第55回「食卓に花瓶」《並》②

評価について
本選句欄は、以下のような評価をとっています。
「天」「地」「人」…将来、句集に載せる一句としてキープ。
「並選」…推敲することで「人」以上になる可能性がある句。
「ハシ坊」…ハシ坊くんと一緒に学ぶ。
「並選」…推敲することで「人」以上になる可能性がある句。
「ハシ坊」…ハシ坊くんと一緒に学ぶ。
特に「ハシ坊」の欄では、一句一句にアドバイスを付けております。それらのアドバイスは、初心者から中級者以上まで様々なレベルにわたります。自分の句の評価のみに一喜一憂せず、「ハシ坊」に取り上げられた他者の句の中にこそ、様々な学びがあることを心に留めてください。ここを丁寧に読むことで、学びが十倍になります。
「並選」については、ご自身の力で最後の推敲をしてください。どこかに「人」にランクアップできない理由があります。それを自分の力で見つけ出し、どうすればよいかを考える。それが最も重要な学びです。
安易に添削を求めるだけでは、地力は身につきません。己の頭で考える習慣をつけること。そのためにも「ハシ坊」に掲載される句を我が事として、真摯に読んでいただければと願います。
※結果発表欄では添削した形で句を掲載する場合がありますが、「マイ句帳」に収録される句は投稿した段階の句がそのまま保存され、投稿以降の修正や削除は不可となっております。予めご注意願います。
【第55回 写真de俳句】《並②》
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亡き君と中華でビール春夕べまりも
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雀の子隣家の屋根で硬くなりまりも
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穏やかな春の朝まであと何年?UK43
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子らの皆巣立ちぬ朝の霞草ひでやん
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春日享く椅子も食器も夢もペア佐藤儒艮
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春の日の終の棲家に好きなものハルノ花柊
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勿忘草母の仕事は水やりハルノ花柊
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陰膳の微笑む母に白い百合信壽
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親友の机一輪白百合よ信壽
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初夏やスナップエンドウ開かれてゆすらご
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子の卒業夫と二人の夕げ早葉山さくら
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巣立ちたる子から届けるフリージア葉山さくら
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横浜の回るテーブル夏近し奈良の真
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札幌の君とのディナー春深し奈良の真
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定年の夫と昼餉の冷奴信茶
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心療内科医もヒトや春の風邪空木花風
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ひとりもん光ひとひら春の昼京あられ
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飯椀に山並み模様蕗のとうやまだ童子
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焼鰯初めて食べたきみの味やまだ童子
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郁郁と新じゃがスープの白き鉢つづきののんき
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木の芽張る揃いの箸の封を解くつづきののんき
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食卓の空く半分や鳥巣立つ一生のふさく
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夏暁や窓の花からもどる色風蘭智子
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花冷えや今さらキャラ変もできず藤井天晴
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春風やテーブルクロス白い音あすか風
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整えて待ち草臥れた白い薔薇あすか風
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ブーケ枯れ残る最後のかすみ草おぐら徳
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卓飾る爺の雛菊孫来るおぐら徳
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瀬戸焼の箸置きしすゑ君影草渥美こぶこ
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すみれ草笑顔とみえる心の文字風早 杏
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母からとあの子に渡すスイートピー風早 杏
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巣立ちとは寂しきひかり桜餅谷山みつこ
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カーテンを閉めろ牡丹の陰にパパラッチ⑦パパ
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退院の食卓春の花揺れて灯り丸
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はじめてのスーツ眩しく落花舞う灯り丸
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彼岸入りランチョンマットは二人分松虫姫の村人
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通学の糧や春日の握り飯まっちゃこ良々
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亀鳴くや電子レンジのチンの家まっちゃこ良々
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調理場のはじける音や夏初森野みつき
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長閑さや熊の張り子の小法師つくぷるうと
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氷水言葉の刃先反対に鈴木秋紫
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何の日か問う夫今日の春嵐舞茸ご飯
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行く春や優し眼差し今もある大本千恵子
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朝ドラを背にスマホ繰る立夏かな稲垣加代子
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朝寝して朝昼兼ねてボロネーゼ西村小市
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愛の日の食卓に待つ猪口ふたつ山川腎茶
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野の花を生けよ高価な花瓶には山川腎茶
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晩餐の花器に浮かべて八重つばき歩一
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鳥雲に花びんの席は逝きし友歩一
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冷蔵庫「あれどこだっけ?」と今日も夫小倉あんこ
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灯火親し茹でるパスタのごとく活け沢田千賀子
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大家族今は二人の冷奴満る
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新メニューはペペロンチーノ夏来る白石 美月
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魚の名の小花たらふく群れる春千夏乃ありあり
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皺皺の手に九谷焼古茶よ古茶扇利子
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垂直のサッシゆらゆら蔦若葉扇利子
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ばあちゃんのうぶ毛ほわほわほわ花見もぐ
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舞ちゃんのママのマフィンやチューリップ絵夢衷子
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もてなしよ籠の春子の面構へはれまふよう
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スマホ手に向き合うふたり木の芽時あすかきょうか
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唐突に緑の書類あおみどろあすかきょうか
