写真de俳句の結果発表

第46回「深夜のドライブイン」《人》②

「深夜のドライブイン」

評価について

本選句欄は、以下のような評価をとっています。

「天」「地」「人」…将来、句集に載せる一句としてキープ。
「並選」…推敲することで「人」以上になる可能性がある句。
「ハシ坊」…ハシ坊くんと一緒に学ぶ。

特に「ハシ坊」の欄では、一句一句にアドバイスを付けております。それらのアドバイスは、初心者から中級者以上まで様々なレベルにわたります。自分の句の評価のみに一喜一憂せず、「ハシ坊」に取り上げられた他者の句の中にこそ、様々な学びがあることを心に留めてください。ここを丁寧に読むことで、学びが十倍になります。

「並選」については、ご自身の力で最後の推敲をしてください。どこかに「人」にランクアップできない理由があります。それを自分の力で見つけ出し、どうすればよいかを考えるそれが最も重要な学びです。

安易に添削を求めるだけでは、地力は身につきません己の頭で考える習慣をつけること。そのためにも「ハシ坊」に掲載される句を我が事として、真摯に読んでいただければと願います。

 

※結果発表欄では添削した形で句を掲載する場合がありますが、「マイ句帳」に収録される句は投稿した段階の句がそのまま保存され、投稿以降の修正や削除は不可となっております。予めご注意願います。

