写真de俳句の結果発表

第52回「ハイカラ横丁」《人》⑥

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第52回「ハイカラ横丁」

評価について

本選句欄は、以下のような評価をとっています。

「天」「地」「人」…将来、句集に載せる一句としてキープ。
「並選」…推敲することで「人」以上になる可能性がある句。
「ハシ坊」…ハシ坊くんと一緒に学ぶ。

特に「ハシ坊」の欄では、一句一句にアドバイスを付けております。それらのアドバイスは、初心者から中級者以上まで様々なレベルにわたります。自分の句の評価のみに一喜一憂せず、「ハシ坊」に取り上げられた他者の句の中にこそ、様々な学びがあることを心に留めてください。ここを丁寧に読むことで、学びが十倍になります。

「並選」については、ご自身の力で最後の推敲をしてください。どこかに「人」にランクアップできない理由があります。それを自分の力で見つけ出し、どうすればよいかを考えるそれが最も重要な学びです。

安易に添削を求めるだけでは、地力は身につきません己の頭で考える習慣をつけること。そのためにも「ハシ坊」に掲載される句を我が事として、真摯に読んでいただければと願います。

 

※結果発表欄では添削した形で句を掲載する場合がありますが、「マイ句帳」に収録される句は投稿した段階の句がそのまま保存され、投稿以降の修正や削除は不可となっております。予めご注意願います。

