第60回「双子のようなペンギン」《人》②
評価について
本選句欄は、以下のような評価をとっています。
「天」「地」「人」…将来、句集に載せる一句としてキープ。
「並選」…推敲することで「人」以上になる可能性がある句。
「ハシ坊」…ハシ坊くんと一緒に学ぶ。
「並選」…推敲することで「人」以上になる可能性がある句。
「ハシ坊」…ハシ坊くんと一緒に学ぶ。
特に「ハシ坊」の欄では、一句一句にアドバイスを付けております。それらのアドバイスは、初心者から中級者以上まで様々なレベルにわたります。自分の句の評価のみに一喜一憂せず、「ハシ坊」に取り上げられた他者の句の中にこそ、様々な学びがあることを心に留めてください。ここを丁寧に読むことで、学びが十倍になります。
「並選」については、ご自身の力で最後の推敲をしてください。どこかに「人」にランクアップできない理由があります。それを自分の力で見つけ出し、どうすればよいかを考える。それが最も重要な学びです。
安易に添削を求めるだけでは、地力は身につきません。己の頭で考える習慣をつけること。そのためにも「ハシ坊」に掲載される句を我が事として、真摯に読んでいただければと願います。
※結果発表欄では添削した形で句を掲載する場合がありますが、「マイ句帳」に収録される句は投稿した段階の句がそのまま保存され、投稿以降の修正や削除は不可となっております。予めご注意願います。
【第60回 写真de俳句】《人②》
子ペンギンの給餌むぐむぐ南風
ルーミイ
百マス計算びゃっと済ませた子から栗
ひつじ
ペンギンへ放る鰯に金の艶
新田崚真
秋の夜の月蝕ペンギンは睡る
東風 径
クロールの息継ぎ空の青を吸ふ
東風 径
兄ちゃんにハチマキ借りて運動会
土井あくび
重力の大き極地や雪しまき
おこそとの
ペンギンの踏みし隕石冬銀河
おこそとの
二学期の一年生の大荷物
平井伸明
ファーストペンギンあまた初秋の教室へ
鈴白菜実
海飛ぶペンギン流線形の夏
岸来夢
秋うららペンギンなりの急ぎ足
岸来夢
二号車は全て人間天の川
幸田梓弓
風爽か見入るペンギン相関図
幸田梓弓
秋天を翔るペンギン光の輪
国東町子
人鳥の躯月光昇り行く
百瀬はな
天空の流線形や企鵝の夏
飛来 英
ペンギンよ飛んでみないか秋の空
横浜月子
けふもまたバックダンサー秋夕焼
郡山の白圭
ほんたうのこほりをしらぬ企鵝の秋
郡山の白圭
引率の朝のコーヒー涼新た
喜祝音
代役の着ぐるみの中クリスマス
喜祝音
鼯鼠の滑空刹那星こぼれ
小川さゆみ
櫟の実飼育員追う群れの企鵝
小川さゆみ
南極の塗替え秋のペンギン舎
仁和田 永
ペンギンの成長痛や星月夜
仁和田 永
水槽に円柱の水素十の忌
いかちゃん
水族館を秋思ペンギンには家族
いかちゃん
引き波に並びて低く鳥渡る
明日咲く
新涼のテラス呼鈴遠く鳴り
東田 一鮎
大氷河くづるる音や展望台
伊藤 恵美
ペンギンのワッペン遠足のカバン
伊藤 恵美
公演日過ぎしポスター秋燕
深山むらさき
ペンギンの水切り尽くす厄日かな
東山すいか
ペンギンの弾丸ジャンプ秋の晴
東山すいか
ペンギンとペンギン眼の大きさがちょっと違う
里山子
右足に群れるペンギン夏の雲
あまぐり
ダッドシューズ重しハロウィンの人鳥(ペンギン)
このみ杏仁
ペンギンのぜんまいギーと夜長かな
おおいおちゃ
廃バスの雑貨屋の灯や秋夕焼け
おおいおちゃ
クルコフのペンギン林檎焼く暇
木ぼこやしき
ペンギンの待つ朝冷のポリバケツ
木ぼこやしき
向ひ側同じシャツゐて秋曇
河上摩子
セーターにペンギン型の染み游ぐ
河上摩子
八月や剥製並ぶ展示室
