写真de俳句の結果発表

第66回「お台場の桜」《ハシ坊と学ぼう!③》

ハシ坊 NEW

第66回のお題「お台場の桜」

評価について

本選句欄は、以下のような評価をとっています。

「天」「地」「人」…将来、句集に載せる一句としてキープ。
「並選」…推敲することで「人」以上になる可能性がある句。
「ハシ坊」…ハシ坊くんと一緒に学ぶ。

特に「ハシ坊」の欄では、一句一句にアドバイスを付けております。それらのアドバイスは、初心者から中級者以上まで様々なレベルにわたります。自分の句の評価のみに一喜一憂せず、「ハシ坊」に取り上げられた他者の句の中にこそ、様々な学びがあることを心に留めてください。ここを丁寧に読むことで、学びが十倍になります。

「並選」については、ご自身の力で最後の推敲をしてください。どこかに「人」にランクアップできない理由があります。それを自分の力で見つけ出し、どうすればよいかを考えるそれが最も重要な学びです。

安易に添削を求めるだけでは、地力は身につきません己の頭で考える習慣をつけること。そのためにも「ハシ坊」に掲載される句を我が事として、真摯に読んでいただければと願います。

季重なり

二人して初乗りうららゆりかもめ

渡邉花

夏井いつき先生より
どれが主たる季語なのか、読者としては迷ってしまいます。
“難しい”

季重なり

虹の橋光りて染まる桜かな

トリケイ

季重なり

虹の橋桜桃色に染まる夜

トリケイ

夏井いつき先生より
二句ともに「虹」「桜」の季重なりです。
“参った”

春霙遊女の卒塔婆めく電柱

山城道霞

キャバ嬢の泣きだす桜隠しかな

山城道霞

夏井いつき先生より
二句ともに、少しやり過ぎているというか、意図が勝ちすぎているというか。例えば、「卒塔婆めく電柱」という意外性のある比喩に取り合わせた「春霙」は面白い試みですし、「キャバ嬢」と「桜隠し」の取り合わせも意欲的です。「遊女」という性格付け、「泣きだす」という過剰な演出が無ければ、どちらも人選に育てることができる句材です。
“ポイント”

歩み来る春の浮腫みとして桜

碧西里

夏井いつき先生より
「季重なりに擬人化と禁じ手だらけですが、挑戦してみました。主季語は桜のつもりです」と作者のコメント。

「春の浮腫みとして桜」という詩語については、理解ができます。悩ましいのは、上五「歩み来る」が必要なのか否か。必要だとすれば、この語順が得なのか否か。このあたりを再考なさってはいかがでしょう。
“ポイント”

季重なり

惜別の木々は変わらぬ春桜

たらお051646497

夏井いつき先生より
「春桜」という品種があるのでしょうか? 「春」「桜」どちらも季語ではあります。
“難しい”

見下ろせば8階下の桜かな

立士

夏井いつき先生より
「高層団地の8階からは、中庭の桜が見下ろすかたちで眺められます。まさに神様目線で少し良い気分です」と作者のコメント。

「見下ろせば」「八階下」と情報が重なっています。「八階下の桜かな」とあれば、見下ろしていますものね。
“ポイント”

赴任果て見上ぐる桜まぶしけり

宙ほのか

夏井いつき先生より
「まぶしけり」には問題があります。切れがなくなりますが「まぶしくて」とするか、音数の調整をして「まぶし」の終止形で終わるようにするか。ひとまずは二択です。
“ポイント”

桜風潮の香纏い台場跡

瀬文

夏井いつき先生より
「潮の香」とあれば「纏い」と説明する必要はありません。
“ポイント”

切り株に似ても似つかぬサクラソウ

檸檬一実

夏井いつき先生より
「伐採された桜の切り株に置かれた鉢植えのサクラソウ。名前は似ているけれどやっぱり似てない、でもなんだか微笑ましい光景だと思ったという句です」と作者のコメント。

「サクラソウ」のような植物の季語の場合、特別な意図がない場合は、片仮名書きを避けるのが定石です。
“ポイント”