写真de俳句の結果発表

第46回「深夜のドライブイン」《人》③

「深夜のドライブイン」

評価について

本選句欄は、以下のような評価をとっています。

「天」「地」「人」…将来、句集に載せる一句としてキープ。
「並選」…推敲することで「人」以上になる可能性がある句。
「ハシ坊」…ハシ坊くんと一緒に学ぶ。

特に「ハシ坊」の欄では、一句一句にアドバイスを付けております。それらのアドバイスは、初心者から中級者以上まで様々なレベルにわたります。自分の句の評価のみに一喜一憂せず、「ハシ坊」に取り上げられた他者の句の中にこそ、様々な学びがあることを心に留めてください。ここを丁寧に読むことで、学びが十倍になります。

「並選」については、ご自身の力で最後の推敲をしてください。どこかに「人」にランクアップできない理由があります。それを自分の力で見つけ出し、どうすればよいかを考えるそれが最も重要な学びです。

安易に添削を求めるだけでは、地力は身につきません己の頭で考える習慣をつけること。そのためにも「ハシ坊」に掲載される句を我が事として、真摯に読んでいただければと願います。

 

※結果発表欄では添削した形で句を掲載する場合がありますが、「マイ句帳」に収録される句は投稿した段階の句がそのまま保存され、投稿以降の修正や削除は不可となっております。予めご注意願います。

