第56回「百日紅の名所」《並》⑤

評価について
本選句欄は、以下のような評価をとっています。
「天」「地」「人」…将来、句集に載せる一句としてキープ。
「並選」…推敲することで「人」以上になる可能性がある句。
「ハシ坊」…ハシ坊くんと一緒に学ぶ。
「並選」…推敲することで「人」以上になる可能性がある句。
「ハシ坊」…ハシ坊くんと一緒に学ぶ。
特に「ハシ坊」の欄では、一句一句にアドバイスを付けております。それらのアドバイスは、初心者から中級者以上まで様々なレベルにわたります。自分の句の評価のみに一喜一憂せず、「ハシ坊」に取り上げられた他者の句の中にこそ、様々な学びがあることを心に留めてください。ここを丁寧に読むことで、学びが十倍になります。
「並選」については、ご自身の力で最後の推敲をしてください。どこかに「人」にランクアップできない理由があります。それを自分の力で見つけ出し、どうすればよいかを考える。それが最も重要な学びです。
安易に添削を求めるだけでは、地力は身につきません。己の頭で考える習慣をつけること。そのためにも「ハシ坊」に掲載される句を我が事として、真摯に読んでいただければと願います。
※結果発表欄では添削した形で句を掲載する場合がありますが、「マイ句帳」に収録される句は投稿した段階の句がそのまま保存され、投稿以降の修正や削除は不可となっております。予めご注意願います。
【第56回 写真de俳句】《並⑤》
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手のひらに置いて愛でるや呉服梅さち緖
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百日紅今朝も変わらず目玉焼き智隆
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山姥はあちらをしへ百日紅どゞこ
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夕間暮れ濃き口紅や百日紅菅原ちゑ
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新学期かかへきれぬ荷百日紅菅原ちゑ
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路地裏の満開の花の孤高鈴木 リク
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百日紅お主結構ワルよのう森 健司
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百日紅吾子のおしりは滑り台森 健司
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空燃えて幹まで紅き百日紅ひーちゃんひーちゃん
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老母の庭咲きたる花や百日紅柿の実
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水元の空にふんわり百日紅瞳杏
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三ヶ月風に揺れるは百日紅瞳杏
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百日紅けんどん障子に濃薄影みやもとや
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百日紅枝垂れて影の粒の息山本八角
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風光る朱き木橋に二羽の鳩水越千里
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橋上のほほに薫風九条池眼蔵
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新緑の茶室の音や鳥の声眼蔵
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ハイカラなピンク色して百日紅南全星びぼ
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満ち満ちて水面溢るる百日紅日月見 大
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さるすべり球児石段競争す日月見 大
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百日紅零れ続ける作り笑い多数野麻仁男
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墓仕舞い読経も終い百日紅真秋
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空晴れて折れ垂れ下がる百日紅石井青花
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日替りの病とかけっこ百日紅(ひゃくじつこう)鈍牛
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箏の音や碧き袿と百日紅清桜人
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吾子の手や二刀流笑む百日紅夢追い人
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点滴にベッドから見る百日紅夢追い人
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側にいて声の届かぬ百日紅雪椿
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田を植うるじいじスマホで撮る園児小島やよひ
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さるすべり頭上の羽音紅の彩萌黄多恵
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けふの夢浮かべ艶やか百日紅萌黄多恵
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鬼瓦に丸々として百日紅福朗
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人の居り百日紅をば眺めおり和脩志
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爛漫の隣家の躑躅主は臥す春瑛
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誰の為の土産か土間の花の塵碧月ゆう
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退部記念写真は初めての薔薇と碧月ゆう
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満開の百日紅の蔭やはし三日月なな子
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散り際にベールを開く百日紅三日月なな子
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百日紅一本挿して君を待つ逍遥遥
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百日紅見返る幹に紅こぼし古乃池 糸歩
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百日紅花びら隣家のボンネット飯島寛堂
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転出の庭なき同居さるすべりなみきたか
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精根の果ての勝利や百日紅えりち
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御神輿のに揺れに合わすか百日紅えりち
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屋久島を初めの秩序春驟雨感受星 護
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百日紅夫の遺した朱き嘘睦花
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飽きもせず毎日見やる百日紅中島タカシ
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百日紅休み時間にひとり撫でただなかのめ
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申年の母の甲すね百日紅ただなかのめ
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業平と一献交わす春の夢天龍蘇人
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清流に浮かぶ花びら花筏天龍蘇人
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人待ちの無人駅舎の百日紅陽
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百日紅胸突き坂の通学路陽
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百日紅辞書を片手に麺すする閑陽
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豊国社へ賑はふ色やさるすべり朱鷺
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百日紅しばし見かけぬ人の家に朱鷺
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竿先に干すや五月のポリ袋ガリゾー
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無縁墓へと揺るる花房さるすべりガリゾー
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Z世代引き連れランチ初夏の庭きょうのあき
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逆上がり重ねる練習百日紅きょうのあき
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百日紅肌の手入れに抜かりなしえりまる
