写真de俳句の結果発表

第23回「カメラと夕焼け」《並》⑪

第23回のお題「カメラと夕焼け」

評価について

本選句欄は、以下のような評価をとっています。

「天」「地」「人」…将来、句集に載せる一句としてキープ。
「並選」…推敲することで「人」以上になる可能性がある句。
「ハシ坊」…ハシ坊くんと一緒に学ぶ。

特に「ハシ坊」の欄では、一句一句にアドバイスを付けております。それらのアドバイスは、初心者から中級者以上まで様々なレベルにわたります。自分の句の評価のみに一喜一憂せず、「ハシ坊」に取り上げられた他者の句の中にこそ、様々な学びがあることを心に留めてください。ここを丁寧に読むことで、学びが十倍になります。

「並選」については、ご自身の力で最後の推敲をしてください。どこかに「人」にランクアップできない理由があります。それを自分の力で見つけ出し、どうすればよいかを考えるそれが最も重要な学びです。

安易に添削を求めるだけでは、地力は身につきません己の頭で考える習慣をつけること。そのためにも「ハシ坊」に掲載される句を我が事として、真摯に読んでいただければと願います。

 

※結果発表欄では添削した形で句を掲載する場合がありますが、「マイ句帳」に収録される句は投稿した段階の句がそのまま保存され、投稿以降の修正や削除は不可となっております。予めご注意願います。

