第28回「アルパカの後ろ姿」《並》⑤

評価について
本選句欄は、以下のような評価をとっています。
「天」「地」「人」…将来、句集に載せる一句としてキープ。
「並選」…推敲することで「人」以上になる可能性がある句。
「ハシ坊」…ハシ坊くんと一緒に学ぶ。
「並選」…推敲することで「人」以上になる可能性がある句。
「ハシ坊」…ハシ坊くんと一緒に学ぶ。
特に「ハシ坊」の欄では、一句一句にアドバイスを付けております。それらのアドバイスは、初心者から中級者以上まで様々なレベルにわたります。自分の句の評価のみに一喜一憂せず、「ハシ坊」に取り上げられた他者の句の中にこそ、様々な学びがあることを心に留めてください。ここを丁寧に読むことで、学びが十倍になります。
「並選」については、ご自身の力で最後の推敲をしてください。どこかに「人」にランクアップできない理由があります。それを自分の力で見つけ出し、どうすればよいかを考える。それが最も重要な学びです。
安易に添削を求めるだけでは、地力は身につきません。己の頭で考える習慣をつけること。そのためにも「ハシ坊」に掲載される句を我が事として、真摯に読んでいただければと願います。
※結果発表欄では添削した形で句を掲載する場合がありますが、「マイ句帳」に収録される句は投稿した段階の句がそのまま保存され、投稿以降の修正や削除は不可となっております。予めご注意願います。
【第28回 写真de俳句】《並⑤》
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餌場にも松飾かな飼育員風輝
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初茜檻から睨む獅子の想い風輝
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冬炬燵アルパカ毛糸かせくりに団塊のユキコ
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羊駱駝のまつげに六花旅の供来冬 邦子
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羊駱駝や夜空見送る流れ星来冬 邦子
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春はじめダチョウペンギン空見上げレディ咲瑠恋
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ドナドナは淋しい歌ね春の午後レディ咲瑠恋
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吾子と面会アルパカは日向ぼこみなし栗
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大人まであと三歩先日記買う永華
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着膨れの背中に映える靴を履くミンコフスキー
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年の夜や検温済ませまた明日ミンコフスキー
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春昼やアルパカの目の動かざるアツヒコ
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弱者らの道ありブレーメンの春アツヒコ
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諦めの檻にひらりと寒雀紫月歪丸
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青草や食む真似したる仔アルカパ駒村タクト
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雪の道自慢のワイパーもっふもふnorinori
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着ぶくれておにぎり握る母の朝田畑 整
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のどけしや象の声きくフェアウエイおさむし
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門口に置くはじめての福寿草おさむし
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ノウチの夢マチュピチュ村の初日の出春海 凌
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大寒や首筋太くアルパカははね花
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モコモコのアルパカ尻尾冴ゆる星はね花
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冬の雷ふわもこなんざ着るものか望月美和
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記号図は拡大コピー毛糸編む林としまる
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偶然の模様段染め毛糸編む林としまる
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アルパカのまあるいおしり日向ぼこ桜貝
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アルパカの色は二十五色春野千暁
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冬銀河コチラチキュウと異星人夏の舟
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襟巻や母の香水仄となり夏の舟
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初雪や路面には動物注意白鷺
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泣いた児の産毛すこやか毛糸編むジョルジュ
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朗らかなお尻が並び炬燵かなジョルジュ
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尻跳ねる子鹿見送り退職すふたば葵
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アルパカの太き尻尾や毛糸編む和み
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土こねて器の並ぶ冬茜和み
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リモコンの使わぬボタン冬扇虎八 花乙
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末っ子の合格発表背中越し光太郎
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注連飾るアルパカ会いに動物園みよこ
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弘法市愛用ながき冬コートみよこ
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アルパカの初夢ランウェイ歩くこと伊予素数
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人の背に人の生き方冬桜高山佳風
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初写真撮り終えてなほ笑顔なり高山佳風
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アルパカか子は夢の中日向ぼこ裕
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アルパカに後ろ向かれし日向ぼこ裕
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毛皮は自前モフモフの白跳ねる星瞳花
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園児来たアルパカ牧場春めくや星瞳花
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セーターを密かに測り編み上げる奈波杏奈
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北颪飼育係にアルパカに西田武
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ぱんだねのまだふくらまぬ春の宵龍酪
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頬よせる母のセーターアルパカ製花はな
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アルパカはビリ放牧場は秋花はな
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初髪や三歩先にてとまりおりさつき
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アルパカをもふもふするや春を待つさつき
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冬麗彼と少女は見つめ合う智幸子
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天井に黑き点めく冬の蝿石川潤子
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小春日を幼な子駆けて次はくま石川潤子
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午前二時チワワと取合う毛布かな茶葉三八
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冬去るか赤尻目立つ猿の山茶葉三八
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尻もちやふれあいコーナーの雪解瀬央ありさ
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幼馴染六人集う牧開瀬央ありさ
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ふわふわの帽子も揺れる冬の朝久楽
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ウインドウとても手が出ぬジャケツかな久楽