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百日紅きょうえんじゅんび百日白老黒猫
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百日目親子亀去る百日紅老黒猫
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義母と碁を打ちし縁側百日紅ちよ坊
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鳥啼いて退院の日の百日紅ちよ坊
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待つ馬にひらりと乗れず秋の風銀猫
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通信簿褒美ねだれば百日紅UVA桜
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青鷺の家並み蹴散らす水鏡UVA桜
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青いクレヨン短くなりて百日紅ひいらぎ
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百日紅口裂け女はおらんよひいらぎ
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夕暮れにほむら連ねる百日紅一 富丸
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生き物の滑り落つ音百日紅入道まりこ
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さるすべりフリルの花弁艶めかし妙啓
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吹き溜まり百日紅の紅映えて妙啓
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いるかせの歯槽膿漏百日紅芳山
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小雨降る猫忍びをり百日紅芳山
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窓をあけ風鈴の音と祝う古希塞翁が馬
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母白寿車椅子より百日紅塞翁が馬
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涅槃仏は永遠に笑みおり百日紅やぎみかん
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百日紅一陣の風に花散らす華婦香 (カフカ)
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百日紅読経響けり曲がり角華婦香 (カフカ)
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謹慎を忘れたる百日紅かな雄蹴
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百日紅咲けば雨傘仕舞ひけり雄蹴
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軽鳧の子の祖父母やふやふ大仏殿奥伊賀サブレ
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若き歌手自死に供えし百日紅天橋立右彩
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百日紅御堂も白に染まるほど素牛
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儚げな乙女ごころや百日紅素牛
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引きこもる百日紅が咲く日までこはる
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笑うかな百日紅の咲く頃にはこはる
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山鳩の字足らずに止む夏座敷となりの天然水
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忘れましょ不運なことは百日紅砂糖香
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烏鳴き水面に映る百日紅風花舞
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日に挑み新梢伸ばし百日紅風花舞
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さるすべり彫刻並ぶ碌山館山崎三才
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緑陰やすべすべの幹手をあててバイカウツギ
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名の由来君と語りて二重虹ならば粒あん
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女子会のおしゃべり延々百日紅前田いろは
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百日紅下ろした靴の跳ねのあとすうばあば
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百日紅今朝の寝癖や付いて来るすうばあば
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バリアフリー母の新居の百日紅まるるん
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百日紅寡黙になりし夫を看る岳陽
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もどかしき夫の歩みや百日紅岳陽
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彼のいた必勝寺の百日紅美織
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積み木くづれ悪意のある世界の春へ美織
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百日紅木蔭作れず人見知り銀髪作務衣
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百日紅半年ぶりの献血へ苅桜守
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百日紅対局離れ庭先に苅桜守
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野良猫のくつろぐ庭や百日紅欣喜雀躍
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百日紅バイエルは黄に変はりけり欣喜雀躍
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百日紅越しのベンチに一人祖父夏蜜柑久楽
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アラフィフは次の夢へと百日紅雉虎緑目
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まだキスも躊躇う影や梅ふふむ江口朔太郎
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百日紅あなたの指が好みなの江口朔太郎
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夭折の友よ中学の百日紅天雅
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課題は熟字訓庭に百日紅川野 藤央(藤央改め)
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百日紅櫃の残りに吐息吐く蛇の抜け殻
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鯉昼寝百日紅の影深し蛇の抜け殻
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さるすべり児らの仲良き別れしなさく砂月
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欄干の蟷螂との間二メートル新米にぎりめし
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欄干の手垢や温しはいチーズ新米にぎりめし
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街道の一番星と百日紅のの夏
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囲まれて百日紅の木鬼ごっこのの夏
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京町家手窓に見ゆる百日紅秋月あさひ
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百日紅鬼女となれずに佇みて渡海灯子
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百日紅昼餉のあともまた砂場渡海灯子
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さるすべり赤点花と語り継ぐロージー
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拾翠亭友を招ひて初点前小田毬藻
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茶室から借景眺む旅人かな小田毬藻
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春の夜の小児喘息吾は寡黙のんきち
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欄干の陽差しのぬくみ百日紅田原うた
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樟若葉街道歩きの昼餉時猫ずきん
