第28回「アルパカの後ろ姿」《並》⑧

評価について
本選句欄は、以下のような評価をとっています。
「天」「地」「人」…将来、句集に載せる一句としてキープ。
「並選」…推敲することで「人」以上になる可能性がある句。
「ハシ坊」…ハシ坊くんと一緒に学ぶ。
「並選」…推敲することで「人」以上になる可能性がある句。
「ハシ坊」…ハシ坊くんと一緒に学ぶ。
特に「ハシ坊」の欄では、一句一句にアドバイスを付けております。それらのアドバイスは、初心者から中級者以上まで様々なレベルにわたります。自分の句の評価のみに一喜一憂せず、「ハシ坊」に取り上げられた他者の句の中にこそ、様々な学びがあることを心に留めてください。ここを丁寧に読むことで、学びが十倍になります。
「並選」については、ご自身の力で最後の推敲をしてください。どこかに「人」にランクアップできない理由があります。それを自分の力で見つけ出し、どうすればよいかを考える。それが最も重要な学びです。
安易に添削を求めるだけでは、地力は身につきません。己の頭で考える習慣をつけること。そのためにも「ハシ坊」に掲載される句を我が事として、真摯に読んでいただければと願います。
※結果発表欄では添削した形で句を掲載する場合がありますが、「マイ句帳」に収録される句は投稿した段階の句がそのまま保存され、投稿以降の修正や削除は不可となっております。予めご注意願います。
【第28回 写真de俳句】《並⑧》
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豆汽車を見遣るアルパカ冬晴るる伽葉子
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晩秋や犬に引かれて田んぼ道ウモ
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小春日やリードの先の小さな背ウモ
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アルパカに思い馳せるやインカの冬玲子
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ねんねこやママと一緒の毛糸帽かんせつ
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マフラーの丈短きや犬の像かんせつ
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初夢にコンドルとなり故郷舞ふせなきく
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和光前マントの老女は悠々とせなきく
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アルパカのマフラーならば買えるかもグレース横田
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お揃いのアルパカセーター旅支度孤寂
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帰ろうかマチュピチュは今雪ですかでんだ浜千鳥
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春光る後ろ姿をただ見つめのぐちゃん
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窓越しにアンデス思う名残雪のぐちゃん
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柵の彼方走る娘や冬夕焼出雲のたみちゃん
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山眠る友を待つ眼の長きこと出雲のたみちゃん
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芝萌ゆる歩み転がり吾子の尻芳草
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秋高しへっぴり腰で餌やる子花豆
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遠足やもすこし首が長ければうーみん
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アルパカの異国の春や人の群れまり遊
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綿ぼこり窓辺にくるる柳絮飛ぶまり遊
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日向ぼこ来ぬ待ち人を待つ背中藍田落星
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マフラーや剃った頸にさくさくと藍田落星
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「また寝癖」アルパカと笑む日永かな我鯨
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動物ら凛と首上げ冬日かな鋼岳
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春隣二人の目線揃えけり鋼岳
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新藁の寝床故郷の夢をみるユリノキ
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春山を駆けよアルパカたんと食めユリノキ
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着ぶくれてペンギン散歩見る子たちみつや湊子
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旅果つやアルパカにやる夏帽子木野桂樹
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初夢に王子ましろのアルパカで木野桂樹
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毛糸帽ボンボン揺らしかける孫清栄
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アルパカの声望郷か冬の園朝波羽丸
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無防備の獣食む干草の山朝波羽丸
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アルパカや雪の光は冷たくてみえこ
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ふあふあと編んだ毛糸はアルパカよみえこ
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着込むセーター父につきあい厄祓い瑞穂
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年新たまどろむ猫の毛膨らむ瑞穂
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冬枯れにアルパカ拝むおれバカか大和杜
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生きる意味を問ふ獣檻の冬深し壱時
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鉄枷の錆び競ひたり冬牡丹壱時
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アルパカの唾浴びて初夢覚めるみわか わみ
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アルパカもオカピも知る子トンボ追うとうこ
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駆けまわる姿編み込む冬帽子とうこ
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冬うらら母に跳び乗るコアラの仔久木しん子
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南米の軽やかニット師走そら紫陽花
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年賀状ハートの型のアートパカはるいち
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アルパカの目に卒業の子どもたち月野うさぎ
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アルパカと別れの朝や黄水仙月野うさぎ
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カシミアのほつれ縫う手や冬木立稚草
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初雪やポンポンを振るチアガール秀翁
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アルパカのルーズソックス暖かし鳩山梨伯子
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ふるさとを知らぬアルパカ雪や舞う雪割草
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車座に小さき手足の藁仕事かりそめのビギン
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嚔してアルパカニット試着せりかりそめのビギン
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逆風を怖れぬ艶よ冬の芽よ志きの香凛
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初春や赤きベンチの見つめ合い雪花
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アルパカと鼻でキスする冬日和薫陶
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雪晴れやアルパカの子の跳ね転ぶ薫陶
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桜島の香烟高きに登る水鏡新
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春嵐真直ぐ立ちをり毛も靡く可也遊児
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雪降るか風吹くかアンデスの峰可也遊児
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病める子のごとくに眠る夫小雪(こゆき)田に飛燕
