第34回「ホーチミンの市場」《並》⑤

評価について
本選句欄は、以下のような評価をとっています。
「天」「地」「人」…将来、句集に載せる一句としてキープ。
「並選」…推敲することで「人」以上になる可能性がある句。
「ハシ坊」…ハシ坊くんと一緒に学ぶ。
「並選」…推敲することで「人」以上になる可能性がある句。
「ハシ坊」…ハシ坊くんと一緒に学ぶ。
特に「ハシ坊」の欄では、一句一句にアドバイスを付けております。それらのアドバイスは、初心者から中級者以上まで様々なレベルにわたります。自分の句の評価のみに一喜一憂せず、「ハシ坊」に取り上げられた他者の句の中にこそ、様々な学びがあることを心に留めてください。ここを丁寧に読むことで、学びが十倍になります。
「並選」については、ご自身の力で最後の推敲をしてください。どこかに「人」にランクアップできない理由があります。それを自分の力で見つけ出し、どうすればよいかを考える。それが最も重要な学びです。
安易に添削を求めるだけでは、地力は身につきません。己の頭で考える習慣をつけること。そのためにも「ハシ坊」に掲載される句を我が事として、真摯に読んでいただければと願います。
※結果発表欄では添削した形で句を掲載する場合がありますが、「マイ句帳」に収録される句は投稿した段階の句がそのまま保存され、投稿以降の修正や削除は不可となっております。予めご注意願います。
【第34回 写真de俳句】《並⑤》
-
朝市の冷え冷えトマト齧り付くとも女
-
サイゴン暑し市場の活気も熱しトリケイ
-
熱帯夜異国の市へ夢うつつべにりんご
-
秋茄子や滲まぬ皮肉かもしれぬ髙田祥聖
-
介護日々旅の空想果て麦茶わかめ
-
霊鷲山仏陀の浴びた御来光千里
-
夏旅に異国の言葉勇気出しみーこ39
-
朝市やフォーの材料もう一つみーこ39
-
秋燕緑茶に砂糖入れる嫁北欧小町
-
ドリアンを指で値切りつ汗まみれ志無尽おたか
-
きゅうりって瓜だったんだね朝の市志無尽おたか
-
夏果ての市よ知らない果実買う水豚庵
-
青蜜柑固しパジャマ着の登園水豚庵
-
短夜やいつもやられるバイキンマン井上れんげ
-
貝殻の標本の部屋こどもの日井上れんげ
-
暑しハノイの市場で和名探し白木蓮
-
円安の夏日本製まとめ買い白木蓮
-
こぼれ落つ友の記憶や柿の花庭野利休梅
-
アオザイの青煌めきて夏燈庭野利休梅
-
アオザイの絵かかる店や夏日影朝野あん
-
ノンラーで南国果実頰張る夏茶雨
-
密林を手漕ぎボートのメコン川茶雨
-
路地裏に鍋囲む子ら暮遅しガラパゴス
-
青バナナ大きく傾ぐ棹秤白秋千
-
喚声炎ゆ異国の市に揺らぐ彩灯呂
-
手から手へ渡す小銭や夏の市福島 サキ
-
パイン串掲げ鳥居へ子ら駆けるかなかな
-
齧りつくマンゴーの汁溽暑かなあおみどり
-
アリ塚を数えて帰る炎天下かなぶん
-
マラクジャの甘い香りに惑う夏かなぶん
-
葱を買いホストマザーに母の味あおぎりみさ
-
異国にて林檎の香り母の香よ真壁らん
-
サイゴンに映りし喧噪赤とんぼ真壁らん
-
片かげり店番の歯の白きこと赤坂 みずか
-
ドラゴンフルーツの赤肉掬う溽暑かな赤坂 みずか
-
バザールも喧騒も空蜃気楼平岡梅
-
溽暑なるランプ屋の奥クミンの香平岡梅
-
冷し西瓜里にありし井戸懐古蘭淳子
-
草取りの喉駆け下りる野の果実蘭淳子
-
蝶が遊び来る異国の市場の香旭しゅん
-
雲の峰パッチワークの丘弾む旭しゅん
-
連なった屋根は宝石夜市炎ゆ窪田ゆふ
-
片言の「かわいい」すり抜けて夜店窪田ゆふ
-
HOWMUCH?日傘の先にピンクの実木香
-
茄子の紺父の畑に輝けり朝のお散歩
-
カラマンシー絞りに絞る汁なしフォー踏轍
-
炎昼や越南市場猫が昼寝西木いぐあな
