第57回「沖縄県の郷土料理」《ハシ坊と学ぼう!⑦》
評価について
本選句欄は、以下のような評価をとっています。
「天」「地」「人」…将来、句集に載せる一句としてキープ。
「並選」…推敲することで「人」以上になる可能性がある句。
「ハシ坊」…ハシ坊くんと一緒に学ぶ。
「並選」…推敲することで「人」以上になる可能性がある句。
「ハシ坊」…ハシ坊くんと一緒に学ぶ。
特に「ハシ坊」の欄では、一句一句にアドバイスを付けております。それらのアドバイスは、初心者から中級者以上まで様々なレベルにわたります。自分の句の評価のみに一喜一憂せず、「ハシ坊」に取り上げられた他者の句の中にこそ、様々な学びがあることを心に留めてください。ここを丁寧に読むことで、学びが十倍になります。
「並選」については、ご自身の力で最後の推敲をしてください。どこかに「人」にランクアップできない理由があります。それを自分の力で見つけ出し、どうすればよいかを考える。それが最も重要な学びです。
安易に添削を求めるだけでは、地力は身につきません。己の頭で考える習慣をつけること。そのためにも「ハシ坊」に掲載される句を我が事として、真摯に読んでいただければと願います。
空港は日盛りまずソーキそば
日向あさね
夏井いつき先生より
「まずは」とすれば人選です。
「まずは」とすれば人選です。


琉球のびんがた藍の目に涼し
しなやか
夏井いつき先生より
「琉球紅型の中でも藍型は、夏の衣料に数多く染められるとのことです。『藍型』とすると『イェーガタ』と読むとの事ですが、藍色の涼しさを詠みたく『藍の目に涼し』としましたが、『藍は目に涼し』とするべきだったでしょうか」と作者のコメント。
「藍は」とすれば、人選です。
「琉球紅型の中でも藍型は、夏の衣料に数多く染められるとのことです。『藍型』とすると『イェーガタ』と読むとの事ですが、藍色の涼しさを詠みたく『藍の目に涼し』としましたが、『藍は目に涼し』とするべきだったでしょうか」と作者のコメント。
「藍は」とすれば、人選です。


父捻りし器に枇杷のせてみる
旅路
夏井いつき先生より
せっかくのお父さんの思い出を詠んだ句。調べを整えると、人選ですよ。
せっかくのお父さんの思い出を詠んだ句。調べを整えると、人選ですよ。


海ぶどうは今核分裂月涼し
ひょんすけ
夏井いつき先生より
「海ぶどう」と「月涼し」の取り合わせは、良いですね。中七をどう理解すればよいか、少々苦しみました。
「海ぶどう」と「月涼し」の取り合わせは、良いですね。中七をどう理解すればよいか、少々苦しみました。


龍淵に潜みて再建の首里
泉晶子
夏井いつき先生より
最後に「城」を付けて、人選です。
最後に「城」を付けて、人選です。


蓮池は亀の遊び場忙しけり
鶴子
夏井いつき先生より
「忙し」が「けり」に接続する場合は、「忙しかりけり」となります。
「忙し」が「けり」に接続する場合は、「忙しかりけり」となります。


寡婦二人従姉妹同士や桜しべふる
うらん
夏井いつき先生より
「第55回で〈寡婦二人従姉妹同士や桜餅〉に並の評価を頂きました。投句してすぐに『桜しべふる』の方が、少しもの悲しさか読み取れて良かったのではと、推敲しました」と作者のコメント。
この場合でしたら、「桜蘂降る」という季語を上五に字余りでおけば、調べが整います。
添削例
桜蘂降る従姉妹同士の寡婦二人
「第55回で〈寡婦二人従姉妹同士や桜餅〉に並の評価を頂きました。投句してすぐに『桜しべふる』の方が、少しもの悲しさか読み取れて良かったのではと、推敲しました」と作者のコメント。
この場合でしたら、「桜蘂降る」という季語を上五に字余りでおけば、調べが整います。
添削例
桜蘂降る従姉妹同士の寡婦二人


