写真de俳句の結果発表

第23回「カメラと夕焼け」《並》⑦

第23回のお題「カメラと夕焼け」

評価について

本選句欄は、以下のような評価をとっています。

「天」「地」「人」…将来、句集に載せる一句としてキープ。
「並選」…推敲することで「人」以上になる可能性がある句。
「ハシ坊」…ハシ坊くんと一緒に学ぶ。

特に「ハシ坊」の欄では、一句一句にアドバイスを付けております。それらのアドバイスは、初心者から中級者以上まで様々なレベルにわたります。自分の句の評価のみに一喜一憂せず、「ハシ坊」に取り上げられた他者の句の中にこそ、様々な学びがあることを心に留めてください。ここを丁寧に読むことで、学びが十倍になります。

「並選」については、ご自身の力で最後の推敲をしてください。どこかに「人」にランクアップできない理由があります。それを自分の力で見つけ出し、どうすればよいかを考えるそれが最も重要な学びです。

安易に添削を求めるだけでは、地力は身につきません己の頭で考える習慣をつけること。そのためにも「ハシ坊」に掲載される句を我が事として、真摯に読んでいただければと願います。

 

※結果発表欄では添削した形で句を掲載する場合がありますが、「マイ句帳」に収録される句は投稿した段階の句がそのまま保存され、投稿以降の修正や削除は不可となっております。予めご注意願います。

