第41回「お腹が空いていましたので」《並》⑤
評価について
本選句欄は、以下のような評価をとっています。
「天」「地」「人」…将来、句集に載せる一句としてキープ。
「並選」…推敲することで「人」以上になる可能性がある句。
「ハシ坊」…ハシ坊くんと一緒に学ぶ。
「並選」…推敲することで「人」以上になる可能性がある句。
「ハシ坊」…ハシ坊くんと一緒に学ぶ。
特に「ハシ坊」の欄では、一句一句にアドバイスを付けております。それらのアドバイスは、初心者から中級者以上まで様々なレベルにわたります。自分の句の評価のみに一喜一憂せず、「ハシ坊」に取り上げられた他者の句の中にこそ、様々な学びがあることを心に留めてください。ここを丁寧に読むことで、学びが十倍になります。
「並選」については、ご自身の力で最後の推敲をしてください。どこかに「人」にランクアップできない理由があります。それを自分の力で見つけ出し、どうすればよいかを考える。それが最も重要な学びです。
安易に添削を求めるだけでは、地力は身につきません。己の頭で考える習慣をつけること。そのためにも「ハシ坊」に掲載される句を我が事として、真摯に読んでいただければと願います。
※結果発表欄では添削した形で句を掲載する場合がありますが、「マイ句帳」に収録される句は投稿した段階の句がそのまま保存され、投稿以降の修正や削除は不可となっております。予めご注意願います。
【第41回 写真de俳句】《並⑤》
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菜の花やもうすぐ孵化をするわたし充子
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土筆野や夫の背丸くなりにけりトヨとミケ
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あーんする河馬に大玉西瓜かなトヨとミケ
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現世の老いに満ち引き鳥帰る亘航希
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今日びの若いモンは菜の花の愚痴まさし
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春立つや学園ドラマに推し見つけゆみさく
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追憶の咀嚼の音は蚕なりやしたあきら
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食べかけのどら焼き忘れ土筆摘やしたあきら
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菜の花の黄色は真の黄色なり葉月庵郁斗
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春立つや転入生は旅一座田季たまき
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獲ったのは粒餡派です春の雲田季たまき
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どら焼きに口づけ前の花粉症向日葵子
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日めくりをまとめて破る春休向日葵子
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煮凝りの膳の傍らメモふたつ雫心
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摘草やまだかまだかと合唱の子雫心
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春めきて土手で一服コーヒー缶つきみつ
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春浅し能登の荒れ野に咲く一輪つきみつ
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コロッケをかじりながらの初詣三宅 光風
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年始め朝の七時にかけひとつ三宅 光風
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春寒し地震復興遅々としてしげ尾
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花菜雨傘でかくれしランドセルしげ尾
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菜の花の土手寝転べば空青しなないろ
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のどけしや吾子にたくさんくびれあり北国はな
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春立つやきんとん箸の軽き餡谷川炭酸水
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温泉街そぞろ歩きの蒸饅頭奏美和
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一口めながら見ながら野水仙奏美和
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金色を競ふ菜の花碧い天コリちゃん
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菜の花や被災地確と蘇るコリちゃん
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雪解風母のどら焼き三等分ぺんぺんの母
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蒲公英とポケットの飴こうかんこぺんぺんの母
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春昼や甘味沁み入る疲労感砂月みれい
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遠山も畑も丘も風光る砂月みれい
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自転車を止めてパン食う春の土手浅原多道
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枝豆を口へポフポフ弾き入るふづきかみな
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帰郷せぬ吾子のLineの晦日蕎麦ふづきかみな
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今朝うらら走るな犬よ風みよううしがえる
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新しい靴紐締めて土手の春うしがえる
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キミはいまマグリットの雲春ならぬ井村 壽々
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冬鷺がじっと佇む暗き川錆鉄こじゃみ
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持ち寄ったおやつを囲む日向ぼこ錆鉄こじゃみ
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蓬土手あっおにぎりの速いこと津山直三
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対岸のチューバの音と肉饅と津山直三
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菜の花や鳶にどら焼き奪取さる藤田ほむこ
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春風や虫養いはどら焼きを藤田ほむこ
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LED搭載シューズ空っ風田野こみち
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父と分ける仲直りの酒饅頭稽古
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揚げたてをつまむ指先春一番松下眞す美
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絶食の札見上げをり春北斗松下眞す美
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バーナーで珈琲点てし花野かな飯沼深生
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半分こ分け合う人のなき春愁飯沼深生
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河津の春黄色は膳のおひたしに根無し草ダンデライオン
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全身を隠し切れない椿餅紫桜
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おっ立つや白球飛来待つ土筆紫桜
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春休み兄と作ったパンケーキ亀子
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先生転ける遠足でも早弁宇久令々
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野火果てて塩昆布入りのおおむすび神谷元紀
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遠足のリュック三百円の菓子神谷元紀
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山頂の肉まん熱く外は吹雪道見りつこ
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輪をひろげゆく鳶春と野を混ぜて常磐はぜ
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陽春のキャンパス足投げて早弁山浦けい子
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二日酔い炊き立てご飯に生しらす松浦 夏城
