第28回「アルパカの後ろ姿」《並》⑦

評価について
本選句欄は、以下のような評価をとっています。
「天」「地」「人」…将来、句集に載せる一句としてキープ。
「並選」…推敲することで「人」以上になる可能性がある句。
「ハシ坊」…ハシ坊くんと一緒に学ぶ。
「並選」…推敲することで「人」以上になる可能性がある句。
「ハシ坊」…ハシ坊くんと一緒に学ぶ。
特に「ハシ坊」の欄では、一句一句にアドバイスを付けております。それらのアドバイスは、初心者から中級者以上まで様々なレベルにわたります。自分の句の評価のみに一喜一憂せず、「ハシ坊」に取り上げられた他者の句の中にこそ、様々な学びがあることを心に留めてください。ここを丁寧に読むことで、学びが十倍になります。
「並選」については、ご自身の力で最後の推敲をしてください。どこかに「人」にランクアップできない理由があります。それを自分の力で見つけ出し、どうすればよいかを考える。それが最も重要な学びです。
安易に添削を求めるだけでは、地力は身につきません。己の頭で考える習慣をつけること。そのためにも「ハシ坊」に掲載される句を我が事として、真摯に読んでいただければと願います。
※結果発表欄では添削した形で句を掲載する場合がありますが、「マイ句帳」に収録される句は投稿した段階の句がそのまま保存され、投稿以降の修正や削除は不可となっております。予めご注意願います。
【第28回 写真de俳句】《並⑦》
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マッチ売りの少女は欲しマフは赤鯨尺
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初髪をほどく会いたいアルパカに居並小
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アルパカの耳毛へ逃げる落花かな居並小
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アルパカと母待つ冬の檻冷えしかや楓
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アルパカのぬくもりセーターは手編みねこじゃらし
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毛糸編む母の手の先尖りをりねこじゃらし
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アルパカの髪を整えお正月長嶋佐渡
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動物らに見物客の初景色フジ・シズカ
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バックシャン整えられて山眠る含
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八ヶ岳アルパカ牧場息白し今西 知巳
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子らはしゃぐアルパカダービー冬帽子今西 知巳
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お尻振りモコモコアルパカ春を待つただいまただし
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風花とアルパカの声耳に付くただいまただし
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霾や我に足りぬは愛嬌と砂 芽里
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アルパカの幸せは何冬日向あまねく みぞれ
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アルパカの上にアルパカ初写真鞠居
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テント張り南十字とアルパカとPON
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アルパカは遺跡の遣い星月夜PON
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冬の梅「ふくら雀」の二十歳かな京蛍
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カピバラの背中や不動寒の入りはなハチコ
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猿だんご重なりつつも寒からうはなハチコ
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アルパカの尻に一匹冬の蝿本間 ふみふみ
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アルパカのクンクン鼻に冬至梅たてがみなびく
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アルパカの夢吹き渡る黍嵐只野
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故郷の花野血の中骨の中只野
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バレンタインの日アルパカマフラー渡せず山下こりす
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アルパカの春のおくるみ乳児笑む山下こりす
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妣編みしセーター今もチクチクといろはにぽてと
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寒波まだ帽子編む糸赤がいいモト翠子
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道隔てのそり振り向く親子熊モト翠子
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君の毛の帽子耳まで冬日暮れれいまめ
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マチュピチュはなつさめらしきアルパカよ晴芽みやび
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アルパカのぴくりぴくりともがり笛晴芽みやび
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アルパカの冬毛の背中初時雨風薫
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冬夕焼今夜家飲みチリワインichiko
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羊刈る素肌浮き立つ青き脈竹庵
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緬羊の毛刈りまぢかの太き声竹庵
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待ち遠し祖母の編むピンクのセーターふぃーかふぃか
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冬支度アルパカの毛も松の木もすけまま
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母の背を追い窓越しに初御空青山楽夢
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大西日臭ひ喉擦るアルパカの唾わおち
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子を乗せて常歩のポニー息白し伊呂八 久宇
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毛糸帽繕ふ婆は陽だまりにりぷさりす園芸店
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シャバーニの銀の背中や春を待つりぷさりす園芸店
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小春日や柵の内外親子連れボンちゃんのママ
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振り向いた眼に怯む春の檻ボンちゃんのママ
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草の花父と手つなぎ登る崖天野いく子
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亡き姉の手はやわらかし木の芽風天野いく子
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窓の外雪を眺めるアルパカくん芝桜
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凍つくや大聖堂の鐘澄めりふじばかま
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アルパカも望むマチュピチュ夏の雲江舟
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着ぶくれて丸い人間たちの街阿呆鳥
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亡き母の色とりどりの毛糸玉阿呆鳥
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餌やりの手からぬくもり冬ぬくしくさもち
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アルパカの命のめぐみ毛糸編むくさもち
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正月や生番組の控室勝瀬啓衛門
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初席や客入り探る舞台袖勝瀬啓衛門
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春を待つアルパカに両手をうづめ葉村直
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次ママが来たら雪合戦するんだ水きんくⅡ
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枯野道ここが置かれた場所なのか水きんくⅡ