【第46回 写真de俳句】《人②》

ハーレーのおやじライダー蝉時雨
春待ち女
ジンそそぐ細き中指谷崎忌
東田 一鮎
七夕や酔うたふりして店抜くる
伊藤 恵美
鍵さがすふりね深夜の星涼し
伊藤 恵美
廃業のBarより芋を炊く匂ひ
深山むらさき
また食券散らす壁掛け扇風機
深山むらさき
銀漢や休めの姿勢なる単車
東山すいか
半分は消灯素饂飩の良夜
東山すいか
正夢へ振り落とされて蛍かな
里山子
メロンパフェまた運ばれる午後十時
あまぐり
遠花火海にはりだすカフェの窓
喜多輝女
帰省子の集へる店の名はルパン
このみ杏仁
五月闇ジュークボックスよりYAZAWA
このみ杏仁
インベーダーゲーム二杯目のサイダー
石井茶爺
夏の夜のジュークボックス肉はレア
石井茶爺
夕顔やこのモーテルを知っている
おおいおちゃ
盆の月車中に唄うPP&M
木ぼこやしき
爆睡昏々観光バス朧
木ぼこやしき
夜遊びの終点夏暁に掠れ
河上摩子
幽霊のうわさ旧国道の池
もりたきみ
デコトラの電飾燦々夕立あと
もりたきみ
ドライブインシアターまばら夜半の月
雪音
友愛の際のドライブ明早し
三浦にゃじろう
ナンパ師を名乗るビールの泡だらけ
三浦にゃじろう
カセットA面の終わる夜のつまる
日進のミトコンドリア
バス停の錆びた看板カンナ咲く
こたま
夏雲やサビ繰り返すシティーポップ
こたま
夏の大三角失恋をなぞる
池内ときこ
星涼しタイヤに触るる車止め
池内ときこ
ウヰンカー出さむ夏の香の濃き方へ
うすい木蓮
誘蛾灯「危険」と記す不燃ごみ
碧西里
病みてなほ働く理由夜の蝿
碧西里
危篤の報ずっと月追ふ夜行バス
香亜沙
西国へ春満月の夜行バス
岩本夏柿
帰省子や後部座席のバイオリン
岩本夏柿
放屁虫ネオンの青に集(たか)りおる
らねじ
クリームソーダ掬へばネオン色の泡
西川由野
短夜や紫煙に霞むダーツバー
西川由野
星月夜われにはわれの生きる場所
あなぐまはる
ラジオから「七日間戦争」星月夜
あなぐまはる
ネオンサインぼおんと滲む五月闇
四條たんし
訃報ありドライブインに夏の月
向原てつ
君ではない人と朝焼の高速
平本魚水
星流れゆくデコトラに八代亜紀
平本魚水
川辺のミニパン暁けに消ゆ彦星
宇野翔月
梟の見送る排気音ずごご
楽花生
夏未明コーヒーブレイクのポルシェ
ひなた
特殊車両うしろに青き夏の富士
ひなた
あだ名のみの仲間ノンアルの夜食
つんちゃん
年の夜のレトロな自動販売機
オリゼ
トラックから「舟唄」聞ゆ盆の闇
オリゼ
短夜やドライブインへ客二人
原 唯之介
真夜中のカフェに一人のサングラス
原 唯之介
寒梅や店主だみ声のびのびと
染野まさこ
アパートの赤子の声よ蟻塚よ
黒猫
梅雨寒や最終便はドバイ行き
黒猫
GS聴くジュークボックス夜半の月
きべし
かなぶんやペットボトルを積む台車
栗田すずさん
ハンドルに脚のせ嗚呼月は丸い
栗田すずさん
遠花火カーラジオから荒井由実
央泉
新作のアイス待ち伏せて二人
むらのたんぽぽ
わだち消すさざなみと吾と冬北斗
秋白ネリネ
パフェの桃は螺旋階段めく深夜
だがし菓子
テールランプを絡めとりゆく黴雨かな
栗の坊楚材
年越の挨拶軽く夜行バス
栗の坊楚材
洗い場の夜まかないの胡瓜づけ
丸山隆子
ナフキンをいじるベティちゃん熱帯夜
丸山隆子
風除室顔うつ風の色なきや
ぴーとぺー
星月夜往きも帰りもメロンパン
むげつ空
デコトラの仮眠灯虫のドライブイン
末永真唯
三伏のチューバ積みたる夜行バス
末永真唯
爆音に負けぬネオンやサンドレス
藤井かすみそう
夏「アメリカングラフィーティ」な夜
藤井かすみそう
ひと夏の夢の夜なりドリンクバー
ゆづぷー
コーヒーに煙草の香り花火の夜
ゆづぷー
白南風や網曵く子らの声高し
猫おっと
星月夜かの日のレストラン目指し
日向あさね
県道のドライブインや喪服の汗
司香
灯取虫払ひて買ふや缶コーヒー
丹波らる
助手席の友は女優のやうに夏
うっとりめいちゃん
宵っぱり集ふサイゴンの噴水
風友
ドライブのラジオ立夏の深夜便
小林 昇
トンネル抜けてレトロ食堂火取虫
ゆりかもめ
昭和漂うジュークボックス熱帯夜
ゆりかもめ
長距離のトラック夏の朝カレー
時乃 優雅
海沿いのドライブインのソーダ水
菩華
日焼けの肩ドライブインの冷えたソファ
渡辺鬼
遠花火果てシーサイド・ドライブイン
渡辺鬼
スコールよ単車2ケツの背と胸よ
まこと七夕
犬はゴーグル若夏のサイドカー
まこと七夕
シネマではモーテルに月と逃亡者
旅路
星涼し午前三時のドリンクバー
王朋亡
ハンドルに汗トイレまで12km
王朋亡
星の名の車と蝶の名の毛布
ツナ好
流星はどこ歯の裏を鳴らす飴
ツナ好
デコトラを待たせ夜食は冷やしたぬき
龍の珠
炎天や反対車線にドライブイン
かおりんご
二重虹わたあめ自動販売機