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柔らかき春の土手にて一休み麻麻
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天高し学校抜けて行くところしょう
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春の川流るる音に身を沈めしょう
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ぴくぴく鼻の柔き子や桜餅きたくま
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横取りの鳩叱る師の日向ぼこ七味
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繋いだ手柔らかなこと花の土手美川妙子
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油菜へ同窓の君座らせて末居志風人(すえいしかぜひと)
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菜の花優り焼き芋の匂ふかも末居志風人(すえいしかぜひと)
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泣き止みて苺齧りてほうと息木乃芽依
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冬の日の餡子舐めたる床の母木乃芽依
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土手は春飛行機雲は息してる茶茶の嬉嬉
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まだ割れぬ風船ガムや春の野辺茶茶の嬉嬉
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菜の花のおしべは六つママいくつ戸村友美
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菜の花や今日のおやつはどらやきよ戸村友美
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悴む手息を吹きかけ一升研ぐ道工和
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無惨なり崩落屋根に寒の雨道工和
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お裾分け白菜抱え立ち話草栞
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土手に寝て目の横にある土筆摘む沢山葵
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食はれても前のめりなり鬼やらひおりざ
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告白にむせるあなたよピクニック白猫のあくび
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菜の花や暫しゆっくりペダル漕ぐ翠雨
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テニス後の葉ごと頬張る桜餅翠雨
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春風に母の便りを聞きそびれ緑萌
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どら焼きがドアを開けたる春隣久蔵久蔵
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大盛りのカレーお替り帰省の子しせき
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初春の宴に伸びる箸と箸しせき
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菜の花忌雲なき空をゆく三羽島田雪灯
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菜の花のブレスレットの乙女かな中平保志
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重篤の犬に嗅がせる菜の花の風夢々
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菜の花に隠してもらうかくれんぼ夢々
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どきどきのフォーチュンクッキー春の風芳野
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桜蘂降るや妣へも海苔むすびのさら子
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空腹時あめちゃんひとつ星冴ゆるこころ美人
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つまみ食いの口元隠すマスクかな柚木 啓
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春だね半分ちょうだいドラえもんあおいくも
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茎立やけふもあなたの走る道岸野ゆり
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どら焼きの半分づつや鳥の恋岸野ゆり
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龍の雲探す初春暮れ早きかや楓
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春光や上着ぬぎすて風となるねこじゃらし
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原っぱに大の字になる春日和ねこじゃらし
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日向ぼっこどら焼きがぶり土手で待つあらまち一駒
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目で合図教室抜けて日向ぼっこあらまち一駒
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孕猫う━うと唸りがつがつとフジ・シズカ
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菜の花やかの土手やぎの除草隊林房恵
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春ごほり取れと吾子泣く口内炎林房恵
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花蜜や枝先までも鳥群れて含
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たい焼きのしっぽまで愛溢れてる砂 芽里
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冬休み昼用唐揚げ一個減る鞠居
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「どら焼きは試験のお供」梅の咲く京蛍
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春火鉢でびら炙りて祖父の酒はなハチコ
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てふてふや狙ふどら焼犬も吾も本間 ふみふみ
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分けたどら焼き春風にころりころり本間 ふみふみ
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親子丼小春日和や子の来る日モト翠子
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そり滑り子ら待つ味噌の焼握りモト翠子
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さわり鍋餡ふつふつと暑き夜晴芽みやび
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ごろごろとあったはずなの栗ご飯風薫
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夜なべしてかすかに聞ゆ夜鳴きそば風薫
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野遊びや濃いモカ入れしタンブラー渥美 謝蕗牛
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独法師土筆の土手が通学路竹庵
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行々子渡しの小舟急き立てる竹庵
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あんこ練る祖母を手伝う入り彼岸ふぃーかふぃか
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誘われて小腹の虫と菜の花と青山楽夢
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春の風どら焼き沁みる一周忌青山楽夢
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春空へ土手すべりゆく豆ジャンパーわおち
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大河ゆく色なき式部も芽吹きをりわおち
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蝶々や蜜の香よりも餡の味伊呂八 久宇
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焼芋を半分コする風呂帰りボンちゃんのママ
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空見上げ冬木の桜にとう明日天野いく子
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凍てつく風避難所は戦場の如し天野いく子
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本日より高齢者なり土手の春阿呆鳥
