第23回「カメラと夕焼け」《ハシ坊と学ぼう!②》
評価について
本選句欄は、以下のような評価をとっています。
「天」「地」「人」…将来、句集に載せる一句としてキープ。
「並選」…推敲することで「人」以上になる可能性がある句。
「ハシ坊」…ハシ坊くんと一緒に学ぶ。
「並選」…推敲することで「人」以上になる可能性がある句。
「ハシ坊」…ハシ坊くんと一緒に学ぶ。
特に「ハシ坊」の欄では、一句一句にアドバイスを付けております。それらのアドバイスは、初心者から中級者以上まで様々なレベルにわたります。自分の句の評価のみに一喜一憂せず、「ハシ坊」に取り上げられた他者の句の中にこそ、様々な学びがあることを心に留めてください。ここを丁寧に読むことで、学びが十倍になります。
「並選」については、ご自身の力で最後の推敲をしてください。どこかに「人」にランクアップできない理由があります。それを自分の力で見つけ出し、どうすればよいかを考える。それが最も重要な学びです。
安易に添削を求めるだけでは、地力は身につきません。己の頭で考える習慣をつけること。そのためにも「ハシ坊」に掲載される句を我が事として、真摯に読んでいただければと願います。
季重なり
花と蝶焦点ぼやけ鼻根痛
よだ きん坊
夏井いつき先生より
「眼鏡を掛けたまま、双眼鏡や顕微鏡を見つめると、なかなか焦点を合わせるのが難しく、ついつい顔の方が近づきすぎて眼鏡のレンズがガツンと当たってしまいます。そうすると眼鏡の鼻当てが鼻根(びこん)を何度も痛打し、諦めてしまう自分です」と作者のコメント。
「花」も「蝶」も季語ながら、この句の主役は「鼻根痛」になっているかのような……。
「眼鏡を掛けたまま、双眼鏡や顕微鏡を見つめると、なかなか焦点を合わせるのが難しく、ついつい顔の方が近づきすぎて眼鏡のレンズがガツンと当たってしまいます。そうすると眼鏡の鼻当てが鼻根(びこん)を何度も痛打し、諦めてしまう自分です」と作者のコメント。
「花」も「蝶」も季語ながら、この句の主役は「鼻根痛」になっているかのような……。
季重なり
「不合格」既読に出来ぬ夏夕焼
白鷺
夏井いつき先生より
今回の《白鷺》さんの投句、全てが「夏夕焼」でした。「夕焼」は夏の季語。「夏」の一字は不要です。
今回の《白鷺》さんの投句、全てが「夏夕焼」でした。「夕焼」は夏の季語。「夏」の一字は不要です。
季重なり
夏夕焼けナウマン象の沈む湖
花はな
夏井いつき先生より
素材はよいのですが……「夕焼け」は夏の季語。ですから「夏」をつける必要はありません。上五を「夕焼や」とすれば、問題がなくなります。
素材はよいのですが……「夕焼け」は夏の季語。ですから「夏」をつける必要はありません。上五を「夕焼や」とすれば、問題がなくなります。
季重なり
動脈の熱き流れか夏夕焼け
遥風おんぷ
夏井いつき先生より
「夕焼け」だけで夏の季語。「夏」と書かなくてもよいですよ。
「夕焼け」だけで夏の季語。「夏」と書かなくてもよいですよ。
季重なり
顧みる時を弓手に夏夕焼け
慶泰
夏井いつき先生より
「夕焼け」は、そのものが夏の季語なので、「夏」を冠する必要はありません。
「夕焼け」は、そのものが夏の季語なので、「夏」を冠する必要はありません。
季重なり
清里や夕焼けは赤蜻蛉なり
ワンネス
夏井いつき先生より
「赤蜻蛉の多さにビックリしました」と作者のコメント。
「夕焼け」「赤蜻蛉」どちらも季語です。コメントから判断すると、「赤蜻蛉」を描きたいのですね。ならば、「夕焼け」は外して、再考しましょう。
「赤蜻蛉の多さにビックリしました」と作者のコメント。
「夕焼け」「赤蜻蛉」どちらも季語です。コメントから判断すると、「赤蜻蛉」を描きたいのですね。ならば、「夕焼け」は外して、再考しましょう。
季重なり
波立ちぬ鮭の値上がり水喧嘩
音姫
夏井いつき先生より
「戦争で、日本の食卓にも影響が……。それを俳句にしてみました」と作者のコメント。
「水喧嘩」は、田に引く水をめぐる喧嘩。農作業の季語になりますが、なぜ「鮭」だろう?
「戦争で、日本の食卓にも影響が……。それを俳句にしてみました」と作者のコメント。
「水喧嘩」は、田に引く水をめぐる喧嘩。農作業の季語になりますが、なぜ「鮭」だろう?
季重なり
クレヨンの朱色半分夏夕焼
小春日和
夏井いつき先生より
「夕焼」だけで、夏の季語ですよ。
「夕焼」だけで、夏の季語ですよ。
季重なり
盆帰省西日で気づきリビングへ
鞠居
夏井いつき先生より
季重なりです。どれが季語か、歳時記で調べてみましょう。
季重なりです。どれが季語か、歳時記で調べてみましょう。