第60回「双子のようなペンギン」《並》①
評価について
本選句欄は、以下のような評価をとっています。
「天」「地」「人」…将来、句集に載せる一句としてキープ。
「並選」…推敲することで「人」以上になる可能性がある句。
「ハシ坊」…ハシ坊くんと一緒に学ぶ。
「並選」…推敲することで「人」以上になる可能性がある句。
「ハシ坊」…ハシ坊くんと一緒に学ぶ。
特に「ハシ坊」の欄では、一句一句にアドバイスを付けております。それらのアドバイスは、初心者から中級者以上まで様々なレベルにわたります。自分の句の評価のみに一喜一憂せず、「ハシ坊」に取り上げられた他者の句の中にこそ、様々な学びがあることを心に留めてください。ここを丁寧に読むことで、学びが十倍になります。
「並選」については、ご自身の力で最後の推敲をしてください。どこかに「人」にランクアップできない理由があります。それを自分の力で見つけ出し、どうすればよいかを考える。それが最も重要な学びです。
安易に添削を求めるだけでは、地力は身につきません。己の頭で考える習慣をつけること。そのためにも「ハシ坊」に掲載される句を我が事として、真摯に読んでいただければと願います。
※結果発表欄では添削した形で句を掲載する場合がありますが、「マイ句帳」に収録される句は投稿した段階の句がそのまま保存され、投稿以降の修正や削除は不可となっております。予めご注意願います。
【第60回 写真de俳句】《並①》
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よちよちと母の散歩は落ち葉避け佳奈
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病葉よ子無き夫婦の行く末を佳奈
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PCの画面に昔イルカいた小川ゆう
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銀幕のマストロヤンニ夏帽子小川ゆう
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恋しくてすり足真似る秋の夜とっと
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双子ゆくお下がり想ふ更衣鉄旅首里
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青葉風泣き合ふ双子和音して鉄旅首里
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ペンギンの喉通り過ぐ初秋刀魚蔵豊政
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おなもみやペンギンのリュックが走る蔵豊政
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氷上のペンギン流し昭和基地かたじん
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仁王立ち卵抱く背にブリザードかたじん
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ペンギンや孫の靴買う冬日和令子
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ペンギンの足裏凍つるや休園日令子
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星冴えてペンギン滑る氷坂木田白老(きだ しらおい)
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春の日にペンギン生みて希望かな木田白老(きだ しらおい)
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夏の川辺日焼けの双子あれどっち小川多英子
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吹雪の中寄るペンギンや愛おしく小川多英子
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児等呼べど向かぬペンギン片かげりはしま
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ペンギンに翼あるやうに冬来る苔間きい
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カストルとポルックスの名のペンギン苔間きい
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渡り鳥仰ぎ羨むフンボルトまゆ志
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秋乾き双子ペンギン首伸ばしまゆ志
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企鵝たちの真夏の日本今ここは岩田くみこ
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アイドルは企鵝ゆかた着せられ散歩する岩田くみこ
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半分は絶滅危惧種真鯵喰ふ藤井いちはつ
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ぱんだ去ぬぺんぎん氷上より送る藤井いちはつ
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涼夜の水族館イルカは立ち寝みやび
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ペンギンは寝床へ特等席の夏風みやび
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月の夜に分身の術双子なり立士
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おしくらの落下ペンギン体育祭立士
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ペンギンや十字座探す夏の宵瀬文
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ペンギンと君の前髪水しぶき瀬文
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雪の岩ペンギン跳ねし海はまだ木苺
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ペンギンにゆく人々や待つ海月飾る
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二羽ちょこん皇帝なのか涼み問ふ飾る
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ペンギンとこんにちわする柿を食う納平華帆
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ペンギンの皆同じ顔末の春納平華帆
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真つ先に飛び込むプールのペンギン高瀬忠子
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ペンギンの飛ぶ空見てる水中花高瀬忠子
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本気の断食ペンギン氷に立つミセスコロンボ
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炎天や似たもの同士の犬と人青蛙
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父茹でし枝豆のあじ隠岐の海扶羽
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指ピンとペンギンのまね鳳仙花扶羽
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春の海波に乗れぬペンギンかなつきみちる
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ペンギンを見分けし吾子や夏帽子つきみちる
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ペンギンのちさき歩みや秋遍路阿比留サト子
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ペンギン二羽同じ仕草で蜻蛉追うケンケン
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ペンギンの足は長きや宵の闇せい子
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見上げれば今はペンギン原爆忌せい子
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ペンギンの並びて向かう盛夏かなサマッケニコ
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成人式ね右頬に遺伝のほくろパンダスミレ
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ペンギンのお散歩リュック春つめてくちなしの香
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新松子双子三つ子もかしこまるくちなしの香
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人鳥の行列の先秋夕焼東九おやぢ
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海の天突き上げペンギン口に鯵枝葉
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また難所コウテイペンギン群れ夕焼け枝葉
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換羽終え燕尾のぺんぎん水遊び北川茜月
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月見する影そっくりの姉妹(あねいもと)北川茜月
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銀河澄むスイミーの読み聞かせみそちゃん
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極寒のハドル揺れ隠れし産毛松りんご
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ファーストペンギンはヒトラ鵙落し松りんご
