写真de俳句の結果発表

第55回「食卓に花瓶」《並》①

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第55回「食卓に花瓶」

評価について

本選句欄は、以下のような評価をとっています。

「天」「地」「人」…将来、句集に載せる一句としてキープ。
「並選」…推敲することで「人」以上になる可能性がある句。
「ハシ坊」…ハシ坊くんと一緒に学ぶ。

特に「ハシ坊」の欄では、一句一句にアドバイスを付けております。それらのアドバイスは、初心者から中級者以上まで様々なレベルにわたります。自分の句の評価のみに一喜一憂せず、「ハシ坊」に取り上げられた他者の句の中にこそ、様々な学びがあることを心に留めてください。ここを丁寧に読むことで、学びが十倍になります。

「並選」については、ご自身の力で最後の推敲をしてください。どこかに「人」にランクアップできない理由があります。それを自分の力で見つけ出し、どうすればよいかを考えるそれが最も重要な学びです。

安易に添削を求めるだけでは、地力は身につきません己の頭で考える習慣をつけること。そのためにも「ハシ坊」に掲載される句を我が事として、真摯に読んでいただければと願います。

 

※結果発表欄では添削した形で句を掲載する場合がありますが、「マイ句帳」に収録される句は投稿した段階の句がそのまま保存され、投稿以降の修正や削除は不可となっております。予めご注意願います。