-
夏の夜火龍果食す味は地味西木いぐあな
-
炎天やライチ籠盛りホーチミン暑寒りんご
-
躊躇心無人販売りんご園暑寒りんご
-
炎天に果実たわわに熟れゆけり明後日めぐみ
-
ベトナムの家庭料理や帰省の子律
-
蓮の花スマホに収む旅日記雪男らぶ
-
果物の色競ひ合ふホーチミン牛乳符鈴
-
この店の春を詰め込むマイバッグ天宮ほたて
-
釣り銭の水滴きらり冴返る天宮ほたて
-
サイゴンのアメ横夏陰番の婆ぐずみ
-
片蔭や老婆の黙の小商ぐずみ
-
夏真昼ミスサイゴンに逢ひたくて水琴子
-
枇杷籠やピン球ひとつ紛れをり楽和音
-
実石榴やアフガンを疏す哲の道俊恵ほぼ爺
-
「I'mValentine」桃齧るケニアの娼婦俊恵ほぼ爺
-
炎昼やライチの種を吐く泥路もりのもりす
-
「めよ」と笑むうりざね顔の林檎売りもりのもりす
-
炎熱の異国やホテルのグァバジュース仁
-
夏帽子「ラマン」の街のランブータン仁
-
捥ぎ立てのトマト頬張る赤い頬佐倉英華
-
バザールの南風に混じる関西弁小川野雪兎
-
日除下に溢れる果実ホーチミン美湖
-
友来たる花咲カットの熟マンゴー美湖
-
夕顔や路地に将棋の人だかり充子
-
蚤の市売れ残りたるごめの声トヨとミケ
-
梅雨の小包祖父の声とキウイの香月野木 舞
-
お忍びの齧るネーブルホーチミン亘航希
-
寄り道は深夜の屋台猫の恋亘航希
-
夏果実一つ残らず君のものまさし
-
ダナン夏お迎へのフルーツバスケットまさし
-
夕立のリズム生み出すサドルかなゆみさく
-
炎天や地雷処理探知機ビビビ葉月庵郁斗
-
夏空やパプリカ赤黄透かしをり葉月庵郁斗
-
大南風ドリアン坂に着きにけり田季たまき
-
夏の朝果実溢るるエコバック向日葵子
-
これなあに異国の市に夏来る向日葵子
-
にわか雨走り出す子の笑い顔つきみつ
-
初物はまだ見ぬ国のパパイヤかつきみつ
-
雨季さ中フルーツかじるサイゴンに三宅 光風
-
夏市場朝にぎやかに風ぬける三宅 光風
-
かぶりつくドリアン土の国の夏しげ尾
-
ベトナムは夏母に似た人のいてなないろ
-
果物を店ごとに盛りかき氷奏美和
-
籠盛りの青梅酒仕込む夜ぺんぺんの母
-
水弾き青梅の酒馴染む時ぺんぺんの母
-
シンチャオと値切る楽しさ暑き市砂月みれい
-
ホーチミン喧噪あふる朝の市浅原多道
-
楊桃は洗面台で冷やしおけふづきかみな
-
店番のばあやの獲物蝿五匹うしがえる
-
さあ買えと香る圧力青蜜柑うしがえる
-
サイゴンの死を孕む実よ法師蟬井村 壽々
-
夕立晴れ油膜煌めく市の道錆鉄こじゃみ
-
別れありドブ横市場熱帯夜津山直三
-
夕立や方向音痴市場どこ津山直三
-
南東風やパスポートは期限切藤田ほむこ
-
青蜜柑おまけに路地の人をぬう田野こみち
-
桃の香や東北道の上り線田野こみち
-
店頭に香る果実や夏朝康女
-
一人旅ビュッフェのライチ初夏の味紫桜
-
七輪の丸鯵もある朝の市紫桜
-
お土産は市場で赤いアオザイを亀子
-
生鮮の市場や溽暑旅途中亀子
-
汗ぬぐい出刃でいちころ鶏静か道見りつこ
-
帰国日も市場めぐりて夏を追ふ山浦けい子
-
手の平に陽のぬくもりや蕃茄摘む明甫
-
アオザイの裾ひるがえす若葉風ぎょうざ
-
汗手貫朝市終わり饂飩麵松浦 夏城
-
梅雨晴れや四方の荷台朝の市松浦 夏城
-
水の秋かぐのみ拾い空をみる坊主
-
朝虹や柑橘市で雨宿り麻麻
-
見るだけの夜店を父が今も言う七味
-
捥いで食む出血滲むふじ林檎美川妙子
-
朝市の「オイシイ」連呼青蜜柑茶茶の嬉嬉
-
ベトナムの市場かの日の芋名月茶茶の嬉嬉
-
本日も青い蜜柑と居りにけり戸村友美
-
値切られて残りしバナナ店の隅戸村友美
-
熟れし果の匂い風の香のせる市道工和