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アルパカの後ろ姿に冬の業ポト
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アルパカを馬と言い張る爺に冬ぐりぐらら
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アルパカの尾先異国の雪が舞う智隆
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アルパカの毛布くるまりうつぶせ寝智隆
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母さんと豆を数える節分会佐竹草流
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イメチェンのツーブロックよ祝月理系のおっさん
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松の内街の賑わい家寂し理系のおっさん
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初雪やアンデスの丘紡ぐ日々俳狂人
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アルパカの毛玉解しき春を待つ山音湖七
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アルパカにそっぽ向かれてしはぶき日向根子
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アルパカの背中が光る冬日和日向根子
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牧開つぎに会える日指を折る千瑛
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春駒や耳に付けらるマイナンバー千瑛
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風光るアンデスと共に五千年立町力二
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アルパカの微笑アンデス春を見る立町力二
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元気でね少し歪んだオリオン座にわのこでまり
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元気でね慶雲望み冬木立にわのこでまり
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綿雪とアルパカの尾の物語成瀬ぽんぽこ
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笛の音で釣るアルパカの冬籠もり成瀬ぽんぽこ
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雪玉のモップの如しアルパカよ成瀬桃うさぎ
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白しアルパカと青い目の人形と鈴木 リク
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綿吹くや秋にとけこむ茶アルパカ壷茶
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馬小屋の飼葉食む馬飾馬森 健司
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故郷の訛り隠せぬ年の酒森 健司
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雪起こし驚き慌て畜舎へとなおき
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ナスカの地上絵アルパカのセーターなおき
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マチュピチュを目指す雪路の伴はアルパカ芽日火
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瞳青アルパカの背に春の泥ひーちゃんひーちゃん
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しずり雪アルパカ跳ねて吾子も跳ねひーちゃんひーちゃん
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父と兄後ろ影似て冬木かな瞳杏
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アルパカの手編みストール母の肩瞳杏
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光るアルパカ聖夜の公園に在り山野
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冬日和ニット帽子の孫を待つみやもとや
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一年の計は何処や年暮るるうらら
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行く母のショール姿の揺れにけり宍戸もくれん
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アルパカの首しなやかに冬の朝宍戸もくれん
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アルパカの静かにたちおり年の暮栃本我楽多
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アルパカもデザインカットす春どなりめぐえっぐ
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アルパカに懇願一人寝の冬よ鶴富士
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うたた寝の背にふうわりと白セーター香嵐
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冬ぬくしアルパカの目に映る子ら寒波
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アルパカ愛誰よりも高く冬の空ハノハノ
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アルパカの背中をなでる冬の朝ハノハノ
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嘘多き世に背を向けて裘若本正路
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春の夕長尾驢の仔佇めり紺野奈緒美
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春近し登校拒否の吾子笑うぼんの助
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縮れ毛は母の血筋よ冬薄日朗子
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故郷(くに)よりは温(ぬく)き冬なりひとりぽち朗子
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春の雲アルパカの背の好奇心多数野麻仁男
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秋深しインカの末裔モフモフと七色しぐれ
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アルパカの毛色いろいろ夏の果て七色しぐれ
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羊駱駝の粋な刈込み年迎ふ桃色 珊瑚
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目を合はす羊駱駝の眼に冬の山桃色 珊瑚
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アルパカや干草見つけ首伸ばす三本之矢
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毛糸用アルパカ小さく白い息石井青花
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飼育小屋冴えたダストに光さす石井青花
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草原を想うかアルパカ冬日和鈍牛
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初山河箏音祖国の調べかな清 桜人
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アルパカセーターや懐かしのペルー夢追い人
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アルパカに子らとの日々過る初冬雪椿
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山古志のアルパカの背に牡丹雪雪椿
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重ね着やポッケに手と手ポッカポッカへそ
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アルパカよ我と冬眠してみぬか小島やよひ
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ふわり添うぬくみうとまし襟巻きに萌黄多恵
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近づかん伸ばす首玉寒オリオン萌黄多恵
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小屋からは三百歩ほど里桜ミテイナリコ
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Vサインの妻の笑顔やカーディガン花菘
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喜寿となる知己に贈れるカーディガン花菘
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母の皺包む襟巻きピンクなりヘイくん
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寒風や今日はアルパカ非公開湧翠