写真de俳句の結果発表

第42回「降車ボタン」《並》⑤

降車ボタン

評価について

本選句欄は、以下のような評価をとっています。

「天」「地」「人」…将来、句集に載せる一句としてキープ。
「並選」…推敲することで「人」以上になる可能性がある句。
「ハシ坊」…ハシ坊くんと一緒に学ぶ。

特に「ハシ坊」の欄では、一句一句にアドバイスを付けております。それらのアドバイスは、初心者から中級者以上まで様々なレベルにわたります。自分の句の評価のみに一喜一憂せず、「ハシ坊」に取り上げられた他者の句の中にこそ、様々な学びがあることを心に留めてください。ここを丁寧に読むことで、学びが十倍になります。

「並選」については、ご自身の力で最後の推敲をしてください。どこかに「人」にランクアップできない理由があります。それを自分の力で見つけ出し、どうすればよいかを考えるそれが最も重要な学びです。

安易に添削を求めるだけでは、地力は身につきません己の頭で考える習慣をつけること。そのためにも「ハシ坊」に掲載される句を我が事として、真摯に読んでいただければと願います。

 

※結果発表欄では添削した形で句を掲載する場合がありますが、「マイ句帳」に収録される句は投稿した段階の句がそのまま保存され、投稿以降の修正や削除は不可となっております。予めご注意願います。