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古茶注ぐシンクは錆びてしまひけり渡邉 俊
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春休みおにぎりの上のメッセージ渋井キセ乃
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三月がもう座っているダイニングうからうから
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予約席あたたかメニュー先どうぞふるてい
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無造作に活かる花瓶や昭和の日素人(そじん)
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朝コーヒー今日から夏になる予感広泉
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でこぽんに流れっぱなし「基礎英語」小川晴よ
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祖父の視界に漬物なんぞ花の雨さ乙女龍チヨ
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糊の利いたランチョンマット清和かな広島 しずか80歳
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定席の父と母へ土筆炒め広島 しずか80歳
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退職の朝ベランダにひらり花柊まち
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迷い鳥てふ春のひかりをたまはりぬ飯村祐知子
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六月のフィンランドブルーをテーブルに杏乃みずな
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二人連れ今日も外食四月馬鹿里山まさを
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共稼ぎ卓にポツンと霞草里山まさを
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サルビアのアレンジメント宿の部屋チリンドロン
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茂みにもマーライオンの水の音チリンドロン
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カーテンを開ければ富士や避暑の宿竹田むべ
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春巡る母の重みの跡四つとわずがたり
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春愁の朝餉母と子の旅立ち丸山 晴耕
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春の日を確かめながら食事せり丸山 晴耕
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ワイシャツの肩口百合のキスマークこもれび
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君を待つランチヨンに風光る花信ごまお
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アネモネ一輪光らせ待つ快気山葡萄
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食卓を押し戻されて雲の峰トウ甘藻
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おかへりと香り満ちたりシクラメン堀尾みほ
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春の宵植生たがふ花の束花屋英利
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空席の上に青林檎の置かれ泉楽人
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鈴蘭の清濁持ちて悪女なる伊藤 柚良
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除染地の桜点灯つらつらとノアノア
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色水を吸はせ花瓶の桜ほのノアノア
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定年の夫は旅へ飛花落花板柿せっか
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ひと月の露命の命沈丁花高橋侘助
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すずらんや静かに夢を語る君小笹いのり
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母の日のハート形なるハンバーグ小笹いのり
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いそいそと義母は新茶の小さき缶山羊座の千賀子
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鈴蘭のそこは満開ここは蕾ルーミイ
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春愁ふ生き急ぐ背の小さきこと岡田きなこ
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佃煮の瓶に片栗挿されをり東風 径
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まづ席をつくる食卓帰省せり東風 径
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花冷えや玉子サンドの柔らかさ間 静春
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九条の会あるテーブルに梅一輪間 静春
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春光やモデルルームの通わぬ血おこそとの
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春日和漆器整うお食い初めおこそとの
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ペットボトルの花瓶のビー玉春陽さす石橋 いろり
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アネモネや兄の七回忌はふたり鈴白菜実
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捨て瓦二つ重ねに都わすれ幸香
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カサブランカ十本重し見舞花幸香
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清明の卓に輪染みや金婚式陶瑶
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鈴蘭の迎へてくれる吾の薬袋一久恵
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すずらんの花束卓に恩師来る横浜月子
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命日やバカラに白い薔薇2輪岡本かも女
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テーブルに牡丹ソロ活女子の古希岡本かも女
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野遊びの可憐を活けて君と親しむ逢來応來
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摘み草や友昇進の祝い膳逢來応來
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甘き香やデイサービスの風呂に薔薇春待ち女
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鮎魚女の斑や瀬戸の美しき砂東田 一鮎
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二黄卵だらけのパック春の雷あまぐり
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切りそびれし居間の冷房旅の空このみ杏仁
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リビングに空席一つ春の朝おおいおちゃ
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滅びゆく花瓶の薔薇痛々しい佐藤 啓蟄
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卓袱台に向日葵花弁陽は沈む佐藤 啓蟄
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ミステリーの凶器の花瓶熱帯夜河上摩子
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在るものを集めてランチ若葉風河上摩子
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寄り道や空き瓶に挿す花大根もりたきみ
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後ろ手の赤がちらりとカーネーション雪音
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食卓からはみでる芙蓉私みたいこたま
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ガラス皿紫蘇の葉に盛る冷や奴おケイちゃん
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「誰来るの?」食卓に花子の一声幸水