【第23回 写真de俳句】《並⑪》

  • 天麩羅を大西日ごと揚げてやる
    骨のほーの
  • ぎりぎりのお客蜩の夕日と
    骨のほーの
  • 水撒きやうねるホースを直しつつ
    骨のほーの
  • 夕焼けや風にお鈴とカレーの香
    骨のほーの
  • これでもかアッパーカット大西日喰らう
    骨の熊猫
  • 静脈の浮き雷雲は垂れかかる
    骨の熊猫
  • オームの法則窓は積乱雲
    骨の熊猫
  • 連続のシャッター音融けてゆく夕焼け
    骨の熊猫
  • 夏休みじゅんちゃんのコリー乗ってみよ
    骨の熊猫
  • ヒデさんは長袖ひまわりはお辞儀
    骨の熊猫
  • 工場のチャイム背中押す大西日
    骨の熊猫
  • 駅メロのお囃子紅も無い夏夜
    骨の熊猫
  • 海の日のゆうつづ群青深きとこ
    鰯山陽大
  • ゆふぐれのひと粒であり目高の血
    鰯山陽大
  • 夕空へぽこぽこ泡となる玉葱
    鰯山陽大
  • 八月のかたちファインダーのかたち
    鰯山陽大
  • くれなゐの慕情ゆふやけに置き捨つ
    鰯山陽大
  • 赤とんぼ残る屋上遊園地
    藤本花をり
  • いわし雲ツインタワーに夕日落つ
    藤本花をり
  • 秋の暮アール・ヌーヴォのランプかな
    藤本花をり
  • 洋館の寫眞スタヂオ秋の暮
    藤本花をり
  • モノクロのポートレートや秋気満つ
    藤本花をり
  • 夕焼を貪つてゐる一人かな
    ほんどう
  • 夕焼や家庭教師の小言聞く
    ほんどう
  • 独語二度ずつ唱へたる夕焼かな
    ほんどう
  • 秋宵や組立椅子の螺子の圧
    ほんどう
  • フォルダまた溢れ独居の大西日
    ほんどう
  • 夕焼けにひとりライカを持つ少女
    船橋おじじさん
  • 赤富士を眺め続ける夏の暮れ
    船橋おじじさん
  • 西日に背を押されてコンビニまでの道
    望月とおん
  • 迷いこむ高速道や秋の蝶
    望月とおん
  • 明かり窓湯気に掠れし秋夕焼
    望月とおん
  • 行く秋やすずかけの実の長き影
    望月とおん
  • 知る人のいないアルバム星月夜
    望月とおん
  • 日を終えて苅田眺める影帽子
    星子
  • 桜島噴火の知らせ夏の夜
    星子
  • 一面の夕焼け明日も晴れるや
    星子
  • シュートしたボールが見えぬ秋の暮れ
    星子
  • シャンプーの泡立ち悪し木葉髪
    星子
  • 朝一の夫は不機嫌苦瓜や
    星子
  • 銀杏落ち葉川まで続く発電所
    星子
  • 蜻蛉の羽透かし見いいる夕の空
    星子
  • 夕焼けや焦バターの香りする
    星子
  • 竹の春小さな風に囁いて
    星子
  • 山門の脇の侘助空き寺や
    星子
  • 猿食わぬキウイたわわに山の畑
    星子
  • 深爪に石鹸染みて冬浅し
    星子
  • 道草の両手いっぱい仙人草
    星子
  • 杜鵑草抹茶の甘さを残しつつ
    星子
  • 藤袴楚々と茶室を飾りおり
    星子
  • 缶ビール一気に飲み干す蝉時雨
    星子
  • 夕焼や庭に薬味を採りに出て
    岩魚
  • 夕焼のきらめく波の佐渡の沖
    岩魚
  • 玄関に話の尽きぬ夏の月
    岩魚
  • 夕焼の暮れゆく街の灯に沈む
    岩魚
  • わだかまりとける二人の夕焼空
    岩魚
  • 夕焼や筑波の嶺の影二つ
    岩魚
  • 夕焼や灯りの点る保育園
    岩魚
  • 夕焼や部活の火照り沈みゆく
    岩魚
  • 携帯を上げる手の手の遠花火
    たまさもち
  • トレイには母の大腸夏終わる
    たまさもち
  • 間に合った大夕焼地図は切れかけ
    たまさもち
  • 写メ撮りの君が影絵になる夕焼
    空流峰山
  • カーステのジャズと海辺と夕焼と
    空流峰山
  • 蜩やごめんね言えず帰る道
    空流峰山
  • 夕焼の色失ひて闇に星
    空流峰山
  • 夕鐘や大文字待つ中継車
    白猫あんず
  • 夏暮れてまだ旧姓のパスポート
    白猫あんず
  • 湾岸の眠き夕焼やダッシュカム
    白猫あんず
  • 試合後の足見て歩く大夕焼
    宮本 モンヌ
  • タナロット寺院や旅行忘るる大夕焼
    宮本 モンヌ
  • 原爆忌なるけふを赤冥き雲
    宮本 モンヌ
  • 大西日戦場カメラマン帰国
    ぞんぬ
  • 夕焼の立入禁止区域にて
    ぞんぬ