沢拓庵
中央道灯に星交じる帰省かな
前田冬水
レモネード水滴なぞる赤き爪
チェルシー
海開きドライブインのソファの砂
チェルシー
酷暑夜居残り終えたネオン街
ごとう真樹
天の川トラック野郎靴を脱ぐ
立田鯊夢
鍋焼にライスラインに子の寝顔
立田鯊夢
窓越しの月の欠けたる夜業の灯
紅緒
高速に乗れば朝焼け真正面
ひろ笑い
朝曇ネオンの滲むドライブイン
伊藤節子
船旅の白夜海は黒く無音
伊藤節子
夏海や壁一面のスタアの絵
まさと澄海
クラッチが戻ってこない夜の秋
沖原イヲ
ががんぼを吐き出すハンドドライヤー
沖原イヲ
火曜日のシフトはあのコ星涼し
宇佐
電話切りミスドへ急ぐ夜半の夏
宇佐
イカ焼きはトイレのついで海南風
五十雀鷽
ハンバーガー三昧の夏レンタカー
五十雀鷽
ドライブインは死語ですかソーダ水
へばらぎ
労働法愚痴るドライブインに糠蚊
ぴん童子
過干渉逃げて無月のドライブイン
ぴん童子
フアミレスの薄きコーヒー熱帯夜
野井みこ
課題仕上げて夏未明のファミチキ
とり
「亭」偶に点く海霧のレストラン
ま猿
誘蛾灯ルミが変わつた話とか
ま猿
自販機のうどんの汁や夜の秋
釜眞手打ち蕎麦
車よりしみ出るロック夜半の夏
釜眞手打ち蕎麦
アロハシャツ婚約指輪ポケットへ
若宮 鈴音
暮遅しドライブインでメロンパン
かりん
足の出たトラックの窓大蛾入る
扇百合子
遥か彼方の稲光へと帰阪する
中山白蘭
ネオンあたたかサンタフェの並ぶモーテル
神木美砂
夏星へあやされにゆく夜泣きの子
夏椿咲く
風悲し梯梧の唄う海の歌
夏椿咲く
火取虫おつりおちるおとは律儀
豆くじら
深夜の満席かなぶん裏がえし
豆くじら
猛暑日の海辺通りのかき氷
清波
雷鳴轟く宿へ五キロの道の駅
清波
深更のカフェは十六夜の重力
ひょんすけ
秋暁の青し海辺のドライブイン
ひょんすけ
火取虫隣も仮眠する車
典典
レモネードゆらり深夜のひとり言
とも
仮眠とるドライブインや梅雨の月
すず
遅番の遅刻の詫びや穴子鮨
摂州黒うさぎ
短夜や隣の卓は痴話喧嘩
摂州黒うさぎ
チャイルドシートまた毛布蹴った音
澤村DAZZA
車内灯冷めゆく秋の潮の香に
澤村DAZZA
遠雷や深夜の子連れドライバー
ほうちゃん
深夜ラジオお悩み続く遠花火
ほうちゃん
夏の果青きネオンのドライブイン
一色 那真呼
旱星八時で閉まる果物屋
一色 那真呼
遠方のネオンぐるぐる夏の夜
無花果邪無
ビーサンの掠れた文字や夏の果
千鳥城
ドライブイン裏は田んぼか蟇の声
仲間英与
驟雨きてむわっとすっぱいアスファルト
仲間英与
夏の夜の通天閣は低い星
かねすえ
後続車へ手をふるあそび夏休
小鳥ひすい
デロリアンは過去へ溽暑のドライブイン
実相院爽花
スピーチの原稿に皺アイスクリン
帝菜
数珠繋ぎのテールランプや夜の蝉
鈴花
対岸の街の灯や夕涼み
閑か
鮎を食む夜の樋伝う雨の音
縦縞の烏瓜
降り月海辺のカフェの二十五時
たかね雪
アクアリウムめくコンビニや熱帯夜
超凡
自販機のつり銭切れの夜溽暑
超凡
虫の音をネオンの音と言ひしかな
湯屋ゆうや
この部屋は夜空の暗さ夏の月
湯屋ゆうや
跳ね馬の車白靴あたらしく
としなり
扇風機を首に眠れないベガス
としなり
朝採りの桃を三玉釣り銭で
道小春
揚花火カーシアターはエンディング
道小春
冱つる夜の自動販売機に饂飩
藍創千悠子
夜の窓に映るわたしの右目に蛾
藍創千悠子
斎場の屋台売り子や新社員
ばちゃ
パーキングのベンチ対岸の花火
呑 栗子
自販機のうどんよ窓の羽搏く蛾
無弦奏
モーテルの器用に光る星月夜
源五郎
JAFを呼ぶスマホに潤む盆の月
源五郎
残業をばっくれ流星の海へ
千代 之人
ワイン造る巡礼宿に訃報着く
青い雀
EL点かぬHOTELのネオン誘蛾灯
青い雀
市場わく祝儀相場の初鰹
一石渓流
被災地へ真っ赤な道路旱星
一石渓流
ドライブイン夜蝉も独り吾も独り
若山 夏巳
ドライブイン越えたら家出鴉の子
若山 夏巳
風切つてエンジンふかす良夜かな
万里の森
街の灯をくずして波は秋めけり
万里の森
ほととぎす真夜のドライブイン煌々
中岡秀次
ドライブイン真夜中もなほ草いきれ
中岡秀次
白シャツや免許更新出来ました
カムヤ イワヒコ
行きは二人今は一人の秋時雨
友鹿
トレーラー停めて月夜のカツカレー
出船
サンダルの底の形に島の砂
出船
夕凪やネオンの切れた店に入る
芳野まさこ
ドライブインの行列長き帰省かな
芳野まさこ
車中泊颱風ひそと近づけり
泉晶子
火蛾の窓落ちて翅粉をちらすなり
泉晶子
水貝や長距離を来てまず一献
ポメラニアン
十二枚入りの煎餅買ひ帰省
里すみか
二本目の微糖コーヒー月涼し
里すみか
なみなみと温きコーヒー風死す夜
西村ゑな女
暑き島ニトロ貼る胸白き父
ぐわ
ドライブインの飯特盛りや腕の汗
桜上比呂