【第46回 写真de俳句】《人③》

紫陽花やドライブインの歌謡ショウ
桜上比呂
熱帯夜岬の上のアンタレス
しゅな
雲の峰アップテンポのカーラジオ
しゅな
朝帰り不良少女の夏だった
べびぽん
術前の叔父の徘徊夏の月
べびぽん
夜濯の制服ラジオ基礎英語
髙橋みりぃ
サイレンと霙と風の別れの夜
平松久美子
ポストまで五百歩の距離星涼し
野の花
口げんかドライブインの鳳仙花
里春
休憩の深夜バス姨捨は月代
里春
熱帯魚ネオン明るきススキノを
飛燕
コンコードのモーテルのドア夏の月
飛燕
空席の目立つダイナー秋近し
鈴聖湖
夏の夜やテールランプの長き列
鈴聖湖
模試前の自販機饂飩ちちろ虫
すみっこ忘牛
夏の夜やBGMは荒井由実
木守柿とど
逃れ来て場末の宿の夜寒かな
琳青
ネオン浴ぶサンダルの足バカな足
三尺 玉子
ラヂオ壊れたか真夜中の糸蜻蛉
三尺 玉子
夏終わるそれきり助手席は無言
広瀬康
深夜出発夏暁の皿うどん
牡丹
父の日やドライブインのもつ煮込み
君君
星月夜ふたり無言の湾岸線
三月兎
流星群カーラジオから荒井由美
三月兎
運転を交代夏の夜のコーヒー
チワニノ
バーガーの青唐辛子異国の夜
菜活
夏の夜はカーシアターに満ち孤独
菜活
高速の渋滞大輪の花火
せいか
虫の音を閉ざす孤食の自動ドア
石田将仁
テイクアウトの列まだ長し二日の夜
鷹見沢 幸
スコールの車中啜るスープのしづか
鷹見沢 幸
窓全開ベイブリッジの夏の風
川口祐子
自販機に並ぶライダーサングラス
成実
軽トラのエンジン切るや夏の月
ひこ老人
星飛ぶや本土復帰の右車線
素々 なゆな
夏海の余韻深夜のドライブイン
角田 球
海の香の白南風ゆるく夜勤明け
安田伝助
誘導灯回す無月の歌舞伎町
苫野とまや
祖母の乗る電車ほたるも乗りました
苫野とまや
受話器からサイレンの音五月闇
こりえのかた
今日も助手席飲みかけのソーダ水
こりえのかた
夏空やひとりルート66
猫日和
朝を待ち銀河に沈む仮眠かな
春花みよし
出発は深夜三百キロの帰省
姫椿
明きほど淋し真夏のドライブイン
松雪柳
日焼子のプレイリストは90`s
石澤双
戦傷か大人の肩の日焼けあと
駿酔
流星やジュークボックスから「アリス」
輝虎
鰭の立つ煮魚どんと夏祓
紺太
夜を走り来て夏果てのドライブイン
靫草子
煌々とネオン海は黒き八月
靫草子
爆音のドライブインや二つ星
全速
家出人らしき男の見る月は
全速
真赤なるドカティ多し墓参り
さおきち
迎火やバイク五台のハイビーム
さおきち
デニーズの別れ話を聴く夏夜
電脳庵
荷遅れを詫びて溽暑のドライブイン
リコピン
クーラーの振動夜の駐車場
リコピン
ドライブイン事件現場の天の川
如月頭花
コンビニの胡瓜しなびた蛍光色
きのこオムレツ
ガソリンの匂い熱帯夜の高揚
すかーてぃっしゅ
火蛾欠けてネオンがじがじ黒くなる
葦屋蛙城
短夜の仮眠形見の腕時計
葦屋蛙城
検索はヘップバーンやソーダ水
彩明
モンローを論じ合う夜夏休み
彩明
短夜を白き病棟へと帰る
巻野きゃりこ
一つ居る夜行バスの゙灯赤楝蛇
土取
夜遊びのコロナビールのライムの香
寺田 美登里
夏の海ピースなんて吸えないくせに
秋熊
トラックの緋のカーテンへ夏至夜風
ゆきのこ
海鳴りを聞きつ往路のフェリー待つ
南風
凍星やルート66灯り
丸山和泉
誘蛾灯ロードムービーの伏線
浅海あさり
満月は中天ジャンクションの螺旋
浅海あさり
夕立にナビの彼女のこえ優し
花星壱和
車中泊暑しエンジン音また来
西 山歩
帰省子の深夜のうどん汁までも
喜多丘一路
ライダーの夜毎溜まるや誘蛾灯
喜多丘一路
温風や剥がれかけてる壁メニュー
啓太郎
無月なり深夜営業てふ孤島
村瀬ふみや
秋の灯やオンザロックに溶かすジャズ
村瀬ふみや
速度オーバー破水の長き短夜
むい美縁
ベタ踏みのアクセル短夜の果てへ
彼理
旱星国道沿ひのラーメン屋
陽光樹
帰省バス深夜のPAは明るし
世子
梅雨の月片道乗車夜行バス
日吉とみ菜
稲妻の走る町まで深夜便
日吉とみ菜
誘蛾灯ポニーテールはつれなくて
つるぎ
ドライブイン紫煙の先に流れ星
居酒屋親父
両国橋飛脚が手繰る夜鳴蕎麦
居酒屋親父
とろろ汁落日の運転交替
滝川橋
星や降る自販機にすする鍋焼
滝川橋
闇溶かすネオンサインや虫すだく
来冬 邦子
幸せはたぶん透明さくらんぼ
レディ咲瑠恋
夏海や台湾有事まで百里
まりも
腕組や満車の赫に秋の雨
アツヒコ
冬晴やミルククレート朝の便
アツヒコ
あしあとは睦るる音符明けの雪
摂田屋 酵道
寒暁やデコトラ眠るパーキング
紫月歪丸
ドライブインシアター決め台詞に流星
紫月歪丸
たましひのゆびをちぎつて夜光虫
