写真de俳句の結果発表

第51回「味噌づくり」《並》①

第51回「味噌づくり」

評価について

本選句欄は、以下のような評価をとっています。

「天」「地」「人」…将来、句集に載せる一句としてキープ。
「並選」…推敲することで「人」以上になる可能性がある句。
「ハシ坊」…ハシ坊くんと一緒に学ぶ。

特に「ハシ坊」の欄では、一句一句にアドバイスを付けております。それらのアドバイスは、初心者から中級者以上まで様々なレベルにわたります。自分の句の評価のみに一喜一憂せず、「ハシ坊」に取り上げられた他者の句の中にこそ、様々な学びがあることを心に留めてください。ここを丁寧に読むことで、学びが十倍になります。

「並選」については、ご自身の力で最後の推敲をしてください。どこかに「人」にランクアップできない理由があります。それを自分の力で見つけ出し、どうすればよいかを考えるそれが最も重要な学びです。

安易に添削を求めるだけでは、地力は身につきません己の頭で考える習慣をつけること。そのためにも「ハシ坊」に掲載される句を我が事として、真摯に読んでいただければと願います。

 

※結果発表欄では添削した形で句を掲載する場合がありますが、「マイ句帳」に収録される句は投稿した段階の句がそのまま保存され、投稿以降の修正や削除は不可となっております。予めご注意願います。

