第34回「ホーチミンの市場」《並》⑧

評価について
本選句欄は、以下のような評価をとっています。
「天」「地」「人」…将来、句集に載せる一句としてキープ。
「並選」…推敲することで「人」以上になる可能性がある句。
「ハシ坊」…ハシ坊くんと一緒に学ぶ。
「並選」…推敲することで「人」以上になる可能性がある句。
「ハシ坊」…ハシ坊くんと一緒に学ぶ。
特に「ハシ坊」の欄では、一句一句にアドバイスを付けております。それらのアドバイスは、初心者から中級者以上まで様々なレベルにわたります。自分の句の評価のみに一喜一憂せず、「ハシ坊」に取り上げられた他者の句の中にこそ、様々な学びがあることを心に留めてください。ここを丁寧に読むことで、学びが十倍になります。
「並選」については、ご自身の力で最後の推敲をしてください。どこかに「人」にランクアップできない理由があります。それを自分の力で見つけ出し、どうすればよいかを考える。それが最も重要な学びです。
安易に添削を求めるだけでは、地力は身につきません。己の頭で考える習慣をつけること。そのためにも「ハシ坊」に掲載される句を我が事として、真摯に読んでいただければと願います。
※結果発表欄では添削した形で句を掲載する場合がありますが、「マイ句帳」に収録される句は投稿した段階の句がそのまま保存され、投稿以降の修正や削除は不可となっております。予めご注意願います。
【第34回 写真de俳句】《並⑧》
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鬼灯をさげて白髪の父来たる猫の前髪
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夜店果てなし耿々の中ひとり藤央
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夏の市腰の汗拭き甲のシワ華柊
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スパイス香馴染む二日目パナマ帽華柊
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卒業や色鉛筆の背比べ蛇の抜け殻
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香水ライチのキズ楊貴妃の爪蛇の抜け殻
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睡蓮閉づ実習生は母国語にさく砂月
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ホーチミン平和の果実熟れる夏蘇芳
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ラプトルの爪ベランダの鷹の爪翡翠工房
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寄せ植えのブルービーンへ御器齧翡翠工房
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釘を打ち鱧捌く婆(ばあ)瑞々しあつ乃
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昇り藤空き家の庭を埋め尽くす秋月
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夏の月屋台の続く波の上渡海灯子
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炎帝に万捧ぐる市場かな渡海灯子
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ベトナムの蜜柑へ届け瀬戸の風ロージー
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アオザイを試着の君に虹立ちぬ小田毬藻
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熱帯夜ガーヌン屋台場所を聞き小田毬藻
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ホーチミンの月夜追想のロイ•ヌオックのんきち
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朝涼の旅人もゐる市場かな田原うた
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朝採れの果物あふれソーダ水田原うた
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秋朝の値切り飛び交う青果店鷹山松
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八百屋してレンズに返る薄暑光宇治 鴇眞
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籠盛りの武骨な檸檬道の駅猫ずきん
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夏の朝色とりどりのまあるい実高木友
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若葉風研修中のレジの娘へぜのふるうと
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謝恩会のアオザイの人陽炎へり篠瀬カオルコ
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地図読めぬ我に白夜は別世界篠瀬カオルコ
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エアメール南国市場夏果実犬山侘助
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てらてらと艷めく果皮や熱帯夜冬野とも
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y座標探すわたしは水中花うめやえのきだけ
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朝もぎの茄子を売り切り手繰るフォー山本美奈友
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客の居ぬ時は無口よ夏帽子松芯
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独立祭「夜明けは来たね」ホ-おじさんひろこ
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朝顔の蕾伝うや残り雨いわさき
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異国の市甘き油の香よ半夏生いわさき
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南風光彩をうる露店かな稲葉陽子
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南風眠り迷い込みたるアーケード稲葉陽子
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おばちゃんにトマト放らるる通学路百瀬一兎
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青瓜とバインミーを手にホーチミン梨惠
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タオル鉢巻き威勢飛ぶバナナ売り石川枇杷子
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規格外トマト甘みの量り売り石川枇杷子
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溢るるほど秋果積みたる平和かな日光月光
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夕焼背におつかい今日はコロッケ三個ふく
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憂さ払ふ南国の果よ夏空よ上村縷々
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希望だけ乗せてランタン夏の空咲来
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夏野菜盛られる笊も効かし色一井かおり
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匂い立つ市場賑わう日の盛り一井かおり
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100cmの夏シャツ手にす遠き孫くくな