もりたきみ
白夜知らせる越冬隊のブログ
もりたきみ
まだ来ない快速列車赤い月
雪音
ペンギン跳ぶや望月の海原へ
日進のミトコンドリア
ペンギンの正面に立つ夏休み
こたま
ペンギンの溶けゆく糞や秋の晴
うすい木蓮
産卵の藁に湿りや天の川
うすい木蓮
ゆるやかな坂は走って下る秋
碧西里
着膨れてペンギン風の会釈して
おケイちゃん
北極熊や水中バク転の繁吹き
香亜沙
ペンギンは直立不動盆休み
やっちゃん日記
猛暑日や午前8時のペンギン舎
やっちゃん日記
ペンギンの白き腹浮く水の秋
あなぐまはる
鰯雲ほらペンギンが飛ぶプール
あなぐまはる
ぺったぺたぶるんぺんぎん冬銀河
四條たんし
泣きたいだらう満月の夜のペンギンは
平本魚水
ふる里は双子の嘘のやうに凍て
平本魚水
ペンギンの歩幅異なる菊日和
染野まさこ
御巣鷹の四十年よ夕焼けよ
黒猫
空飛ぶペンギン動物園は夏
黒猫
画板外して苦瓜の種甘し
栗田すずさん
ペンギンの視線鋭し鰯雲
栗田すずさん
ペンギンの行進合図天高し
央泉
ペンギンの大きな比重空高し
むらのたんぽぽ
ペンギンの首に日の出の色さやか
秋白ネリネ
ペンギンに獣臭あり秋の虹
だがし菓子
空を飛ぶペンギン八月十五日
栗の坊楚材
風死すや泣くのはいつも象の前
栗の坊楚材
ペンギンの巣材の石や雪のひま
丸山隆子
野良猫の瓜二つなり盂蘭盆会
ぴーとぺー
吉原は斑斑錦秋暮るる
むげつ空
ひたひたと迫る夜寒を乱拍子
むげつ空
秋冷のペンギン抱く擬卵かな
末永真唯
孵卵器の小さき嘴打ち星月夜
末永真唯
凩や心の掃除ミントガム
藤井かすみそう
ペンギンの腹に氷の粒滑り
春待みおつくし
赤い月企鵝は嘴上げてゆけ
ゆづぷー
天あおぐペンギンたちよ秋夕焼け
風の母
並ばぬと嘯いて秋の初風
猫おっと
夏休ヒトデに触れた人さし指
泗水ハオ
ペンギンの海は屋上秋の風
泗水ハオ
吾に似たる顔は遺影へ秋の雨
日向あさね
白日傘ちがう私で揺れながら
うっとりめいちゃん
世界一小さいペンギン夏休み
ぱんだ社長
長崎忌フェアリーペンギンの黙祷
ぱんだ社長
列をなすペンギンの声秋高し
小林 昇
秋うららペンギン五羽の相関図
ゆりかもめ
ぺんぎんは涼し流線形に飛ぶ
時乃 優雅
ぺんぎんは「人鳥」だってラムネ抜く
時乃 優雅
号砲を待つ静寂や海水帽
俳句笑会
甲板を射る大飛沫冬の海
俳句笑会
氷上のペンギンの群喧し
菩華
ピーコート向き合うシーソーは釣り合う
まこと七夕
はらペコのオスペンギンは待つ春を
まこと七夕
日記買うペンギンは嘘をつかない
王朋亡
双眸のてんでに動きつづく蝦蛄
ツナ好
腹ばひにねむるペンギン天高し
ツナ好
空を飛ぶペンギンに会ふ夏休み
龍の珠
水族館六十センチ先は夏
かおりんご
ドアを背に足組む我や螽斯
沢拓庵
立ち尽くすペンギンの目に鱗雲
チェルシー
整列のペンギンの朝空高し
チェルシー
ペンギンの角膜平ら水澄めり
立田鯊夢
ペンギンの着ぐるみ追ひ越しソーダ水
紅緒
指示聞かぬペンギンショーや鰯雲
ひろ笑い
ペンギンの家路はるかに寒昴
渋谷晶
南極の雨降る島に雛は凍つ
まさと澄海
ペンギンは換羽期炎天の孤独
青井 花
ペンギンが飛ぶのをやめた白夜かな
青井 花
ペンギンのどん尻は吾子秋高し
無何有
クレイシュのざわめき果てさうな酷暑
無何有
セイロンの象ゆったりと水の秋
宇佐
スピッツの鼻歌はずむ秋高し
みのん
ペンギンの「ン」の字に眠る休暇明
野井みこ
ペンギンの定時退勤秋近し
野井みこ
ペンギンの影もペンギン晩夏光
ま猿
ごめ帰る海を砕氷船航る
釜眞手打ち蕎麦
秋の航ホーン岬に上陸す
