第53回「火の山公園のチューリップ」《並》③

評価について
本選句欄は、以下のような評価をとっています。
「天」「地」「人」…将来、句集に載せる一句としてキープ。
「並選」…推敲することで「人」以上になる可能性がある句。
「ハシ坊」…ハシ坊くんと一緒に学ぶ。
「並選」…推敲することで「人」以上になる可能性がある句。
「ハシ坊」…ハシ坊くんと一緒に学ぶ。
特に「ハシ坊」の欄では、一句一句にアドバイスを付けております。それらのアドバイスは、初心者から中級者以上まで様々なレベルにわたります。自分の句の評価のみに一喜一憂せず、「ハシ坊」に取り上げられた他者の句の中にこそ、様々な学びがあることを心に留めてください。ここを丁寧に読むことで、学びが十倍になります。
「並選」については、ご自身の力で最後の推敲をしてください。どこかに「人」にランクアップできない理由があります。それを自分の力で見つけ出し、どうすればよいかを考える。それが最も重要な学びです。
安易に添削を求めるだけでは、地力は身につきません。己の頭で考える習慣をつけること。そのためにも「ハシ坊」に掲載される句を我が事として、真摯に読んでいただければと願います。
※結果発表欄では添削した形で句を掲載する場合がありますが、「マイ句帳」に収録される句は投稿した段階の句がそのまま保存され、投稿以降の修正や削除は不可となっております。予めご注意願います。
【第53回 写真de俳句】《並③》
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野遊やタクトの如く小枝ふりこりえのかた
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蜜蜂や花粉衣装に舞い遊び池上 胤臣
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「咲いた咲いた」春の園庭手に咲いた猫日和
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球根を植えて数える余命かな春花みよし
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首剪りて肥える球根鬱金香春花みよし
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対岸の和布刈神事を臨む火の山姫椿
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どれもどれも背伸び楽しやチューリップ松雪柳
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辞めたいと言えたらいいなチューリップ石澤双
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花博の跡地に残るチューリップ駿酔
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チューリップ我も我もで壁になり駿酔
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チューリップ愛でる姉御の赤い靴輝虎
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チューリップの背に負ける子花掴み輝虎
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花びらの残る一枚老いの春紺太
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「ヘイ・ジュード」に救われた子らチューリップ嫌夏
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突然はらりチューリップの花弁嫌夏
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夜景遺産さくら蘂降る古戦場空はる
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凛として日陰に一本つわの花銀幕なり
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チューリップ孫が描けば「才能あり」銀幕なり
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通学路は硬くチューリップ赤し全速
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見霽かす空へと至る鬱金香大 可
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黄金色明かし仏間のチューリップ大 可
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すいすいと陽になりゆくや石鹸玉さおきち
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妖精の杖きらりいつのまに春リコピン
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どくだみや闇を這う繁殖の黙リコピン
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葯満ちて雄しべを揺らし小花蜂如月頭花
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荷を下ろしドン=キホーテも日向ぼこ如月頭花
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春服と早鞆の瀬戸通過中笠井あさと
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壇ノ浦見下ろす紅きチューリップどこにでもいる田中
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鐘の音に久遠の祈りチューリップさら紗
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春光の庭園繋ぐイスタンブール水間澱凡
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自棄に掃き箒目土の冬匂い土取
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溜まりの朽葉果てのくすみ紅黄土取
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デカンタに黄のチューリップ三畳間ただ地蔵
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耿耿と眩暈させけりチューリップ加賀屋斗的
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逡巡を笑って揺れるチューリップ秋熊
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チューリップに預ける今日の片思い秋熊
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ドミノごとゆるやかに咲くチューリップ美月 舞桜
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伝染する春丘のぼり谷くだる美月 舞桜
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風光り挨拶交わす遊歩道数哩
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笑い声色の饗宴春の園数哩
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赤白黄椀型揺れるチューリップ音舞台
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チューリップ母と歩ける花畑音舞台
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出番待つ桜の木々や地の息吹南風
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チューリップまつり素通り母を病院へ西 山歩
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半世紀経て会う友やチューリップ啓太郎
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初めてのクレヨン赤いチューリップすいかの種
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花弁落ち残るは花芯鬱金香玲花
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破壊され球根だけのチューリップむい美縁
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太き茎言葉を持てるチューリップ日吉とみ菜
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一粒の星を夢見てチューリップ桂月
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チューリップ今日は上手に踊れるわ桂月
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歓迎のごと校庭にチューリップ原島ちび助
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磨り減りしクレヨンの赤チューリップつるぎ
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火の山の溶岩流やチューリップつるぎ
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鬱金香風に揺れたる炎かな海泡
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待ち侘びてフリルの襟の牡丹百合海泡
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遊戯場の整理券花粉症の列居酒屋親父
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入り彼岸既読にならぬ母訪ね風輝
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春の野草見て良し揚げれば更に良し風輝
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山笑うカメラ片手のシニア旅団塊のユキコ
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入学子照れて迎える初担任団塊のユキコ
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チューリップ花壇に並ぶ一年生来冬 邦子