【第51回 写真de俳句】《並①》

  • 亡き義母の味噌寒き朝の腸活
    更紗
  • 味噌玉の打ちて抜き出づ虚の気
    林 廉子
  • 米麹醸す炬燵は足禁止
    佳奈
  • 1Kのリビングで鍋焼きを待つ
    小川ゆう
  • 義母になる人の味噌でのっぺい汁
    小川ゆう
  • 秋うらら武者行列に松本潤
    まり
  • 成人式晴れ着は姉の手作りスーツ
    まり
  • 古民家の豆腐田楽口に味噌
    鉄旅首里
  • お供えはお「味噌汁」なり沖縄忌
    鉄旅首里
  • 土鍋出し煮込みうどんの味噌は赤
    ファビパピ代
  • 味噌田楽ハフハフ主役は味噌
    ファビパピ代
  • 味噌を搗く日のおばちゃんのタオル白
    夏あさり
  • 味噌の香の染み入る車庫で春を待つ
    夏あさり
  • 久女忌や屋根あるバスの停留所
    令子
  • トタン屋根氷柱の溶けて鳴るドレミ
    櫻心
  • つららなり匙の刺さらぬ水飴め
    櫻心
  • 味噌玉よ大豆愛で手で母丸め
    小川多英子
  • ご位牌と一緒に味噌たま玉秋遍路
    くまさんさん
  • 皹の手の味噌焼きにぎり嗅いだ町
    はしま
  • 吾子の手の小さき団子味噌づくり
    青葉
  • 世界ごと天地返すや味噌づくり
    青葉
  • 蔵朽ちて婆の味噌玉あと三つ
    まゆ志
  • 古写真吊るし味噌玉婆の里
    まゆ志
  • 味噌作るイングリッシュの発音で
    ひかりき
  • 筋トレと菌活の夫味噌を搗く
    岩田くみこ
  • 即席のみそ玉作り冬の朝
    柚伽
  • 味噌かおる厨終着暮れの汽車
    立士
  • 祖母のコツひ孫受継ぐ味噌造り
    立士
  • 春近し桶に投げ込む味噌白し
    メガネくじら
  • 三々五々公民館で味噌づくり
    瀬文
  • 種皮赤き郷土の豆で味噌づくり
    瀬文
  • 豚汁や七味多めの冬の膳
    木苺
  • 孫遊ぶ小さきみそ玉コロコロと
    木苺
  • 葱汁を含んだ頬に煌めいて
    飾る
  • 冬の味噌握る姿は祈るよう
    飾る
  • 困憊に気力で食す根深汁
    古木 爽葉子
  • 味噌作り初挑戦で戸惑う香
    古木 爽葉子
  • 味噌づくり赤白まぜて一礼す
    髙橋 言友
  • 味噌づくり赤白混合礼ひとつ
    髙橋 言友
  • 夜なべして焼きおにぎりの味噌の味
    大塚久子
  • 寒月や日本の文化味噌づくり
    大塚久子
  • 麹の香や樽に詰めて冬を待つ
    紅淮
  • 寒空に豆煮えて味噌󠄀仕込みかな
    紅淮
  • 味噌つくる香り立つ中朝ご飯
    納平華帆
  • 味噌作る天地返しに沸く園児
    のなめ
  • gを習いたての子と味噌作る
    のなめ
  • 味噌作る髪置きの儀は三年後
    白よだか
  • 柚子に葱蕗に朴葉で年を越す
    高瀬忠子
  • 味噌屋閉店冬ざれし商店街
    ミセスコロンボ
  • 冬ざれや味噌屋閉店商店街
    ミセスコロンボ
  • 味噌搗や祖母によく似た細菌叢
    爪太郎
  • はじめての味噌搗背の吾子の眠り
    扶羽
  • 新米やおにぎりは味噌わらしの掌
    つきみちる
  • 味噌づくり母の思いを込めにけり
    阿比留サト子
  • 小さき手で母の真似する味噌づくり
    阿比留サト子
  • 大寒や味噌樽に麹の息ひそか
    ケンケン
  • 葢味噌を除く指先霜の朝
    せい子
  • おしやべりの多き団地の味噌作り
    せい子
  • 有明に味噌汁の夢帰国便
    パンダスミレ
  • わかめと麩この味噌汁と君が言う
    パンダスミレ
  • ガラガラと大豆と水と冬の朝
    吉川ゆふみ
  • ワイワイと友の家にて味噌造り
    吉川ゆふみ
  • 秋渇き古里からの味噌届く
    東九おやぢ
  • 大豆炊く湯気と香りの厨かな
    東九おやぢ
  • 味噌搗の若き色玉寝かしけり
    るう
  • 湯気立ててガラスの外をこすり見る
    るう
  • 野球中継味噌玉をふりかぶり桶へ
    枝葉
  • かす汁に味噌少しだけ母の味
    北川茜月