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白南風やペンギンついに鳥となるただ ひとり
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歌カルタ一枚競ふ双子の眼ただ ひとり
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ペンギンや新入生の信号待ち卯の花 京
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ペンギンの歩み亡父に似て初秋駒茄子
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双子にて残る暑さも何のそのイチゴミルク
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妹の腹にシミあり水蜜桃気仙椿
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家に向けふたつ並べる瓜の馬高嶺織人
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双子星己と似たり冬の夜里ピイ
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運命の南十字星恋人よ里ピイ
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雪解けてほったらかしの二連砲古都 とおる
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青北風や一番槍を競う共古都 とおる
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ペンギンに子育て学び行く秋にシマエナガちよちよ
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天高し人鳥海にダイビングシマエナガちよちよ
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ファーストペンギン拒否して夫婦愛の夏鹿達熊夜
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ドッペルゲンガー見しペンギンの夏の果鹿達熊夜
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ふるさとは銀漢の向こう手をつなぐなかいほな
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ペンギンは足をかくすの冬うららうぐいすあん
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なんとなくガムを噛んでる秋日和うぐいすあん
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ペンギンら横並びせよ秋真昼シラハマナオコ
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秋麗ペンギンらにも友がいてシラハマナオコ
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人鳥のおほおどりかなみあぐてふ古み雪
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蝶仰ぐペンギンたちの総踊り古み雪
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入学の列の乱れは我が息子とおる
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ペンギンの吾が道を行く虫時雨山田 健二
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ペンギンの二足歩行や秋暑し山田 健二
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地吹雪や育児嚢って温々じゃん太井 痩
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ペンギンの雪中行軍海は直ぐ太井 痩
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シャイニング狂気に隠れ虫の闇柑青夕理
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ピングーの言語明瞭原爆忌チョコ婆
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春愁や互いになれぬ左右の手チョコ婆
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ペンギンの石で妻問ふ待春かパンプキン
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暮早し人さらいのサーカス団虎有子
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ペンギンの飛び込みプール青濃くす竹玲
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夏ふかしなやみなさげなチンアナゴ三歩
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ペンギンの羽ばたきイヤイヤ期の夏天三歩
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ピーナッツ殻は乞食で実は王子恋の堀
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春嵐ペンギン鳴いて鳴いて鳴く秋田のやまちゃん
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夏深しペンギンに似て飛ばぬまま老杉
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炎ゆる夏南極模せるペンギン舎老杉
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朝寒や殻よりこぼるる黄身ふたつ薔薇の舟
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初嵐揃いの帽子をすくい去る薔薇の舟
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白息やただ隅にゐる企鵝一羽鍋焼きうどん
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長靴の齧り跡増ゆ獺祭鍋焼きうどん
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去ぬる年SNSの迷い鳥歩歩丸
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鳥雲に交番の仔は薄き羽歩歩丸
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天髙しよちよち歩む布の靴克子俳
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ひとり立ち出来てにっこり葉月尽克子俳
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涼しさや白イルカの輪ぷわわ消ゆ暮待あつんこ
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満月や双子卵は孵れるの?松井まっちゃ
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詰め替えの上手き夫持つ柚子湯かな星屑今日子
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あざらしの子の毛が抜けて初桜林雪
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あざらしの腹出しぷかり秋うらら林雪
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秋高し翼を乞うて企鵝鳴くやえみり
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企鵝めいた父の背中や紅葉かつ散るえみり
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人鳥やよちよち歩き寒昴昇椿
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かの夏の亡き姉が追うペンギンかな昇椿
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その先へ歩一歩すすむ秋の声われもこう
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ペンギンと母が重なり秋茜われもこう
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ペンギンは夜目が利くのか星月夜檸檬一実
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ペンギンのグアノこんもり雲の峰藻玖珠
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ペンギンに追われる子らや夏の露いまい沙緻子
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身を寄せて人鳥じふぶきじっといるいまい沙緻子
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羽繕いし合うペンギン秋の声のりこうし
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秋暑しペンギンのごと暮らしたし清泉
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ペンギンの見事な泳ぎ涼新た清泉
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朝霧にフリッパーバンドの青は溶く紫帆
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凍順に命温める皇帝よ白石ルイ
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婆同士いつまで看ゆるや地虫鳴く白石ルイ
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マナティの腰むっちりと秋思かな駆大