-
母の形見瑠璃玉涼し首飾り道工和
-
夏の夕彩りマスクはバイク群鈴なり
-
熟れ果実夏の夜市の曲り角瑞陽庵
-
三人のアオザイの娘来夏木立瑞陽庵
-
選び取る力のなさや秋深し水野 淨子
-
喧騒に浮かび上がるや雲の峰水野 淨子
-
ヘルメットあるから乗れよ夏兆す螺原トモ
-
天燈に願いし十份秋の暮草栞
-
午後三時色と香と音昼寝して沢山葵
-
夏の朝店全部の荷スクーター沢山葵
-
義手義足売り切れました、夏の市おりざ
-
あの夏はアタシのものよ、ミス・サイゴンおりざ
-
ベトナムの市場の婆よアッパッパ白猫のあくび
-
マンゴスチン食む美女の流し目熱帯夜白猫のあくび
-
道の駅手書きポップと黒葡萄翠雨
-
赤ネット突き出る栗の先痛し翠雨
-
警官の白き歯を見せ盆の市緑萌
-
食うてみろの声賑やかに夏の市緑萌
-
さくらんぼ分水嶺めくアスファルト久蔵久蔵
-
チェー持ちて歩く市場やライチの香真論
-
朝顔市人待ち顔や赤や白しせき
-
鳳梨の香とゆきめぐり選る古着島田雪灯
-
龍淵に潜むしづかなる共食い島田雪灯
-
夏野菜痛んできたら捨てるのよ中平保志
-
大夕焼ポキ丼屋台のチップ瓶めいめい
-
口開く母の遺体や花石榴ぽっぽ
-
徘徊やみかんの品種唱へつつぽっぽ
-
プッチプチ父の笑顔とやまももとこころ美人
-
果実酒は何を漬けよか夏の市三太郎
-
梅酒漬け美味しくなれとヘタを取る三太郎
-
のどけしやケーキケースに色跳ねて柚木 啓
-
茄子紺のアオザイの裾夏の風美輝
-
アオザイの美女に似せたる案山子かな美輝
-
夏空や車椅子の子売る小皿赤パン
-
アオザイに残る夕焼け片恋の岸野ゆり
-
朝市のふうわり虹を被りをり四季春茶子
-
「パクチー」を「ラウムイ」と呼ぶ研修生葉月緑正
-
聞き慣れぬ夏野菜の香異国の地葉月緑正
-
父の忌やラストふたつの桃を買ふ月ぼんぼん
-
「おまけやで」蚕豆がばと一掴み月ぼんぼん
-
風鈴を下ろす豆腐の空容器銀紙
-
軽トラの市場へ続く道は梅雨かや楓
-
とりどりのこだまの跳ねる夏の市かや楓
-
皺深き笑顔と夏柑日曜市ねこじゃらし
-
ぞろぞろと観光客のアロハシャツフジ・シズカ
-
鰯雲腕に食い込むエコバッグ林房恵
-
巨大きゅうり売り手も巨大北ドイツ含
-
戦地にもモモイロノウゼン散るただいまただし
-
何処より山笑うかなクチの里ただいまただし
-
汗ぬぐいフォーをかっこみまたぬぐい砂 芽里
-
南国の果実香りて夏来たるあまねく みぞれ
-
盛り上げた夏果平和のホーチミンPON
-
ご自慢のレシピは五十胡瓜買ふはなハチコ
-
夏料理故郷や母や匂ひ来るはなハチコ
-
朝採れのオレンジの山異国の音本間 ふみふみ
-
雑踏に果のいきれ充つ大西日只野
-
暗き眼の果物売りや油照り只野
-
苅田道ふるふる豆腐鍋持ちてモト翠子
-
揚げたてコロッケ肉屋の駄賃白い月モト翠子
-
売り子一人あまたの果実夏の市れいまめ
-
豪雨に育つ雲の湧くメコン川晴芽みやび
-
驟雨の音ジョーンバエズの懐かしき晴芽みやび
-
暗い朝市場に早る大晦日風薫
-
夏の朝アオザイの君市場にて風薫
-
道の駅ビタミンカラーの夏の朝ichiko
-
瓶並ぶ果実酒作りに挑む夏ichiko
-
梅雨晴や小夏つややか土佐の市ふぃーかふぃか
-
青空や日曜市のアイスクリンふぃーかふぃか
-
吹き飛ばせ猛暑市場のにぎわいさんさん
-
陥落後なおも賑わう夏市場すけまま
-
鮮やかな夏の果実の並ぶ土地すけまま
-
さぼてんに龍のうろこの枝垂れかなわおち
-
多国語の飛び交う市の氷店伊呂八 久宇
-
梅雨晴やカッカジュセヨの朝市場りぷさりす園芸店
-
夏祭りビニール財布握り締めボンちゃんのママ
-
暑き日に白きアオザイバイク乗る阿呆鳥