  • 醤油足しまた味噌も足して寒暮かな
    みそちゃん
  • 姑の視線を背に味噌仕込む
    夢ママ
  • 皺の手に小さき手を添へ味噌作る
    夢ママ
  • 6億年後は海なき地球味噌造る
    けい真弓
  • 子育てや褒めて叱りて味噌作り
    ただ ひとり
  • 味噌づくり人には言わぬ念を込め
    椿 けい
  • 寒の雨江戸から続く味噌作り
    維人
  • 自家製と聞いて手が出る年の市
    駒茄子
  • 極寒に手震う中暖を取る
    イチゴミルク
  • 寒空にダシから作る一手間さ
    イチゴミルク
  • だんまりの孫も手伝う味噌づくり
    気仙椿
  • 保育園投げては踏んで味噌を撞く
    高嶺織人
  • 三年は生きていろよと味噌仕込む
    高嶺織人
  • 狭き家自己満足や味噌づくり
    里ピイ
  • 黙々と手数をかけて味噌づくり
    里ピイ
  • 日脚伸ぶ湯気立ち上る味噌作り
    伊藤ゆめ安
  • 春待つやほっこりまんまる味噌の玉
    伊藤ゆめ安
  • 味噌搗きや令和に映えると睨む妹
    四方うみ哉
  • 歳月を重ねては生く冬に耐へ
    平本文
  • ポリ樽のバリバリ凍る脱衣場
    留辺蘂子
  • 焼きたての味噌に新米湯の香添え
    信壽
  • 「どこからでも切れます」切れぬ師走かな
    多喰身・デラックス
  • 冴ゆる夜や味噌からつくるモツ煮込み
    多喰身・デラックス
  • 味噌玉や呟き丸め直す叔父
    ゆすらご
  • 母が搗き父が丸めし津軽味噌
    葉山さくら
  • 「お帰り」と味噌のおにぎり一年生
    原 水仙
  • 味噌搗や母の手が知る塩加減
    信茶
  • 味噌を搗く母に優しき嘘をつく
    信茶
  • 味噌玉は大き小さき手の形
    京あられ
  • 寄せ鍋や行くか行かぬか恋談議
    やまだ童子
  • 滲みだいこ分け入る箸にまとう湯気
    つづきののんき
  • 味噌玉の一つひとつに手の温み
    一生のふさく
  • 味噌玉の麹ぶつぶつ独り言
    一生のふさく
  • 味噌作るフランスの子の手の白し
    風蘭智子
  • ぶつぶつと樽の奴らよ味噌造る
    海羽美食
  • 味噌󠄀溶きも消火の後や火事見舞
    比良山
  • 和布干し味噌󠄀も手作る内助かな
    比良山
  • 冬晴や味噌蔵近く保育園
    藤井天晴
  • 寒味噌やタッパー並ぶ姉の部屋
    藤井天晴
  • 冬構え旨い味噌玉転げ出す
    あすか風
  • 爺ちゃんを入れるとひとつ足りぬ熟柿
    あすか風
  • 味噌焚きや菌に煩き元杜氏
    渥美こぶこ
  • 根深汁明日は実家となる電話
    風早 杏
  • 冬の朝御湯に溶けゆく御御御付
    谷山みつこ
  • 大根引く後継ぎの無き老舗また
    沙那夏
  • 味噌玉も樽より零る補欠かな
    ⑦パパ
  • 味噌玉や祖母の手仕事美しき
    ピアニシモ
  • なんか屋の味噌焚きに子ら群れたがる
    まっちゃこ良々
  • 味噌玉を時の揺籠へと寝かし
    まっちゃこ良々
  • 闇汁の団子くずれて甘き口
    森野みつき
  • 味噌作る母の曲がりし指のあと
    鈴木秋紫
  • 味噌作る母へふたつのハンドクリーム
    鈴木秋紫
  • 味噌汁の好きな具である冬の朝
    大本千恵子
  • 手に頬に味噌搗きのつぶ二つ三つ
    稲垣加代子
  • 味噌搗や塩をたっぷり混ぜこんで
    西村小市
  • 小さき手で搗いて丸めて味噌作る
    西村小市
  • 祖母の手の深かりし皺味噌を搗く
    山川腎茶
  • 寒仕込み味噌玉踏むや木桶底
    歩一
  • 味噌搗や祖母の秘伝の焼きまんじゅう
    小倉あんこ
  • 溶く味噌の星雲のごと虎落笛
    けーい〇
  • 涸々になる前の豆寒の水
    沢田千賀子
  • 冬ぬくし子ども一杯五十円
    白石 美月
  • 味噌づくりセット到着冬休み
    白石 美月
  • ご近所の魔女集まりて味噌づくり
    まあぶる
  • 増す旨み熟す夫婦の味噌造り
    八かい
  • 母捏ねる手を真似捏ねる春炬燵
    絵夢衷子