駒村タクト
首里城といふ墓標なり那覇炎ゆる
駒村タクト
選挙速報やセルフの麦茶注ぐ
田畑 整
腰痛をかばいかばいて冷やしそば
おさむし
盂蘭盆会車窓に暮るる山と川
青井晴空
扇風機首振り分かつ更衣室
はね花
子燕や昼は色なきネオンサイン
望月美和
エンジンのかからぬCIMA風死せり
いくたドロップ
夫婦して買ふ夏帽や山の宿
千暁
幽霊の出づてふ道ぞ雨催ひ
夏の舟
病床へと愛車を駆れり夏の月
山内彩月
月涼し訃報を告げるカーラジオ
ヒマラヤで平謝り
陽炎の海へナナハンの爆走
ジョルジュ
更待やもう一杯のアメリカン
頓狂
大夕立白き五叉路のドライブイン
ふたば葵
屯する夜のコンビニ蛾の羽音
光太郎
凍星やごはんに染みる生姜焼
高山佳風
海霧吸つて凭れる夫の整髪料
十月小萩
稲妻やあなたのうわの空が怖い
十月小萩
光跡のドライブインや夜半の夏
西田武
夏休み息継ぎなしの夢深し
龍酪
渋滞へヘッドライトの波溽暑
花はな
一服一睡短夜の闇濃し
辻さつき
波乗りのボードは車上夜風さわっ
石川潤子
黒ショール羽織る喪服のドライブイン
石川潤子
霧這ふ山腹尾灯追ふ前灯
曽根朋朗
コンビ名決定ソーダ水追加
瀬央ありさ
ハンドルに足載せ昼寝十トン車
水無月
前後にはトラック霧の一本道
梅野めい
天の川錆びた自販機からうどん
しろぴー
夏フェスの徒党に陥ちるドリンクバー
唯野音景楽
ささくれの指のヘルパービール干す
唯野音景楽
ちちんぷいネオンなぞれば窓を海霧(じり)
くるすてぃーぬ
夜光虫効き目のおそい頭痛薬
くるすてぃーぬ
火取虫化粧を直すウェイトレス
草野ふうこ
熱帯夜ビニールソファにこぼれた血
草野ふうこ
さそり座の立ち上がりたる夏未明
西 メグル
航空障害灯明滅鈍し熱帯夜
富永三紀
春夜のシフト伝票はピンク色
二十八
深夜どん詰まり打開して銀河
植木彩由
バンドホテル無き元町の夜に端居
植木彩由
夏の夜や助手席にある玉蒟蒻
理孝
草草の猛き香りや夏の夜
欅山四十八景
白濁の老犬膝に秋の月
蕃茄
白濁の犬の夕餉よ秋の風
蕃茄
夏暁のドリンクバーと友と恋
理恵にゃん
ラベンダーソフトクリームの傾きを舐む運河の灯
一寸雄町
野球帽忘れナイターはボロ負け
しいか
仕事辛し夏の町中華は朱色
しいか
明易やサーフボードとコーヒーと
杜野みやこ
助手席に髪をほどきて星涼し
杜野みやこ
冷房や配膳ロボットのウインク
骨のほーの
星月夜デコトラ眠る駐車場
骨のほーの
魚河岸のターレは回る星月夜
骨の熊猫
お清めの塩はコンビニ夏の星
骨の熊猫
長夜に靡く風のかたちで眠るきみ
鰯山陽大
揚げ油買い足し今日を良夜にする
鰯山陽大
マスターはトム・クルーズ似夏の夜
藤本花をり
星涼し古いフォントのネオンサイン
藤本花をり
海蛍ドライブインの明け易き
岩魚
七夕の病室友は意識不明
たまさもち
週末の深夜バイトか秋の波
白猫あんず
仮眠とる夫よ無月のシーサイド
白猫あんず
雁渡し先生に似るナビの声
ぞんぬ
椰子の木のネオンの二百十日かな
ぞんぬ
夏疲れドライブインのうどんかな
山下筑波
牡蛎小屋の幟迷わず切るハンドル
雪うさぎ
山肌をクレーン七機雲の峰
雪うさぎ
自販機のずらり蛍へつづく路
ノセミコ
しりとりの果てぬ短夜のドライブイン
ノセミコ
ファミレスの親子無月の旅人算
清瀬朱磨
バーテンはボクサー崩れ餅の花
清瀬朱磨
五十円握り土曜の心太
まるにの子
自販機のガム二つ出る誘蛾灯
まるにの子
カーテンの個室無月の深夜バス
さち今宵
消灯のバス無言なる夜長かな
さち今宵
短夜や誰も積まない段ボール
だるまさんがころんだ萩の花ゆれた
海月のあさ
むちむちの赤子のかいな浜日傘
海月のあさ
鉛白の珊瑚の骸星月夜
織部なつめ
朝までゆんたくボーナス日の模合
織部なつめ
流星や太平洋のひと滴
青屋黄緑
ワイパーの闇刷く音夏深し
迷照 りん句
子の元へハイウェイ旱星失せろ
芦幸
火取蟲を払ひて仕舞ふ長暖簾
髙井 はなみ
自販機の缶コーヒーや蚊遣香
きみこ
花火果て星を停むるボンネット
麦のパパ
カセットのB面海霧を折り返す
麦のパパ
うそ寒のするめたふとし夜行バス
花和音
夏虫やトランジットのマカオの灯
湧翠
自販機のうどんは温き夜の秋
紅三季
サブスクはサザン朝焼のeゲージ
紅三季
真夜中の米津玄師を聴く素足
嶋村らぴ
淋しさで金魚が太るだけの夜
嶋村らぴ
エンジンも切らず振り向くサングラス
德(のり)
無月なり濃墨薄墨雲流る
伊沢華純
ぎりぎりを躱すトラック驟雨の夜
たかみたかみ
椿象のネオンに窓に丼に
六月風マンダリン
ギャロップの小鴉オートレストラン
游々子
ざらざらの日々をスワイプする寒夜
雨野理多