【第23回 写真de俳句】《並⑦》

  • CMに気づけばひとり大夕焼
    湯屋ゆうや
  • 夏場所を青の畳が聞いている
    湯屋ゆうや
  • 夕焼の施設の陰に一服す
    湯屋ゆうや
  • 新墓に俯きもせず野萱草
    湯屋ゆうや
  • 数式をがりがりと解く浮塵子かな
    湯屋ゆうや
  • めりめりと亀裂のトマト井戸の水
    湯屋ゆうや
  • 夕焼やつるぴかだんごがポケットに
    湯屋ゆうや
  • 自転車のズッキーニごめん籠の跡
    湯屋ゆうや
  • 低音で蚊柱を呼ぶ壁の際
    湯屋ゆうや
  • 1/500ならブレないと君鴨渡る
    としなり
  • 墓洗ふコダクロームの深翠
    としなり
  • キャメラ置く晴れの正午よ暮の秋
    としなり
  • 鉄塔の架空地線へ秋の雷
    としなり
  • 網膜の絞り開放星流る
    としなり
  • 山火事の形あらわなる夏の宵
    としなり
  • 10feet撮り詰むパトローネゆやけ
    としなり
  • 影が夕闇に紛れ込む秋分
    としなり
  • 夕焼けや信号待ちの消防車
    山葵と藻塩
  • 夕焼の中にないしょの一番星
    藍創千悠子
  • サーカスのポスターのあと夏の果
    藍創千悠子
  • 夕焼を撮る君を撮るフイルムに
    藍創千悠子
  • 夕焼やカレーの匂いと吾子の歌
    たまのねこ
  • 秋の夕半紙に落とす墨一滴
    たまのねこ
  • 秋の夕三人組の距離遠く
    たまのねこ
  • 秋の空写真の裏の文字薄く
    たまのねこ
  • 秋の雨ポートレートはピンボケで
    たまのねこ
  • お揃いのラケット日焼け秋の虹
    酒井彩香
  • 初任給やカメラを買いていわし雲
    詠華
  • だんだんと雲移りゆく秋が好き
    詠華
  • またあしたゆびきりげんまん夏休み
    詠華
  • 撮る人を撮る大夕焼けや影ふたつ
    詠華
  • 山ほどの薬リュックに大夕焼け
    詠華
  • 大夕焼けのまれて帰る子らはるか
    詠華
  • 夕焼けにのまれし誘導棒の赤
    詠華
  • 影を追い帰る子らや秋夕焼け
    詠華
  • 夕焼雲父の墓前にセブンスター
    玄彩
  • 雨近し路面すれすれ夏燕
    玄彩
  • 谷川のやさしき瀬音夏の宿
    美紀江帝
  • 夏の霧ゆるゆると行く九十九折り
    美紀江帝
  • 夏山や神社の多き北広島
    美紀江帝
  • 椰子の木の海岸走る夏の旅
    美紀江帝
  • 音楽聴きつ一人隠遁の夏
    美紀江帝
  • 夏山の番人やブナの標本木
    美紀江帝
  • 風鈴に風夜空に星君に僕
    美紀江帝
  • 風鈴神社や風に一斉の音
    美紀江帝
  • 落涙のわけは訊かねど瓜冷やす
    美紀江帝
  • 戦闘機爆音残し雲の峰
    美紀江帝
  • 紫外線よけ黒の日傘とアームカバー
    美紀江帝
  • 森もなき都会の公園蝉時雨
    美紀江帝
  • 砂日傘水平線に雨ぞ降る
    美紀江帝
  • 陽のさして嵐のごとく蝉時雨
    美紀江帝
  • 砂日傘波間に浮かぶ白い雲
    美紀江帝
  • 大雨の後は晴天蝉時雨
    美紀江帝
  • 病院という名の別荘避暑がてら
    美紀江帝
  • 恐竜の最新映画は真夏の夢
    美紀江帝
  • 潟の面照らす夕陽や瑠璃蜥蜴
    呑 栗子
  • 有明海ワラスボ爆ぜる大夕焼
    呑 栗子
  • 夕焼や都会は赤き現像液
    osa
  • 弓取りを終へてのぼりや秋の空
    osa
  • 秋の夕母の耳もと照らされて
    osa
  • 校庭の伸びゆく影や秋夕焼
    osa
  • まったする将棋の盤や秋夕焼
    osa
  • 瞽女の目の裏に焼き付く夕焼けかな
    藤原朱夏
  • デジャブなり夕焼けの駅に降り立った
    藤原朱夏
  • 秋夕焼け門灯やわらか夕餉の香
    藤原朱夏
  • 通勤の電車朝焼け合掌す
    藤原朱夏
  • 夏痩せを証明写真に見透かされ
    藤原朱夏
  • 夕立晴れクレーム処理の帰り道
    藤原朱夏
  • 湯浴み後老母の首に天瓜粉
    藤原朱夏
  • 雲の流れ速く風鈴けたたまし
    藤原朱夏
  • 夕焼や棚田見下ろす展望台
    無弦奏
  • 夕焼けて八小節のギターソロ
    無弦奏
  • 尾根道に望む富士山大夕焼
    無弦奏
  • 遠山の残る輪郭大夕焼
    無弦奏
  • 横浜の港見下ろす夏の夕
