第49回「ブルガリアの道路」《並》④
評価について
本選句欄は、以下のような評価をとっています。
「天」「地」「人」…将来、句集に載せる一句としてキープ。
「並選」…推敲することで「人」以上になる可能性がある句。
「ハシ坊」…ハシ坊くんと一緒に学ぶ。
「並選」…推敲することで「人」以上になる可能性がある句。
「ハシ坊」…ハシ坊くんと一緒に学ぶ。
特に「ハシ坊」の欄では、一句一句にアドバイスを付けております。それらのアドバイスは、初心者から中級者以上まで様々なレベルにわたります。自分の句の評価のみに一喜一憂せず、「ハシ坊」に取り上げられた他者の句の中にこそ、様々な学びがあることを心に留めてください。ここを丁寧に読むことで、学びが十倍になります。
「並選」については、ご自身の力で最後の推敲をしてください。どこかに「人」にランクアップできない理由があります。それを自分の力で見つけ出し、どうすればよいかを考える。それが最も重要な学びです。
安易に添削を求めるだけでは、地力は身につきません。己の頭で考える習慣をつけること。そのためにも「ハシ坊」に掲載される句を我が事として、真摯に読んでいただければと願います。
※結果発表欄では添削した形で句を掲載する場合がありますが、「マイ句帳」に収録される句は投稿した段階の句がそのまま保存され、投稿以降の修正や削除は不可となっております。予めご注意願います。
【第49回 写真de俳句】《並④》
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牛の群れ進まぬ道に春の風鈴木そら
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冬青空牛行く道に土ぼこり南全星びぼ
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牛の目の車に泳ぐ朝ぼらけめぐえっぐ
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雪晴や牛の尿飛び跳びのけりひまわり
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はぐれ牛の吾も同じ眼か冬枯野朗子
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あてもなく色なき風の中に佇つ真秋
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帰り道巨大いもむし横断す石井青花
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風さやかレンガの道は落ち葉色石井青花
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牛静か砲声間近秋の果鈍牛
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秋風に梳かされる髪ドナウ川清桜人
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悠々とライオン過る夏サファリ夢追い人
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水澄みて牛は己を認識す雪椿
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立ちはだく牛の背うしろ冬近し萌黄多恵
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啄木鳥や耳かしがまし窓の外萌黄多恵
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太鼓腹鳴らし家路へ夏祭り福朗
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風薫る草場に牛の声と糞福朗
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晩秋や異邦の牛の通せんぼ布川 洋一
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晩秋の道に勇姿や牛びより布川 洋一
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秋の山牛歩を待って大渋滞智
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反芻の牛に渋滞馬肥ゆる白庵
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清流に澱む落ち葉よ吾の進路春瑛
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木枯らしに吾が待つ夫牛歩ごと春瑛
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収集車牛に阻まれ鰯雲三日月なな子
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この先はいまだに知れず冬の雷高見 正太
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秋風やナビに逆らひ我が道を高見 正太
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峠越え牛歩の如く白露降る飯島寛堂
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分娩は峠を下りて木の芽時飯島寛堂
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渓谷の道譲り合い秋うららなみきたか
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秋深し彼の地の遠き九十九折青田道
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君倒す霧の牧場に牛の糞えりち
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朝霧や乳房ゆさゆさ牛の列えりち
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十字旗の由来聴くねこ冬館中島タカシ
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異国より通じる道や豊の秋中島タカシ
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転がるる林檎に釣られ牛の影ただなかのめ
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カトンコト闊歩の牛は日向ぼこりただなかのめ
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秋高し熊も出掛ける行楽地天龍蘇人
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里に下り鹿の眼の先遠く朱鷺
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自然渋滞濃霧の先にぬっと牛あきの風さん
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夕霧やカウベル遠く定まらずあきの風さん
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秋風や下山の牛の目に涙えりまる
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牧閉す牛舎へ続く茨道えりまる
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払暁の遍路道ゆく牛のあり長谷部憲二
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隧道を抜けて異世界秋の蝶老黒猫
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跫とホテルの無音蚊の名残老黒猫
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アリゾナのヘラジカのツノ雪催ちよ坊
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窓越しに親子の狐一人旅銀猫
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逝く秋や出荷待つ牛目に涙銀猫
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赤とんぼ牛の頭を撫でる風UVA桜
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冬山や姿勢崩さぬナビの声ひいらぎ
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坐す牛を拝み直進受験生上村 風知草
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婚礼の売られゆく馬秋の風入道まりこ
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我が道とゆるゆる歩む春の牛蛙目
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馬の糞跣で踏みし法被の児蛙目
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闇動く蜚蠊の這う裏通りこきん
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暖房や父はハンドルころころと北里有李
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山眠る小さき渋滞連れる牛北里有李
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牛喰らふ赤いコートやビーフィーター春野ぷりん
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家系図へ生命のひかり秋薔薇千寿 ココ
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秋風やハーブの香る石道路山本芳山
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石畳足どり軽く秋の昼山本芳山
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押し黙り畑仕事の牛冷やす塞翁が馬
