第49回「ブルガリアの道路」《並》⑤
評価について
本選句欄は、以下のような評価をとっています。
「天」「地」「人」…将来、句集に載せる一句としてキープ。
「並選」…推敲することで「人」以上になる可能性がある句。
「ハシ坊」…ハシ坊くんと一緒に学ぶ。
「並選」…推敲することで「人」以上になる可能性がある句。
「ハシ坊」…ハシ坊くんと一緒に学ぶ。
特に「ハシ坊」の欄では、一句一句にアドバイスを付けております。それらのアドバイスは、初心者から中級者以上まで様々なレベルにわたります。自分の句の評価のみに一喜一憂せず、「ハシ坊」に取り上げられた他者の句の中にこそ、様々な学びがあることを心に留めてください。ここを丁寧に読むことで、学びが十倍になります。
「並選」については、ご自身の力で最後の推敲をしてください。どこかに「人」にランクアップできない理由があります。それを自分の力で見つけ出し、どうすればよいかを考える。それが最も重要な学びです。
安易に添削を求めるだけでは、地力は身につきません。己の頭で考える習慣をつけること。そのためにも「ハシ坊」に掲載される句を我が事として、真摯に読んでいただければと願います。
※結果発表欄では添削した形で句を掲載する場合がありますが、「マイ句帳」に収録される句は投稿した段階の句がそのまま保存され、投稿以降の修正や削除は不可となっております。予めご注意願います。
【第49回 写真de俳句】《並⑤》
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初春に撫でられし牛黄金色朝夕人
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熊のっそりパンクの果ての車中泊オアズマン
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巫女の舞う須恵器の里や雛あられオアズマン
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猪とまさかの出会い帰宅の途アサギマダラ
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塞がれど気長に待ちし芒原アサギマダラ
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稲びかり牛が最も急ぎ足青柳四万十
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冬支度うっかり者の乳牛やぽち
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山眠るお山の民は夢の中ぽち
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秋時雨家畜も人も小走りに片山 妙重
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牛や牛路を迷えば秋の雲片山 妙重
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爽籟よ芦雪の牛の飄逸よ市子
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山道のカーブに霧のわだかまる細葉海蘭
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秋冷のリラ修道院へと牛も心寧 侑也(ここね ゆうや)
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水涸るるロシアへ一縷愛や憎心寧 侑也(ここね ゆうや)
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牛祭野次飛交ひて祓ふ厄ゆきえ
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秋高しビル街いゆく御所車ゆきえ
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秋風や牛待つ君と孫待つ吾ぽんころん
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雪催い子背負ふ猿の行く峠深草くう
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律の風のそりのそりと孕み牛しばのおはる
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牛探す冬三日月の酵母かな山城道霞
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牛とても迷うことあり春遠し夏の町子
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蛙追う蛇踏むタイヤ追われる吾りっこう
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夕霧に佇む牝牛の眼の先は森田ゆり
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秋深し迷い牝牛の目に涙森田ゆり
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秋天の雲よ果てなき異国道ちえ湖
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鰯雲牛らに譲る野道かなちえ湖
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鋤焼やおなかの双子蹴りに蹴り芝歩愛美
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猟銃はシェフの娘へ神無月芝歩愛美
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三時の甘藷牛のふすまと煮られたり花ばば
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オリーブの実ごとCs気候噛む福間薄緑
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足鰭に水を汲んでは冷やす牛かときち
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ソフィアシティカードを手にし春隣鳥鳴里乃
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牧閉じて旅立つ牛の背に夕日一徳斎
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冬ざるる迷い牛啼く峠道一徳斎
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黒牛の吐く湯気喰らひ枯木立あおい
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牛の背を動かさぬまま冬野暮るあおい
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狼よ棲家壊されどこへ行くきいこ
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虫の闇車道の赫き目の獣きいこ
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乳酸菌の棲む朝露や草千里あま門
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秋錦遠く角笛路に牛髙田 純佳
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秋道路牛と車の鉢合わせ律
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何処行こか迷い込んだり秋道路律
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地獄谷猿も温泉(ゆ)に入り雪見かな碁練者(ごれんじゃー)
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猛暑日やミストシャワーに奈良の鹿碁練者(ごれんじゃー)
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猿酒やみるみる牛の湧き上がり琥幹
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穴まどひ場違ひの牛くるま停め琥幹
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秋の山道路を塞ぐはぐれ牛みほ
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夕暮れの県道猪一家渡りけり木漏
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避暑名残送迎バスは牛車越す馬風木瓜子
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瓜坊の横断えがおの対向車若林くくな
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臆病者何事もなく年暮るる安久愛 海
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ガラス越し信号待ちの紅葉狩笑道心文
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陽炎や高速道に逆走車笑道心文
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風死す牛の歩みに腹が立つかおるやま
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締めた蛇口青箱香る秋の朝わぎゃん
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秋の暮れバイバイ向いて伸びる影わぎゃん
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丑三つ時の軽四猪に追はる西瓜頭
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PAのコーヒーの熱山眠る或曲
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掃苔や雉虎の醒むるを待たむ或曲
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秋の空連れはどこかな牛一頭もっさん
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ナビ怪しヘッドライトに子連猪朝宮馨
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腰に手を牛乳飲めば秋の空白いチューリップ
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四十分待った鴨蕎麦まず薫るかよちゅう
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残業や道には吾と狸のみ水鳥川詩乃
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秋遍路牛と自動車譲り合う崎曽根篤子
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雪しまく何かを注意と標識常然
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六十路過ぎ新免許取る天高し田中 百子
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十三年目の愛車に止まる秋茜田中 百子
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神々の弛まぬ遊び山粧う森ともよ