    あーこ
  • まっしぐら山頂前に氷旗
    あーこ
  • 国境の廃墟の家屋夏の夕
    あーこ
  • 夕焼けに燃える戦車の砲弾
    あーこ
  • 向日葵は西へ向き薄っすらと月
    あーこ
  • ふたまわり大きくなりて九月の子
    源五郎
  • 秋夕焼け音楽室を戸締りぬ
    源五郎
  • 新型のカメラに収む秋日和
    源五郎
  • 平安の青むらさきに泥む秋
    源五郎
  • 杳として松虫いづこ暮の鐘
    源五郎
  • 恋のうた競ふ女官の夜の長し
    源五郎
  • 搾りたてのジュース秋暮は孤独
    源五郎
  • 既読まだ付かず逢魔時の秋
    源五郎
  • 未整理の写真を並べ秋彼岸
    千代 之人
  • 両親へカメラ向ける子雲の峰
    千代 之人
  • デジカメのSDカード抜いて秋
    千代 之人
  • 黙々とシャッターボタン夏出水
    千代 之人
  • スタンドの写真部員の手の日焼
    千代 之人
  • 夏の闇フィルムカメラの付喪神
    青い雀
  • 夕焼けに青空溜り無限大
    青い雀
  • 木下闇ガードレールの尽きし処
    青い雀
  • 土方の一枚秋の五稜郭
    青い雀
  • 夕焼けや塾やめたいに手をつなぐ
    青い雀
  • 現像はしない無月の恐れ山
    青い雀
  • 製造の終わる写真機秋の暮
    一石渓流
  • 撮り切れぬ色を褒め合う夕焼けかな
    つッち
  • 夕焼けをバックに金魚だった君
    つッち
  • 秋冷や唇の紅伸びなくて
    真遮那
  • 行儀よく前足揃える秋の夕暮れ
    真遮那
  • 鰯雲一椀に有りあさげ時
    真遮那
  • グラナダの汗のハレオに紅宿る
    若山 夏巳
  • 茜雲撮れたと帰宅の声の灼け
    若山 夏巳
  • 夕紅孕むパルマに汗のパソ
    若山 夏巳
  • カメラ振るサバテアードの夏至真紅
    若山 夏巳
  • 大夕焼け押すや船頭川下れ
    若山 夏巳
  • 赤飯を炊く手と吾子に秋夕焼け
    さえこ
  • 夕焼けてカメラの先の家族葬
    万里の森
  • 夕焼けに飛び出す青春ってそんなもの
    万里の森
  • 夕焼けの朱にのまれたる吾は一人
    万里の森
  • 一粒の空気溢さぬ夕焼けかな
    万里の森
  • 第一歩踏み出す勇気夕焼けかな
    万里の森
  • 夕焼けやバケツのみづも夕焼け色
    万里の森
  • 夕空に響くディベート俳句甲子園
    万里の森
  • 撮る人を撮るやあたしの芸術祭
    万里の森
  • 萱の穂を照らす夕日にプラス補正
    万里の森
  • 夕焼や街は余熱の中にある
    中岡秀次
  • 生ぬるき川風にほふ夕焼かな
    中岡秀次
  • 夕焼の地球に届くまでの距離
    中岡秀次
  • 八月の日暮れの海の水はさめ
    中岡秀次
  • 大西日車列は高速道路へと
    中岡秀次
  • 夏草に埋もれるコロナ禍の公園
    中岡秀次
  • 夕暮の色に褪せたる金魚たち
    中岡秀次
  • ヌメ革の財布くたびれてゐる残暑
    中岡秀次
  • 病棟に灯る明かりや夏の月
    中岡秀次
  • 君だけがそっぽ向いてる西日中
    カムヤ イワヒコ
  • 山あいの空こじ開けて大西日
    カムヤ イワヒコ
  • 司馬遼の竜馬読み終え竹落葉
    カムヤ イワヒコ
  • アングルを上げる撮り鉄大夕焼
    出船
  • 船上の家族夕焼空も海も
    万葉
  • 時報鳴るゆうやけこやけの夕焼空
    西の京あんこ
  • 手配猿の逃げるお尻や夕焼空
    西の京あんこ
  • 夕焼けや時報に犬の不協和音
    西の京あんこ
  • 蟻地獄ただ待つだけを仕事とす
    浮雲
  • エジプト人死後は銀漢へ舟で
    浮雲
  • ゆふすずや灯は一つ里の家
    山河穂香
  • 夕焼空画像にサーガ詰めて旅
    山河穂香
  • 夕づきてどくだみの花火照りけり
    山河穂香
  • 西日中4回目の副反応
    翁愁
  • 店先に梟の像あり大夕焼け
    翁愁
  • 犬岩に飲み込まれてゆく冬夕焼け
    翁愁
  • 山際に夕陽傾き柿簾
    山田結城
  • 古書めぐり忘れし時よ秋夕焼
    山田結城
  • 盂蘭盆会父の結城を着て迎へ
    山田結城
  • 夕焼けや川が隔てる県境
    里すみか
  • 丸ごとの西瓜小さし河馬の口
    里すみか
  • 蝙蝠や日和見菌のやうな吾