  • 祖母の手は母の手となる味噌仕込み
    はれまふよう
  • 味噌玉やむこう三件りょう隣
    けい女
  • 味噌玉すやすや林檎のお裾分け
    古都 鈴
  • まる鍋や祖母の味噌と降圧剤
    渋井キセ乃
  • 神棚にプラ容器入り鏡餅
    渋井キセ乃
  • 糠床や父の丹前またナウし
    大西どもは
  • 行く年へ味噌玉老いに作り置く
    素人(そじん)
  • 戯れに味噌玉夫へ雪まろげ
    素人(そじん)
  • まじないの言葉を添へて味噌󠄀仕込み
    青木りんどう
  • 善き菌と悪しき菌あり味噌作る
    橋本千浪
  • つるつるを競うだんごや冬うらら
    橋本千浪
  • ヨーグルトは夜に切り替え炉開きす
    さ乙女龍チヨ
  • 母病んで造りそこねし寒の味噌
    広島 しずか80歳
  • 味噌仕込む三軒分の賑やかさ
    柊まち
  • 冬の夜や鍋に溶けゆく母の味噌
    柊まち
  • ユーチューバの熱き語りや味噌造り
    蓼科 嘉
  • 味噌造る母に生まれて善き躰
    笑笑うさぎ
  • 粕汁や凝れる夜をほぐしけり
    笑笑うさぎ
  • 街コンはまずまずのよう味噌を搗く
    加納ざくろ
  • 失恋の一部始終を知るおでん
    キッカワテツヤ
  • 曾祖父のねじり鉢巻き味噌作り
    里山まさを
  • 箪笥から家宝のレシピ味噌づくり
    里山まさを
  • 宅急便義母の味噌あり枝豆も
    チリンドロン
  • 亭主関白だったねごめん根深汁
    竹田むべ
  • 味噌だんご光れ雲海の昇り龍
    丸山 晴耕
  • 十二月企画書に赤溶かす味噌
    神保一二三
  • 味噌汁はおかわり無料冬の膳
    こもれび
  • ぜんざいを作る一人の年の暮
    こもれび
  • 味噌玉を投げ入れる子の腕捲り
    赤味噌代
  • 在りし日の祖母や味噌搗く黙々と
    新井ハニワ
  • 味噌仕込み亡祖母は誰にか教わりし
    新井ハニワ
  • 空飛べる絨毯のごと朴落葉
    ごまお
  • 納豆汁ぐるっと混ぜて魔女気分
    山葡萄
  • 寝かせたる腹よく伸びてだんご汁
    トウ甘藻
  • びろーんびろーん「生きてるみそ」のだんご汁
    トウ甘藻
  • 麹の声をてのひらに聴く味噌づくり
    越智空子
  • 今生の満月ふたり見上げをり
    れんげ草
  • 味噌搗やSDGsとか言ひて
    大久保加州
  • 味噌醸す芳ばし香や寒日和
  • 若女将のワークショップや味噌を搗く
    小笹いのり
  • 祖母の手の粗搗き大豆味噌作る
    ルーミイ
  • 集ふ日の炬燵と味噌の香の眩し
    ひつじ
  • 昭和歌謡団らん思い味噌造る
    岡田きなこ
  • 根深汁告られた吾子あっけらかん
    岡田きなこ
  • 愛は吾を広げる意志や味噌仕込み
    間 静春
  • 味噌仕込み母内職の金属音
    間 静春
  • 味噌玉嵌るアルミトレイの凹み
    清白真冬
  • 家政科の同窓会や冬障子
    土井あくび
  • 立冬や味噌みそ味噌󠄀の名古屋めし
    おこそとの
  • 塩舟近しと祖母持ち来今年味噌
    幸香
  • 祖母の味噌今年たのめぬこととなり
    幸香
  • 味噌搗のときにタイ語の腕輪かな
    陶瑶
  • 味噌玉作る子らの手のけらけらと
    一久恵
  • 冷蔵庫手作り味噌の潜む闇
    飛来 英
  • 味噌搗やおいしくなれと母と娘が
    横浜月子
  • 凩の夜や仕送りの味噌を溶く
    喜祝音
  • 尻端折りして樽洗う味噌づくり
    宙海(そおら)
  • 味噌づくり猫は蔵の出入り口
    宙海(そおら)
  • 漱石忌我誕生日なり糀種振る
    逢來応來
  • 丸い背と節くれた指味噌作り
    ひよこ草
  • 落葉や並木の道はアスファルト
    ひよこ草
  • 牡蠣届く味噌も添えたるクール便
    春待ち女
  • 味噌造る父は釣り用つなぎ着て
    伊藤 恵美
  • 黒豆や白味噌椀の中央に
    おおいおちゃ
  • 奪還す武器は納めて粥やろう
    佐藤 啓蟄
  • 風呂吹の灯りのごとき味噌の艶
    河上摩子