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老夫婦会話ぼそぼそ花明かり幸水
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午前様待つ一輪の百合の花伊達紫檀
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短夜の一輪花や砂時計伊達紫檀
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食卓にさくら一枝古希の妻やっちゃん日記
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春めきて黄色一はけ野を染めて井上玲子
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試作たる料理の側の百合の花宇野翔月
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花を巡る神経戦初夏雨かなつんちゃん
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手作りの花瓶へ庭のアネモネを染野まさこ
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花瓶洗う夫から赤い薔薇三本染野まさこ
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水仙よ吾を見ている野良猫よ黒猫
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正座して入るる茶室や寒椿黒猫
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春の日や古民家カフェの白障子きべし
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余所行きねランチマットとチューリップおっとっと
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秋晴や食初めの鯛義父買ひに央泉
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トーマスマックナイトと白のカーテン皐月風むらのたんぽぽ
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足りぬままのダイニングチェア雪中花秋白ネリネ
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春の月残り二輪のブーケかなだがし菓子
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背の高きホームステイの子と新茶栗の坊楚材
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御明や三が日には輪島塗ぴーとぺー
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手づかみで頬に詰め込む南瓜かなぴーとぺー
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陰膳へひらりひとひら遠桜むげつ空
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春泥や温め直しの夫の飯志暁
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囀りや珈琲たてる「時」が好き藤井かすみそう
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蒼き花器の椿一輪まねき猫風の母
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菜の花を花束にして子の土産風の母
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プレゼント着て飛びはねる二歳の春桔梗郁子
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赤ちゃんに布団をかける二歳の春桔梗郁子
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今日からは独り食卓にマーガレット日向あさね
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食卓の椅子の遺骨と春立ちぬ司香
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蒲公英やトトロ茶碗の花手水丹波らる
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「たいせつ」をそっと包みてチューリップうっとりめいちゃん
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春と君パスタランチへご招待うっとりめいちゃん
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ふらここやふたりふわふわ家出話風友
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スイートピー花器に小さき莢のあり風友
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予約席白きマットと白き薔薇山女
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オール5の優等生や桜鯛山女
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「朝食後」束ぬ忌明けの薬降る深紅王
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春陽ざし吾子のあんよは外気浴しなやか
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ちゃぶ台や父が座りて桜鯛しなやか
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ラブ運の食卓窓の鳥交るぱんだ社長
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天ぷらになる前の儀や蕗の薹ぱんだ社長
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春光や一輪活けし硝子花器小林 昇
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去りぎわのクロスは白に風信子時乃 優雅
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食卓に紫陽花差して友のあり時乃 優雅
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病室の花瓶にひとりゐる余花俳句笑会
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春嵐出帆前夜の卓上花俳句笑会
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食卓に夫の置きしか花ミモザ菩華
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送別の花香しき春の朝摩耶
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菜の花や冷蔵庫にてひそと咲く直子
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お浸しに出来ず菜の花瓶に挿す直子
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沈黙色々春メニュー見る二人連れ旅路
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編み込みの髪がうれしい入学式龍の珠
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薄氷や黙せる卓の夫婦碗前田冬水
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巡り来て卓に散りゆく花一生前田冬水
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ガラス器の一輪挿しの白き薔薇チェルシー
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春眠の目覚め待つ朝のテーブルごとう真樹
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新学期朝の食卓子と囲むごとう真樹
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デンファレのブーケの席札謝恩会藤瑪瑙
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薔薇一輪手作りケーキ華やげりすみ子
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缶ビール摘みは豆と推しの声無何有
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くれなゐの落つ薮椿食卓へみや
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おさんぽのみやげは温きほとけのざぴん童子
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部署移動目だけ笑わぬ古参かなぴん童子
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テーブルがデスクにもなり新学期とり
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やすやすとビールジョッキに桃の花藤村煌永
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白は夫黒好きの吾うららかに若宮 鈴音
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つつましく整えし部屋春二人蒲公英
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春光のテーブルコーデ青刺し子蒲公英
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テーブルの花瓶に迷ひ蟻二匹とぜん
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小春風空席待ちの列長しかりん