第23回「カメラと夕焼け」《並》⑨
評価について
本選句欄は、以下のような評価をとっています。
「天」「地」「人」…将来、句集に載せる一句としてキープ。
「並選」…推敲することで「人」以上になる可能性がある句。
「ハシ坊」…ハシ坊くんと一緒に学ぶ。
「並選」…推敲することで「人」以上になる可能性がある句。
「ハシ坊」…ハシ坊くんと一緒に学ぶ。
特に「ハシ坊」の欄では、一句一句にアドバイスを付けております。それらのアドバイスは、初心者から中級者以上まで様々なレベルにわたります。自分の句の評価のみに一喜一憂せず、「ハシ坊」に取り上げられた他者の句の中にこそ、様々な学びがあることを心に留めてください。ここを丁寧に読むことで、学びが十倍になります。
「並選」については、ご自身の力で最後の推敲をしてください。どこかに「人」にランクアップできない理由があります。それを自分の力で見つけ出し、どうすればよいかを考える。それが最も重要な学びです。
安易に添削を求めるだけでは、地力は身につきません。己の頭で考える習慣をつけること。そのためにも「ハシ坊」に掲載される句を我が事として、真摯に読んでいただければと願います。
※結果発表欄では添削した形で句を掲載する場合がありますが、「マイ句帳」に収録される句は投稿した段階の句がそのまま保存され、投稿以降の修正や削除は不可となっております。予めご注意願います。
【第23回 写真de俳句】《並⑨》
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夕刊の届かぬ村や秋夕焼リコピン
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大西日浴びる畳の潔さリコピン
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西日の間の畳沸点高き母リコピン
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汗ばみて記念写真の不愛想リコピン
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盆控え庭の鉢々並び替えリコピン
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大西日村を飲み込むフェニックスリコピン
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夕焼撮る趣味手始めは形からリコピン
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かみ合わぬ部活会議の夕焼けてリコピン
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夕焼雲好きでとった点数じゃないあいいろ小紋
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波静か舞鶴港は夕焼けて杉田風子
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墨色の濃き夕焼けに合掌す杉田風子
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夕焼けや引揚船から見し祖国杉田風子
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ゆやけ空豆腐屋継ぐと孫息子杉田風子
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夕焼けやポストの向こうがぢいちゃんち杉田風子
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釣瓶落としや街に灯の灯りゆくせんのめぐみ
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秋近しフロントガラスの黄昏せんのめぐみ
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夕焼や終業のモード変換せんのめぐみ
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手をつなぐ影の溶けゆく秋の夕せんのめぐみ
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五十肩さて今日こそは髪洗うきのこオムレツ
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忍冬摩周湖テラス今日オープンきのこオムレツ
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夕涼み赤いタフタのリボンしてきのこオムレツ
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教科書の根釧原野蜻蛉追うきのこオムレツ
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夏料理配膳するはネパール人きのこオムレツ
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硫黄山フツフツ沸る溽暑かなきのこオムレツ
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炎天や怒り堪える硫黄山きのこオムレツ
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やる気ない僕の目に蝙蝠の舞いすかーてぃっしゅ
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夏果の風ぬるく片隅に砂すかーてぃっしゅ
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友の声こだまとなりて夕焼雲すかーてぃっしゅ
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行く春の写真に母の姿なく加藤ゆめこ
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白飛びの補正夏雲消えぬやう加藤ゆめこ
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夕間暮都営新宿線黄葉葦屋蛙城
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朝焼の牛丼紅生姜多し葦屋蛙城
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雪隠の取っ手の朱色秋の雲葦屋蛙城
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夕焼の波間漂ふビリジアン葦屋蛙城
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瀬戸内も神戸も同じ夕焼けかおき本 栞歩
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しばらくのズーム越しの子運動会おき本 栞歩
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勝ち残りラケットの先夕焼雲苺もみじ
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あと二日氷菓とドリル鉛筆けずり苺もみじ
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慰めの灯籠ヒロシマの川に苺もみじ
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線香花火ぽとり明日は始業式苺もみじ
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広島忌そこも空は茜色か苺もみじ
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ふるさとは富士見える坂大夕焼彩明
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夕焼けて庭師の鋏せわしなく笠井あさり
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点滴と同じ速度の大夕焼笠井あさり
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夕焼けをうるさく刻むシャッター音笠井あさり
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夕焼けと先にあるらし大渋滞笠井あさり
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電線に椋鳥の音階二本濃厚エッグタルト
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聞きあきぬものに涼しきノキア・チューン濃厚エッグタルト
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夕焼よ写ルンですもう巻けないよ濃厚エッグタルト
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新居の窓を飛鳥山粧いけり濃厚エッグタルト
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マイナス五十度切れたフィルムに射す夕焼どこにでもいる田中
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鏡面のウユニ塩湖の大夕焼どこにでもいる田中