【第42回 写真de俳句】《並⑤》

  • 風青し平浩二とバス停と
    藤田ほむこ
  • 午後半の途中下車する春の風
    稽古
  • 降車時の片言英語油汗
    稽古
  • 啓蟄や開店準備の赤き幟
    松下眞す美
  • 真っ新の定期券哉新芽立つ
    松下眞す美
  • 長閑なるおなら水曜昼のバス
    田近 詩泉
  • 途中下車一度もできず卒業す
    飯沼深生
  • 卒業や車窓の春とバス降りる
    紫桜
  • 深雪晴免許返納父の本意
    紫桜
  • 卒業に降車ボタンやこれ限り
    亀子
  • 夏近く一つ手前で降車ボタン
    宇久令々
  • 降りまあす慌てた受験子の叫び
    神谷元紀
  • ボタン押す一駅前の桃の花
    道見りつこ
  • 夕焼けにどなたか押してそこで下車
    道見りつこ
  • 始発バス定期とID春コート
    山浦けい子
  • 初出社学生時代と同じバス
    松浦 夏城
  • 春のバス運動靴とランドセル
    麻麻
  • 春の日差し寝不足の通学バス
    麻麻
  • 短夜の指浮き上がりバスの中
    きたくま
  • 握りしむ券と百円春浅し
    末居志風人(すえいしかぜひと)
  • 北國の乗車ステップみぞれ雪
    木乃芽依
  • 風光るバス降車せず車庫前へ
    木乃芽依
  • 山笑うあと二つ目で押すボタン
    風乃杏
  • 降車ボタン押す役譲る四月の子
    とひの 花穂
  • マタニティーマーク初夏のバックに
    とひの 花穂
  • 取り合いの降車ボタンや一年生
    茶茶の嬉嬉
  • 花吹雪誰か押さぬか降車ボタン
    戸村友美
  • 浪速っ子雪咬む下駄の立ち往生
    道工和
  • 花冷えや降車ボタンへ指に指
    草栞
  • 山笑う市内巡廻ふたまわり
    草栞
  • 春のバス吾子居眠りて手はボタン
    沢山葵
  • 春は白ウサギを追って急停車
    おりざ
  • 白杖や赤いブザーは早春賦
    おりざ
  • 夕東風や降車ボタンを押すと駄々
    白猫のあくび
  • 春のバス降車ボタンへ小さき手
    朱葉
  • 春待つや単語帳手に降車ボタン
    翠雨
  • 菫手に紳士眠れる隣席
    緑萌
  • 春来る吹きつさらしの停留所
    久蔵久蔵
  • ひとり減りふたり減りして春の宵
    久蔵久蔵
  • 桜咲く乙女の香りボタン押す
    しせき
  • 終バスの曇る眼鏡や花椰菜
    めいめい
  • 寒明けやシルバーパスの遠回り
    芳野
  • 春一番突き刺さるバス待合所
    のさら子
  • 淡雪や老若男女目は車窓
    こころ美人
  • 冴え返る野外ライブへバス向かう
    こころ美人
  • 君の家にピンポンダッシュ春時雨
    三太郎
  • 風光るバス待つ君のおさげ髪
    三太郎
  • 卒業式へエレベータの一押す
    あおいくも
  • バスうららあたしがおすのぼくがおす
    あおいくも
  • バス停は紋白蝶の初舞台
    岸野ゆり
  • 乗り慣れなれぬバスよいざ入学式へ
    ふみづきちゃこ
  • 夕東風に素気無き試運転のバス
    ふみづきちゃこ
  • 春寒し転職決めにいざ行かん
    たらお051646497
  • 競い合い降車ボタンを新入学
    かや楓
  • 色褪せし降車ボタンや卒業す
    ねこじゃらし
  • 新入生背伸びして押す降車ボタン
    ねこじゃらし
  • 降りますと春爛漫の母校かな
    あらまち一駒
  • 華やかなおろしたて靴新学期
    あらまち一駒
  • 新社員バス椅子無視の仁王立ち
    フジ・シズカ
  • 新入生拳で押すやバスボタン
    フジ・シズカ
  • 春休みタッチパネルの無人バス
    林房恵
  • ネコバスやジブリパークの当たりくじ
    林房恵
  • 元朝や土産と鼾高速バス
  • 冬の夜や救助ボタンに届かぬ手
  • 車窓から春星見んと頭打つ
    砂 芽里
  • 春の夜や車庫までふたりきりのバス
    砂 芽里
  • 目借時より小さき手に降車ボタン
    鞠居
  • 花見客バス降り笑み広がりて
    京蛍
  • 車窓越し梅が香誘ひ途中下車
    はなハチコ
  • 風光る薄れる文字の降車ベル
    本間 ふみふみ
  • 蚤の市冬苺なる一ところ
    本間 ふみふみ
  • バス停や赤信号に風光る
    モト翠子
  • 春眠し降車ボタンも押しそこね
    れいまめ
  • 寒空や又も遅延の路線バス
    れいまめ
  • 惜春や入鋏の音鈍き光
    晴芽みやび
  • 陽光やうたた寝誘うバスの中
    風薫
  • 次降ります真っ先に押す新社員
    風薫
  • 春月やご近所さんが押す降車
    渥美 謝蕗牛
  • 乾びたるつぎとまります啄木忌
    渥美 謝蕗牛
  • 探梅や白塗されたバス時刻
    竹庵
  • 途中下車す街道の桜並木
    ふぃーかふぃか
  • 「押していい?」小さき指に春ふわり
    ふぃーかふぃか
  • 春風や初訪に惑う降りボタン
    青山楽夢
  • 春の闇最終バスの電光板
    りぷさりす園芸店
  • 遠足のバスの不穏なる匂ひ
    りぷさりす園芸店
  • 何故に春墓花抱く停留所
    ボンちゃんのママ
  • ドリカム聞いて東上線に乗る三月
    天野いく子
  • バス旅や車窓にけぶる桃の花
    阿呆鳥
  • ひと所目指し彼岸の臨時バス
    水きんくⅡ
  • 降車ボタンあまねく点きぬ春の闇
    理佳おさらぎ
  • 梅見行くこのあたりかなボタン押す
    丘るみこ
  • 風光る見覚えの町ボタン押す
    丘るみこ
  • ゼリー揺れ吊り革握る病院前
    桐山はなもも
  • 二分咲きの車窓見知らぬ町の余寒
    桐山はなもも
  • 降車ボタン鳴らせば星は春の色
    佐藤レアレア
  • バス降りる顔みなほころびて春
    そーめんそめ女
  • 暖かや「次止まります」は子守唄
    優花里
  • 風光る新入社員見て初心
    浅田香歌
  • 雪解の「ただいま」の声大きくて
    浅田香歌
  • 楽団のタクト一振り春疾風
    こま爺