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子ら遊び牛の歩みの落葉掻八重山吹
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達磨さん転んだ牛歩冬山路八重山吹
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牛も神酷暑の道に混沌と華婦香
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「じゃ、またね」と軽くアクセル暮の春雄蹴
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迷い込む放牛の尾の道おしえ山尾幸正
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秋の暮れ牛通るまでニュートラル山尾幸正
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スコープの子連れの熊や是非を問う海里
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東欧の枯野踏み出ぬ牛一頭奥伊賀サブレ
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日記買う自転車揺れる臨月よ天橋立右彩
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枯木道チョコに9℃足す君の腕ぎゅうたん
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ベンツへと軽へと同量の桜ぎゅうたん
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のんびりと横切る牛や風光る素牛
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君こひしソフィアの街の薄霞素牛
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レモン食む牛の耳標は其の内にとなりの天然石
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冬ざれて中和する牛嗄れ声となりの天然石
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目に涙動かぬ牛の秋の暮れ砂糖香
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我が背子はいづこ山の端に月入る山崎三才
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夜食とる味噌雑炊とヨーグルトバイカウツギ
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一限目の遅刻の訳は木の熟柿ならば粒あん
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家畜車に命ひしめく星流る前田いろは
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秋声や牛に響かぬクラクションすうばあば
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秋霜やゆくて阻むは牛か我かつる
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旨そうな牛と言いしはたれそ秋つる
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牛笑う徐行の秋の渋滞銀髪作務衣
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一列のランドセル二学期の学童欣喜雀躍
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道端に寝巻きの老女秋の蠅欣喜雀躍
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車・牛・車三つ巴の初冬夏蜜柑久楽
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冬雲や我急ブレーキ牛のそり夏蜜柑久楽
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コスモスや恵みいただく異国の地イシカワナオキ
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柘榴喰む幼き大人微糖好きイシカワナオキ
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野分あと手には新しき耳標藤央
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鰯雲肉はにんにく締めのパフェ華柊
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稲の波父の軽トラ牛歩なり華柊
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馬の背の彼方の虹と線香と蛇の抜け殻
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墓標下お団子一つ群れる蟻蛇の抜け殻
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幾度も入水の足おぼろ月新米にぎりめし
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花野道ドナドナの唄口を衝く渡海灯子
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晩秋や牛の瞳にエンジンオフロージー
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冬枯や道塞ぐ牛が見つめる吾桃花
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かささぎや車道に牛の残されり宇治 鴇眞
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行く秋の牛も吾もい行きはばかり宇治 鴇眞
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市場には行かぬ牛あり枯野道猫ずきん
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冬隣温い里へと引き返す高木友
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秋の霜まだスーパーに並ばぬと高木友
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牛に道尋ね北へと紅葉狩ちょうさん
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後続の人も手を貸す梅雨の山山本美奈友
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冬ざれの山画く墨濃し淡しいわさき
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美女の町ソフィアから秋の僧院へ梨惠
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ブルガリア山の国だと秋風が歌う梨惠
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道はばむ牛かのような我が秋思援橙のおと
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おひさまや米寿の散歩の朝さやかふく
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露の世や使いの牛の黒光り句々奈
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横断の軽鳧の子ら待ち遅刻する和はん
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ハイビーム鹿の眼光る山の径和はん
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供養なり事故死ジビエの芋煮会ときちゃん
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秋彼岸爺と仏花と逆走車ときちゃん
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茸狩りや人と出くわす獣たち由樺楽
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道迷い戸惑う牛や秋暑し奥井宣風
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暑き日に道譲らずの迷い牛奥井宣風
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寒いから窓開けず見る迷い牛勺子
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猪の親子の足跡芋畑ぴょーんと
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薔薇祭民族衣装や馬車走る茂木 りん
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村人の民族舞踊薔薇祭茂木 りん
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光る眼にペダル踏み込む母子鹿(おやこじか)肴 枝豆 (さかな えだまめ)
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ブンブンと虻と牛の尾鬼ごっこ肴 枝豆 (さかな えだまめ)
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霧抜けてなほ渋滞や牛占拠いしとせつこ
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停止され牛の不動冬ざるるちくちく慶
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行く道や心移ろふ霧氷林ちくちく慶
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ヨーグルト風の香そよりそつ届くのんつむ45号
