写真de俳句の結果発表

第27回のお題「凍てつく大河」《ハシ坊と学ぼう!①》

ハシ坊

第27回のお題「凍てつく大河」

評価について

本選句欄は、以下のような評価をとっています。

「天」「地」「人」…将来、句集に載せる一句としてキープ。
「並選」…推敲することで「人」以上になる可能性がある句。
「ハシ坊」…ハシ坊くんと一緒に学ぶ。

特に「ハシ坊」の欄では、一句一句にアドバイスを付けております。それらのアドバイスは、初心者から中級者以上まで様々なレベルにわたります。自分の句の評価のみに一喜一憂せず、「ハシ坊」に取り上げられた他者の句の中にこそ、様々な学びがあることを心に留めてください。ここを丁寧に読むことで、学びが十倍になります。

「並選」については、ご自身の力で最後の推敲をしてください。どこかに「人」にランクアップできない理由があります。それを自分の力で見つけ出し、どうすればよいかを考えるそれが最も重要な学びです。

安易に添削を求めるだけでは、地力は身につきません己の頭で考える習慣をつけること。そのためにも「ハシ坊」に掲載される句を我が事として、真摯に読んでいただければと願います。

ハシボウと学ぼう

冬のロシア・サンクトペテルブルクに行ったときの写真です。川ががっつり凍っていて衝撃でした。凍りついた大河って日本じゃ見られない?から新鮮でした。

染井つぐみ

季語なし

ひとりゆくやわらかにつもるさいはてに

絵月

季語なし

われひとりさいはてのまちしんしんと

絵月

夏井いつき先生より
「(一句目)積もった雪が柔らかそうで、ひとり歩く自分を受け止めて、空も見守っています。
(二句目)さいはての街に、ひとり来てたたずんでいるが、静けさに癒やされている自分がいます」と作者のコメント。
 
二句ともに、「やわらかにつもる」「しんしんと」の表現で、雪が降っているに違いないと、想像はできるのですが、
むしろ「雪」という季語を使ったほうが、断然効果的です。再考してみましょう。
“ポイント”

季語なし

糸たぐる銀鱗のぞく穴釣りや

壷茶

夏井いつき先生より
「穴釣りでアタリがあり、糸をたぐっていくと、氷の穴から銀色の魚が見えた様子を句にしました」と作者のコメント。
 
作者コメントに「氷の穴から銀色の魚」とあるので、公魚釣りでしょうか。ならば、「公魚」を季語として使うか、「氷の穴」としてこちらを季語にするか。その工夫によって、季節感がでてきます。
“ポイント”

季語なし

シャーベット切り裂く舟や最上川

まんげつ

夏井いつき先生より
「雪国の川は凍らず、雪がシャーベットのように積もります」と作者のコメント。
 
この「シャーベット」を「雪」だとするのは、ちょっと強引です。
“参った”

季重なり

流氷を見に行つたきり紅椿

どゞこ

夏井いつき先生より
「初めて投句します。写真を見て、浮かんだ記憶を十七音にしましたが、難しいです」と作者のコメント。

描こうとしている世界には、個性があります。季重なりを意図として書いているのであれば、これも一つの表現です。
良き

季重なり

厳冬の湖面に咲き消ゆ霜の花

野紺菊

夏井いつき先生より
「阿寒湖に、一定の条件下で、霜の花が夜に咲き、朝風が吹くと崩れてしまうことを知りました。実際に見たことはないのですが」と作者のコメント。

中七下五を生かすとすれば、上五が不要です。季重なりにもなりますしね。
“参った”

季重なり

冬至湯や雪霏霏と降るクリミア橋

ウモ

夏井いつき先生より
「私は温かい風呂に入っている。ウクライナでは厳しい冬を迎えている」と作者のコメント。
 
この内容を、十七音に入れるのは、ちょっと無理。しかも季重なり。
良き

季重なり

「寒いからマフラー」初恋の記憶

理系のおっさん

夏井いつき先生より
「恥ずかしながら実体験です。写真を見て、不思議と『寒いから……』の言葉が浮かんだので、詠んでみました」と作者のコメント。

実体験を書くことが最初の一歩。恥ずかしがらずにどんどん書きましょう。恥ずかしくないためにも、俳号があるのですから。
さて、この句。「寒い」と「マフラー」の季重なりです。
この場合は、「寒いから」という台詞のみを残し、残りの音数で、何かを編んでくれたのだなと分かるように書いてみましょう。その場合「~の記憶」はなくてもOK。「初恋」の一語があれば、不要です。
“ポイント”

季重なり

枯れ枝の天を指しおり氷面鏡

つづきののんき

夏井いつき先生より
季重なりとして成立させるためには、下五の季語は動くかなあ。
“ポイント”

季重なり

凍川やバラライカ弾き煖炉燃ゆ

まゆ

夏井いつき先生より
「凍川」「煖炉」どちらも季語ですね。
“ポイント”

季重なり

寒昴夜学へ急ぐ友の背よ

らねじ

夏井いつき先生より
「寒昴」「夜学」ともに季語ですよ。
“ポイント”

季重なり

星冴えて飛ぶスピードや凍てし河

井上玲子

夏井いつき先生より
「冴ゆ」「凍つ」どちらも季語ですよ。
“ポイント”

季重なり

凍てつくや手ぶくろもせず手話はげし

碧水

夏井いつき先生より
「凍つ」「手ぶくろ」ともに季語です。
“ポイント”