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エスケープ春一番とどら焼きとくさもち
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菜の花や服脱ぎ捨てて大の字にくさもち
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おにぎりの小さき歯がた春の昼水きんくⅡ
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敷物をふはり白詰草の原理佳おさらぎ
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御下がりの菓子や彼岸のひとり飯理佳おさらぎ
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どら焼きや楽しみ歩く枯れ川原丘るみこ
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野遊びやどら焼き食べてまだ遊ぶ丘るみこ
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野良の仔に草餅分ける空見上ぐ桐山はなもも
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たんぽぽの絮にパラグライダー体当たりそーめんそめ女
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春野菜のパスタ夫は眼見開く浅田香歌
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春近し肉は炭火に焦がされる浅田香歌
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アラビアを食して見たく花アロエこま爺
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内視鏡終えよろよろと鯛焼き屋にゃんちゅう
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ラーメンと冷飯甘し春の昼にゃんちゅう
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突然の気まずい別れ花菜風みなごん
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ジャケットとどらやき沈む花菜中みなごん
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菜の花や土手向こうからナイスショット天亨
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土手の春草や転がる吾子は笑み天亨
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どら焼きを頬張る君よ山笑う花岡貝鈴
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ますぐなる桜並木や河津川仁科游凜
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秋風へ暖簾極太モンブラン小鉢
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花菜風「ないしょほんとはこし餡派」大切千年たいせつせんねん
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うららかやうつらうつらとうでまくら大切千年たいせつせんねん
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呼ぶ声の細く遠くの日永かなイケダエツコ
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行く雲のへのへのもへじ春の昼イケダエツコ
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起き出してあんこ啄む春の鳥凛ひとみ
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子は回り父は寝転ぶ春の野良今井モコ
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地を踏めばミントの香るうらうらら画 喜多文
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ご褒美のどら焼ひとつ冬日和兎波
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あんぱんを頬張る君や風光る喜多郎
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初蝶や移動スーパー谷を越え喜多郎
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蒸饅頭割って大きい方を取り青井季節
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蝶々や食べさし放り駆け出す子青井季節
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まずお腹満たしスーパーへ春の風谷 ゆり乃
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喧嘩休戦あずき粥頬ばる横須賀うらが
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どら焼きを君に菜の花も一束横須賀うらが
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きさらぎや犬の看病10日目にくえん酸子
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高らかに腹鳴りにけり青き踏むたーとるQ
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調律の音の目合春の色うくちゃんま
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草臥るる「日本史」置いて二月尽うくちゃんま
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菜の花や消えゆく人の命の火山光
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震度四腹ぺこ熊よ眠れたかのりこ
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内示受く甘塩つぱいな桜餅のりこ
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春昼やどら焼きあんこ百グラムパト子
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買いたての栗餅頬張る鴨川辺ちぇりぴー
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競わぬと決め石仏と日向ぼこ慶泰
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初雷や日常にある落とし穴慶泰
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合格へ祖父の絵文字の熊跳ねる紫すみれ
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足踏みのミシンに緩急春を待つ秋野しら露
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大掃除これは三年前のパン深町宏
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春の雲第二ボタンを待つ河原麦野 光
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春近し自分に戻る指定席松本厚史
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丘はもう菜の花砂子月い出て迦楼羅(かるら)
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はまぐりを焼けば厨は海となる広島じょーかーず
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桃啜る口いっぱいの卑猥な音広島じょーかーず
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ほろ苦き蕗味噌握り母の味糸桜
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菜の花の道は消化器官みたい柿司 十六
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秋の夕振り向く三毛の口にハム惠桜
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どら焼きを置いて両手を冬晴にざるけん
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冬晴れに甘い匂いの香る風ざるけん
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ポケットのどら焼き喰らい春を待つかたばみ
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春近し土手の黄色に腹は鳴るかたばみ
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片言の吾子摘み集む土筆んぼ須月かほう
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ラナンキュラス咲く寒明けのスーパー鳴きうさぎ
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菜の花や日当たる山の黄金色風井映七
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食いさしを足元に置き涅槃西風たきるか
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雪解川さまざまなものひかりあふ谷川ふみ
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塾帰りファミチキを買ふ星月夜美織
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つくね一本買って塾帰りの夏夕美織