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エアーズロックの岩肌掴む大夕焼どこにでもいる田中
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フィルムは一枚残せ大夕焼どこにでもいる田中
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クルーズの緑閃光や夕焼消ゆどこにでもいる田中
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星月夜紹介状とエコー写真橙茶
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西日さすお待たせしたと医者のいふ橙茶
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かなかなと城山の暮れて行く春野のどか
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かなかなかなや宇治の社は門閉ざす春野のどか
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かなかなかなや夕飯何にしようかと春野のどか
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秋没日マクロレンズに写す顎巻野きゃりこ
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冬茜放送大学の試験巻野きゃりこ
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手遊びの終わらぬ母子いわし雲巻野きゃりこ
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かなかなの林よ一駅ひとり時巻野きゃりこ
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大夕焼け日に一便の船を降りさら紗
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夏富士や車窓に止まぬシャッター音さら紗
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夕空はセピアに褪せて巴里祭さら紗
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残照は富士に極まり夏薊さら紗
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児と歌うアンパンマンや夕焼雲さら紗
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大夕焼シーラカンスが吐くあぶくさら紗
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スケボーの君のRの夕焼空水間澱凡
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缶拾うライフガードや夏の夕土取
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残日に背筋伸ばして待つ祭土取
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夜に透けし入道雲の朝の空土取
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夕焼や小波浜まで光り着く土取
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かっ飛ぶや富士登頂のゆやけ雲土取
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夕焼の風や飲み屋に笑い声土取
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夏の月熱気溜め込む銀の雲土取
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東京深夜生き急ぐ声の蝉土取
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逃げきれぬボディーボードの背に夕焼ただ地蔵
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虹の家路水たっぷりのスニーカー寺田 美登里
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逆光に涙隠した夕焼空寺田 美登里
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大西日義母に優しくなれぬ吾寺田 美登里
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大夕焼け子と語らうに時忘れ池田淳子
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その先は瑠璃の色なり夜の秋加賀屋斗的
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炎天を吾の陰影へ鎮めけり加賀屋斗的
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蝉鳴くや献血パウチ赤となる美月 舞桜
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夕焼けや溶け出す嘘に染まる顔美月 舞桜
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風死して赤のアトリエなる小部屋美月 舞桜
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海夕焼カメラ離さぬ次男坊小米
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エッジ染むひかりなりけり地球の夕焼小米
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沈む日のぷるんと揺れて秋の海小米
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電線に鵙めく碍子秋夕焼小米
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秋夕焼むづかるややも写しをく小米
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いつ来るかシャッターチャンス夕焼雲数哩
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灯がともり酒も進みし船料理数哩
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旅終り土産重たし秋夕焼数哩
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秋夕焼天草の海染めはじむ数哩
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鰯雲山の裾野に点く灯り音舞台
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蜘蛛の巣の街の灯ともす夕立ちかな余じい詐
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夕の陽に炎吐きたる凌霄花ゆきのこ
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大会は最後ベンチに夏夕日ゆきのこ
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鳥立ちて夕焼け溢るるファインダーゆきのこ
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涼しさや昨日の財布届きけりゆきのこ
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遠足や硬貨ぬくませ買ふおやつゆきのこ
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空魚籠に夕焼け重く帰り道南風
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稜線のゴジラ吐き出す大夕焼南風
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撮り鉄の海芝浦の夏夕日偕楽
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夕焼けて空に突き出る自撮り棒偕楽
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夕焼けやタイムスリップ連写音偕楽
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夕焼雲終バスまでの撮影会うさぎさん
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最終のランナーを待つ大夕焼けうさぎさん
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鱗雲ミラーに映る日本海丸山和泉
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夕焼けや光る海面兄を待つ丸山和泉