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花吹雪少し斜めに走る吾子レディ咲瑠恋
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鬱金香マラソン仲間は傘寿みなし栗
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雪解待つアスファルトの山道まりも
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チューリップ型板ガラス透き通り紫月歪丸
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登下校見守る母やチューリップ紫月歪丸
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春の土ひとつ秘密を埋めにけり駒村タクト
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赤も黄もうふふの口のチューリップ田畑 整
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三尺の幼児みてゐるチューリップおさむし
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五分粥に梅中庭のチューリップ青井晴空
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吾子二才つまんで散らすチューリップはね花
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チューリップの列一年生入場す林としまる
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火の山の公園赤いチューリップ桜貝
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初蝶や夫長考の孫の飛車夏の舟
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つばくらめ親指姫を誘拐すヒマラヤで平謝り
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白日の潮目チュウリップ赤々頓狂
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午後二時の花盗人の多点杖ふたば葵
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剝き出しの柱頭隣家のチューリップ光太郎
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チューリップ共通テスト今日の駅みよこ
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不揃いのチューリップ咲き野良座るみよこ
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ロープウェイ四分間の花見かな星瞳花
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同色のチューリップ探しチョコを喰う西田武
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新教師子らの絵眺め生あくび西田武
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むらさきのパンジーえがくひざこぞう龍酪
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啓蟄やマジナフヤウナサトウイレ龍酪
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イスタンブールへ瀬戸内の春風花はな
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野に遊ぶ子らにおかかのにぎりめし智幸子
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野遊びに響く声みなハイトーン智幸子
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進めよ復興きらりチューリップ石川潤子
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孫しゃがむ目線は赤きチューリップ石川潤子
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吾に似たる蕾密やか春の園瀬央ありさ
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春光や記憶任せにこの街を瀬央ありさ
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音の鳴る靴夥しチューリップ木村奈須
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関門海峡ビュー一望のどかなりそうわ
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火の山や高さニ六八春浅きそうわ
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春光や「あきない中」の札吊るす水無月
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痩骨の師の背の凛として花野唯野音景楽
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好きだとてシャラルシャラリラチューリップ富永三紀
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球根にビーナス栖むやチューリップ富永三紀
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海峡を風わたりきて花の山にも
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溢れ出でなほあどけなき雛あられ植木彩由
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何色と兆し待たるるチューリップ中村あつこ
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生花や日々のびゆきしチューリップ中村あつこ
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始業式は明日散りゆくチューリップ欅山四十八景
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チューリップ風へ背伸びの洞調律蕃茄
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いつもよりズレた助手席春夕立理恵にゃん
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球根を選る子らの輪や秋麗理恵にゃん
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半額の球根のやま空つ風一寸雄町
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花の昼子に頼みたる樹木葬杜野みやこ
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球根の赤白分ける日向ぼこ骨の熊猫
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牡丹百合合間に子犬かくれんぼとまま
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新入生登校見守る牡丹百合とまま
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果てしなき大地の王妃チューリップ老蘇Y
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球根や浮きたる瓶の鬱金香老蘇Y
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初めてはネーダラントのチューリップ船橋おじじさん
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一つだけ咲き忘れてるチューリップ船橋おじじさん
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クレヨンは赤から使うチューリップ三日月 星子
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蔵カフェのなまこの壁や梅の花岩魚
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秋うらら子からの船荷は球根たまさもち
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春日和おやゆび姫のワンピース白猫あんず
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ねじ曲がるチューリップでかく茎太く宮本 モンヌ
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約束の白きチューリップ植うるなり宮本 モンヌ
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チューリップの前立つ君と別の班堂園 穂世
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春昼やだし巻き焼けば母の味ちえのわ
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ネモフィラは春満月のしもべなりノセミコ
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敷き詰めて桜蕊降る小径かなピンクアメジスト
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水色のボタンかけたら春の服ピンクアメジスト
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トルコとは愛の結晶チューリツプの菊
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花帯で親善に添ふチューリツプの菊
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仕付け糸の切れ端裾に入学子まるにの子