  • 春眠や降車ボタンをでこで押し
    にゃんちゅう
  • 「停まります」光るランプや花衣
    みなごん
  • 「押してね」の声入園日の降車ボタン
    天亨
  • 終バスに異動の内示春寒し
    花岡貝鈴
  • バス降りて一人きりなりげんげん田
    仁科游凜
  • 君乗せたバス追い恋は「とまりません」
    立石神流
  • 大小のリュックが降りて蓬かな
    小鉢
  • 自由席倒す無言の桜かな
    小鉢
  • 別れ霜もうすぐそこよ停車場は
    大切千年たいせつせんねん
  • 次の駅降りればふたり飛花落花
    大切千年たいせつせんねん
  • 一年生背伸びし飛んで降車ベル
    ぼたん
  • 飛び立つ鳥の散り散りに涅槃西風
    イケダエツコ
  • 長閑さやあくびの次はジャズの昼
    イケダエツコ
  • ボクが押す見守る笑顔バス長閑
    凛ひとみ
  • 行き先は免許センター春の虹
    今井モコ
  • 彼岸入り手には仏花と便所紙
    今井モコ
  • 通学路渡せぬチョコよ春愁よ
    画 喜多文
  • とまりますジーンズ降りて花衣
    兎波
  • こまります無賃乗車と霾ぐもり
    兎波
  • 陣痛にひとり待つバス秋の雷
    てんむす
  • 名残雪バス降るる背に母の影
    青井季節
  • 赤子より育てし孫はや十五の春
    谷 ゆり乃
  • 風光る車中に母校の制服
    横須賀うらが
  • 夏近き街の燃料電池バス
    たーとるQ
  • 卒業へ棹差す降車釦かな
    うくちゃんま
  • 母に手を添へて春田の通園路
    うくちゃんま
  • あと一駅還暦同窓会の春
    山光
  • 新入生降車ボタンに背伸びする
    のりこ
  • 残業す「とまります」の文字灯る冬
    のりこ
  • 降車ボタン押さずに行こう春の虹
    パト子
  • 梅見客バス停名に耳澄まし
    ちぇりぴー
  • 路線バス土産の新酒母のあて
    ちぇりぴー
  • 此処で押す降車は一人彼岸寺
    慶泰
  • バス降りて辞儀深々と卒業す
    紫すみれ
  • まなび舎の窓を目で追ふ初出社
    紫すみれ
  • 春昼のバスや私服の高校生
    松本厚史
  • 乗り過ごし知らぬ街立つ蝶の昼
    はまちこ
  • 僕が押す!座席横には千歳飴
    はま木蓮
  • 夕桜乗り越し歩く一区間
    糸桜
  • うらうらと「ジャンプ」に耽るバスの中
    柿司 十六
  • 降車ボタン押されギャン泣き夏の雲
    咲野たまふく
  • 春眠や気づけばバスの格納庫
    惠桜
  • 春愁ふ降車ボタンの高くなり
    惠桜
  • もう会える馬酔木が目印弾む指
    まほろば菊池
  • バス降りて急ぐ畦道蛙鳴く
    ざるけん
  • 目くるめく春留め降車ボタン
    かたばみ
  • 終点の降車はひとり春の夢
    陽風水
  • 待ちわびし面会の日よ母子草
    須月かほう
  • 光差す亡き師の医院つばくらめ
    風井映七
  • 行く春やまた巻き戻すラストシーン
    谷川ふみ
  • 冴返る降車忘れて歩く道
    牧子浜風
  • 冴返るバス停と運賃睨み
    牧子浜風
  • 降車ボタンに指「とまります」春野
    葛西のぶ子
  • 連れも無く古里に降る春浅し
    葛西のぶ子
  • 雪の果泣き顔映すバスの窓
    のりのりこ
  • 乗り過ごし終バスも過ぎ春の暮
    のりのりこ
  • 込む車内憤る吾子と春の宵
    種月 いつか
  • 吾子の寝息車窓には朧月
    種月 いつか
  • 銀河鉄道の降車ボタンをさがす火蛾
    せんかう
  • 春の駅流線型のティラノの尾
    三毛福
  • 路線図を確かめている新入生
    サリー
  • 緑さすワンマンバスを捌く友
    咲山ちなつ
  • 朝市や貝売る海女につけまつげ
    夏陽 きらら
  • 春眠を破る降車ブザーに立ち上がり
    韻修
  • 寒月や浅い眠りの夜行バス
    天風さと
  • 始発バス後部陣取る山ガール
    天風さと
  • 「とまれ」おす手袋もようはくまさん
    恵翠
  • 暮れなずむ病室で待つ吾子らのバス
    瑞風
  • 赤表示バス止まります夕焼雲
    釋愚拙
  • 通り雨バス停に吾子傘を持ち
    釋愚拙
  • 供花抱えゆるゆるバス降り春日傘
    鱈 瑞々
  • バスは行く君の住む街春夕焼
    釣女
  • 「降ります」の指に里の香夏みかん
    釣女
  • 景品の都バスデートは夕闇へ
    舞矢愛
  • 「じゃあ次で」押し黙る春押し釦
    ほーさく
  • バス停や蝶のとまりし襟の刺繍
    七森わらび
  • われ先に手袋はずし降りるボタン
    玲子
  • 春の蝶運ばれてゆく埋立地
    せなきく
  • 麗かやバス停ふたつ乗り過ごし
    せなきく
  • 麦の黄やここに下車なる途もあらむ
    宙朔
  • 肉まんの脂の匂ふボタン押す
    宙朔
  • 綿雪や幼稚園バス渋滞中
    孤寂
  • とどかない降車ボタンよ遠花火
    夏海 凛
  • サンダルや財布を取りに行く二Km
    野菜α
  • 石見銀山紅梅の寺一人入る
    出雲のたみちゃん
  • 春眠し降車チャイムに上ぐるかほ
    慈夢りん
  • 店名のかすれたテント小麦の香
    芳草
  • 卒婚やおニューの靴と春の雲
    花豆
  • 車窓笑む快気祝いの花舞いて
    創次朗
  • 春昼やお手々届かぬ降車ボタン
    生田 大五郎
  • 銀婚の本丸経由花追風
    月季 紫
  • 毎朝の降車ボタンの桜守
    月季 紫
  • 木の芽吹く降車ボタンを競う子等
    まり遊
  • いざ帰省カミングアウトする帰省
    我鯨
  • 卒業や「つぎおります」と高らかに
    ユリノキ
  • 降車ベル籠るピンポン春の雨
    朝波羽丸
  • 降車ベル押す構えの子の手へ蝶
    朝波羽丸
  • 春の虹降車ボタンへ吾子背伸び
    みえこ
  • セーラー服の袖の地肌や夏に入る
    ふのんへん宗悟
  • 降車ボタンの指に指来る清和かな
    ふのんへん宗悟