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夕焼けや沖に向かって一直線丸山和泉
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夕焼けや沖から一人悠々と丸山和泉
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夏出張窓側さがす新幹線わんだー
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夕凪やタイマーで撮る一人旅わんだー
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夏夕焼サイドシートで寝てる妻わんだー
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夕暮れやテトラポットに座る夏わんだー
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ハチ公前ランチタイムに雹が降るわんだー
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空蝉や逢魔が時の空耳かわんだー
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残像はあの日の僕ら蝉しぐれ浅海あさり
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ハイキーは日の斑のカフェの夏料理浅海あさり
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虫送り谷から暮れてゆく棚田浅海あさり
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猫の道粒子ざらつく熱帯夜浅海あさり
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豆腐屋の看板おばちゃん大夕焼花星壱和
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また一軒空き家になった星月夜花星壱和
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曇天や登山前のガッツポーズ花星壱和
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夕焼や巨人観戦ゼロ続く花星壱和
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美しき涙ぽろぽろ大夕焼花星壱和
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胃透視の準備体操夏の空花星壱和
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十日目は夕焼ストップモーションで西山歩
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初めてのカメラ教室秋の声西山歩
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蜩やこの絶景が伝わるか西山歩
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彼の地にもオフィス街にも夕焼かな七朝まるよ
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面接の窓より見たる夕焼空七朝まるよ
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夕焼やまた決断をひきのばし七朝まるよ
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眼裏に持ちて帰らむ夕焼かな喜多丘一路
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切り取りて額に入れたき夕焼かな喜多丘一路
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夕焼や西方浄土燃ゆるごと喜多丘一路
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畑しごと帰りをせかす夕焼雲喜多丘一路
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火の鳥の飛び立つやうに大夕焼喜多丘一路
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夕焼や六体地蔵の影長し喜多丘一路
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夕焼けに呑み込まれゆくプロペラ機喜多丘一路
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夕焼や紅殻格子の色褪せて喜多丘一路
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夕焼やプロペラ音の遠ざかる喜多丘一路
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彩雲の龍の吐き出す夕焼雲喜多丘一路
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夕焼けて二人の影の長く濃く喜多丘一路
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夕焼や台地の上の軍人墓地喜多丘一路
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広角に光を狙ふ夕焼かな喜多丘一路
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束の間の詐欺師となりぬ夕焼雲喜多丘一路
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乾杯とわれを褒めたき夕焼けやちづ姫
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夕焼けや飯が炊けたと音がするちづ姫
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万座毛草も潮香も大夕焼け啓太郎
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雲の峰蒼の湖面の青空に啓太郎
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青空にすじ雲流れ青葉吹く啓太郎
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隅田川沸き立つビルに夏の雲啓太郎
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勝鬨橋くぐるカモメを夏の夕啓太郎
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モノクロの夕焼け遺す一人旅うらの米
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母遺す写真は花野ばかりなりうらの米
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スマホ見る親の後ろに大夕焼うらの米
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遠火事やあれは三年前のこと長月晴日
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秋の夕勇気のかけらが欲しいだけ長月晴日
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秋夕焼ことりと返す砂時計村瀬っち
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夕焼と闇の狭間へ駆け落ちす村瀬っち
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夕映の流るる雲や蚯蚓鳴く村瀬っち
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夕焼や撮り鉄たちの連写音村瀬っち
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秋風の色知りたくてファインダー村瀬っち
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夕焼け撮る夕焼けと夕焼け撮る人撮るすいかの種
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鉢植えの雑草を摘む夕焼空すいかの種
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夕焼けの帰路立ち止まりひと呼吸すいかの種
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認知症の患者と我と夕焼け雲すいかの種
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夕焼や父は夕暮れ症候群すいかの種
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さっと撮る駐車場から夕焼雲すいかの種
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還暦の祝賀は二人大夕焼けけら