【第52回 写真de俳句】《人⑥》

春を待つペンキのはげたアンパンマン
ぴょーんと
廃業のホテルの壁の蔦紅葉
茂木 りん
春待つや小さな町の遊園地
ちくちく慶
十円玉弾くレバーの冴返る
梅田三五
うまい棒割る断面にある立春
梅田三五
悴みて駅の伝言板白し
すがのあき
春の星ラジオネームのあの子誰
すがのあき
予備校生着ぶくれゲームセンターへ
奈良井
牛乳瓶のビニル色して五月来る
海色のの
つばめつばめ回旋塔より生まれけり
海色のの
角打ちのガラス戸軽し春の蝿
星鴉乃雪
春の風ほこほこ歩くパンダカー
星鴉乃雪
枝折り戸をぬけて碁敵や梅の庭
氷雪
ほんじつは門よりござる御慶かな
氷雪
不良めく母と小春のゴーカート
四季奈津子
ペコちゃんにセーター着せて退勤す
亀野コーラ
駄菓子屋も更地路地抜ける木枯らし
春駒
カタカナの新駅街は冬芽満つ
春駒
冬ざれの路地の暗渠や子猫啼く
Steve
ブルースや煉瓦の底の蜥蜴の目
Steve
春きざす乳歯がふ菓子砕くとき
馬場めばる
加速するスーパーハングオンの夏
真夏の雪だるま
射的屋の的はミルキー冬の星
卯之町空
秋日濃し壁のモノクロプロマイド
美んと
横丁のバラ売り駄菓子買う夕焼
美んと
一枚の銀貨木馬の翔ぶ月夜
片山千恵子
冬うらら遺影の祖父はハンチング
吉田さと
冬晴や野菜作りはビルの地下
吉田さと
ゲーセンのバイク傾ぐや年明くる
佐藤志祐
初春や百円入れるオートバイ
佐藤志祐
ポケットに100ウォン硬貨初詣
高辺知子
横丁の射的ゲームや春休み
三毛猫モカ
炬燵出すお菓子のおまけコレクション
三毛猫モカ
両替の硬貨冷たき洗濯場
草深みずほ
AIに飽きて私は種を蒔く
千霞
セルロイドの人形踏んでしまった春なのに
千霞
炬燵から出て来て煙草売る横丁
猫笑ふふ
缶底のサクマドロップ雲の峰
源早苗
団地のふらここカルミン噛み砕く
源早苗
三速に入らぬ恋よ冬木立
蜘蛛野澄香
消灯のクレーンゲームの爪冴ゆる
まちばり
ゲーセンの隅で春待つコロブチカ
軽時計
駄菓子屋の番犬は留守秋の暮
クスノさとみ
駄菓子屋のガムみなハズレ春休み
クスノさとみ
王冠栓しゆぽと外すや年の宿
弥栄弐庫
彫像へちよつと投げ銭春の風
弥栄弐庫
横丁の看板叩く玉霰
明石の上いくと改め「ひびき」
ピザ配のバイクのリムの雨氷かな
敏庵
原発の送電線や初茜
敏庵
冬の日や昭和家電の集積所
雀子
海開きコーラ飲む君眩しくて
春霞
ナウシカのテレホンカード冬の蝶
明 惟久里
ゲーセンのバイクがさがさのあかぎれ
明 惟久里
駄菓子屋に汗の十円くじを引く
与次郎
寒雀サイレンの音近付きて
希凛咲女
日永の駄菓子屋十円の長考
山田祥風
ノーヘルの「750ライダー」風光る
オカメのキイ
通勤のカブは押しがけ寒に入る
佐藤恒治
錦秋の涸沢カール背にリュック
佐藤恒治
梅見後の納豆味のうまい棒
なつのおわり
春日傘たたみ子と入る駄菓子店
走亀エリコ
駄菓子屋の店主の赤き冬帽子
すそのあや
ガチャガチャのギラファクワガタ山笑う
すそのあや
屋上の進まぬバイク春の鳥
向日葵姐
待ちぼうけせし駄菓子屋の角梅一輪
市子
冬海を見てゐる赤き廃車かな
細川 鮪目
間に合ふやバスの座席は緑さす
早霧ふう
春塵を散らすスーパーボールかな
うく
月明りクレーンゲームのマリオの目
うく
ライブ果つ路面電車の冬麗を
二城ひかる
おつかいの肉屋のコロッケ春隣
二城ひかる
ひとふね十円五歳の冬のたこ焼きよ
深草くう
卒業やドロップ缶の蓋硬く
山城道霞
おかっぱ二つ駄菓子屋へ駆ける夏
りっこう
お年玉手にまた並ぶピンボール
天上たこ
煤逃げの駄菓子屋前に友あまた
天上たこ
オート三輪走りし日々よ暮古月
ちえ湖
冴ゆる星鉄腕アトムを口ずさみ
ちえ湖
「ゆりかもめ」のループ寒夜のビル灯り
芝歩愛美
ココアシガレットチョキで挟んで吸う小春
花ばば
帆船模型残され冬日差すマスト
花ばば
ゲーセンの太鼓を独り三ケ日