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ひとときの駱駝毛布や保健室理佳
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差し違へたる靴べらや着ぶくれて理佳
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アルパカの四色ニット冬帽子千思
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動物園キリン見上げて日向ぼこ千思
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冬晴れの園の朝アルパカ笑う桐山はなもも
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白皿の目覚めしインカ秋朝餉桐山はなもも
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初明かり個別メニューの飼葉桶そーめんそめ女
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アルパカに潜り込む猫冬夕焼弖爾乎波
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目を細め手を振る母に冬日和優花里
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背伸びして品を定める飾り松優花里
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アルパカのモフり告げたる春隣駒義
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アルパカの春暖かの窓明かり駒義
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熱量の砂塵吸いこみ山眠るにゃんちゅう
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セーターのナフタリン臭葛籠みなごん
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真青なるアンデス山や冬すみれみなごん
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息白しほふほふ笑うアルパカよ天亨
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アルパカの背寒しインカの終焉天亨
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アルパカに編み込む雪の華模様なつめ
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アルパカはプードルカットお正月なつめ
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揺れる湯や細やぐ脚の柚子数個遠きいち
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言葉なき爺と婆とて年惜しむ遠きいち
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アルパカの「猪木」反芻去年今年立石神流
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ひとりラーメン春休の冒険小鉢
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日記買う物言いたげなひよこ色イケダエツコ
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刈り残しアルパカの背な蝿叩き豌豆緑
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アルパカや睫毛の蠅も追い立てぬ豌豆緑
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潔く老猫去りて寒北斗遥風おんぷ
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曇り窓雪投げの声走り去る遥風おんぷ
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襟足を整え覗く初鏡凛ひとみ
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結髪と晴れ着で迎ふ賀客かな凛ひとみ
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羊駱駝の睫毛濡れゆく六花今井モコ
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羊駱駝のスキップの先霜だたみ今井モコ
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アルパカの待ち人来ぬか虎落笛高田ちぐさ
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冬帽子幾つ見えるやアルパカに沙月
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アルパカの背中の向こう冬うらら沙月
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金杯のゆくへ京都のオリオンよ齋藤ちの
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初恋の後ろ姿で分かる人兎波
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毛糸編むちよつと足りない命かな兎波
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小春日へ顔出す長きフランスパン大山和水
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落札は一円虫食ひのコートはてんむす
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マフラーは手編み箪笥の奥底にてんむす
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一月や動物園の檻しづかコンフィ
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臨月の真白き靴や山笑う喜多郎
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野外演奏アルパカに似たベーシストあめをんな
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肌脱ぎや後は貴方の勇気だけ時小町
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熱燗やべろりと長いカウンター時小町
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冬ざるるアルパカの瞳やサウダージ麻の葉
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アルパカの見つめる先や冬銀河鳥井森春(しんしゅん)
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アルパカやつれなきに尾は蠅はらふ青井季節
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アルパカのあるある春は黙りがちさとうナッツ
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初夢やアルパカの尾が頬を撫で樹浪
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待ってみる振り返る君冬ぬくし樹浪
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アルパカとカピバラまがふ妻や春立川猫丸
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還暦の父がジェラピケお正月立川猫丸
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冬の朝着ぐるみのまま後ずさり亜沙郎
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初霜よ我の衣は誰の手に横須賀うらが
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冬夕焼アンデスの地は我ルーツ横須賀うらが
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風光るきみの微笑とエッフェル塔花筆文字
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マチュ・ピチュの岩へ岩へと春の風たーとるQ
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独り佇みをれどいま春の風うくちゃんま
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小さく鳴き逝く犬軽き冬の暮山光
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初夢やアルパカの背にて暖をとるのりこ
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愛犬の寝息に放屁秋深しパト子
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幼な子は汗かきヤギに餌運ぶちぇりぴー
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師走とて象のふじ子は悠然とちぇりぴー
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鳥帰る我この場にて終活す慶泰
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柵握る小さき手袋閉園時慶泰
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アルパカの今風ヘアーみどりの日松男
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アルパカの唾染み込まぬ原爆忌松男
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実朝の死して止まるや毛糸針紫すみれ