    里すみか
  • 那由多なる色の宴ぞ大夕焼
    西村ゑな女
  • 我を撮る君撮つてゐる夕焼かな
    西村ゑな女
  • 夕焼けの定点観測メモのまま
    いろいろあってな
  • 人を待つこともなきベンチの夕焼け
    いろいろあってな
  • 本屋と蕎麦屋が閉店夕焼け空
    いろいろあってな
  • 太陽の入浴海静かに揺れて
    いろいろあってな
  • 残照の雲に遠雷ゴジラかも
    いろいろあってな
  • 夕焼けや人間違いの声かかる
    鶴子
  • 旅先のくずきり椅子に正座かな
    桜上比呂
  • 赤子背負う夫の日焼の肩広し
    桜上比呂
  • ポピー揺れバスの点滅同じ色
    桜上比呂
  • 次どっち「どうする」ばかり千日紅
    桜上比呂
  • ドレスコードはセーラー服や夜店の灯
    桜上比呂
  • 夕の道矢印のごと青胡瓜
    桜上比呂
  • 花火果て臨時列車の窓の灯よ
    桜上比呂
  • 受診後はアイスクリーム大納言
    桜上比呂
  • 梅雨空やあかあか赤き赤信号
    桜上比呂
  • 鉄路灼ける乗り換え待ちの一時間
    しゅな
  • 夕焼は血の色山は死者の場所
    しゅな
  • 油照音のすべてが消えた街
    しゅな
  • 虹の橋たもとは鬼の棲むところ
    しゅな
  • 花火散る海岸死者の還る夜
    しゅな
  • 水鉄砲逢魔時の裏通り
    しゅな
  • 浴衣の子駆ける足もとスニーカー
    しゅな
  • 爆心地佇む人や雲の峰
    しゅな
  • 夏蝶や極相林を抜ける道
    しゅな
  • 夕焼けや秘密の恋を捨てる時
    べびぽん
  • 大夕焼かげをふむ子のかげをふみ
    風子
  • 水平線あしたもあそぼ夕焼かな
    風子
  • バイバイはいやだよばーば夕焼けて
    風子
  • 旱星こむら返りの夢に起き
    風子
  • 窓越しの雷雨駆け抜けろ柴犬
    風子
  • 写真はセピア着古された白服
    髙橋みりぃ
  • 赤すぎる夕焼けまだ来ぬ返信
    髙橋みりぃ
  • 一押しのスターの看板へ西日
    髙橋みりぃ
  • 不機嫌なトイレ清掃菖蒲園
    髙橋みりぃ
  • 痛いほど手を振る船は夕焼けへ
    髙橋みりぃ
  • 古希近し空も年経てこの夕焼け
    平松久美子
  • 暮れなずむ夕焼けの色や老いの日々
    平松久美子
  • 夕焼や雲の凸凹あさ黒く
    星 秋名子
  • お砂場の赤いシャベルを影涼し
    星 秋名子
  • 秋味やロシア生まれの漁獲枠
    星 秋名子
  • 秋暑しめつきり減りし好奇心
    野の花
  • 吾亦紅等間隔という孤独
    野の花
  • 天高しはためく赤と双頭の鷲
    大岡秋
  • 逆光の西日の街に泣き濡れて
    里春
  • 落陽を急ぎし帰路は百日草
    里春
  • 肩寄せる堤防の先秋夕焼
    里春
  • 夕闇の茶室の床に藤袴
    里春
  • 始業式伸びし背丈と日焼けかな
    里春
  • 傷秋やパタンと閉ぢしプロローグ
    里春
  • 惨敗の芝生の固さ鰯雲
    里春
  • ブラシ手にプールの底へ駆ける子ら
    里春
  • 冬の鵙ベンチに一葉残し置き
    里春
  • 秋の風父のカメラで見る夕日
    森子
  • 甦るイギリス留学秋の風
    森子
  • かなかなや父母が写った二重橋
    森子
  • 老いの身を急かすでもなき大夕焼け
    うらん
  • 愚図る子を急かし夕焼けの道すがら
    うらん
  • 夕焼けや在りし日映すファインダー
    中島裕貴
  • かの友の失せし世界や蝉時雨
    飛燕
  • 亡き友と同じ名聞ゆ花火消ゆ
    飛燕
  • 暗室の赤いライトや友と夏
    飛燕
  • 髪ほどき看護師外へサングラス
    飛燕
  • 夕焼や訓練中のレトリバー
    鈴聖湖
  • 夕焼けや老眼鏡を探すころ
    鈴聖湖
  • エリザベスカラーのパグの送南風
    すみっこ忘牛
  • 夕焼雲また変わるらし母校の名
    木守柿とど
  • 夕焼空夫が悪いに決まってる
    木守柿とど
  • 大夕焼築山に入る鉄アーム
    木守柿とど
  • 今日の無事明日の無事や夕焼けぬ
    琳青
  • 下校告ぐ「聖母の宝石」夕焼雲
    琳青
  • 吾子走るファインダ越しの運動会
    琳青
  • 夕焼けや伸びる影撮る姿撮る
    雅乃珠晃
  • 夕焼けや父の遺影の元写真