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ストールをアルパカのごとミラノ巻きあおい結月
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アルパカの尾のことごとく着ぶくれてあおい結月
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さよならは若きましらの猿廻しmayu
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綿入を着れば一日の家事終はり梅野めい
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マスク付け叫んだ後の咳払い紺
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純毛の母の外套七回忌しろぴー
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曲り家のアオの敷き藁冬銀河ゆうじい
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アルパカの呑み込む言葉春を待つくるすてぃーぬ
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のこされてこの罰ゲームこの雪華くるすてぃーぬ
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「かわいい!」に飽きてアルパカ冬の空草野ふうこ
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茶筅ふる手の激しさや寒椿草野ふうこ
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目覚ましの吾子の機織り冬うらら東ゆみの
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ぶらんこや毛刈の体ちっちゃくなり大輪 純白
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新婚の編んだ毛糸は摩り切れて富永三紀
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アルパカの目はふてぶてし竜の玉富永三紀
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寒晴れや坂跳ねていくバラクラバにも
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冬木立X脚の吾と父と植木彩由
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来世はアルパカに極寒の社畜欅山四十八景
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初凪や三日祝ひしひとり酒蕃茄
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年新たお顔合わせの笑みと酒蕃茄
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刈り上げのボブのうなじや名古屋場所一寸雄町
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山羊の動画よ別れ話の冬の駅しいか
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もふもふの勝負服なり寒厳し望月朔
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故郷や遠く儚く虎落笛望月朔
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ふるさとに戻らないてふ白セーター杜野みやこ
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毛糸編むアルパカの国は青い空骨のほーの
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ソバージュや23時のスキーバス骨のほーの
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引摺りしOSO十八に土凍る骨の熊猫
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白鳥も奪う光と風と音鰯山陽大
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細首のアルパカ見つめる年の暮れとまま
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フォークロア柄のポンチョを春疾風藤本花をり
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アルパカの見つめる先の冬紅葉船橋おじじさん
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凍つる川仮死の魚の見る空よ望月とおん
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アルパカの黒き瞳や毛糸帽星子
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街擦れ擦れ赤く楕円の冬の月星子
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くろぐろと山の木立や深雪晴岩魚
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冬うららママのスカート食む羊たまさもち
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北風なんぞ寒うないわと餌を食む空流峰山
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ぼくを見る子との間に六花空流峰山
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ハーフケット被るハイハイのお尻白猫あんず
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憂鬱な畜舎ふれあいデビュー前白猫あんず
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吾子眠る動物園の冬夕焼宮本 モンヌ
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アルパカと吾子と夫婦も息白し宮本 モンヌ
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冬深しアルパカの毛ふかふかとちえのわ
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アルパカに抱かれていたい吹雪かなちえのわ
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アルパカの運ぶリングや秋の婚雪うさぎ
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アルパカの長き睫毛や冬の星雪うさぎ
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狩人になれぬをとこの手はまろしノセミコ
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ラグランにアルパカの襟初コートの菊
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アルパカの鳶(とんび)の襟や父笑ふの菊
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羊の毛刈る牧童の髯豊か清瀬朱磨
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草若葉赤き耳標の羊どち清瀬朱磨
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何思うアルパカの背に冬夕焼け周子(ちかこ)
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初晴や耳毛の長き赤子来るまるにの子
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ペレットにアルパカ誘ふマスクの娘杉尾芭蕉
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アルパカの四肢のもふもふ冬日かな杉尾芭蕉
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アンデスの佇む赤の冬茜山尾政弘
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焦茶のセーター吾子のファッションショー山尾政弘
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アルパカも皆とお喋り春の昼小花風美子
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わんわんとアルパカ呼ぶ子春淡しさち今宵
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霞草赤らみはじむ君の頬さち今宵
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羊駱駝に会いに行く朝春動く暁馬
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竹の棒針わずかにたわみ毛糸編む楽奏
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吹きさらしアルパカ小屋の松飾り楽奏
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母を恋ふアルパカの背や冬薔薇シナモンティー
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喧騒を眺めアルパカ冬ぬくしシナモンティー
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アルパカの中黙すバイトの溽暑青居 舞
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夏暁の牧場アルパカ丸裸青居 舞
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アルパカ「フェー」大爆笑の春日和ヨシキ浜
