写真de俳句の結果発表

第54回「パンダと観覧車」《人》②

NEW
第54回「パンダと観覧車」

評価について

本選句欄は、以下のような評価をとっています。

「天」「地」「人」…将来、句集に載せる一句としてキープ。
「並選」…推敲することで「人」以上になる可能性がある句。
「ハシ坊」…ハシ坊くんと一緒に学ぶ。

特に「ハシ坊」の欄では、一句一句にアドバイスを付けております。それらのアドバイスは、初心者から中級者以上まで様々なレベルにわたります。自分の句の評価のみに一喜一憂せず、「ハシ坊」に取り上げられた他者の句の中にこそ、様々な学びがあることを心に留めてください。ここを丁寧に読むことで、学びが十倍になります。

「並選」については、ご自身の力で最後の推敲をしてください。どこかに「人」にランクアップできない理由があります。それを自分の力で見つけ出し、どうすればよいかを考えるそれが最も重要な学びです。

安易に添削を求めるだけでは、地力は身につきません己の頭で考える習慣をつけること。そのためにも「ハシ坊」に掲載される句を我が事として、真摯に読んでいただければと願います。

 

※結果発表欄では添削した形で句を掲載する場合がありますが、「マイ句帳」に収録される句は投稿した段階の句がそのまま保存され、投稿以降の修正や削除は不可となっております。予めご注意願います。