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橋のある池にはえるや百日紅高木友
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わたし見て庭園に咲く百日紅高木友
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枝先がアポロのような百日紅ぜのふるうと
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慣れたかな校門で礼百日紅犬山侘助
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サルスベリインバウンドのスマホカシャ犬山侘助
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名園の池に映りし百日紅ちょうさん
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何度でも初夏のこころへ架ける橋冬野とも
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百日紅三時のカフェに肘をつく山本美奈友
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添える手の甲に老斑百日紅神無月みと
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百日紅散りて浄土の華となり松芯
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菩提寺の古りて深紅の百日紅松芯
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母逝きて里も遠退く百日紅ひろこ
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百日紅おどろおどろし夜半の墓地いわさき
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百日紅日の出で飛び起き海岸へ梨惠
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底なしの苔色の沼さるすべりあが野みなも
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御簾を上ぐ中宮気取りて葛饅頭あが野みなも
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青空や百日紅の紅濃かりけりふく
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小石蹴り駆け出す下校の百日紅ふく
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火照る手をそっと木肌へ百日紅一井かおり
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紅差してほころぶ百歳百日紅一井かおり
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陽を浴びる百日紅や裸婦の肌ときちゃん
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御簾越しに読経と競う蝉の声ときちゃん
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陽の圧をはね返すツヤ百日紅由樺楽
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チリチリと孤高に咲くよ百日紅由樺楽
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百日紅「裸足で登れるよ」と母に在仏変人
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青空や綿雲ごとく百日白肴 枝豆
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まだ低き街路樹なれど百日紅いしとせつこ
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百日紅ポップコーンを抱きシネマいしとせつこ
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さるすべり人事異動の沈没よちくちく慶
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さるすべり斜塔のごとく加齢かなちくちく慶
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それぞれが心残ししさるすべりゴルパパ
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百日紅咲いた処が名所かなゴルパパ
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女生らの勢んでゆくや百日紅加里かり子
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散ることの気づかぬままや百日紅すがのあき
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春宵の咲きっぱなしの楼閣へ奈良井
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百日紅けふも逢はれぬ浮見堂一石 劣
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腕白の血の染むシャツや百日紅幽香
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あのやうに咲きこのやうに散る桜かな氷雪
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飛花落花わかれつげあふ花と人氷雪
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芋虫を摘んで除ける箸震え四季奈津子
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すれ違う少女百日紅の残り香春駒
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百日紅が染む復興の港町春駒
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橋向かふの娘躍るや百日紅あねもねワンヲ
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会えぬ母白き日差しに百日紅竪山 ヒスイ
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さるすべり名付けた人を恨もうか佳辰
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拝殿へ赤い花びら蛇うねる佳辰
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百日紅も十日で散るや義母の庭真夏の雪だるま
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九條池の百日紅なり微風来真夏の雪だるま
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娘とのランチは楽し百日紅西山
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百日紅ボランティアの朝お見送り西山
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痛いほどギラつく空や百日紅卯之町空
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父植えし百日紅とは知らぬままこりゆばんばん
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手を繋ぎ飛石をぴょん百日紅美んと
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百日紅水面に浮かぶ雲白く美んと
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天上の衣にふれる百日紅いちの
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願掛けのままの黒髪百日紅片山千恵子
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予備校の窓には見えぬ百日紅吉田さと
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雨開の本宮に咲く百日紅高辺知子
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ガウディも愛した色か百日紅高辺知子
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猫の墓愛しい庭に漱石忌窓 美月
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太宰府の梅や三世を渡る橋三毛猫モカ
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「かさぶたははがしちゃダメよ」さるすべり草深みずほ
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ふくふくと数多のつぼみ百日紅草深みずほ
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楊貴妃の愛し華清池山滴る千霞
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夏帽子子等を励まし坂登るなんくる
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夏の夜光に浮かぶ白い幹なんくる
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北の空咲くまで待ちし百日紅空素(カラス)
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咲き頃を待ち合わせてる百日紅空素(カラス)
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薫風や碧の湖面澄みわたるくつの した子