【第55回 写真de俳句】《並①》

  • 唐揚げをかじり熱弁新社員
    深山ほぼ犬
  • 春昼の卓の花瓶やシャングリラ
    林 廉子
  • 花冷えや咀嚼し難き嘘の味
    林 廉子
  • 春の塵ブラウィンド抜け縞模様
    佳奈
  • 西日の厨好物の唐揚げよ
    佳奈
  • 弁当に手作りゼリー花の虹
    櫻木うらら
  • スッピンでリモート授業花菫
    櫻木うらら
  • 自販機が白く浮き立つ春夜更け
    小川ゆう
  • 瞼にパステルカラー春立ちぬ
    小川ゆう
  • 描きかけの母の似顔へ春日かな
    まり
  • 親業の卒業を言ふ家族会
    まり
  • たんぽぽを道祖神にもお裾分け
    鉄旅首里
  • 不揃いのカトラリー替え春支度
    鉄旅首里
  • 白妙の衣は過ぎて芙蓉咲く
    ファビパピ代
  • 空き瓶に浸けたフヨウの下を向く
    ファビパピ代
  • 夜明けのコーヒーには百本の薔薇
    かたじん
  • テーブルに意地のアネモネ別れの朝
    かたじん
  • オーダーはコーヒーひとつ二月尽
    令子
  • 春寒しあるじいつかと花瓶待つ
    木田白老(きだ しらおい)
  • 風光る奥は子を待つ此のために
    木田白老(きだ しらおい)
  • 水仙のそわそわ薫りきみ来るか
    櫻心
  • 味噌汁の二脚に独り金盞花
    櫻心
  • 薔薇一輪貧しき卓に夢来たる
    小川多英子
  • マイセンで憩う食卓香るバラ
    小川多英子
  • かげふみの影の隠ろふ寒椿
    はしま
  • 暮れかぬる花瓶の影の染みる頬
    はしま
  • 千秋楽ばら一輪と帰宅する
    苔間きい
  • 来世では逢わぬ約束夏椿
    すずなき
  • 久々の会話の準備ライラック
    青葉
  • パンの耳齧り見上げる花海棠
    まゆ志
  • 折り畳めないテーブルでかい四月
    ひかりき
  • 落椿傷つかぬよう手の中に
    ひかりき
  • テーブルにアロンの杖か桜花
    真帆まほろ
  • 卓上の倅の黙や春愁ひ
    真帆まほろ
  • 六月の誕生花なの食卓へ
    岩田くみこ
  • おみなの春よ食卓に小花をいける
    岩田くみこ
  • さくさくのふきのとう苦し昼下がり
    柚伽
  • 余生短し家具新調に春光る
    藤井いちはつ
  • 春日や犬齧るほどヴインテージ
    藤井いちはつ
  • 面接日の食卓寒菊開く
    みやび
  • 夕餉の団欒飼い雀も啄む
    みやび
  • 食卓やリセットかける新学期
    立士
  • メイフラワーせり出すアンを待ちわびて
    瀬文
  • げに細き些庭の薔薇よ女房よ
    瀬文
  • 百合の香や揃いのマグは年季物
    木苺
  • 花の名をグーグルレンズで学ぶ春
    木苺
  • 春暁や「あれ」で出てくる牡蠣醤油
    飾る
  • 桃の日の代わりといっちゃなんだけど
    飾る
  • 蝋梅の香りも添えておもてなし
    大塚久子
  • 今日の日の祝福の花そっと置き
    納平華帆
  • 活けた花目で払いのけたる家人
    納平華帆
  • 花は葉に我は妻から母になり
    のなめ
  • 焼け跡の煉瓦雪をんなの涙
    白よだか
  • 親代り育てし孫よりカーネーション
    ミセスコロンボ
  • 春日射す卓に書き置き「お元気で」
    ミセスコロンボ
  • 訛りのみ話し止まらず麦茶飲む
    芙蓉
  • 花曇おやつに添ふる置き手紙
    扶羽
  • 朝陽入る特等席や春彼岸
    つきみちる
  • 「きれいだね」褒めらる百合や香を纏う
    つきみちる
  • 退職を祝う宴やフリージア
    阿比留サト子
  • 天ぷらの衣の音やクロッカス
    阿比留サト子
  • 亡き人のまなざしやさし白椿
    ケンケン
  • 花の雨一膳のみの夫婦箸
    せい子
  • 夫を待つ料理冷めつつ遅桜
    せい子
  • 箸置きと小瓶にビオラ水曜日
    パンダスミレ
  • 抹香と梔子かおる三回忌
    くちなしの香
  • まだ寝てる出来る準備は春の朝
    吉川ゆふみ
  • 土筆卵とじ無言で食す老夫婦
    東九おやぢ
  • 彼氏来る母ウキウキと春の膳
    東九おやぢ
  • 春の雷言葉なき間の耳聡し
    るう
  • 白薔薇の白々しさよ夢の後
    るう
  • ペアカップ欠けは苺の花を受け
    枝葉
  • 水耕のレタス収穫待つ窓辺
    北川茜月
  • 古民家の食卓母の土筆和え
    北川茜月
  • 水揚げの茎をスパリと夏近し
    みそちゃん
  • 卓袱台の白き輪染みや春の月
    みそちゃん
  • ふるさとの訛はじけて春のカフェ
    すごろく人生
  • ペンペンと鳴る三角は果実なり
    松りんご
  • 老う母と卓に彩る春景色
    松りんご
  • 春の宵箸片付ける空の席
    ただ ひとり
  • 退職の夜やテーブルの花瓶の薔薇
    卯の花 京
  • 南風吹くや旧友訪ね知らぬ町
    夏至硝子
  • ひとり飯枯れゆく愛か貴船菊
    夏至硝子
  • 卒業や注ぐワインも二十二歳
    駒茄子
  • 彼岸に一輪挿し父想う
    イチゴミルク
  • 春を摘み恋する人に絵手紙を
    イチゴミルク
  • 花びらの零れ落ちるや春の風
    気仙椿
  • 空き瓶にスノーフレーク春の朝
    高嶺織人
  • すきだつたハーブティーとアネモネと
    高嶺織人
  • 緊張の見合いの席やリラの花
    里ピイ
  • 初めての二人の食事春の朝
    里ピイ
  • 子の発ちて二人の朝の白つばき
    古都 斗織
  • ダイニング向かいに亡き人彼岸花
    シマエナガちよちよ
  • ペットロス食卓に置く貴船菊
    シマエナガちよちよ
  • 麗らかやメニュー決まらず花いける
    伊藤ゆめ安
  • 一輪よ折れた桜を生けてお茶
    伊藤ゆめ安
  • 六八を出さぬ妻呵呵春の雷
    鹿達熊夜
  • 一人つこの卒業式見届けぬ
    茨しろ
  • 愛犬はひとりでいつた夜半の秋