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火の山のふきかける息春を待つ山尾政弘
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火の山の色彩異常サングラス山尾政弘
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笑い合う園児の散歩チューリップ小花風美子
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チューリップあの子が幸せならば良し小花風美子
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チューリップがぶりとかぶりつきたくていたっくうらら
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見せたくて幼な手の摘む犬ふぐり楽奏
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首伸びて吾をのぞきゐるチューリップ楽奏
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ふわふわ斑並んで咲いた春ガーデンヨシキ浜
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「おいでませ」通過列車や年の暮ヨシキ浜
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ロープウェイより十種のトルコチューリップ織部なつめ
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花種や脇目も振らず天を向く青屋黄緑
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吹く風や赤い群生チューリップ竜酔
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いろ多彩揺れる群生チューリップ竜酔
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雛あられ八つ口探る母の手に迷照 りん句
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四月馬鹿賢治と南吉みまごうて迷照 りん句
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群舞は苦手咲いて五日のチューリップ弥音
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葉桜や主役は君へゆずります赤尾双葉
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百四十のゆるキャラひげダンス小春赤尾双葉
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頑張るねあのチューリップ見てるからきみこ
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チューリップおやゆび姫はどこ消えた花和音
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物憂げに地を向くもありチューリップ入江みを
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積年の誤解解けるか鬱金香德(のり)
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チュ―リップ瓦礫の泥を物とせず德(のり)
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待受けの推しの笑顔やチューリップ郡山まる(海野ちきまる改め)
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チューリップ吾子の笑顔が咲いた咲いたゆき
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「クロッカスは白に限る」と母の言う六月風マンダリン
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チューリップひらひらドレス「ハイポーズ」山内プーコ
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初恋の一輪挿しのチューリップ山内プーコ
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チューリップ潰し軋む猿の面まこく
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チューリップ隣の君の片えくぼ風の木原
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チューリップ靴紐結ぶ通学路風の木原
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きつく抱きしめ香を移し初鏡中原みのり
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老犬よ見よ早咲きのチューリップ中原みのり
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大鷹や万博跡に育つ森日々の茶めし
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蠱毒一服手に手に光るチューリップ舟端玉
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鬱々と帰路咲きそうなチューリップなおちゃん
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洗われた貸した靴下鬱金香くるぽー
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書燃え舞い達磨は爆ぜるどんど焼き咲織
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おにの子の鬼の振る舞いチューリップ烈稚詠
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目をあわせ褒めたる躾チューリップ烈稚詠
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夕間暮チューリップの色狼煙めくときちゅら
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浮き立ちぬ逢魔時のチューリップときちゅら
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風醸す色の湿度よチューリップはなぶさあきら
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裏道の歴史は遠き菜の花忌むねあかどり
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行き巡りし一服の絵の春の日よむねあかどり
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カメラマンもモデルも白髪花菜畑太之方もり子
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チューリップぱさりぱさりと散りにけり太之方もり子
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婆ぁ婆らも並んで見たよチューリップ藤子
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七色へ寄ればとりどりチューリップ殻ひな
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チューリップ立山はまだ雪の中とも女
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チューリップ町奮ひ起つ下剋上とも女
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夏休み終わり母がもがく絵日記べにりんご
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鈴蘭へバスはオーバーツーリズムべにりんご
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太き蕊並ぶ色なきチューリップわかめ
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チューリップ街路樹下のミニ花壇千里
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「ひとりで大きくなった顔してっ」母子草千里
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春朝や色取りどりの花時計みーこ39
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縁側や赤白ゆれるチューリップみーこ39
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チューリップ赤を選る子に育てしか阿部八富利
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チューリップ親指姫のティータイム志無尽おたか
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素朴だねって脈なしだよねチューリップ水豚庵
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吾の臍にまったりぽわん懐炉かな庭野利休梅
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陽だまりをひとり占めして冬の薔薇庭野利休梅
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球根秋植う待ち遠しいと吾子の言う茶雨
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チューリップ矮性知らない吾子の水やり茶雨
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どちらまで?空へ、ひとりで、風信子雨野雀雨
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チューリップずうつとここに居たやうに雨野雀雨
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子供等の競ひて並ぶチューリップがらぱごす
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葉を広げ涙溜めたるチューリップがらぱごす