【第54回 写真de俳句】《人②》

雪解や飼主を待つ三時間
幸田梓弓
丁寧にたたむハーネス春霙
幸田梓弓
一時間並んでパンダのしっぽ夏
国東町子
春やさし雲にパンダを乗せやうか
百瀬はな
春の夢パンダ乗つてる観覧車
横浜月子
黄帽子を点呼パークの春浅し
岡本かも女
人垣やパンダの足のうららけし
大西みんこ
新しい母と暮春の観覧車
喜祝音
薫風やパンダの座れそうな枝
喜祝音
ゴンドラや鐘の霞みて帰着する
笑田まき
背より落つパンダはずみて桜東風
小川さゆみ
観覧車の駅は一駅鳥雲に
仁和田 永
アイスクリームの溶ける速さに観覧車
仁和田 永
朧夜をパンダの咀嚼音らしき
いかちゃん
まぐはひ中らしパンダ舎を蔦若葉
いかちゃん
赴任地の慣れぬ方言油南風
東田 一鮎
パンダを見むと長閑なる最後尾
伊藤 恵美
春愁を汲みあげてゐる観覧車
深山むらさき
覗かれて檻の中なる鳥の恋
深山むらさき
角合はす犀や春泥乾びたり
東山すいか
春塵やパンダのやはらかき猫背
東山すいか
熊に猫と書いてパンダと読む徂春
里 山子
うつむいてパンダにもある春憂い
喜多輝女
じゃれ合える双子のパンダ春の泥
このみ杏仁
ベッドで卒業式アルバムに観覧車
おおいおちゃ
ゴンドラは天辺月の海に島
木ぼこやしき
年の瀬のパンダのんびり腹舐めて
木ぼこやしき
若草やこの世にパンダなる使命
河上摩子
永き日や保守点検の観覧車
もりたきみ
足のギプス汚るやひとり青き踏む
もりたきみ
次々と春日を運ぶ観覧車
雪音
やさぐれのパンダばかりのみどりの日
三浦にゃじろう
桜東風パンダ転がす丸たんぼ
日進のミトコンドリア
パンダ舎を覆う香りや梅と潮
こたま
春昼のパンダに見透かされてゐる
池内ときこ
観覧車ならば花咲爺と乗る
池内ときこ
廃園の木馬ぎしぎし涅槃の日
うすい木蓮
熊を撃つ神代の森にこだまして
碧西里
観覧車月の航路を私す
碧西里
花散るや車いすごと観覧車
香亜沙
凝り凝りの四月パンダの目ゆるゆる
香亜沙
ものの芽やパンダどつしり土のうへ
佐藤香珠
啓蟄や風の匂ひを嗅ぐパンダ
佐藤香珠
行進のペンギンの背や夏めいて
伊達紫檀
パンダ舎は淡いピンクの花の先
らねじ
森を見て海見て春の観覧車
西川由野
故郷は自分で決める風車
あなぐまはる
三月の思い出回す観覧車
あなぐまはる
つちふるの底ひに触るる観覧車
平本魚水
あたたかやパンダの腹の汚れやう
平本魚水
観覧車乗りたき晴れの弥生かな
宇野翔月
観覧車春の愁ひを降りるまで
楽花生
春疾風揺れて観覧車の悲鳴
ひなた
観覧車のてっぺん春の星満ちて
染野まさこ
柚の花や白熊の子はまだ立てず
黒猫
二回乗る二人ゴンドラ復活祭
おっとっと
ころころのパンダころころこどもの日
栗田すずさん
三角を合はせて春の観覧車
栗田すずさん
筍茹でるパンダ永眠の報
央泉
スライムのごとぱんだ寝そべる春日
むらのたんぽぽ
鬱ひそむ回転木馬春の月
だがし菓子
向日葵の種つまみ食ふ成都の婆
栗の坊楚材
木の芽時太極拳の『一、二、三』
栗の坊楚材
観覧車白木蓮の上のキス
むげつ空
若芝やパンダは観覧車を見たか
志暁
龍天に登る動かぬ観覧車
志暁
臨月のパンダ待春のモニター
末永真唯
いつせいにペットボトルの風車
藤井かすみそう
あの時の丸い父の背春の夜
藤井かすみそう
遠足の列が見上げる観覧車
風の母
パリ祭や帰国前夜の観覧車
泗水ハオ
のどけしやパンダと名付けられし猫
泗水ハオ
捕まるの待ちつつにげる春の子や
桔梗郁子
パンダ木にもたれ半刻いわし雲
日向あさね
年も名も同じパンダに会う夏日
日向あさね
春の野をパンダ前転無神論
丹波らる
背のチャックゆるむパンダやゴム風船
丹波らる
破芭蕉ここに観覧車あったね
ぱんだ社長
終便のゴンドラ揺れぬ春の海
小林 昇
囀やシフトのパンダ鈴木くん
ゆりかもめ
観覧車の小箱七色春の泥
ゆりかもめ
パンダ逝く朧月夜に献杯を
時乃 優雅
スーパーのパンダ餅食う日永かな
時乃 優雅
石鹸玉往きてパンダの檻広し
俳句笑会
暁鐘に白百合手向く猛獣舎
俳句笑会
風光る実は小さきパンダの目
菩華
腹痒し大熊猫の春愁
渡辺鬼
薫風に揺れて観覧車のふたり
まこと七夕
大熊猫の午睡世界地図から消える街
王朋亡
身長の足らず葵と待つベンチ
王朋亡
星を置く指の煤けている聖樹
ツナ好
パンダいつまで緑陰を奪ひあふ
ツナ好
風船やパンダに会ひに動物園
龍の珠
春愁や観覧車から降りるまで
かおりんご
春の風ピンクのドアは調整中
沢拓庵
ゴンドラへ透く地平線春動く
沢拓庵
春の訃報パンダは天使になってよし
あさいふみよ
花よりもうつむくパンダが気になるの