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露けしや舗道打つ白眼の蹄か鶴喰 照
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小糠雨にゆらりきらりと猿麻桛紫木蓮
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秋晴や坂道一直線海へ紫木蓮
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牛飼ひの三つ編み光る秋祭山本とりこ
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ハロウィンの魔女の降りたる牛車かな山本とりこ
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秋の宵古代の道へ迷ひ込む閏星
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山国のリラ僧院へ涼新た閏星
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山道に牛と譲りて冬日和和草雪月
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生き写しの顔の道きく旱空空豆
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渋滞の卯の花腐し窓曇り金魚
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落ち葉踏む細し尾根道カサカサと道草散歩
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ブルガリア路地吹く風の爽やかさ道草散歩
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白緑赤の刺繍に風光る大地緑
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うんどう会八の字眉は祖母ゆずり悠美子
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採血の内出血酷し牛洗う悠美子
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枯木星書読み終えるもバスはこぬ芝香
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十五の日ダリはセピアに秋時雨清水ぽっぽ
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道ふさぐ牛と見合うて草相撲倖悦
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この道もローマに通ず星月夜みさ
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乳牛に足止め勃国の晩秋道あるがままん
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晩秋の醍醐の里道べこ堂々あるがままん
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玄関でまどろむ牛よ息白しさくさく菫
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木枯らしや制服押して坂路ゆく直感勝負
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暗唱に重なるタイヤチェーンの音直感勝負
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秋霞出会い頭の通せんぼ喜悦
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「自由」の字ひしめく「!!」を足した冬乃咲カヌレ
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木枯らしや誘導棒振る警備員北村桜優
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つづら折り渡る牡鹿の鑑識眼帷子川ソラ
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秋深し車道闊歩の迷い牛まどれ
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朝月やテトテト歩く烏二羽藤康
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秋の朝赤信号の如く横切る乳牛向日葵
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秋高し角に紐つけ山羊散歩奥ノ碧心
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風光るとつぜんなりし乳離れ石田ひつじ雲
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ピーマンの肉詰め赤し灰の空まなと
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袖裏に隠す牛膝や勧進帳まなと
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無患子や逃げられぬ場を知りもせで白沢ポピー
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タケさんと練乳ソフト夏の雲ズッキーニン
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末枯や牛と鉢合うハイウェイゆいか
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冬晴れの白樺並木に寄り添ひてゆいか
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山霧や走る犬吠鳴る羊鈴八一九
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EU圏ユーロ使えぬ焼栗屋花乃香
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路肩なき林道紅葉下に見て生石子
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牛の眼や車もただの冬景色つーじい
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秋冷の道に迷ひし牛独り小澤翔明
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冷やされて仔牛の瞳くりくりとコミマル
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逢着の林道や謐朴落葉慈庵風
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峠道朝靄晴れて山遥か静岩
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田植え頃牛の尻尾は糞の塊涼和人
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ここは何処?会いたいあなたに秋の入り藤華靖麿
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秋明かりパンと食すモウニング藤華靖麿
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冬ざれやこれが私なりの誠意ほしのり
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UFOに吸い込まれゆく牛寒しほしのり
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牛ゆるり動けぬ車冬枯れしゆうき
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人の子よそこのけお牛が花野行く今 結月
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ブルガリアヨーグルトのみ食す秋Aki
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琴欧洲の化粧回しや五月場所つのりゅう
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凍つる道月にまっすぐ吾も牛も桃華
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秋日和ブレーキ踏んで牛通過すみちゃん
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牛横断ブレーキ踏んで秋日和すみちゃん
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盗人を捕り手囲みぬ野分晴れ片山ひな子
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ドナドナの母立ち尽くす秋時雨片山ひな子
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枯野道見渡せる場所牛は知る小川 茜園
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紅葉狩り誰が通すか我が道よおがちゃん
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秋の旅思わぬ場所で行き止まりおがちゃん
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儺追風現場へ急ぐヘリコプタ奥山水珠
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牧開群れを引き裂く高速路三日余子
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群れはぐれ友呼ぶ牛に秋の雨美典
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仔を探し右往左往や秋の山美典
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秋霞迷いてふさぐ人の道蛙手
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秋曇俺の行く道閉されて蛙手
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花野道牛優先とすまし顔紫子
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逆走の車押しやる牛角力紫子
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秋夕焼搾乳いそぐ牛の群れ大和明希子
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芒ありただ歩くだけの牛が良い泉太
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迷い牛渋滞のもと秋深しれもん
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往来の絶えし道端雪迎え柳翠
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秋深し牛との交信手話だっけ?田上南郷
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牛の目は秋草五束要求す田上南郷
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冬ざるる山の道路に迷ひ牛パキラ