  • 中二の子夕焼けを越えられなくて
    堂園 穂世
  • ヘッドホン外し晴れ間の蝉時雨
    堂園 穂世
  • 脱皮中の蝉動けない子にチャイム
    堂園 穂世
  • 人けないマルシェを風鈴ライ麦パン
    堂園 穂世
  • 夕焼けやニコンの音の撮る先に
    堂園 穂世
  • レコードの針先光る曼珠沙華
    ちえのわ
  • いなびかり老猫眠りさまたげず
    ちえのわ
  • 夕焼けや四軒先へ救急車
    雪うさぎ
  • 資料手に図書館出れば大夕焼
    雪うさぎ
  • 病窓を塒へ数羽秋夕焼
    雪うさぎ
  • 百日紅隣新築工事中
    雪うさぎ
  • 流血と戦火の匂い大夕焼
    雪うさぎ
  • 師の墓を見つめる墓や春の虹
    雪うさぎ
  • 夕焼やあすはいいことありそうだ
    雪うさぎ
  • ツーリングのメールバックは大夕焼
    雪うさぎ
  • 竿で追う番の鳩や風死せり
    雪うさぎ
  • 夏見舞い一通のため辞書を旅
    雪うさぎ
  • 爆走のバイクのバック大夕焼
    雪うさぎ
  • シャッターを切ればもう過去夏も君も
    ノセミコ
  • 龍田姫を迎へに来たか群鴉
    ノセミコ
  • 画角から溢るる群舞鬼蜻蜓
    ノセミコ
  • 人は去ぬあれは背高泡立草
    ノセミコ
  • 流星の馬鹿アルバムは空ばかり
    ノセミコ
  • 秋嶺を一番星の這ひ出でり
    ノセミコ
  • 宵闇の紫に我立ち尽くす
    ノセミコ
  • 赤星や灯りの点かぬ家と家
    ノセミコ
  • びーどろになじむ夕日やちちろなく
    ピンクアメジスト
  • 太陽はまつすぐ海へ秋夕焼
    ピンクアメジスト
  • 砂浜に置るる小舟赤蜻蛉
    ピンクアメジスト
  • 野分あと松原ごしの海の色
    ピンクアメジスト
  • ハワイアン流れてひとり秋の海
    ピンクアメジスト
  • 落日や暑さ置き去りまたあした
    の菊
  • 夕焼や砂場に残る赤い靴
    清瀬朱磨
  • 夕焼やジャングルジムに五人組
    清瀬朱磨
  • 夕焼やPK戦に肩を組む
    清瀬朱磨
  • 夕焼の欠片を撒いて波静か
    清瀬朱磨
  • 夕焼を追ひて石階二百段
    清瀬朱磨
  • 千枚の夕焼湛へゐる棚田
    清瀬朱磨
  • 引く波は静かなりけり夕焼雲
    清瀬朱磨
  • 大夕焼雲の向かうに焼夷かな
    清瀬朱磨
  • デスク閉じふと窓の外秋夕焼け
    周子(ちかこ)
  • 大夕焼永遠を思ひし「またあした」
    まるにの子
  • 梅雨夕焼父の写りしネガフィルム
    ひなた和佳
  • スパイダース思ひ出したる大夕焼
    杉尾芭蕉
  • 一番星待つや晩夏のカメラマン
    杉尾芭蕉
  • 輪郭はたぶんボタ山大夕焼
    杉尾芭蕉
  • 夕空や垣根の烏瓜の花
    杉尾芭蕉
  • 崖下に愛車を停めて大夕焼
    杉尾芭蕉
  • 夕焼けの帳近づき息とめる
    杉尾芭蕉
  • 夕焼けや煙草踏み消すカメラマン
    杉尾芭蕉
  • 夕焼けや廃線線路遊ぶ子等
    山尾政弘
  • 夕焼けや延長の予選敗退
    山尾政弘
  • 宍道湖の別れ話の夕焼けか
    山尾政弘
  • 夕焼けや初戦敗退いろは坂
    山尾政弘
  • 夕焼けや昨日と今日の白日か
    山尾政弘
  • 送り火や今年はなごり雨の降り
    小花風美子
  • 尾道の坂から海へ大夕焼
    小花風美子
  • オリーブの初結実を父は撮る
    小花風美子
  • 夕焼けや羽生結弦が引退す
    小花風美子
  • 図書館へ通う小路や百日紅
    小花風美子
  • 炎日や今日のおかずは出来合いです
    小花風美子
  • 夏の夜やご近所さんから借りた本
    小花風美子
  • 交替のコーヒータイム秋夕焼
    さち今宵
  • 揚花火延期なのホスピスの窓
    さち今宵
  • ホスピスの仮眠畳に秋日さす
    さち今宵
  • 読みかけに寄席の半券秋の暮
    さち今宵
  • 病み上がり一眼レフの重き夏
    芙和里
  • リハビリ終えてソーダ水解禁
    芙和里
  • 戦火の会見Tシャツを着た大統領
    芙和里
  • 大夕焼剣道具背負う帰り道
    暁馬
  • 証明写真撮り直し三度の夏
    暁馬
  • つっかけでみそ汁の葱引っこ抜く
    暁馬
  • 夕焼けや田んぼの田の字に投げる石
    暁馬
  • 茜雲花火までここで待とうか
  • 夕焼けやセルフタイマー2秒前
    葉乃帆