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純毛の毛布重たし夜半の熱紫すみれ
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臘梅や冬期閉園動物園秋野しら露
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おっぱいへ触れるがごとく冬眠す深町宏
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うらうらやぼくらアルパカたんさくたい深町宏
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臨月のアルパカ探す息白し麦野 光
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冬休み母アルパカの唾の意味麦野 光
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病癒えしその背に春を待つ祈り野紺菊
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口閉ざし重きコートを羽織る君松本厚史
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あかんべか泣いているのか福笑い松本厚史
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ポンチョ着てかの遠き日の物産展はまちこ
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族のごとアルパカ走る春の闇はま木蓮
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アルパカへ染みる朧の重みかな柿司
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アルパカの嬰児細し春三日月柿司
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故郷や雪降る異国我一人惠納言
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草を食む君羨まし木の葉髪まほろば菊池
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年の市アルパカの背何思うざるけん
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背後突く裏顔露わ寒の闇かたばみ
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春待つ君は背を向けてひきこもるかたばみ
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アルパカの背の如き世を春隣陽風水
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毛糸編む我救はれし羊なり須月かほう
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寒風につなぐ子の手の大きさや雀々
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子どもらはマスク外して春近し雀々
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紡ぐ糸毎夜二段のセーターを鳴きうさぎ
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原毛の脂と泥よ五月晴風井映七
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他の色に染めぬと決めた空っ風風井映七
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雪しまく山野アルパカの眼の漆黒たきるか
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アルパカの卒業村の小学校谷川ふみ
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雪晴れやアルパカの子の背比べ卯波まり
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着膨れて今すこしだけ親離れ青井えのこ
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着膨れてゐる方が多分わたしなの青井えのこ
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春近し気になる外の笑い声高橋 誤字
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窓外に氷晶アルパカを羽織るのりのりこ
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動物園冬毛もふもふがモグモグのりのりこ
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アルパカに倣う買初はウシャンカ青川紅藤子
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角曲がる後ろ姿や冬夕べ閑人
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北風に晒され想うペルーの陽(ひ)井上ヘボ孔球
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冬晴れてアルパカの瞳輝く種月 いつか
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木の芽風キャベツつかみて出す一歩こけし娘
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春隣背中向けゐるアルパカもせんかう
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二月礼者アルパカに唾飛ばされてせんかう
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アルパカのお尻フリフリ初笑い鈴菜
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長毛の羊駱駝駆ける冬晴れへ三毛福
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遠足の子らの足音近づきぬサリー
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鳥雲に喪服で揃ふ従弟妹らよ咲山ちなつ
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今日からはこの人がママ風信子咲山ちなつ
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駆け競に長けた血脈孕馬夏陽 きらら
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遺伝子の成熟うらら尻の張り夏陽 きらら
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目の先に浮ぶは夏の大平原堀川 韻修
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退職の朝アルパカのマフラーす天風さと
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「かあさんは?」探す子の背に雪の降る恵翠
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いちょう舞う子に戻る日は動物園瑞風
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アルパカの反芻ごと受験生釋愚拙
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立ち耳のアンテナせわしい空つ風瑞々
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あと三目毛糸の足りぬ寒夜明け峠の泉
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初夢は久しぶりだねハムスターはくたい
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ようちえんおやすみするの日向ぼこはくたい
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冬うららアルパカ可愛ママ遅い釣女
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冬晴れにアルパカ眺む人の群れ春野あかね
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望郷の眺めの空の寒茜ぎっくんのママ
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アルパカの春のスケッチ黄金比なさむ
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アルパカが丸い眼待ってる冬休み茜
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花曇り「行ってくるね」と始業式舞矢愛
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朝の駅後ろ姿に時雨傘舞矢愛
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アルパカや家族とともに春を待つ山根 可寿志
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サボテンの国原産と教えられほーさく
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点と点アルパカの背に凍て蝿安居はると
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ガチャピンムック閉じて添い寝の虎落笛但馬春風
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初詣白きうなじとカラコロと小林葛花
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年の暮れアルパカの丘喪中にて小林葛花
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籠り居て何もなさずに年の暮マイウエイ