第28回「アルパカの後ろ姿」《並》⑥

評価について
本選句欄は、以下のような評価をとっています。
「天」「地」「人」…将来、句集に載せる一句としてキープ。
「並選」…推敲することで「人」以上になる可能性がある句。
「ハシ坊」…ハシ坊くんと一緒に学ぶ。
「並選」…推敲することで「人」以上になる可能性がある句。
「ハシ坊」…ハシ坊くんと一緒に学ぶ。
特に「ハシ坊」の欄では、一句一句にアドバイスを付けております。それらのアドバイスは、初心者から中級者以上まで様々なレベルにわたります。自分の句の評価のみに一喜一憂せず、「ハシ坊」に取り上げられた他者の句の中にこそ、様々な学びがあることを心に留めてください。ここを丁寧に読むことで、学びが十倍になります。
「並選」については、ご自身の力で最後の推敲をしてください。どこかに「人」にランクアップできない理由があります。それを自分の力で見つけ出し、どうすればよいかを考える。それが最も重要な学びです。
安易に添削を求めるだけでは、地力は身につきません。己の頭で考える習慣をつけること。そのためにも「ハシ坊」に掲載される句を我が事として、真摯に読んでいただければと願います。
※結果発表欄では添削した形で句を掲載する場合がありますが、「マイ句帳」に収録される句は投稿した段階の句がそのまま保存され、投稿以降の修正や削除は不可となっております。予めご注意願います。
【第28回 写真de俳句】《並⑥》
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剃刀を襟足に当つ初鏡藤子
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待ちぼうけアルパカの背に松ぼつくり殻ひな
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髪きりり太字一字の筆始めとも女
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アルパカの手編みぬくぬく冬纏ふとも女
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アルパカのマフラーして動物園ヘトリケイ
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アルパカも小屋から出て日向ぼこトリケイ
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アルパカの尾の物申すクリスマス藤れんぎょう
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アルパカのシフォンケーキを待つ小春藤れんぎょう
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セクシーな君のうしろに春の風べにりんご
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春近しアルパカはいまどんな顔髙田祥聖
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風薫る醬油工場みて腹すきぬ千里
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草若葉羊の群れのねぐら跡千里
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凍空やアルパカの旅始発バスみーこ39
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聖夜待つアルパカの首のびてのびみーこ39
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月冴ゆる白アルパカに囁ける阿部八富利
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朝霧に眉寄せ廃都浮かばせる志無尽おたか
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ふわふわがほしい四月の教室に水豚庵
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羊剪毛アルパカは息を飲む津々うらら
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被災地の冬アルパカはオフィーリア音羽実朱夏
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アルパカの黒き瞳や星流る井上れんげ
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アルパカや夏嶺眺めて毛刈り待つ白木蓮
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初鏡惚ける母の紅を引く庭野利休梅
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故郷を離れて六月寒見舞い庭野利休梅
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舞台裏ご褒美もらう海豚かな朝野あん
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アルパカのスキップ待つ間の空っ風茶雨
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刈り上げの襟足すすす冬薔薇雨野雀雨
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アンデスの瞳のありか冬の星雨野雀雨
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日向ぼこ重きカップの余命かなガラパゴス
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姑のおねしよのにほふ冬羽織千歳みち乃
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あやとりの声ひとしきり解くセーター白秋千
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寒晴れやあの背番号追ふ箱根白秋千
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まあだだよ毛布の丘の息遣ひ灯呂
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冬ざれに睫毛を伏せる羊駝や灯呂
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末黒野や濡れにし家畜の香の微か杜若友哉
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焼原は濡れて毛刈りの香の微か杜若友哉
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諍いの背なは手編みの古セーターふゆき
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背を向けしままに黒豆煮る曇天ふゆき
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万緑やアルパカの首あらはなる菅井香永
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義兄一家連れし小晦日のラマ宮康平
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年越しやアルパカは牧草を食む宮康平
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六十の手習ひ毛糸極太でかなかな
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抑留のアルパカの背や初御空かなかな
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帰るべき故郷は無し秋の風あおみどり
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寒晴や尾っぽを指揮にボヘミアンあおぎりみさ
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冬の月嗅ぐ高山の家畜かなあおぎりみさ
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おかっぱの首もと涼しアルパカよ平岡梅
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反芻のアルパカの息白く散る平岡梅
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小春日や牧羊犬の得意顔蘭淳子
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仮面脱ぐ昼は淑女の春の猫蘭淳子
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帰らぬと決めた瞳に冬の原文月蘭子
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チビーズの三つ子ライオン粉雪蹴る旭しゅん
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口中に涙腺ありて窓を雪のつり
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新藁に馴染めずにゐる起立かなのつり
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モフモフの猫と添い寝す春の夕窪田ゆふ
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「あるぱかぁ」どんな顔かな冬休み木香
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冬ひなた子の背中から乳しぼり朝のお散歩
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小春日や温もりの中きみを待つ雅
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初春に待ち人来たる御籤引く雅
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羊駱駝や笑み誘ふ日々冬うらら西木いぐあな
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冬のアルパカBGMはスネアドラムあなうさぎ
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アルパカのんーーと鳴いて冬優しあなうさぎ
