写真de俳句の結果発表

第66回「お台場の桜」《ハシ坊と学ぼう!⑩》

ハシ坊 NEW

第66回のお題「お台場の桜」

評価について

本選句欄は、以下のような評価をとっています。

「天」「地」「人」…将来、句集に載せる一句としてキープ。
「並選」…推敲することで「人」以上になる可能性がある句。
「ハシ坊」…ハシ坊くんと一緒に学ぶ。

特に「ハシ坊」の欄では、一句一句にアドバイスを付けております。それらのアドバイスは、初心者から中級者以上まで様々なレベルにわたります。自分の句の評価のみに一喜一憂せず、「ハシ坊」に取り上げられた他者の句の中にこそ、様々な学びがあることを心に留めてください。ここを丁寧に読むことで、学びが十倍になります。

「並選」については、ご自身の力で最後の推敲をしてください。どこかに「人」にランクアップできない理由があります。それを自分の力で見つけ出し、どうすればよいかを考えるそれが最も重要な学びです。

安易に添削を求めるだけでは、地力は身につきません己の頭で考える習慣をつけること。そのためにも「ハシ坊」に掲載される句を我が事として、真摯に読んでいただければと願います。

桜いつ?ソメイヨシノの他も有りて

槇 まこと

夏井いつき先生より
俳句に疑問符を使うことがダメなわけではありませんが、この句の内容において効果的かどうか、大いに疑問があります。
“ポイント”

春の道ちょこっと延ばし春子手に

風蘭

夏井いつき先生より
「春の江戸前寿司に春子鯛は欠かせません」と作者のコメント。

作者の書きたいことに対して、「春の道」という季語でよいのでしょうか?
“ポイント”

新学期サクラはウルドゥー語もSakura

茜むらさき

夏井いつき先生より
「高校で、外国籍の生徒も交えて国語の授業をしています。AIで『羅生門』をウルドゥー語に訳しながら。『サクラ』はウルドゥー語も"sakura"でした」と作者のコメント。

中七下五のフレーズ、良いですね。上五「新学期」は勿体ない。何か、良い季語を探しましょう。願わくば、「○○○○や」と詠嘆できると、句の姿がしっかりします。
“参った”

紅枝垂チョロとポニョの血吸ふてをり

俊恵ほぼ爺

夏井いつき先生より
「庭の枝垂れ桜の根元には、昔飼っていたハムスターと兎が眠っています。枝垂れ桜は毎年、薄紅色から濃い紅色へと変化します」と作者のコメント。

作者の意図する内容が、句の字面からは読み取りにくいです。ちなみに、「吸ふ」が助詞「て」に接続すると、「吸ひて」あるいは音便を発生させて「吸うて」になります。
“ポイント”

脛にぬる乳液つめたき花月夜

島田あんず

夏井いつき先生より
中七の字余りが、句の内容のよろしさに瑕をつけています。語順を考慮してみましょう。「~にぬる」は不要になる可能性もあります。
“ポイント”

いにしえの砲台の香よ桜蕊降る

トヨとミケ

夏井いつき先生より
「いにしえの砲台」と「桜蕊降る」の取り合わせだけで、十分に作品になります。「~の香よ」が蛇足です。
“難しい”

桜咲くダイセンジガケダラナヨサ

まさし

夏井いつき先生より
「ダイセンジガケダラナヨサ」。 これは、『唐詩選』のなかの一句「人生是別離」を、井伏鱒二が「サヨナラダケガ人生ダ」と訳し、それを寺山修司が逆さまにひっくり返したもの……ということを知りました。だとすると、他人のふんどし感が少々強すぎるかと。
“ポイント”

起業して社員はゼロの花見かな

葉月庵郁斗

夏井いつき先生より
句材がよいです。「~して」と説明する感じを回避できると、良いのですが。その推敲の過程で、「かな」が不要になる可能性もあります。
“ポイント”

花窓や新重役の訓示果つ

ふづきかみな

夏井いつき先生より
中七下五はよいのですが、上五「花窓」という季語の使い方には、違和感があります。
“ポイント”

花祭り稚児に紅さす母の指

錆鉄こじゃみ

夏井いつき先生より
句としては成立しているのですが、句材としては類句があるでしょう。
“ポイント”