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宵闇の渋滞と吾蹴り上げよすがのあき
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牛ずまふせぬかと牛のとおせんぼ一石 劣
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登り来て牛の関所や秋の峰幽香
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立会ひの気迫が勝負草相撲氷雪
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「乗せてって」ちょっとむりかも天高し氷雪
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背中には直線のある秋の牛田中知宏
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進学の決意密かに星月夜あねもねワンヲ
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天高し芝生の庭のサーロインSteve
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紅葉や林道を往くEV車Steve
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木の実降り猿膨れゆく寒霞渓馬場めばる
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冬の靄子を探す牛車道まで竪山 ヒスイ
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脚の攣り喘ぐ山道岩雲雀佳辰
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秋の野にモデルは牛の写生会美んと
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秋澄むブルガリア横断する雌牛いちの
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牛舎から逃げども外は秋の雨吉田さと
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冬の靄仔牛の脚の白ギプス草深みずほ
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凍星やあと少しだけ遠回り草深みずほ
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秋場所や膝より崩れける巨体柳子
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秋場所や足かけ粘る土俵際柳子
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「ゴッホ」観に自転車疾走寒き国千霞
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農夫警戒子鹿散歩す木曽の道千霞
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子連れ鹿戯るかげに銃下ろす祥子
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息白し車窓を覗き笑う牛南の爺さま
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冬ざれや猿の親子と迷子牛南の爺さま
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ブルガリアンスクワット骨折の秋空素(カラス)
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怪力や琴欧洲の角力道空素(カラス)
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曼珠沙華天国地獄の道しるべ京都さくら
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逃げ切れず冷える母牛乳も張り山田季聴
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捕らわれて命乞いたり寒き牛山田季聴
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宵の秋帰郷する子待ちくたびれ遼君のハムスター
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秋晴れや車椅子の母息子の手遼君のハムスター
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オリオン座鏡像なす墓黄金遺し青猫
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霜降や牛咆哮す人の世に猫笑ふふ
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南米の長女の歯ブラシ夜寒しそれから
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追い越され追い越されても月の道軽時計
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旅の路地前夜祭りの紙吹雪クスノさとみ
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シュプレヒコール牛の睫毛露けし弥栄弐庫
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薔薇の谷薄紅の水流れいくと
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ブルガリアの森突き抜ける社宇(とう)の声いくと
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屋久猿の我がもの顔や秋うらら雀子
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干天や牧場でミルクを一気飲み春霞
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秋高し流鏑馬の矢ヒューと鳴り春霞
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渋滞のクルマも牛も息白しすみだ川歩
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天高し道往く牛よご安全にすみだ川歩
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老牛の草食む秋思核と癌魔理野
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のんびりとがんこの押し合い牛角力希凛咲女
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稜線は牛の背に似て寒茜山田祥風
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草原に戻れぬ牛やカルナヴァル山田祥風
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秋風や牛も誘われ街道へ野イチゴ
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風薫る太古の菌やヨーグルト野イチゴ
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バルカンの嘲る牛や秋の山オカメのキイ
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犠牲意味深牛丼の夜食かなオカメのキイ
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半ズボン擦れし柵の強い白勝亦朝
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猿踊る夏山下りしボンネット希々
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鼻ピアスピカリ春暁の牛小屋たけ
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寄せワンの行く手を阻む小鹿かなたけ
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渋滞の先に待つのは星月夜野山めぐ
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懸大根住む人ありや灯りなく遥琉
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冬ざれの山路くねくね灯は遠し遥琉
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馬車急ぐ枯れ葉散る路あの村へよしえ
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牛の目に映る夕焼け犬の声陽だまり
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秋の旅母にガイドのガイドするなつのおわり
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秋寒し一日人身事故遅延なつのおわり
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夏の山同じ木陰の牛五頭走亀エリコ
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秋晴れや尾でリズムとるジャージー牛走亀エリコ
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臥牛山ヴォーヴォーと鳴く霧笛かな風羽
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秋高しルスツは牛丸焼きの日風羽
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標識と実物の鹿急停車すそのあや
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秋の夢牛佇まふアスファルト花花車
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元朝に八瀬の撫で牛ひとりぼち朝夕人