    雅乃珠晃
  • 夕焼空トライアングルの鳥たちよ
    ピタ子
  • 冴えわたる母の歌声月見草
    ピタ子
  • 階段の最上段で夏の風
    吟遊詩人
  • 番台の基盤迷宮夏の夕
    吟遊詩人
  • 夕焼けや黒く浮かんで淡路島
    丸山歩
  • 田も空も分け隔てなく夕焼ける
    丸山歩
  • 風呂帰りたったひとつの夕焼雲
    丸山歩
  • 夕焼けや空に放つは今日の憂さ
    丸山歩
  • 屈託をくゎっと吐き出し夕焼雲
    丸山歩
  • 帰り待ち覗く出窓の夕焼雲
    丸山歩
  • 帰り待つ出窓の子等へ大西日
    丸山歩
  • 虫干しやアルバムの中の白黒
    丸山歩
  • 蝉騒々メタセコイアに日が落ちて
    はだし
  • ドアアイを覗けば丸き夕焼空
    重来
  • 夕焼けに背けば長し己が影
    重来
  • ピアソラのバンドネオンや夜の秋
    重来
  • 慶喜の墓や夕焼の上野山
    重来
  • 夕焼や三日月掛かる空は藍
    重来
  • 夕焼けて常夜灯点くマンション群
    重来
  • 大西日染まる翼は羽田行き
    なるぞー
  • 秋没日だだ言う吾子の目も茜
    なるぞー
  • 秋夕焼いまだ廃れぬピースサイン
    青翠
  • ファインダー越しの夕焼け最終便
    青翠
  • 夕暮のシャッターチャンス雁がゆく
    青翠
  • 現像は楽しかりけり濁り酒
    青翠
  • クローズアップ夕陽に溶くる秋茜
    青翠
  • 秋夕焼ポールとともに丘の上
    青翠
  • 秋夕焼一眼レフのシャッター音
    青翠
  • 秋夕焼写真にもある上手下手
    青翠
  • その笑みにオートフォーカス秋夕焼
    青翠
  • 落日や喪服で秋の五月山
    青翠
  • 秋桜や冤罪晴らす証拠写真
    青翠
  • 秋の夕円周率を考究中
    青翠
  • ISS秋の一日をはりゆく
    青翠
  • 闇迫る秋思にシャッター切れぬまま
    青翠
  • 大夕焼うまれてよかつたことにする
    三尺 玉子
  • 夏の空今日白髪染めやめようか
    三尺 玉子
  • グラジオラスオレンジ色の保育園
    三尺 玉子
  • 夕焼雲家出をしたくなりにけり
    三尺 玉子
  • 夕焼けて鍋も小皿も小蝿も緋
    三尺 玉子
  • 夕焼空隣の猫は帰らない
    西城 典子
  • 夕焼けは戦火の地でも赤いのか
    西城 典子
  • インド人会釈西日の10号車
    きみどり
  • バリウムの話してゐて八月来
    きみどり
  • 大泣きの子を横抱きに大西日
    きみどり
  • 夕焼やアップルパイは悪くない
    カフェオレ草
  • 夕日撮るサマードレスの君を撮る
    カフェオレ草
  • 山脈や夕焼を撮る君を撮る
    カフェオレ草
  • 吾子迷い探す炎天キャメラ割れ
    紙威楓
  • 夏の夕海王丸と吾子の涙
    紙威楓
  • リュックのカメラよ砂漠は大夕焼け
    水木合歓
  • 乾杯のジョッキの響き大夕焼け
    水木合歓
  • 青空よ夕焼け始まるグラウンド
    水木合歓
  • 夕焼けや知らない町に居るような
    水木合歓
  • 夕焼けに群れなす鳥のシルエット
    詠野孔球
  • 逍遥や空腹増して鰻飯
    海神瑠珂
  • 夏の宵友が視線の先に誰ぞ
    海神瑠珂
  • 秋涼し全ての窓を開け放つ
    山水仙
  • 夕闇におつかれさまと法師蟬
    山水仙
  • 気配なし気付けば痒し秋の蚊や
    山水仙
  • 夕焼を三手先読む将棋指し
    あさのとびら
  • 大西日までも戦場カメラマン
    あさのとびら
  • 嘱託を解かれ更け行く稲架の帰路
    あさのとびら
  • 遠花火思ひ出秘する写ルンです
    秋佳月
  • 月涼し子が撮りし吾の足指
    秋佳月
  • 夕焼けや木々天を刺す黒々と
    秋佳月
  • じゅわじゅわと沈む太陽缶ビール
    秋佳月
  • 秋立つや何事もなく日は暮れぬ
    秋佳月
  • 大西日やり残したは明日へと
    光吾子
  • 夕焼雲昼餉の残りあったはず
    光吾子
  • 夕焼や闇を濾過するファインダー
    広瀬 康
  • 夕焼空うまく書けない手紙かな
    広瀬 康
  • 夕焼雲けふもしかしてジュラ紀かな
    広瀬 康
  • 耳たぶのほくろ愛おし夕焼空
    広瀬 康
  • 夕焼や風を象るモニュメント
    広瀬 康