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アルパカや蝶を追ひかけ後ろ向く槇 まこと
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着ぶくれて熱いコーヒー夜明け前暑寒りんご
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おくれ毛の小さき羽めく春近し明後日めぐみ
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寒月は白し中空のアルパカ曾我風蘭
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アルパカのカーデ抱えて霧ヶ城曾我風蘭
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カシミヤが火鍋のにおい月冴ゆる伯野沙子
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あかぎれの手に蜜柑染む夫のいえ伯野沙子
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冬ばれの窓へ近寄るアルパカよ律
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ぽあぽあと生きて行かんと去年今年雪男らぶ
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初夢やあてなき旅に出たものの雪男らぶ
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アルパカをざわわと超ゆる空っ風紫黄
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仔アルパカサンタの服の冬闊歩紫黄
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初詣狛犬のやうにいる猫よ猫雪すあま
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冬の月あの背はもしや目黒蓮牛乳符鈴
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南米を想うアルパカ春を待つ牛乳符鈴
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初雪にアンデス想ふカピパラやぐずみ
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セーターを着たがる頃に戻りたし水琴子
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春めきて異国の窓も人のいて水琴子
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アルパカのケット蹴飛ばし赤子泣く楽和音
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理髪店出るや襟巻き二重巻き楽和音
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寒椿息ひとつ吐き猫は逝く俊恵ほぼ爺
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心音の記憶に茶兎は丸く俊恵ほぼ爺
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六花カシシが土佐へ嫁ぐ朝もりのもりす
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霙るるやアルパカ檻の吾を憂ふ小町ちまこ
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あまぴえの背中は知らぬ除夜の鐘仁
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アンデスの秋やアルパカ赤ポンチョ仁
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酔いどれの歯抜け笑ひて年来る山口鵙
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華奢すぎる喜寿の君の背寒卵佐倉 英華
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アルパカの初夢アンデスを駆ける佐倉 英華
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暗号は「アルパカの尻」春の雷小川野雪兎
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春近しアルパカ夢見る柵の外とんとん
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愛づるこの冬の獣に哲理ありトヨとミケ
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アルパカの尻尾伸びゆく冬支度梅尾幸雪
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喧嘩してアルパカ背く冬日和梅尾幸雪
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寒空に福福とした豊かさよとき
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コート着てにらめっこするアルパカととき
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冬の虹ふる里想ふことしばしまさし
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書初めを先ずは背筋を伸ばしけりまさし
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平原を音なく翔る雪兎ゆみさく
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牧場のアルパカ極寒を忘るゆみさく
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着ぶくれてわたし宇宙へ旅に出る葉月庵郁斗
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雌は群れ雄は孤独や冬の空葉月庵郁斗
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アルパカにのめり込みたい雪しまき田季たまき
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アルパカも笑うはずなし夏の嘘向日葵子
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亡き夫の厚手セーターまたしまう向日葵子
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アルパカや尻振りダンス初笑い雫心
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草原の羊の群れに遅き春つきみつ
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春みつけ佇む背中見つめる子緒川こるり
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糸紡ぐアルパカ寒しアンデスの三宅 光風
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アルパカの瞳に青き夏の空三宅 光風
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赤玉の跳びはねて出て初詣しげ尾
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アンデスの色艶やかなショールかな北国はな
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充電と毛布くるまる受験生北国はな
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風花やスノーモービル初運転奏美和
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冬灯しアルパカの糸手繰り寄せぺんぺんの母
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冬うららアルパカの故郷は遠し砂月みれい
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難病や心羽ばたき冬の旅浅原多道
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瀬戸内の春風エミュー何を嗅ぐふづきかみな
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厄災に番犬は吠ゆ五月闇ふづきかみな
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猫の恋ラジオに潜る十五歳うしがえる
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一頭の麒麟みつめる猫の恋うしがえる
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バラクバラハンドウォーマー現代の冬じんぷりん
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年の瀬や見るべきものに背を向けてじんぷりん
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小春乗せアルパカ健や園巡る雪女
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アルパカの声なき通る寒さかな雪女
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膝にポインセチア真つ赤な車椅子赤坂 奈緒
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疲れたと十八歳や冬青空赤坂 奈緒
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ぬいぐるみポロン二日のクレーンゲーム田野こみち
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冬ざれのzooや振袖はさまよう春田寧々