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夏の空ピタヤを一つ買うてみるくくな
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炎天や我引き留める熱帯の香和はん
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白蓮や今日も厨に立つわたし歯科衛生子
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常温のパッションフルーツ掬う夏至史周
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夏の旅まずはドリアンつぎロンガンモンシロチョウ
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軽やかな白靴履いてホーチミンモンシロチョウ
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蓮の花喧噪とかす市場かな由樺楽(ゆうから)
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市場から転げ逃げ行く枇杷が居り小月
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夏帽子お代受け取る婆の皺香月悠
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ホーチミン夏の朝市今静か奥井宣風
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夏野菜山盛りたっぷりホーチミン勺子
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ノンラーにドーボーホーチミンの夏肴 枝豆 (さかな えだまめ)
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花のパリ朝涼の市歩きけり苺加
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束ねたる葉付きのみかん路地の家いしとせつこ
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青嵐龍眼の種ギラギラリいしとせつこ
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暑気払いがぶりはむ実のエキゾチックひろこ
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テント張り色彩ゆたかやおやさんゴルパパ
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夏の空ならぶ果実は多色刷りゴルパパ
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バインミーちぎって二つ蓮の花梅田三五
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おばちゃん笑まふマンゴーのおまけかな加里かり子
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ドラゴンフルーツするりとむけて夏来り加里かり子
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ホーチミン戦があった朱夏の空のんつむ45号
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ホーチミン地べたカフェにて夏惜しむのんつむ45号
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ベトナムに暮せば林檎恋しくてかたくり
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なすチーズサンドは最強新レシピななな
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夜店抜け釣銭ばっかり苦笑いすがのあき
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日の暮れてランタンの駅墨の香すがのあき
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写実画の熱帯果実窓若葉奈良井
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遠慮にも確かな決意青蜜柑奈良井
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夏の果きみょうな果実てにとりて海色のの
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ピタヤとフォー屋台の朝に夏の風桃色弥生
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旅行者に笑顔振りまくパイン売り一石盗蔵
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夏の市戦禍の翳り今は無し一石盗蔵
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荒梅雨や日本でマンゴスチン喰らう桃烏
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炎昼やフルーツの皮燦々と幽香
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アボカドは果物と知る夏の朝麦のサワコ
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もぎたてのトマト甘いが好きじゃない麦のサワコ
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包丁の使えぬ母にバナナ買ふ向田好子
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行商の背の荷軽きあいの風向田好子
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行商の母を見送る冬座敷雪のこだま
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延々と蘊蓄を聞く夏の市雪のこだま
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地図で知る南国の市風薫る身知不柿女
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崩れるなミソンの空よ万緑よ身知不柿女
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仲店の最後のシャッター下り牡丹亀野コーラ
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ホーおじさん市場の何処か黃みかん緋泉
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琉球も見たか安南黃みかん緋泉
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打水や撚れた値札に跳ねにけりあねもねワンヲ
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茄子一つひとつだけなら持ってきなアルル
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異邦人魔女の林檎を探しおりのはらいちこ
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バザールのスイカに齧りつく我らのはらいちこ
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白雨きて果実わずかに下げる熱馬場めばる
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蝙蝠の夜を塗りゆく低飛行馬場めばる
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てんこ盛りのフルーツ売り子の夏帽ねこのひげ
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常夏の多彩な実り瑞々し宇佐美秀堂
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芒果の傷み何でもない女雪だるま