で最後の推敲をしてください。どこかに「人」にランクアップできない理由があります。それを自分の力で見つけ出し、どうすればよいかを考えるそれが最も重要な学びです。

安易に添削を求めるだけでは、地力は身につきません己の頭で考える習慣をつけること。そのためにも「ハシ坊」に掲載される句を我が事として、真摯に読んでいただければと願います。

ハシボウと学ぼう

私が撮った写真を兼題に使って頂きありがとうございます。近所のお散歩中にスマホで撮りました。鮮やかな色で、人知れず手入れされている事に感謝しました。枯れた紫陽花までも美しく思えて、長いこと楽しめます。一段と気合いを入れて詠みました。もう一歩上手くなりたいです。先生方、今後ともよろしくお願いします。

季凛

季語なし

琴の弦きれた雨音はつづく

ひよこ草

夏井いつき先生より
季語を入れてくれたら、有難いのですが。
“参った”

季語なし

雨しきり肉厚の葉と土の匂い

びいどろ

夏井いつき先生より
はっきりと「紫陽花」と書きましょう。
良き

季語なし

墨すりて以呂波さらえる金連休

紫桜舟

夏井いつき先生より
下五に明確な季語を入れましょう。
“ポイント”

季語なし

雨音に吾子の鼻歌頬緩む

おき本 栞歩

夏井いつき先生より
「頬緩む」が説明です。これは書かなくても分かるね。下五に季語を入れてみましょう。
“参った”

季重なり

初夏の噴水おたまじゃくし三ミリ

ぷるうと

夏井いつき先生より
「噴水」と「おたまじゃくし」で十分なようにも思いますが。
“参った”

季重なり

万緑へ紫陽色の道一筋に

猫おっと

夏井いつき先生より
「そのまんまの句です。道端の紫陽花が多彩なんですが、結局、万緑に吸い込まれていくという遠近法のつもりです。『一筋に』は『うねうねと』とかと迷ったのですが、あえてこのようにしました!」と作者のコメント。

その意図を生かすのであれば、 「万緑へ一筋」と遠近法の視線を先に提示しておいて、「あぢさゐいろの道」とでもすれば、2つの季語の強弱が作れます。
“ポイント”

季重なり

紫陽花や汗を拭いし遍路道

柳本あらら

夏井いつき先生より
「紫陽花」「汗」「遍路」、それぞれ季語です。歳時記を開いて、歳時記と友達になりましょう。
“ポイント”

季重なり

紫陽花の冷たき露も葵色

薫風

夏井いつき先生より
「露」も季語なので、この場合でしたら「冷たきしずく」とすればよいでしょう。
良き

季重なり

紫陽花やつぼみとカエルのかくれんぼ

柿野宮

夏井いつき先生より
言いたいことは分かるのですが、「紫陽花」「蛙」ともに季語です。どちらを主役にしたいのか、再度考えてみましょう。
“ポイント”

季重なり

紫陽花に水を欠かさず帰省待つ

光優

夏井いつき先生より
「紫陽花」と「帰省」、どちらも季語ですよ。まずは、季語を知ることからの勉強。歳時記を開いてみましょう。
“ポイント”

季重なり

レガッタのオール重たし五月晴れ

望月朔

夏井いつき先生より
「レガッタ」も季語です。「ボートレース」の傍題になっています。
“難しい”

季重なり

雨上がり蜘蛛の糸まとう紫陽花

酒呑走人

夏井いつき先生より
「蜘蛛」と「紫陽花」どちらも季語ですが、現実にこのような光景は見ますね。その場合、どちらに感動の焦点があるのかが分かるように、季語に強弱をつける工夫をしてみましょう。
その際「まとう」という擬人化に甘えず、描写しましょう。上五「雨上がり」も、再考の余地はあります。
“ポイント”

季重なり

紫陽花に蜘蛛の糸ひかる雨上がり

一輪

夏井いつき先生より
「紫陽花」と「蜘蛛」は季重なりですが、実際にこんな光景に出会うことはありますね。感動の焦点はどちらにあるのか、それぞれの季語に強弱をつける工夫をしてみましょう。
“ポイント”

季重なり

紫陽花の陰宿根草の昼寝

緑莉

夏井いつき先生より
「昼寝」と擬人化せずに、描写しましょう。
“難しい”

季重なり

あじさいや水てまりきらら青かえる

ルハチカ

夏井いつき先生より
「紫陽花」と「青蛙」、どちらも季語ですよ。
良き

季重なり

夕時雨そこだけ明かし紫陽花

夏井いつき先生より
「時雨」も季語です。この場合は、「紫陽花」の光景を詠みたかったのだと推測できますので、「時雨」という語を使わずに、雨を描けばよいでしょう。
“ポイント”

季重なり

山紫陽花甘茶を知らぬ子と孫は

曾我風蘭

夏井いつき先生より
「甘茶」は春の季語です。この内容でしたら、「甘茶」の句として整えたほうがよいでしょう。
ただし、「子と孫は」は説明です。「甘茶を知らぬ子ら」ぐらいの書き方でよいかと思います。
“ポイント”

季重なり

蝶々や紫陽花の陰見つめる子

豊福奏舟

夏井いつき先生より
紫陽花の咲く梅雨の頃に飛ぶ蝶を、「梅雨の蝶」と呼びます。素敵な季語でしょ。再考してみましょう。
良き

季重なり

子らの傘映える紫陽花梅雨の道

とき

夏井いつき先生より
「映える」と説明するのではなく、紫陽花と傘の色合いを書けば、ちゃんと映えてくれます。ちなみに、「紫陽花」も「梅雨」も季語ですよ。
良き

季重なり

じゃじゃぶりに紫陽花揺れる遍路道

智空

夏井いつき先生より
「じゃじゃぶり」……どれぐらいの人に伝わるのか、ちょっと不安。せめて「じゃじゃ降り」とすれば、雨だとわかりやすいかも。「遍路」も春の季語です。
“参った”

季重なり

梅雨走りゆるりと歩むカタツムリ

浩章

夏井いつき先生より
「梅雨」と「カタツムリ(蝸牛)」、どちらも季語。歳時記を開いて確認しましょう。
さらに、蝸牛は「ゆるりと歩む」ものですから、中七はありがちな描写になります。
“難しい”

季重なり

白紫陽花や紋白蝶のワルツ

侘寂

夏井いつき先生より
「紫陽花」と「紋白蝶」、どちらも季語。「白紫陽花や」と詠嘆して、こちらを主たる季語にしようとしているとも考えられますが、「紋白蝶のワルツ」は季語+擬人化で、悪目立ちします。
「蝶」と書かずに、飛ぶものがいることを表現する工夫を!
良き