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夕焼けや三年ぶりの櫓の音けら
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夕焼けや捨てたいものは闇の中けら
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電線の空は夕焼け三丁目けら
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夕焼けだ世界征服また明日けら
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フライパン重たし帰省子とランチけら
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クーラーや掃除しながらフジロック青山みい
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白くまのアイスクリーム風呂上がり青山みい
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向日葵や母退院の青い空青山みい
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空高し鞄へ薄き袖畳み橋本こはく
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料理家の四角きわかめ文化の日橋本こはく
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穴のぞく父を撮る母浜夕焼け玲花
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快調な走りのとまる大夕焼け玲花
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梅雨ぐもり隣地境界はあいまいむい美縁
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熱砂のうねり火星探査出発むい美縁
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熱風やはやぶさは再びの旅むい美縁
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火の海へ入射角五度西日落つむい美縁
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雲の峰ばあちゃん家まであと五キロむい美縁
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どうぶついろいろ影絵の黒涼しむい美縁
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愛犬はピンボケばかり秋麗出羽泉まっくす
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今日もまた何事もなし秋没日出羽泉まっくす
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大夕焼ひとり江の島水族館町田謙高
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藍から赤へ福田海岸初日の出町田謙高
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シャッターをロックし夏星の軌跡町田謙高
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八月の火星探査機一直線なみこまち
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迎え火や明日は吉原寫眞館なみこまち
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隠さるる選挙ポスター夾竹桃彼理
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夕焼けやハッピーアワーのホテルのバー彼理
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熱帯夜母の手術は明後日彼理
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夕焼けや解体を待つ昭和棟彼理
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ふやけたる鞄の季寄せ驟雨かな彼理
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ビル群に映ゆる夕焼にマウス止め彼理
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夕焼を浮かべてゆたり海の黙彼理
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雑踏を鋭角に広ぐる扇子彼理
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F-16晩夏の空をつんざけり東歩
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釣果なき日もまた愉し夕焼雲東歩
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窓小さき閉鎖病棟西日入る東歩
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翡翠の岩からダイブ連写するルージュ
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夕焼けや独居の母を訪う土曜ルージュ
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自動ドア開けば皮膚へも蝉時雨ルージュ
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白南風や街ピアノ聞くショパン聴くルージュ
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夏座布団和尚の経の飛びにけりルージュ
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残業のネクタイゆるめ大夕焼ルージュ
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夕焼へ吸い込まれたるバイク音ルージュ
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夕焼や方程式の解けぬままルージュ
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電柱の寂しさも入れ大夕焼け四季
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夕焼けに散歩の親子みな影絵四季
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夕焼けに影絵の母娘歌う声四季
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むしゃくしゃを包んでほぐす大夕焼四季
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大夕焼宝探しの剣と盾はっしー
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夕焼や地震の痕跡を探るはっしー
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夕焼や歩くスピード落ちていくはっしー
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廃校のスタンドグラス大西日はっしー
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心の目全開にせよ大夕焼陽光樹
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無言にて雲叫びをり大夕焼陽光樹
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東洋の真珠の翳り秋の暮陽光樹
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夕焼や退職告げし日の帰り陽光樹
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夕焼や他の一切の色奪ふ陽光樹
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何もなき日を寿げり夕焼雲陽光樹
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焦点をあの色にして夕焼雲世子
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旧家の組天井宵山の響き世子
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屋上のわたしはだれの夕焼にはんばぁぐ
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夕焼を人差し指に中二病はんばぁぐ
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アルバムは風景ばかりアイスティーはんばぁぐ