釜眞手打ち蕎麦
庭園の低き噴水小さき音
かりん
溽暑なりフンボルトペンギンの不動
かりん
片割れの子犬ぽつんと秋寂し
扇百合子
夏立つやペンギンの腹白く飛ぶ
神木美砂
空っぽの水槽雨のななかまど
豆くじら
ペンギンのあっけらかんと秋高し
しまちゃん
ビルの海ペンギンの飛ぶ夏の空
沙魚 とと
ペンギンの飛ぶ時が来た赤い月
ほうちゃん
海風冷たし飼育員の長靴
一色 那真呼
ペンギンの散歩見る子ら夏休み
仲間英与
初茜ちがう晴着の双子の背
かねすえ
身に沁むやクールミントのガム硬し
かねすえ
さはやかや何もしないをちゃんとする
帝菜
元日の映画ブルースブラザーズ
夢佐礼亭 甘蕉
姉真似て色付きリップ秋麗
鈴花
夏空や染師の藍の染みたる手
武井保一(超凡)
夏痩のハリネズミもう治ったか
湯屋ゆうや
夏休み飼育係が不慣れなの
湯屋ゆうや
識別はタグ汗だくの飼育員
道小春
満月や飛べなくなるという進化
藍創千悠子
春愁や君のひだりは僕のみぎ
藍創千悠子
春の雪しばらく見ない飛ぶ夢は
中指富士夫
CAの口角十度夏の空
ばちゃ
ペンギンの夢は南のうみ秋思
無弦奏
海彦に祈り母企鵝氷海へ
源五郎
ダリアは黄皇帝ペンギンの胸部
千代 之人
ひとり来てデカすぎる蛾と「ナイトzoo」
万里の森
爽やかや俳人達の水族館
万里の森
秋風の異郷にキングペンギンは
中岡秀次
連れ帰る捨て猫二匹秋夕焼
友鹿
海亀や生まれし砂の香の記憶
出船
秋暑し氷山剥げしペンギン舎
出船
LPの『南極物語』黴びた
筒井らんぷん
ペンギンのカップル飼育員の秋思
リアス式747
白秋を首細うして啼くペンギン
ぐわ
老牛の反すう百目柿は落つ
桜上比呂
電線や夜霧を白鼻心と我と
髙橋みりぃ
四月の雨くるくる回る双子の傘
森子
銀漢やペンギン海中を飛ぶ
琳青
南極のペンギンの群れ明けの月
ゆんたく
ペンギンの影長々と秋に老ゆ
青翠
人間てちょっとくさいね鱗雲
三尺 玉子
いわし雲水族館まであと2キロ
西城 典子
神様はいらないペンギンの日向ぼこ
水木合歓
師の葬儀終えし日の暮れ涼新た
海神瑠珂
新涼や都会の空を飛ぶペンギン
秋佳月
空調の部屋にペンギンいて残暑
秋佳月
フンボルトペンギン流る星流る
広瀬康
赤い羽根つけてペンギンショー視察
広瀬康
オゾン層の穴ペンギンたち昼寝
竹葉子
花曇り双子のひとり泣けば泣く
三月兎
氷菓手に最前列のイルカショー
三月兎
夏休み麗し青の扇鳩
音羽ナイル
真夏の遊園地しょっぱいキャラメル
ひーじい
ぺんぎんもあひるもかばもあきをまつ
ひーじい
たましいのカタチは同じ双子星
姉萌子
ペンギンの見分けのつかぬ春日傘
鷹見沢 幸
双子でも私は私茄子の花
スマイリィ
秋の弾くピアノ色づく街路樹
トコトコ
百均の口紅赤しソ−ダ水
ビオラ
冷房や優先席のよみきかせ
ビオラ
ペンギン舎出づればおんぶ氷水
くぅ
夕焼けに立つぺんぎんは固太り
人生の空から
ボルダーズビーチの風や耳は冷
川口祐子
母のあとおうように父しぐれ虹
成実
あんぱんをはんぶんこづつひなたぼこ
成実
雷鳥や風速8の稜線を
ひこ老人
追憶の運河行き去る月の船
天音
海鳴りに泣く子の熱し晩夏光
ゆきまま
ペンギンの空仰ぎ鳴く九月尽
ゆきまま
狛犬の欠けた下顎小望月
実日子
立待の月屹立するペンギン
角田 球
流星を待つペンギンの如く立つ
安田伝助
ペンギンは立ち寝夜長の歯の疼き
安田伝助
帰れない月を眼にペンギンは
山姥和
ペンギンのシーツ靡くや帰省の日
オニチョロ
ペンギンのやうに哀しみ抱く良夜
苫野とまや
銀河より授かるペンギンの卵
苫野とまや