夏井戸にいつき蛙の声十七響く
紙威楓
夏井いつき先生より
「事情により会員継続が難しく、戻れる際は戻るつもりですが、しばしのお別れです。『プレバト‼︎』で夏井先生と出会い、先生でなければ、こんなに続けてなかったと思います。今後も俳句は続けます。今回は先生への感謝を込めました。読み方は『十七(とな)響く』です。季語の使い方が微妙かなと思いつつも、語順を重視したく、夏井戸で夏蛙という事にできないかなと……。それではいつかまた。先生のご活躍とご健康を心より願っております」と作者のコメント。
またいつでも。復帰をお待ちしております。
「事情により会員継続が難しく、戻れる際は戻るつもりですが、しばしのお別れです。『プレバト‼︎』で夏井先生と出会い、先生でなければ、こんなに続けてなかったと思います。今後も俳句は続けます。今回は先生への感謝を込めました。読み方は『十七(とな)響く』です。季語の使い方が微妙かなと思いつつも、語順を重視したく、夏井戸で夏蛙という事にできないかなと……。それではいつかまた。先生のご活躍とご健康を心より願っております」と作者のコメント。
またいつでも。復帰をお待ちしております。


対馬丸宮古ブルーの海開き
スマイリィ
夏井いつき先生より
「夏になると、美しい海の象徴として紹介される宮古島。かつて、対馬丸に乗っていた健気な子供達の命が犠牲になっている。レジャーを楽しめる時代に感謝したいが、沖縄は戦争で犠牲者が出た所。その時代を生きた方の存在が、今もある事を忘れてはならないと思う」と作者のコメント。
「対馬丸」と「海開き」の取り合わせは、一つのチャレンジです。残りの音数を、どの方向に、どう使うか。そこが勝負の分かれ目です。
「夏になると、美しい海の象徴として紹介される宮古島。かつて、対馬丸に乗っていた健気な子供達の命が犠牲になっている。レジャーを楽しめる時代に感謝したいが、沖縄は戦争で犠牲者が出た所。その時代を生きた方の存在が、今もある事を忘れてはならないと思う」と作者のコメント。
「対馬丸」と「海開き」の取り合わせは、一つのチャレンジです。残りの音数を、どの方向に、どう使うか。そこが勝負の分かれ目です。


浜昼顔砂と戯れ蔓延ばす
トコトコ
夏井いつき先生より
「戯れ」の擬人化は一考の余地があります。この場合は、描写に徹するのが定石です。


若夏やラフテー美味し島の宿
天音
夏井いつき先生より
「~や」の切れ字、「美味し」の終止形。三段切れです。どこか1カ所を繋ぐか、語順を再考してみましょう。
「~や」の切れ字、「美味し」の終止形。三段切れです。どこか1カ所を繋ぐか、語順を再考してみましょう。


夏至南風本土へ弟は留学す
松雪柳
夏井いつき先生より
調べがちょっとギクシャクします。いっそ、下五を「留学」の体言止めにしてしまうのは、いかが?
調べがちょっとギクシャクします。いっそ、下五を「留学」の体言止めにしてしまうのは、いかが?


忙し日の〆はビールと冗句にて
リコピン
夏井いつき先生より
「忙し」は形容詞の終止形なので、「日」に接続すると「忙しき日」となります。
「忙し」は形容詞の終止形なので、「日」に接続すると「忙しき日」となります。


ロビー出てるるぶで扇ぐ炎暑かな
橙茶
夏井いつき先生より
下五「かな」の詠嘆は効いてないので、「炎暑」で終わる体言止めにしてみましょう。
下五「かな」の詠嘆は効いてないので、「炎暑」で終わる体言止めにしてみましょう。


冬空へ放つ蒸籠は散けけり
加賀屋斗的
夏井いつき先生より
「蒸籠は散けけり」という状況が、イマイチ分かりにくいです。蒸籠が、ばらけてしまった?
「蒸籠は散けけり」という状況が、イマイチ分かりにくいです。蒸籠が、ばらけてしまった?