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膝の血を秋夕焼へ与へけりはんばぁぐ
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夕焼けよ考えることをやめない日吉とみ菜
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西日差す父の引き出しネガフィルム日吉とみ菜
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秋入日シャッター音の連続と日吉とみ菜
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夕日入るやがて輪郭となる秋日吉とみ菜
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自転車の荷台にイーゼル秋夕焼日吉とみ菜
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夕焼けや君を少年にする構図日吉とみ菜
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残照やうねるホースとアスファルト日吉とみ菜
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西日差す路地裏の解体跡地日吉とみ菜
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ラズベリーの夕焼けママに戻る時桂月
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あと何度父母に会えるか大夕焼け桂月
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大夕焼けカメラ下ろして見とどけてにとべ悠月
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夕焼けの色やほわっと満ち足りてにとべ悠月
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山小屋の開所通知に黒ビール原島ちび助
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芦ノ湖や高き湖面の富士夕焼け原島ちび助
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夕日射す八月十五日の皇居原島ちび助
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千里浜に車を停めて大夕焼原島ちび助
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下灘の夕焼けに集う人は黙原島ちび助
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出水後の瓦礫の街に大夕焼け原島ちび助
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白靴眩しワイキキのサンセット原島ちび助
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大の字のジャンプ夕焼の空の上くちなし
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大夕焼電線は君の町まで木村あずま
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西日射す電車の走る重低音木村あずま
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遺されし兄のライカや秋茜つるぎ
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夕焼雲遺骨収集船の黙つるぎ
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生家棄つバックミラーの大夕焼つるぎ
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君乗せて西に帰るよサングラス海泡
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父母と夕焼雲に立ち止まる海泡
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芝刈機走らせた跡生き生きと海泡
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黙々と寒山拾得草を刈る海泡
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神おわす島の夕焼けよ巻き貝よ居酒屋親父
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たこ焼きは経木の舟に祭笛居酒屋親父
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散歩道大夕焼けにカメラ向け山本 雀詠
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夕焼けの九十九里浜徒歩五分山本 雀詠
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遮光カーテンを朝焼けの切つ先滝川橋
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アセチレンランプ臭うて祭かな滝川橋
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アラビアのロレンス大看板を大夕焼滝川橋
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褥暑の除籍印静止画像めき滝川橋
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唐桟のひとすぢ紅き夢二の忌滝川橋
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夕焼になかなか嵌まらない網戸滝川橋
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夕焼けや明日への祈りハイチーズ山本 より子
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夕焼けやシャッターきって吹っ切れて山本 より子
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夕焼けや土産は小分けの萩の月風輝
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花火待つ長い挨拶は終わらず風輝
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あかね空炎暑のみこみ暮れてゆく団塊のユキコ
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風死して電波時計の音やたら団塊のユキコ
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引き波に真砂きらめく秋夕焼け来冬 邦子
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朝ぼらけ声ひそやかに蓮見舟来冬 邦子
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夕闇を待ち侘びて咲く烏瓜来冬 邦子
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普段着の真珠婚式秋澄めり来冬 邦子
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我が影のやや長くなる晩夏かな村上 卯乃
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雨やみて夕蟬の声空に満つ村上 卯乃
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かはほりや遊び疲れし子の重き村上 卯乃
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子守唄歌うをみなや夕焼空村上 卯乃
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鬼の子も逃げる子も皆夕焼かな村上 卯乃
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放課後の君を連写の休暇明け村上 卯乃
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いちだんと眼鏡が似合う今日の秋レディ咲瑠恋
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秋の虹手品みたいな君の嘘レディ咲瑠恋
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秋立つや母は変わらずB’z好きレディ咲瑠恋
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天高し最中の皮は上顎へレディ咲瑠恋
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夕顔や無理はするなと君の言うレディ咲瑠恋