あさいふみよ
まろびたるパンダ春愁柔らぎぬ
前田冬水
音も無き旧パンダ舎や春霙
前田冬水
観覧車夜のしじまに冴え冴えと
チェルシー
街並は海へとうらら観覧車
立田鯊夢
観覧車卒業の日の街光る
立田鯊夢
林檎齧るパンダは左利きらしい
紅緒
不機嫌なパンダの受胎春近し
紅緒
春めくや親子パンダのラテアート
ひろ笑い
保育器の動かぬパンダ暮の春
ひろ笑い
永遠を噛めばたいくつパンダの春
渋谷晶
ロンドン・アイ僕を見つめる春愁
渋谷晶
ひび割れた獣舎の床や春愁い
まさと澄海
良浜に逢ひに遅日の米寿かな
無何有
春光やゆふべ生まれし百グラム
無何有
観覧車薄くてミモザまあるくて
沖原イヲ
ミニバンへまず風船を乗せてやり
沖原イヲ
ちゅうりっぷ蕊も露わな夕まぐれ
宇佐
落第を空元気にて遊園地
ぴん童子
子パンダのリユツク若楓柔し
野井みこ
葉桜や花やしきなら行くと母
ま猿
観覧車あふぐ父娘や立子の忌
ま猿
休園日のパンダ木の芽風と自由
若宮 鈴音
雪上の小さき足跡休園日
かりん
秋夕焼け止まるゴンドラ止まる影
かりん
廃園のシーソー灼くる音を視ゆ
謙久
観覧車廃止ただ流星を食む
謙久
富士仰ぐ大観覧車春の鳶
扇百合子
コロコロパンダ母にひざかっくんの春
中山白蘭
銭湯のえんとつ春夕焼の観覧車
神木美砂
ヒーローなら戦えば勝つ鳥曇
豆くじら
鉄扉閉じ動物園の春の闇
豆くじら
観覧車止まりしままの春の暮
咲弥あさ奏
ゴンドラから湾一望や夏近し
しまちゃん
春の空玻璃の箱なる観覧車
しまちゃん
春泥やかつてサバンナ駆けた脚
典典
ニンゲンは五月蠅いパンダの春愁
典典
観覧車真向いにくる春の虹
とも
パンダ舎の裏や昼寝のやまあらし
摂州黒うさぎ
春一番からからパンダは三頭身
澤村DAZZA
パンジーはひゅるるるパンダは出てこない
澤村DAZZA
哲学するパンダは釣り目うららけし
矢口知
旅立のパンダ繁育基地に春
沙魚 とと
遠く来たもんだ独りの春は眠い
ほうちゃん
イヤホンが冷やす耳穴2番線
一色 那真呼
春泥を一回転やパンダの子
無花果邪無
待合の双子の寝息春の夕
千鳥城
掠れたるメットのシール春一番
千鳥城
観覧車遠く霞むや瀬戸の海
仲間英与
若芝にパンダでんぐり返しかな
仲間英与
「パンダ」から続くりしりとりクロッカス
かねすえ
パンダみたいに君呼べばうらら
かねすえ
毎日のフンの観察春の雲
小鳥ひすい
檻覗きアテレコ春の動物園
小鳥ひすい
余寒かなもさもさ笹を食むパンダ
実相院爽花
春愁や時間潰しの観覧車
実相院爽花
長閑なる触診パンダ仰向けに
帝菜
観覧車回るパンダは寝る五月
夢佐礼亭 甘蕉
保育器から強き泣き声つくしんぼ
鈴花
パンダにはパンダの時間春兆す
閑か
春の雲追ひて回れる観覧車
閑か
鴻雁北パンダ望郷を知らず
たかね雪
平日の春持て余す観覧車
たかね雪
観覧車佐保姫の糸紡ぐごと
超凡
南窓に春の闇なるしらら浜
としなり
パンダ観てきたが円月島余寒
としなり
仰向けのパンダのいびき春の蝿
道小春
春愁のパンダ回らぬ観覧車
藍創千悠子
月日貝吾は空っぽの観覧車
藍創千悠子
膝の傷湯舟に浸し遠花火
中指富士夫
雪女の手や味噌玉の凍りゆく
ばちゃ
カーブする鉄索猫空の春来
ばちゃ
迎えへ撃つトーテムポールに雪しまく
呑 栗子
ゴンドラに指の跡あり霾れる
藤原朱夏
春昼やパンダ茶色ししどけなし
藤原朱夏
初桜パンダの前の待ち合わせ
無弦奏
鷹鳩と化して観覧車の駕籠へ
無弦奏
春天へ怖くゴンドラ注意書
源五郎
長靴洗ふパンダ舎裏の春未明
源五郎
観覧車春の愁いを挽くように
千代 之人
山滴る熊野古道や市女笠
一石渓流
ゴンドラの影の進まぬ目借り時
じゅあ
春日傘閉じて秘密の観覧車
万里の森
己が指隠したき日を春手袋
万里の森
しゃぼん玉観覧車へは追ひつかず
中岡秀次
花吹雪のぼれば消える空のはて
中岡秀次
観覧車春の高さを測りをり
カムヤ イワヒコ
観覧車光る野外ライブの春
芳野まさこ
春を嗅ぐ熊猫しかり一詩人
山河穂香
陽炎や回転木馬のきしむ音
翁愁
炎天の上野木陰にゐるパンダ
リアス式747
霞けり開園前の観覧車
里すみか
春一番都会暮らしの熊猫死す
西村ゑな女
コンマスの統べる一弦春なれや
鶴子
味噌玉に目鼻口なり冬茜
桜上比呂
「自信ありません」とランドルト環花の雨
桜上比呂
子パンダは眠る夏帽子は踊る
しゅな
帰れないひとり西日の観覧車
しゅな
詰られて観覧車夜桜が遠い
髙橋みりぃ
あと五分春日のパンダ観て病院
髙橋みりぃ
白と黒しかない毛糸しっぽ編む
星 秋名子
観覧車降りて残暑の帰路が待つ
野の花
タイプ打つ君の前髪風五月
里春