かときち
夏は何色か二等の万華鏡
そよかぜ
辻馬車の鈴リンリンと日脚伸ぶ
一徳斎
ソーダ餅3×5の春思かな
円海六花
制服に昨日のコイン卒業す
きいこ
スクリーンはチャプリンひざ毛布どうぞ
あま門
キューピーのほっぺの凹みクリスマス
あま門
デパ屋や七分間の春霞
髙田 純佳
屋上の回転木馬よ寒の明
こきはなだ はっしん (変更しました)
夕凪や辿り着けない路地の店
木漏
空風のゲーセン褪せたるデモ画面
家守らびすけ
アスファルトの眩しき黒や桜桃忌
家守らびすけ
鉄錆めくにほひ雨夜のかはごろも
よはく
琺瑯の風見鶏へと寒波来る
よはく
氷菓子開ける手に百円の跡
樋ノ口一翁
銭湯を閉めて伏し目の扇風機
樋ノ口一翁
日盛りの部室ミポリンのポスター
ナノコタス
ゲーセンのお飾りひん曲がつてゐる
ナノコタス
駄菓子屋へ六十円の春の旅
若林くくな
風光るこっそり兄の自転車で
若林くくな
夏兆す海風抜ける倉庫街
安久愛 海
光らないジュークボックス冬うらら
黒田栗まんじゅう
撮り溜めた写真が影絵めく聖夜
黒田栗まんじゅう
もう一回駄々こねる吾子夏の夕
かおるやま
駄菓子屋のカゴはケロリン春時雨
レオノーレ・オオヤブ
息白し単車を起こす自治会長
白いチューリップ
牛を追ふ杖高くして冬銀河
ひな野そばの芽
べうべうと春颷45号線
ひな野そばの芽
火取蛾の電球どつく何遍も
甲斐杓子
年玉や狭き間口の駄菓子店
甲斐杓子
店員の汗やゲーム機修理中
茶椅子
春めくや取り出し口にドラえもん
茶椅子
駄菓子屋にひとりぼっちの雪しぐれ
常然
新松子ツリーハウスの長梯子
内田ゆの
夕空へたわむブランコ笛ラムネ
内田ゆの
横丁のトロ箱に咲く女郎花
霜川このみ
文化祭なお逞しき古老たち
沖庭乃剛也
北風の揺らすシャッター空き店舗
全代
冬日入る今も昭和のアーケード
全代
スマートボール音軽やかに冬日和
ボイス&フィンガー
うまい棒大人買いして空っ風
ボイス&フィンガー
マッチ擦る聖夜の余市蒸留所
森ともよ
ハイカラ横丁抜け冬銀河吸う
紫木蓮
薬局の象に跨がる三日かな
山本とりこ
春泥を跳ねて二人のダットサン
穂々々
村捨てて踏む函館や寒昴
穂々々
紐引きて当てる駄菓子や日脚伸ぶ
金魚
秋澄むやショーウィンドウのダットサン
大地緑
冬日差すゴジラを狙う射的場
悠美子
初明りブルーシートの照り返し
いちすぺ
消毒液詰め替える指春来る
さくさく菫
初日の出翔び立つ心龍のごとし
喜悦
ガス灯の揺るる夕暮れ冬ぬくし
ミワコ
黒電話鳴りてミモザのふるへをり
乃咲カヌレ
三度押す馬油のシャンプー年の暮
那烏夜雲
原色の駄菓子十円冬うらら
まどれ
小晦日二等のクマと吾子と夫
藤康
春を待つモロッコヨーグルの気泡
白沢ポピー
夜店の灯いつとう小さきひよこ買ふ
有村自懐
黒南風のドブの臭いや満員バス
八一九
朽ち果てた屋根なきスーパー星流る
花乃香
駄菓子屋の常連は猫冬茜
花乃香
野分だつ書類に埋まる黒電話
生石子
道端のミゼットの錆秋夕焼
つーじい
寒月やバイク列なるショールーム
コミマル
鈴鹿詣焼けたオイルに春の雨
慈庵風
歳末のゲームコーナー人まばら
静岩
春の夢フィルムカメラを捲き上げて
桃圓
二次会は僕らのゲーセン冬の夜
ほしのり
駄菓子屋の菓子の密度と蠅取紙
今 結月
春の海七五〇駆りし奴は影
つのりゅう
風邪引きの医院帰りの惣菜屋
紀子
春夕焼コインで喋るドラえもん
紀子
鯛焼にコーヒー釣銭でガチャ
天弓
百円の緊張五日のゲーセン
天弓
ヤニ臭き黒電話拭く煤払
奥山水珠
冬の夜やキトク告げたる赤電話
三日余子
冬日向ブリキ玩具の古びゆく
紫子
昭和の日団地の声のこだまする
紫子
十円は冷たしチョコレート甘し
キッチンハイカー
風を切るバイクの後ろアロハシャツ
柳翠
薔薇の香の甘き花たば雪催
柳翠
青写真昭和の錆びてゆく匂い
田上南郷
百円を入れて乗る象冬休み
パキラ
まだありしジュークボックス夏怒涛
パキラ