  • 停車場を探す夕焼が紫で
    葉乃帆
  • 夕焼け追ふどこまでも追ふ新幹線
    楽奏
  • 角角にカメラマン二月堂の夕焼け
    楽奏
  • 始まりは薔薇色機窓の朝焼け
    楽奏
  • 秋惜しむ琥珀はマンモスの孤独
    猫髭かほり
  • 君すでにカメラ届かぬ夏野へと
    種田瀬音
  • 君ひとり夕焼雲に隠れけり
    種田瀬音
  • 夕風にほどけゆく花烏瓜
    種田瀬音
  • 雲までも染める落暉やグラジオラス
    種田瀬音
  • 移りゆくかなかな捕ふレンズかな
    種田瀬音
  • 夕焼に南円堂の宝珠かな
    青居 舞
  • 寒茜鳥居の影の長きかな
    青居 舞
  • ときはいろやはらかやはるのゆふやけ
    青居 舞
  • バカチョンも撮れば夕焼けニコンでも
    ヨシキ浜
  • 朝早く野菜取るたび手に薮蚊
    ヨシキ浜
  • 歯の痛み薬飲みきる熱帯夜
    高田くも
  • 西日照る歯科医の予約まだ取れず
    高田くも
  • 歯の痛み止む薬屋の夏夕べ
    高田くも
  • 鬼のままおわるゆやけの鬼ごつこ
    織部なつめ
  • 式前の父と大ゆやけの足湯
    織部なつめ
  • 大夕焼飲み込むドクターイエロー
    織部なつめ
  • タカラジェンヌを出待ちゆやけのカメラ
    織部なつめ
  • 自転車のピクトグラムへ大西日
    織部なつめ
  • 草茂る物干しの下火山岩
    青屋黄緑
  • おねだりに纏わり付いて来る浴衣
    青屋黄緑
  • 気だるさや寝癖鏡に写る朱夏
    青屋黄緑
  • 戦争の風に消されし麦埃
    青屋黄緑
  • 夕凪の傷の深さや薬箱
    青屋黄緑
  • ビアホール帰り道から途中下車
    青屋黄緑
  • 食堂の混みし外待ち南風
    青屋黄緑
  • 苗移す家庭菜園夕焼雲
    青屋黄緑
  • 銃乱射見慣れた街の大夕焼
    青屋黄緑
  • 片陰やお悔やみ欄に載る名前
    青屋黄緑
  • 夕刊を探すコンビニ夏の月
    青屋黄緑
  • 赤とんぼデイサービスで会う姉や
    青屋黄緑
  • どや顔で夕焼け見ろと言う男
    青屋黄緑
  • 夕焼けや兵士が死者を踏み進む
    龍治
  • 戦火の夕焼け佇むカメラマン
    龍治
  • 長玉に夕焼の君をつかまへる
    赤糸
  • 夕焼や撃たれしライカ戦場に
    赤糸
  • 夕焼の現像灯の赤さかな
    赤糸
  • ドローンに海の夕焼の拡がりぬ
    赤糸
  • 上京や夕焼の富士を添付せり
    赤糸
  • 夕焼けに削除するあの日の写真
    赤糸
  • ファインダー夕焼け空と二人乗り
    想野りょう
  • 夕焼けて部活のあとの恋話
    想野りょう
  • 夕焼けに黒く連なる山の峰
    竜酔
  • ファインダーの夕焼空に熱気球
    竜酔
  • 我が街をジオラマにする大夕焼
    迷照 りん句
  • キロ2万遺品整理の夕焼かな
    迷照 りん句
  • 西日追うフライトは保有国着
    弥音
  • 血の味す夕焼にじむ歯科帰り
    弥音
  • 長ゼリとびぬ夏芝居のピンサス
    弥音
  • 砂をかむシャッター下りぬギザの西日
    弥音
  • 母校勝つ夏果のバーボンロック
    弥音
  • 夕空や草刈機おく夏の果
    那須櫻子
  • 夕焼撮るふりでピントの先は君
    髙井 はなみ
  • 原爆忌戦場カメラマンの祈り
    髙井 はなみ
  • 被写体を見据ゑ親子の夕焼かな
    赤尾双葉
  • 秋夕焼け義父はカメラを構えをり
    赤尾双葉
  • 鯖雲や今日の夕飯先食べて
    赤尾双葉
  • 被写体は無い西日の差す小道
    赤尾双葉
  • 夕焼や明日の試合は笑顔でね
    きみこ
  • 田の蛙燃ゆる太陽を食らうや
    知音亭呆庵
  • 寒落暉重たき闇が跋扈せり
    知音亭呆庵
  • 白バイの切符はためく夕焼空
    麦のパパ
  • 秋夕や8�ほどの連絡船
    麦のパパ
  • 朝焼けや君の好物求め列
    芳野じゅんこ
  • 君の言葉に驚きてトマトがぶり
    芳野じゅんこ
  • 夕焼空おけの豆腐も染まりけり
    花和音
  • あか鬼のけふも泣いてる夕焼雲
    花和音
  • 鍵つ子の小石こつんと夕焼空
    花和音
  • 夕焼空失恋なのにカレーの香
    花和音
  • 夕焼けて校舎の写生終わらない
    花和音
  • 大夕焼け昭和の自転車ひこひこと
    花和音
  • 夕焼けに泣き出す吾子のおんぶ紐