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春になりポニーに再開三瓶山一輪
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夏布団太陽の光と添い寝する一輪
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こそばゆき頬と毛布の接触点海月のあさ
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掃初の飼育員メイプルを呼ぶ織部なつめ
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断熱と壁のリフォーム冬日和青屋黄緑
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マフラーを無造作に巻く漁師かな藤津桜子
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肌触るる猫の和毛や小春風藤津桜子
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もふもふの背中抱きしめクリスマス想野りょう
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窓越しに見えた人並み冬帽子竜酔
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冬の夜や抱いて温もる吾子が寝る竜酔
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小皿出す夫の背の見栄三が日迷照 りん句
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映画の立ち見四時間コートの初デート弥音
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売られ行くアルパカ誰も責めず春芦幸
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告げられしコロナ陽性寒に入る髙井 はなみ
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早食いの山羊の白息引っ込む手赤尾双葉(ふたばは漢字に戻しました)
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母夜なべ背のゼッケンに立てる誓いきみこ
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袖抜けしセーター柄に君もいる旅女
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アルパカや冬のワインに君を置く旅女
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ケージ出て子と遊ぶ夢雪のはら芳野じゅんこ
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セーターで分かるセンスや君溢るる芳野じゅんこ
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姪つ子のヘアドネ二度目冬すみれ花和音
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アルパカのまつ毛にそろり那須岳の雪花和音
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アルパカの瞬きを賭け子ら日永入江みを
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アルパカの小屋の剥落時計草入江みを
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雲流れケーナを吹くよ冬帽子安寿
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黒コート右肩下がり君に似て舞童あづき
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行き来五歩檻の記憶や熊今も舞童あづき
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乳呑子を負うて寒夜の数え唄紅三季
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ふたたびの来園ですね秋うらら德(のり)
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アルパカの笑いに笑ううららかに德(のり)
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柴犬へ兎見する子一歩寄る伊沢華純
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アルパカのお尻のつむじ春の匂伊沢華純
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冬の月色の褪せたる空獣舎畑野 犬々
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小屋前で多国語まじる睦月かな酒呑走人
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生ハムとアルパカの白長き夜や酒呑走人
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アルパカの着ぐるみ何故かクリスマスたかみたかみ
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アルパカのハミングかなし冬の月たかみたかみ
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「アルカパ」とはしゃぐ吾子の背雪積もる六月風マンダリン
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アルパカや手編み自慢の母の糸山内プーコ
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追いかける吾子振り返る風光るまこく
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外套脱ぐこんなに簡単なのになぁまこく
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タグ付けしアルパカの冬心寂し由紀子
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冬空に遠のく背中箱根五区風の木原
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名を知りてここにありけり石蕗の花こちのうめか
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トックリのセータチクチクプチ家出こちのうめか
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亡き猫の眺めし庭の冬薔薇すずきあんず
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着ぐるみを脱ぐアルパカ春の毛刈り日々の茶めし
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アンデスを知らぬアルパカ初雀日々の茶めし
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くさすばかり文化部の寒稽古舟端玉
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アンデスの雪嶺ポンチョの赤い縞サンスベリア
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アルパカやインカの印象赤い糸サンスベリア
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天高し背筋伸ばしてシルバー割り市子希子
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撫で肩の君振り向いて除夜の鐘なおちゃん
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認知症の母に寄り添う仔猫かななおちゃん
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春眠を開く獣臭きドアの音くるぽー
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アルパカの気づかんとせし彼のマフラー雪客
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野狐は筋肉隆々蕎麦畑咲織
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黄落やコーヒー湯気とワルツ踏む咲織
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厳寒やルンルン走るアルパカは烈稚詠
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ご婦人の垂れた尻越し初詣ときちゅら
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アルパカのニット着倒し日脚伸ぶ細野めろん
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初鴉アンデスの夢より覚めぬいそのつる
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常歩のリトレーニング草青む松葉ぼたん
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冬麗遠き原野へアルパカ啼くおかだ卯月
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鼻息やぶわつと頬へ小春風おかだ卯月
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アルパカを毛糸手袋外し撫づはなぶさあきら
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冬来たり隠棲のさと人恋しむねあかどり
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とっくりセーターはパチパチとチクチク太之方もり子
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赤手袋あの娘に届け獄の内藤子