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医療帽黄色選ぶや日向ぼこ稽古
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アルパカやマチュピチュ行きは初時雨望月円
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風花や獣の毛ごと身にまとう望月円
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日脚伸ぶウルトラマンの並ぶ墓田近 詩泉
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冬晴れや伸びし背筋の行動展示深生
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初詣「待人来る」を固く結い紫桜
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ジャンプするアルパカの目に冬青空亀子
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目覚めればハッカの香り那須の雪亀子
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降る雪やアルパカ空を見上げてる道見りつこ
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雪が降るアルパカの背に雪積もる道見りつこ
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飼主に背姿は似て冬日向山浦けい子
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曇り空アルパカうつむく寒の入り明甫
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跳ねているポニーテールの独楽回しぎょうざ
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紅葉鍋ボージョレヌーボー3年ぶり松浦 夏城
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もふもふのアルパカ抱く息白し坊主
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風凍いつる我がふるさとの友はいづら麻麻
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猟の犬山を下りれば子らの友七味
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アルパカもトリミングして年の暮れ美川妙子
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セーターの胸に差し色石蕗の色木乃芽依
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アルパカの初夢ペルーの天色絵月
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箱庭の木陰をつくる春日かなとひの 花穂
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アルパカはインカを想う凍雲よ雅空
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着ぶくれて数え出したる二人かな茶茶の嬉嬉
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冬晴れの第二土曜日あの子来る戸村友美
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アルパカも馴鹿の助手イブは雪道工和
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鴨群れて渡る涸れ川秋去らず道工和
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アルパカの糸編み編んで日短鈴なり
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ビートルズマッシュカットの春疾風瑞陽庵
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檻の前遠足の子の走りよる野薔薇
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動きだす動物園や春隣野薔薇
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アルパカの不敵な前歯ひなたぼこ木原トモ
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アルパカのひとつづきなる鰯雲木原トモ
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冬の日やアルパカの耳ケーナの音沢山葵
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囚はれの睫毛に重き六花かなおりざ
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冬ざれを懐にしてインカ道おりざ
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毛糸玉編もう編もうと子は親にのた
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アルパカのお尻フワフワ冬の朝のた
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アルパカの長き睫毛に六花白猫のあくび
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アルパカやキャベツひたすら反芻す白猫のあくび
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お揃いの手編みセーター着せし朝朱葉
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カフェ前の薔薇や病室開かぬ窓朱葉
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黒髪のボブ萌葱色のマフラー翠雨
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柔らかななで肩のつや衣がえ緑萌
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滑りくるセーター広き湯のごとく緑萌
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退院日待ちてアルパカガウン買ふ真論
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明日に架ける橋流れ成人の日孔裕
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アルパカや白のストール成人式しせき
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アルパカの後ろ姿や雪の山しせき
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川面より静かに下る初鴉ささゆりの芽
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アルパカの目覚めるころや冬暁夢々
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冬の陽やアルパカの背に長居する夢々
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押入れに葬るリボンと黒セーターめいめい
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窓に肉雄ライオンの息白しめいめい
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猿は猿を人は人を生くZOOは冬芳野
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サンタ服着てアルパカの泰然とのさら子
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アルパカの眼差し茶臼山は雪ぽっぽ
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毛糸編むアンデス蒼き空の下ぽっぽ
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正月や隠しきれない首の皺三太郎
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幼らの泥跳ね上げし時雨かな柚木 啓
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かくれんぼ遠くの声や耳袋柚木 啓
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年の暮れ倍速で観るあの続きねね
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子ら曰く「あれはアルパカ」冬の雲小春日和
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去年今年握るチケットペルー便惑楽
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受験生鞄にアルパカマスコット惑楽
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着ぶくれて男らしくは死語なりと岸野ゆり
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初雪やアルパカの子の耳ピクリ四季春茶子
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アルパカは口角上げて春を待つ四季春茶子
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アルパカのショールは母の残り香か葉月緑正
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アンデスの旅は遠くに春を待つ葉月緑正
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ネパールの父子アルパカの冬帽子鯨尺