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夏シャツの越冬隊や昭和基地太田 陽翠
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ペンギンの列に突っ込む赤蜻蛉リコリス
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製氷機ゴロゴロゴロリ残暑かなリコリス
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汗光る子やペンギンの背を抜かしにわなづな
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エサ置き場海猫と店主にらみ合いにわなづな
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ペンギンよ友は大海いわし追うガジュマル新山
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コルセット三ヶ月果て竹の春ガジュマル新山
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捨案山子自分だけ生き残っているふじっこ
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スノードームの水も抜けたり流灯会ふじっこ
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飼育員追っかけるペンギン熱し宮崎和湖
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あのペンギンそうじ邪魔して泳ぎけり宮崎和湖
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ペンギンら胸張る炎暑「はいチーズ」芳実堂
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人鳥の色なき風を味はふや芳実堂
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ひととせのグレイシュ去ぬる巣立ちかな狐狸乃
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「ピングーの迷子」もっぺん夏のいえ駒月 彩霞
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我もペンギン翔べないし鰺喰うしきざお
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流氷よりさらばファーストペンギン甘崎禅之助
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遠足の吾を真似したる人の子や甘崎禅之助
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夏真昼顔がほころぶよちよちとあかつき
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酷寒や卵転ぶな足の甲鮭乙
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白き息見えぬ南極なほ白しchizumi
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ペタペタとペンギン歩き裸の子chizumi
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鳴き尽くし晩夏や終活の響きすけたけ
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秋暁や独りペンギン旅立てり宮古綟摺
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モノクロの動物園や秋の風宮古綟摺
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首長くして待つ双子今年酒鳥見山歩人
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台風を避けて井戸端会議かな鳥見山歩人
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羽を研ぎ海飛ぶ企鵝よ冬銀河素偶
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企鵝の襟黄に染めたるや龍田姫素偶
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君の眼に映る名月盗み見て在在空空
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パピコ折る祖母の手の皺蝉時雨斎 柊子
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冬に行く車椅子借り動物園まりも
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海月撮るスマホに着信叔母急逝まりも
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晩夏光老人会の歩こう会たんぽぽ
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いわしぐも姉のドリブル追ふ三歳もんD
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ままならぬ似た者寄りて鳥つるむとら
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口元の新米笑いて笑われてしまえなが子
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思春期と服取り合いて四十路の秋しまえなが子
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氷雪に背をならべたるペンギンや絵符
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手を振りて荒海に飛ぶペンギンの風花
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父の手の子ぶた五匹と螻蛄鳴く夜沢善
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ペンギンの立ち寝午睡の議員をり山内三四郎
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ペンギンの影も滑りて鰯雲山内三四郎
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術後我ペンギン歩き鳳仙花絵美
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杖ついてもペンギン歩きでも李絵美
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天の川魚凍らぬ秘密あり佐柳 里咲
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果ても無きあっちむいてホイ木の実落つ木村弩凡
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前世は朱鷺ぞ頷き合ふペンギン木村弩凡
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夏の海鳴かぬペンギン迎えに来大森 きなこ
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ペンギンとなら生きてける冬ぬくし歩帆
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笛の音に肌寄せ合へるプールの子歩帆
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ウマが合う瓜二つとの三尺寝小嶋美和子
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夏の夢?無事に育った兄弟よ!小嶋美和子
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抱卵はマイナス60度白夜の企鵝時田チクタク
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極光の光の帯や蜿蜒と時田チクタク
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人混みも行列もイヤ夏祭り上朝宮いなほ
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ペンギンや二匹コクリと秋の虹山内啓上
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夕立を避けた後の南極の風案山子
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夏来る艶聞ペンギンがスターあがりとむらさき
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追い風も南風「いいね」と続く人へあがりとむらさき
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炎天下雛をかばうか翔べぬ羽で鉄馬乗りのしん
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雲の峰人鳥並びて眺むるや鉄馬乗りのしん
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同じこと考へてゐる企鵝の冬百夏
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人の数人鳥二つ数ふ秋百夏
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秋鰯ペンギン丸呑み頬緩む涼風はるるん
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ペンギンや空見上げれど天高し涼風はるるん
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氷乞うペンギンの群れ声高に白征
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氷上に表情あまた二足立ち白征
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帰省児やトムとジェリーはよく笑い喜齢
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ペンギンの腹に触れたし夏の夜夏月人