    茨しろ
  • 何もない平和な日々に春の雷
    とおる
  • 何もかもやり直したいと春の雨
    とおる
  • 食卓に春の花々朝餉時
    山田 健二
  • ベビーチェア咽ても次の粽に手
    太井 痩
  • 春泥に足音立てて都会人
    柑青夕理
  • 風鈴の透かし練り切り二色餡
    柑青夕理
  • 義母入所昨夜とことん長春花
    一如
  • 春休み泊まり居る子の「おかわり」や
    チョコ婆
  • 仏壇のフリージア二本黄色なり
    チョコ婆
  • 独り居のジェノバパスタに風薫る
    パンプキン
  • 子は花残し蕨餅と東京へ
    パンプキン
  • 青簾ランチマットの白二つ
    虎有子
  • 鈴蘭や暮るるサロマの水鏡
    虎有子
  • 雪折れのつぼみ膨らむ卓の上
    七拍子
  • ダージリンにミント浮かべて雛納め
    竹玲
  • 孫摘したんぽぽ愛でつつ卵焼き
    三歩
  • 鍋物は今日で最後と猫柳
    三歩
  • この花の咲いている空過ぐる風
  • 紫陽花やコーヒーカップ華やいで
    さちばば
  • テーブルにひろげた花材春待つ花瓶
    恋の堀
  • 春の朝週末だけのカフェ仕様
    白文鳥
  • 冬日差し明日から食卓は二人
    秋田のやまちゃん
  • なおざりの花束触れず傷秋や
    角煮
  • 見てるでしょ喧嘩制され薔薇二輪
    角煮
  • 水仙や部屋主のごと匂ひ満つ
    老杉
  • 侘助の頭落ちをり朝の卓
    老杉
  • 新年の卓上花瓶は床下へ
    織璃無
  • 金魚売だみ声空より窓たたく
    薔薇の舟
  • カーテンを揺らす光や青嵐
    伊藤括弧
  • 白守宮焼き菓子の香へ誘はれて
    鍋焼きうどん
  • 夏めいてランチョンマットの無い連れ子
    石川穴空
  • 春眠や退職祝いのブーケの香
    歩歩丸
  • ガーベラは割り箸杖になほ笑ふ
    歩歩丸
  • 風光る笑顔の二人手話はずむ
    克子俳
  • 啓蟄や老の散歩はまだ廊下
    克子俳
  • 春愁の刺した一輪挿しのをり
    中華風
  • テーブルに残る昨夜の缶ビール
    中華風
  • 春陽入る客よ来い来い能登のカフェ
    藻子
  • 席に着く人いなくても春の膳
    藻子
  • くゆる香よいずれも開かぬ春障子
    暮待あつんこ
  • 静けさや父の手そろり蝿帳へ
    雨不凍
  • ミモザ垂る再検査母に言えぬまま
    星野砂文
  • 風の春卓を机に季語探す
    林雪
  • 花のある暮らしは遠い深き鬱
    チューリップ
  • 春の宵花とワインと君に酔い
    えみり
  • 春の宵花をめでつつボッチ飯
    えみり
  • けんくわして仲なほりして桜草
    沢 多賀女
  • 春愁ひ夫と二人のワンチーム
    沢 多賀女
  • 夕暮れの食卓待ちし花の影
    昇椿
  • 新しき卓布に替へて去年今年
    佐々木棗
  • 投げ入れて溢れるほどの春の色
    われもこう
  • 春暁のテーブルに二つ旅かばん
    われもこう
  • 春の朝椅子四脚と箸二膳
    檸檬一実
  • 食卓は死細胞水を飲む百合
    藻玖珠
  • ゆづり葉を囲む晩酌三世代
    藻玖珠
  • 箸を置き話切り出す五月闇
    いまい沙緻子
  • 付いてるよご飯粒取る春淡し
    いまい沙緻子
  • 食卓の花瓶は鏡か猫の子よ
    のりこうし
  • 食卓の賑わいはこぶ春の風
    清泉
  • 落ち着いた冬の静寂食事する
    こもれび
  • やれ一人至福のコーヒー花一輪
    景雪
  • 怪獣去り戻れる平和春休み
    景雪
  • ウーバー待つ楽をしてみる老いの春
    白石ルイ
  • 解夏に逝きし母今そっと帰り居り
    白石ルイ
  • 二年振りに開けたカーテン菜の花忌
    太田 陽翠
  • 春浅し妻は向かいの席に居る
    太田 陽翠
  • ヤクルトレディ何軒目の桜か
    濡れひよこ
  • 春光や吾と同年の掛時計
    濡れひよこ
  • 沈丁花入院前夜ゴミ箱へ
    リコリス
  • 名も知らぬ花の束から春香る
    にわなづな
  • 嫁ぐ春朝刊逆さ持つ父よ
    ガジュマル新山
  • 冴返る相手の母に好かれしが
    ガジュマル新山
  • カーテンもニトリ新居に春の暮
    おふ
  • 味噌汁を計量カップで掬う春
    おふ
  • 合格や食卓に跡「45」
    宮崎和湖
  • カーネーション選ぶ時間のあの子らし
    宮崎和湖
  • 猫の恋客待つ茶碗に毛が入り
    芳実堂
  • 春の朝ただぼんやりと花をみる
    宏明
  • 空席がまたひとつ増え弥生かな
    宏明
  • 愛の日の生花コーナー手が縮む
    駒月 彩霞
  • ポップコーンのごと開き咲く雪柳
    駒月 彩霞
  • 卓上の春風真似るディフューザー
    きざお
  • 花の宴光合成は酒気を帯び
    きざお
  • 君を待つ特別の卓うら盆に
    甘崎禅之助
  • 電話受け包丁研ぐや真鯛まつ
    あかつき
  • 窓開けて秘湯の気分春のひえ
    あかつき
  • 黄水仙二十年の白花瓶
    鮭乙
  • 黄水仙一輪日影に首垂れ
    鮭乙
  • 花嫁を彩るポピーと帰りけり
    河上 晃
  • かか!あかよ!握るアネモネ一輪挿し
    河上 晃
  • なんとなく狭庭の景も春めきぬ
    千津美
  • 二人居にバレンタインデーチョコひとつ
    千津美
  • 食卓の花瓶で既に満たされる
    英亭
  • 食卓に亡き母のごと玉椿
    宮古綟摺
  • 今治の友案ず朝篝火草(シクラメン)
    宮古綟摺
  • 二組の皿を揃えし四月かな
    鳥見山歩人
  • ラップ飯書き置き机に春の暮
    素規
  • ひまわりに熱気と狂気ゴッホかな
    素規
  • 「かみ、切った?」君の顔みて桜餅
    在在空空
  • うぐいす餅摘むあいだの止む会話
    在在空空
  • 晩飯は手抜きありあり春寒し
    SEAN