    花和音
  • 故郷の爺の一徹褌に南風
    花和音
  • 夕焼に参つて集ひフラミンゴ
    花和音
  • 夕焼け背に爺の自転車登りくる
    花和音
  • 師埠頭に我船上に秋夕焼
    入江みを
  • 人は人を殺め且つ産み大夕焼
    入江みを
  • 浜香を踏んだ踏まぬと大夕焼
    入江みを
  • 大夕焼次第に濃くなる波のふち
    安寿
  • 空渡る夕焼け雲の龍の腹
    安寿
  • 美容院の大きな窓や夕立晴
    安寿
  • 夕焼けの湾岸最後のドライブ
    安寿
  • 夕焼けのおさびし山よ君のうた
    安寿
  • ゆりかもめ夕焼け空のループ線
    安寿
  • 夏夕日流沙に沈んだ難波船
    安寿
  • 夏の海夕日を抱くサップヨガ
    安寿
  • 拍手湧く秋の落日展望塔
    安寿
  • 夏の雲キョウリュウ橋に引っかかる
    安寿
  • 通信で学ぶオカリナ夏の宵
    安寿
  • 夏雲や二十歳の母は自転車で
    安寿
  • 校了や赤より赤き大夕焼
    湧翠
  • 籍抜くやビールの屋台定休日
    舞童あづき
  • うしろから撮る父を撮る夕焼かな
    舞童あづき
  • 西日落つグラス一つの六畳間
    舞童あづき
  • 腹見せし蝉の寝返り飛びにけり
    舞童あづき
  • 赤本の開きし跡もなく夕焼
    舞童あづき
  • 夏恋の果つる夜処置台で仮眠
    舞童あづき
  • クロックスは黄ペダル踏み込む春夕焼
    紅三季
  • 野球部の靴音過ぎるこどもの日
    紅三季
  • バレー部の差し入れ多き春夕焼
    紅三季
  • 予定なき有給休暇夕焼ける
    紅三季
  • 定刻の背の連なりて夕焼雲
    紅三季
  • 定時まで詫びる蛞蝓百匹分
    嶋村らぴ
  • うつ病の診断梅雨夕焼のベンチ
    嶋村らぴ
  • 日の暮れや落穂集めて畔跨ぐ
    德(のり)
  • 夕日受け湖面に逆さ氷室倉
    德(のり)
  • 浄土から許す許すと西日射す
    德(のり)
  • 夕焼や「月の砂漠」のいづこより
    伊沢華純
  • 夕焼の赤々とした恐ろしさ
    伊沢華純
  • 夕焼や写真撮りつつ一時間
    伊沢華純
  • 病棟の子が呼びに来た大夕焼
    伊沢華純
  • 大夕焼くるまを停める場所探せ
    伊沢華純
  • 空駆ける幾つもの虎夕焼雲
    伊沢華純
  • 浜崖に朽ちたる漁船夕焼ける
    伊沢華純
  • 夕焼や運河を舟の影ゆくり
    伊沢華純
  • テーブルを店はみ出させ夏の宵
    伊沢華純
  • 夕焼や湾に沿いつつ明かり増ゆ
    伊沢華純
  • 昭和期を模せし横丁の夕焼
    伊沢華純
  • 埠頭の夜烏賊釣の火はLED
    伊沢華純
  • 梅雨曇けさ何度目の珈琲か
    伊沢華純
  • 母さんが帰ってくるよ秋夕焼
    畑野 犬々
  • 夕飯の手順巡らす秋の帰路
    畑野 犬々
  • 保護犬の目の色深し星月夜
    畑野 犬々
  • リュックより温き海苔の香秋日和
    畑野 犬々
  • 遠足やスッパムーチョにチロルチョコ
    畑野 犬々
  • 老犬の黒き鼻先金木犀
    畑野 犬々
  • 青蜜柑俯きがちのコロブチカ
    畑野 犬々
  • 大南瓜赤子のごとくあやすなり
    畑野 犬々
  • 仮名文字の墨の掠れや鰯雲
    畑野 犬々
  • 梨狩や路肩の老婆招きをり
    畑野 犬々
  • 草刈や身振りで知らせるお昼時
    畑野 犬々
  • 老犬の確かな拍動良夜かな
    畑野 犬々
  • 夕焼けや自転車乗れぬ我五才
    海野ちきまる
  • 冷や酒とバーディーの数赤ら顔
    酒呑走人
  • 夕焼や切り絵めく稜線の木々
    たかみたかみ
  • 夜を待てず白雲残る初花火
    たかみたかみ
  • 日暮れまで草の果てなし夏の果
    たかみたかみ
  • 紅雲やファインダー越し蜻蛉の眼
    我紅
  • 夕焼けは留守番色と友の言う
    ゆき
  • 夕焼は哀しと友が遠く見る
    ゆき
  • 大夕焼アリゾナの星待機せん
    ゆき
  • 新宿は夕暮れ君は麻のシャツ
    六月風マンダリン
  • アリエッティの影を探す立版古
    六月風マンダリン
  • 炎天の銀座陰は松屋まで
    六月風マンダリン
  • 校庭の白線清し秋夕焼
    游々子
  • 驟雨来て鍔に繁吹ける決勝戦
    游々子
  • 撮る君を写すスマホの恋夕焼
    まり野